WordPressで「エラーログ」を出力・記録する方法：おすすめプラグインも紹介【2024年最新版】

WordPressを安定して運用するためには、常にエラーの発生やその原因について理解しておくことが大切です。WordPressにはエラーログを出力、および記録する機能が備わっており、それに関連するプラグインも揃っています。
そこでこの記事では、WordPressを使ってエラーログを出力、あるいは記録するための方法について、おすすめのプラグインとあわせて解説します。

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WordPressにおけるエラーログとは、エラーが発生した時に記録される情報のこと。ログとはサイトの利用状況や通信内容、各行動を記録したものですが、エラーが発生した際にもこれらの痕跡を残すことができます。エラーログを確認することで、WordPressにおいてどのような不具合が発生しているのか、何が原因で不具合が起きているのかを把握し、トラブルシューティングの手掛かりにすることが可能です。

WordPressを使ってエラーログを出力、あるいは記録する場合、主に以下にあげた3つのアプローチから実行ができます。

ここでは、それぞれの方法にどのような違いがあるのか、具体的な実行方法について解説します。

php.iniを使ってエラーログを出力する場合、以下の設定を追加しましょう。

error_reporting = E_ALL
display_errors = On
display_startup_errors = On
//エラーログの作成場所
error_log = /絶対パス/log.txt

E_ALLは全てのエラーをログとしてリポートする設定ですが、以下のように特定のエラーのみを出力するよう設定することもできます。

wp-config.phpを利用する方法はデバッグモードとも呼ばれ、WordPressでは推奨されていない関数のエラーを出力することができます。エラーログを出力する場合、

define("WP_DEBUG", true ); //WordPressのエラー出力ON/OFF
define("WP_DEBUG_LOG", "wp-content/debug.log" ); //WordPressのエラー出力先
ini_set("display_errors", 0); //PHPの画面エラー出力ON/OFF
ini_set("error_log", "wp-content/debug.log");//PHPのエラー出力先
ini_set("log_errors", 1); //PHPのログ出力ON/OFF
ini_set('error_reporting', E_ALL); //最大限出力

の記述を追加します。

PHPファイルに直接命令を書き込むことでも、エラーファイルを出力することができます。以下のように、対象となるファイルを頭の部分に記述することで、ファイル内で発生したエラーを出力可能です。

ini_set('display_errors', 1);
error_reporting(E_ALL);
//エラーログの作成場所
ini_set('error_log', $_SERVER['DOCUMENT_ROOT'].'/log.txt');

特定のファイルでのみエラーを検出したい時などに活躍するでしょう。

エラーログの確認は上記のようにPHP構文を活用することで行うことができますが、別途プラグインを使用することでも実行可能です。プラグインを使用すれば手動で書き込みを行う必要がなくなり、手軽にエラーログの取得ができるでしょう。

Error Log Monitorは、WordPressの管理画面から直接エラーログを出力させ、確認ができる便利なプラグインです。エラーログファイルを検索し、自由に閲覧ができます。
エラーログは時系列順に確認ができ、最新のアクティビティに限定して検索したり、あるいは特定の日付を検索し、ログを選んで確認したりといった使い方ができます。ログファイル全体を俯瞰して確認もできるため、積極的に活用したいプラグインです。

Error Log Viewerは、WordPressのダッシュボードウィジェットを追加してエラーログを確認することができるプラグインです。エラーログを管理画面から閲覧できるので、こちらも便利なサービスと言えます。これまでのエラーログをまとめて確認ができるだけでなく、新たに発生したエラーログについてもメールを使って通知してもらうことも可能なので、最新のエラー状況を逐一把握したい方にも嬉しいプラグインです。

WP Log Viewerは、WordPressサイトのデバッグを行うためのプラグインです。クリック操作でデバッグモードを立ち上げたり、フィルタリング機能を使って視覚的にエラーログをすぐに確認できたりと、シンプルな操作でさまざまな情報を管理者が取得できるのが便利なサービスと言えます。しかし、WordPressのプラグインストアでは入手ができないので、利用に当たってはWP Log Viewerの公式サイトから直接インストールしましょう。

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エラーログには複数の種類がありますが、よく発生するエラーとしては以下の4種類が挙げられます。それぞれのエラーログが意味することや、発生原因についての理解を深めましょう。

Parse error: syntax errorは、簡単に言えば予期しない構文が確認された時に出るエラーです。PHP構文を使用していると頻繁に発生するエラーで、構文にミスがあるとこの表示が現れます。セミコロンのつけ忘れなどのケアレスミスでも表示されるため、対象の行を確認し修正を行いましょう。構文をコピー&ペーストで運用している場合も、コピーし忘れた部分があると、それを埋めるよう促すためにこのエラー表示が出てきます。

Notice: Undefined indexは、定義されていない構文が現れた際に出力されるエラーログです。配列の中に正しく値が記述されていない場合などは、構文としての定義が行われていないと判断されます。このエラーログが表示される場合、あわせて対象の行も表示されるため、その行についての定義づけが行われているかどうか確認しましょう。ただ、具体的な値については教えてくれないので、その点は自力で把握する必要があります。

Notice: Undefined variableは、定義されていない変数を使用した際に発生するエラーログで、変数を初期化することでエラーを吐かなくなります。定義されていない変数が見つからない場合は、

if(isset($wp)) {
}

と入力して、変数に値があるかどうかをチェックすることができます。ただ、このエラーについてはプログラムへ悪影響を及ぼす可能性が低く、エラーを無視するか、エラーの表示をあらかじめ排除しておくのも良いでしょう。

Warning: Invalid argument supplied for foreachは、foreach文に渡された引数が正しくない場合に発生するエラーログです。foreach文は本来「foreach（配列変数 as 要素を1つ入れる変数）」で構成されていますが、配列変数がnull、あるいは配列変数ではない場合にこのエラーが出力されます。

エラーログ以外にもさまざまな種類のログがあります。それぞれのログの意味について把握し、状況把握に役立てましょう。

操作ログは、その名の通りユーザーがどのような操作を行なっているかを記録したログです。端末のオンオフやネットワークへの接続、ファイルの閲覧や編集など、あらゆる操作がログとして記録されます。操作ログを確認することで、直近の運用状況や日々のルーティンを把握することが可能です。

認証ログとは、システムへの認証状況をログとして記録しているものです。PCのシステムに誰が、いつ、どこでログインしているのかを逐一記録し、運用状況を把握します。また、ログインに際してのエラーの回数についても記録を行い、一定回数を超えたユーザーの認証を制限するなどのプログラムも構築可能です。

アクセスログは、そのPCやサーバーに対してのアクセス情報を記録するログです。Webサーバーへのアクセス情報を記録するのに使われているログで、誰が、どこから、いつアクセスしたのかを記録することができます。こちらも認証ログなどと同様にセキュリティ対策の一環として活用されているログです。

イベントログは、システム上で発生した各イベントを記録しているログです。全ての行動を記録するのではなく、何らかの異常を検知したときや、あらかじめ指定していたイベントが発生した時にログを記録します。特定ファイルへのアクセスや、ログイン・ログアウトの情報などがそれに分類されるのが特徴です。

通信ログは、PCとサーバーの間で行われているやりとりを記録するログです。PCとサーバーが有するそれぞれの情報や、PCとサーバーの間でどのような情報が共有されたのか、どれくらいの間通信していたのかなどを記録できます。また、通信エラーの内容も取得し、今後のサービス改善にも役立てられるのが特徴です。

設定変更ログは、特定の権限を持ったユーザーに何らかの設定変更が行われた際に記録されるログです。管理者権限が変更されたかどうかや、権限を持つユーザーの使用端末情報の変更などが設定変更ログに記録されます。権利者による情報流出や不正行為を予防する上でも役立つログと言えるでしょう。

WordPressの運用にあたっては、ログの正しい出力とそれを理解するスキルを持っておくことが大切ですが、その全てを短期間で学習するのはなかなか難しいもの。エラーログの把握や、エラー解消のための修正も、いつもスムーズに行くとは限りません。そんな時は、WordPress運用の専門家がいるWeb制作会社に業務を委託することで、適切なサイト運営や改善を進めることができるでしょう。

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この記事では、WordPressのエラーログの種類やその確認方法などについて紹介しました。WordPressが残す各種ログ情報は有益なデータが内包されているものの、その全てを正しく把握するのは難しいものです。初心者の場合は尚更でしょう。
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