マッチングサイトの構築方法まとめ|相場やコストダウンのコツも紹介【2024年最新版】
インターネットが世界中に浸透したことによって、クラシックカーパーツのようなニッチな商品も簡単に手に入るようになり、海外在住者に現地での仕事の依頼もできるようになりました。欲しいモノがある人々と、それを所有する人々をインターネットが結びつけることで、それまで価値があるかどうかわからなかったモノが、特別な意味を持つようになったともいえるでしょう。
こうした需要と供給の関係は、以前からどんな分野においても存在していたのかもしれませんが、インターネットが浸透するまでは、需要と供給を結びつける有効な方法がありませんでした。しかし、誰もがインターネットを使える現代では事情が異なります。
インターネットの有効活用に目をつけた人の中には、特定の分野で需要と供給をマッチングさせてマネタイズする、さまざまなアイデアを持っている人もいるでしょう。そんなときに必要になるのが「マッチングサイト」です。では、アイデアを具現化するマッチングサイトとは、どんなものであればいいのでしょうか?実現したいアイデアによって、マッチングサイトの在り方や構築方法は大きく異なるといえるでしょう。
そこで今回は、ビジネスモデルによって異なるマッチングサイトの特徴や構築方法、構築する際に注意すべき点などを解説するとともに、マッチングサイト構築におすすめできる制作会社や、構築費の相場などを紹介していきます。
マッチングサイトとは
「マッチングサイト」とは、モノを譲りたい・貸したい・販売したい・スキルを提供したいなど、個人・法人のニーズと、それを必要とする個人・法人のニーズを「マッチング」させるWeb「サイト」のことです。車・民泊・ノウハウなど、現在ではニーズのシェアリングやマッチングを簡単に実現できる、さまざまなwebサービスが登場しています。
マッチングサイトでは需要ニーズと供給ニーズ、それぞれのユーザー間でマッチングがスムーズに行われるよう管理するのが運営者の役割です。最適な需要と供給のバランスを取りながら、いかにユーザー数を拡大させていくかという運営面も、マッチングサイトでは重要だといえるでしょう。
雑誌や地域フリーペーパーの「売ります・買います」など、従来から個人間のマッチングサービスは存在していたともいえますが、これはマッチングの場を提供する掲示板に過ぎず、対象範囲も限られていました。これに対し、インターネットによって対象範囲を世界中に広げられるマッチングサイトでは、需要と供給の「マッチング成立」に運営者がかかわり、管理するビジネスモデルによってマネタイズが可能です。
どんなマッチングサイトを構築したいのか考えよう
マッチングサイトのビジネスモデルは、どのようなモノ・コトを対象にするかによって、どのように個人・法人をマッチングさせるかが決定します。もちろん、複数の性格を持つマッチングサイトも存在するとはいえますが、マッチングサイトを構築するにはモノ・コトをマッチングさせるために、誰と誰を対象にするのかを考慮する必要があるといえるでしょう。
ここでは、対象者がそれぞれ違う4つのマッチングサイトの種類についてお伝えします。
2-1.BtoB型マッチングサイト
Business to Business、つまり、企業と企業の需要・供給ニーズをマッチングさせるサービスを運営の中心にするのが、BtoB型マッチングサイトです。具体的には、仕事を発注したい企業と仕事を受注したい企業、ソリューションを提供したい企業とソリューションを探している企業を結びつけるビジネスマッチングサービスなどがあります。
仕事やソリューションを供給する企業が支払う月額の登録料金、問い合わせ・成約ごとに発生する手数料などを収入源とするビジネスモデルが一般的であり、需要側の企業は無料で利用できるケースが多いといえます。マッチングサイト構築では、企業ごとの個別ページやニーズに応じた検索・比較機能、問い合わせなどの導線・デザインが重要になり、ユーザー間のマッチングを仲介する運営者の関わりも欠かせません。
企業間ニーズのマッチングという性格上、市場規模自体は限定されるものの、比較的高額の商材を取り扱えるため、収益化が容易で安定しやすいといえるでしょう。
2-2.BtoC型マッチングサイト
Business to Consumer、つまり、企業の供給ニーズと消費者の需要ニーズをマッチングさせるサービスを運営の中心にするのが、BtoC型マッチングサイトです。さまざまな運営形態、プラットフォームが存在するのがこの分野の特徴であり、ZOZOTOWNや楽天市場のようにさまざまな企業と消費者を結びつけるショッピングモール、Expediaのような旅行検索サイト、企業と求職者を結びつける就職・転職サイトなどが当てはまるでしょう。
BtoB型同様、商品やサービスを提供する企業が登録料金・出稿料金を支払う、成約・実績に応じて支払う手数料などを収入源とするビジネスモデルが一般的であり、消費者であるユーザーは無料で利用できるのが基本です。
マッチングサイト構築では、企業ごとの個別ページを充実させる必要があるのはもちろん、専門知識を持たない消費者でも使いやすいよう、強力な検索・比較機能が欠かせず、場合によってはエスクローに対応する決済システムも必要です。
2-3.CtoB型マッチングサイト
Consumer to Business、つまり、消費者・個人の供給ニーズと企業の需要ニーズをマッチングさせるサービスを運営の中心にするのが、CtoB型マッチングサイトです。CtoBというビジネスモデル自体が馴染みのないものかもしれませんが、個人のスキル、もしくはスキルによって生まれた成果物を企業が消費するというビジネスモデルであり、副業解禁とともに今後拡大が見込まれている分野です。
具体的には、Snapmart、PIXTAなどの写真素材サイトなどが挙げられ、個人の写真家が低価格で提供する写真を企業が購入して利用するなどが行われています。ランサーズやクラウドワークスなどで、個人のフリーランサーが企業にスキルを提供したり、業務を請け負ったりするのも、ある意味でCtoB型マッチングサイトに分類できるのかもしれません。
マネタイズの手法としてはBtoB、BtoC型と共通するともいえますが、成約に応じて手数料を支払うのはサービスを提供する個人であるのが大きく異なり、企業側はマッチングサイトのサービス自体を無料で利用できるのが特徴だといえます。
2-4.CtoC型マッチングサイト
Consumer to Consumer、つまり、個人と個人の需要・供給ニーズをマッチングさせるサービスを運営の中心にするのが、CtoC型マッチングサイトです。マッチングサイトのプラットフォームを利用しつつも、エンドユーザーである個人同士の取引が中心となるのが特徴であり、決済ごとの手数料収入によって収入を得るビジネスモデルが一般的であるといえるでしょう。
Yahoo!やメルカリ、eBayなどのオークション・フリーマーケットサイトはもちろん、婚活やベビーシッターなどを含むニッチな分野まで、幅広いサービスが存在するのも特徴であり、クラウドソーシングなどもCtoC型マッチングサイトの要素を持っているといえます。個人間取引が中心のため、CtoB型のように強力な検索機能やエスクロー対応決済システムがマッチングサイト構築で重視されます。
マッチングサイト構築の相場
ここまで説明した通り、マッチングサイトとひとくちにいっても運営方法やビジネスモデルは多様であり、想定される規模も必要となる機能も異なります。極端な話、マネタイズを考慮しなければ掲示板機能だけでもマッチングサイトは成り立ってしまうため、相場はまさにケースバイケースだといえます。
WordPressやOsclassなどのオープンソースのCMSを利用し、費用を抑えるという手法もありますが、マッチングサイトを構築するにはそれなりのプログラミング知識が必須です。パッケージをもとにマッチングサイト開発を依頼すれば、費用の圧縮は可能ですが、追加機能が増えればスクラッチ開発とかかる費用はそれほど変わらなくなってしまいます。
たとえば「ユーザー登録・アカウント作成」「検索機能」「ユーザーがログインしてマイページを編集する」「登録ユーザーへの個別問い合わせフォーム」など、機能をできるだけ絞った、シンプルなマッチングサイト構築を制作会社へ依頼した場合であれば、約80〜100万円程度の費用が必要です。
CtoC型などで売買取引が必須のマッチングサイトであれば、エスクロー対応の決済システムが必要になりますが、この機能を追加するのであれば100万円からの追加費用が必要です。アカウントを利用したユーザー同士のチャットシステムの追加にも100万円から、取引成立時の運営者への連絡機能の追加には20万円からの費用が必要です。
つまり、マッチングサイトの構築にかかる費用相場は、機能によって80〜300万円前後、独自機能やUI/UXなどのデザインにこだわれば、1,000万円近くかかる場合もあるといえるでしょう。もちろん、ほかのwebサービス同様、マッチングサイトが構築できたらすべて完了というものではありません。市場の変化にあわせたアップデートや運用・保守などのランニングコストも考慮する必要があるでしょう。
ドメインの取得・維持費用、サーバの維持・管理費用、SSLの導入など、レンタルサーバを利用する場合でも年間3〜20万円ほどは必要であり、セキュリティを重視して専用サーバを確保するのであれば、ランニングコストはさらに高額になります。
より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
マッチングサイトを構築する際の注意点
webサイトとは異なる機能が必要なマッチングサイト構築は、どちらかといえばシステム開発に近いノウハウが必要であり、費用も高額になる傾向があります。しかし、充実した機能を備えたマッチングサイトを高額な費用をかけて構築しても、アクティブユーザーを集められなければなんの意味もないでしょう。
まずは、構築しようとするマッチングサイトが充分なアクティブユーザーを集められるほど需要があるのか?ユーザーをどのようにして集めるのか?どのような方法でマネタイズするのか?損益分岐点はどこにあるのか?いつまでにそれを達成するのか?など、そもそものアイデア自体を精査・検証する必要があります。
マッチングサイト独特の事情を理解している制作会社に、構築を依頼できるかどうかも重要な要素です。マッチングサイト構築の充分な実績とノウハウさえあれば、クライアントに対して適切な提案が可能であり、集客に関するアイデアも期待できるでしょう。
制作会社のリストアップする実績のみを注視するのではなく、ノウハウが蓄積される自社開発を行っているか?エンジニアのスキルはどうか?など、実際のマッチングサイト構築例なども見せてもらいながら見極めていく必要があります。
参考にしたいマッチングサイト一覧
マッチングサイト構築を考える場合、依頼する制作会社を見極めるためにも、どのようなサイトがユーザーに支持されているのか知っておく必要があるでしょう。そんなときに、構築の参考にできるマッチングサイトを4つ紹介していきます。
5-1.Airbnb
Airbnbは、日本に民泊という言葉を生み出させたともいうべきCtoC型マッチングサイトであり、世界中のユーザー同士が宿泊先の提供・利用に活用しています。シンプルなファーストビューは、「ホストをはじめる」「ヘルプ」「登録する」「ログイン」のCTAボタン、および検索ボックスのみ。旅情をかき立てるデザインが優先されています。
宿泊先、体験、レストランなどの目的に応じたページへの遷移はもちろん、地域ごとのおすすめ、ユーザー評価の高い体験、ファミリー向け、出張対応など、マッチングの切り口も豊富に用意されているのが特徴だといえるでしょう。それぞれにおおよその目安になる料金が明示されているのも安心感を演出しています。
5-2.リクナビNEXT
リクナビNEXTは、リクルートが運営する転職サイトであり、求職者が求人企業を見つけるBtoC型、登録する求人に企業がオファーを送るCtoB型、どちらにも当てはまる要素を持つマッチングサイトです。固定のサイドバーには、シンプルにまとめられたメニューが並び、コンテンツを見ながらいつでも会員登録、求人検索などが可能なように工夫されています。
ターゲットを絞った求人特集、新着情報、転職サポートコンテンツ、職種・勤務地で選べる求人検索などのコンテンツを用意。目的のハッキリした求職者には、すぐに検索に取りかかれるよう、ファーストビューに検索ボックスも用意されています。わかりやすくスッキリしたデザインも好印象です。
5-3.PIXTA
PIXTAは、写真・イラスト・動画・音楽素材を4,090万点以上揃え、1点ごとの購入、定額で使えるプランなどを用意した、クリエイターと企業を結びつけるCtoB型マッチングサイトです。ロイヤリティフリーのため、一度購入した素材は何度でも再利用可能な、ストックフォトサービスです。
人気のカテゴリ、目的別の素材検索、用途別のおすすめ画像がわかりやすくサムネイルで表示され、初めての利用でも使い方に迷うこともありません。「購入会員登録」「クリエイター会員登録」は無料で可能。参加するのに極力ハードルを下げる工夫がされており、カーソシステムやサポートも完備しています。
5-4.CrowdWorks
CrowdWorksは、多様な分野のスキルと実績を持つ266万人以上のフリーランサーが登録する、日本最大級のクラウドソーザーであり、BtoC、CtoB、CtoCの要素を兼ね備えたマッチングサイトです。最初に目につくのは「会員登録」「仕事を依頼したい」「働きたい」というCTAボタンです。目的に応じた確信に素早く到達するための工夫だといえるでしょう。
それぞれのページも明確にジャンル分けしてあり、具体的な依頼やスキルを会員登録以前に確認するのも可能です。目的や用途に応じてプロジェクト・コンペ・タスク形式で仕事を依頼・請け負うのも可能など、どちらのユーザーにも使いやすいサイト構成になっています。
マッチングサイト構築におすすめの会社3選
ここまで、さまざまなビジネスモデルが存在するマッチングサイトの特徴を解説し、構築にかかる相場や構築に当たっての注意点、参考にしたいマッチングサイトを紹介してきました。
最後に、ここまで紹介した内容を踏まえ、マッチングサイト構築を依頼する際に、おすすめできる制作会社を厳選して紹介します。
6-1.株式会社プラグマティック・テクノロジーズ
プラグマティック・テクノロジーズは、千葉県船橋市に本社を置く、webシステム開発会社です。プランニング・設計・開発はもちろん、運用までをワンストップで依頼でき、webサイト制作にももちろん対応可能です。
なかでも、開発費用を抑えて素早くマッチングサイトを立ち上げられるASPサービス「マッチングサイトplus」が用意されているのは特徴です。コンテンツの表示はもちろん、会員登録・検索・会員によるコンテンツ作成・メッセージ機能など、マッチングサイトで必要とされる機能を網羅しつつ、初期費用30万円、月額料金8万円から利用できるリーズナブルなサービスとなっています。
独自機能を追加したければカスタマイズも可能。最短1ヵ月でマッチングサイトを開始できるほか、専用サーバ・ネットワーク設定、サイトデザインも委託できます。ビジネスマッチングやベビーシッター、スキルマッチング、求人サイト、駐車場・カーシェアリングなど、さまざまな用途のマッチングサイトのベースとして活用できます。
6-2.株式会社Miraie
Miraieは、東京都渋谷区に本社を構える企業で、システムエンジニアリングサービス、システム開発、webサイト制作を事業の柱としています。オンラインショップ・コミュニティサイト・オンラインチャット・オンライン請求書・マッチングサイトの構築・運営に関する豊富な実績を持ち、webサイト制作のノウハウも活かした理想のマッチングサイト構築・運営をサポートします。
CMSによるwebサイト制作も豊富なため、パッケージを活かしてリーズナブルにマッチングサイトを構築するのも可能。PHPによる、個人の不動産売買マッチングサイト構築の実績も公開されています。
公開後のアクセス解析や運用を含めたコンサルティングで、アクティブユーザーを絶やさないマッチングサイトの運営も実現します。エンジニアの派遣やプロジェクトチームを形成しての業務請け負いも可能。開発の規模や目的、機能に応じて柔軟に対応可能なの体制も整えています。
6-3.株式会社GIG
GIGは、東京都中央区のシステム開発会社・webサイト制作会社です。メディアサイト構築やwebマーケティング戦略の設計など、手がける事業は幅広く、2017年創業とまだ若い会社ながら、経験豊富なスタッフを揃えたことにより、JAL・リクルート・mixi GROUPなど、多種多様な取引先企業を抱えているのが特徴です。
特に強みを持つシステム開発では、独自のポリシーを持ってマッチングサイトを構築。誰でも使える簡単なUI/UXをキーとしたデザインを重視しています。メッセージ機能・ユーザー管理・コンテンツ管理・画像コンテンツ管理・決済機能など、マッチングサイトで必須の機能も同社独自のモジュールを準備、先行者メリットを最大化するための開発迅速化・初期投資の圧縮に役立てています。
豊富なwebサービス開発実績を活かし、マッチングサイトの成長を見越した開発が進められているのも特徴です。機械学習によるマッチング精度の改善、レコメンド機能、アクション管理機能なども搭載可能です。
【まとめ】マッチングサイトの構築を成功させたいなら
商品の売買やスキルのマッチングサービスはもちろん、車・駐車場・宿泊などのシェアリングサービスが次々と登場し、今まで思いつきもしなかった分野であっても、マッチング精度を高めることによって大きなコミュニティを形成できることが明らかになりました。
一方、動きの早い現代では、新たなサービスが登場しても、それをさらに改良した類似サービスが現れるのもすぐであり、うかうかしていれば先行者としてのメリットが活かせないばかりか、投資を回収するのも困難になってしまうかもしれません。
必ずしもITリテラシーの高い層を対象にするとは限らないマッチングサイトでは、誰でも使いやすいインターフェースと豊富な機能が必要なのは事実です。しかし、市場リサーチや機能の実装・開発にあまりにも時間をかけてしまえば、先取りしたはずのアイデアが陳腐化してしまう可能性もあるでしょう。
そうした意味でも、マッチングサイト構築のノウハウを持つ制作会社をパートナーにし、開発費用・期間・機能などのバランスを整えた、シンプルなマッチングサイトを迅速にリリースすべきです。
もちろん、今回紹介した制作会社のほかにも、目的や用途にあわせ、最適なマッチングサイトを構築できる制作会社が存在します。制作会社の選定に迷うようなことがあれば、多数のシステム開発会社が登録する「アイミツ」に問い合わせてみてください。あなたのニーズに寄り添い、最適な提案をさせていただきます。
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