企業で役立つ社内ポータルサイトとは?掲示板やグループウェアとの違いをわかりやすく解説
更新日:2017年09月22日 | 公開日:2017年07月16日
ポータルサイトと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、誰でも気軽に必要な情報を検索することができる「Google」や「Yahoo!」といった大手検索エンジンでしょう。
こうした代表的なサイトを見ても分かるように、たくさんの情報への入り口となるのがポータルサイトの役割です。
この点に注目して組織内の情報共有ツールとしても使われるようになっており、すでに多くの企業が「社内ポータルサイト」という形で採用しています。
その流れに乗って「ウチの会社でも導入するか!」と思い立つのはいいですが、社内ポータルサイトがどういうものであるかをしっかりと理解できているでしょうか?
「Google」や「Yahoo!」といった一般的なポータルサイトと社内ポータルサイトとでは果たす役割が異なるため、同じような感覚で制作を検討していては失敗の元になりますよ!
この記事では社内ポータルサイトとは何なのかを説明するとともに、制作する際に気をつけたいポイントについても取り上げます。
1. そもそも社内ポータルサイトとはどういうもの?
1-1. 社内向けの情報検索サイト
「ポータル」とは玄関・入口といった意味を持つ言葉で、冒頭でも簡単に触れましたが、さまざまなコンテンツやたくさんの情報への「入口」を集約したサイトのことを「ポータルサイト」と言います。
有名どころとしては冒頭でも取り上げましたが、大手検索エンジンの「Google」や「Yahoo!」などが挙げられます。
たくさんの情報を幅広く扱うという面では一般的なポータルサイトとなんら変わらない社内ポータルサイトですが、大きな違いは誰でも利用できるものではないという点です。
社内ポータルサイトはイントラネット(インターネットの技術を用いた社内のネットワーク)上に設けられ、散らばった情報を集約する入口としての役目を果たすものであり、社外の人間は基本的に利用できません。
なお、「企業ポータルサイト」「企業内ポータルサイト」という言葉も目にすることがあるかと思いますが、ほとんどの場合が「社内ポータルサイト」と同じ意味で使用されています。
1-2. 社内ポータルサイトがまとめる主な業務ツール
社内ポータルサイトは何も、イントラネット上に点在する情報を集約することだけが役目ではありません。
従来は個別にアクセスしていた「グループウェア」「社内SNS」「チャットツール」などの業務ツールを社内ポータルサイトに紐付けることで、都度必要となるログインの手間を省きます。
「グループウェア」は予定表やToDoリスト、メール、掲示板などといった社内の情報共有に必要な機能をひとまとめにしたソフトウェアのことで、 代表的なツールとしては「サイボウズOffice10」「Aipo」「iQube」などがあります。
作業の効率化が図れるツールとして、すでに導入している会社も多いでしょう。
そして、「社内SNS」と「チャットツール」はメールよりもレスポンスが速く、インナーコミュニケーションの活性化に役立つツールです。
簡単な報告などが中心の場合には「Talknote」や「Yammer」といった「社内SNS」を、資料のやり取りも頻繁に行う場合にはファイルが添付できる「Slack」や「Chatwork」といった「チャットツール」を使うといいでしょう。
社内webはグループウェア、SNS、チャットツールのどれを使う?
1-3. 社内ポータルサイトを設けるメリットとは
メリットその1. 情報共有が迅速になる
社内ポータルサイトを設ける一番のメリットはやはり、「情報共有の迅速化」です。
紙の社内報に掲載した情報は、発行日になって社員の手元に届くまで伝わることはありません。
社内の掲示板に貼り出せば社内報の発行日までの時間短縮にはなりますが、その場所まで見に行った社員以外の目に情報が触れることはないと言えるでしょう。
ですが、社内ポータルサイトを使えば、ネット環境とアクセス権限だけでいつでも社内情報を共有することが可能です。
また、情報を発信する側もPC上で簡単に更新できるので、本社や本部からの通達・報告などもスムーズかつ迅速に行えるようになります。
メリットその2. コミュニケーションの活性化につながる
社内ポータルサイトは会社全体で利用するツールであるため、部署や業務、勤務地の違いなどからなかなか接点を持てない社員同士の交流の場としても活躍します。
たとえば、「第三者の立場からプロジェクトに対する意見を聞きたい」「社内イベントの打ち合わせを関係部門の担当者としたい」「就業後に行う勉強会・交流会のメンバーを集めたい」といったときに連絡手段がメールと電話のみでは、スケジュールや参加人数の調整は難しいものがあります。
その点、社内ポータルサイトは複数の社員とリアルタイムで情報が共有できるため、部署間の垣根を越えたインナーコミュニケーションを活性化することができます。
また、社内ポータルサイトは業務連絡の場としての役割だけでなく、会社の指針や経営理念などを伝える場としても役立ちます。
社内報や掲示板では伝わりづらい会社のメッセージも、社長による音声・動画などを掲載したコンテンツを設けることでより身近に感じられるようになるはずです。
メリットその3. 一度のログインでさまざまな情報が閲覧できる
業務上のマニュアルやノウハウ、申請書類のフォーマットなど、必要な情報が社内のシステムやネットワークに点在していると、「いちいちログインし直すのが面倒くさい…」「どこにあるのか探すのが大変…」といった不満の声もあるでしょう。
それらの入口をポータルサイトに集約すれば、一度のログインだけでさまざまな情報を迷うことなく閲覧できるようになります。
社内ポータルサイトを利用することにより、出社したらメールチェックや社内外のニュース、その他の新着案件を確認し、必要な情報を扱うシステムやツールにアクセスする…といった習慣が社員全体に浸透すれば、情報共有と業務の効率化が格段に進むはずです。
また、社内ポータルサイトが各業務システム・ツールの入口になるため、アクセス管理なども楽になります。
2. 社内ポータルサイトを構築する際のポイントとは
重要なのはデザイン性と利便性
社内にあふれるたくさんの情報や機能を扱う社内ポータルサイトは、「ただひとまとめにして読めるようにすればいい」といった考えでデザインをすると、当然のことながら使い勝手の悪いサイトになってしまいます。
「全然便利じゃないけどログインしないと必要な情報にアクセスできないし、使わないわけにはいかないよな…」というように社員が渋々見なければならないサイトでは、せっかく作った意味がありません。
「たくさんの情報を整理して提供する」のがポータルサイト本来の役割であるため、デザイン性と利便性を考えたものにしなければなりません。
社員が毎日アクセスし利用するものですから、画面が見づらくてどこに何の情報があるのか分からない、ボタンが小さくて押しづらい…などといったデザインは当然論外です。
また、デザイン性と利便性のほかに、仕事の合間の息抜きになるようなコンテンツを設けることも重要です。
社内ポータルサイトは会社の情報共有を目的とするため、どうしても業務寄りの情報ばかりになってしまいがちです。
そうしたなかに社内イベントの写真をまとめた「ギャラリー」やランチに役立つ「会社周辺のお店情報」など、業務と直接的には関係のないコンテンツを設けることで、社内ポータルサイトが親しみやすいものになります。
なお、社内ポータルサイトには社外秘となる情報や資料も当然掲載されています。
PC上ではこうした重要な情報も簡単にコピーできてしまうため、必要に応じてアクセス権限の設定や閲覧できる場を限定するなどといった対策を講じる必要があります。
社内のネットワークで公開している情報が万が一にも社外に拡散するようなことがあれば、取り返しのつかないことになってしまいます。
情報漏えいの危険性に関する教育の徹底はもちろんのこと、「社内でしか見られないネットワークだから」と安心せずに外部からの不正アクセスなどに対してもしっかりとしたセキュリティ対策を行わなければなりません。
【まとめ】情報共有だけが社内ポータルサイトの役割ではない
この記事では社内ポータルサイトとは何なのかを説明するとともに、制作する際に気をつけたいポイントについても取り上げました。
社内ポータルサイトは会社の情報共有を大きな目的とするため、どうしても一方通行の情報提供サイトになってしまいがちですが、社員が気軽に発信できるコンテンツやツールを設けることで、インナーコミュニケーションの活性化につながる場としても役立てることができるようになります。
会社に属するすべての社員が利用するわけですから、普段なかなか接点のない部署同士で意見交換をしてみたり、新たなアイデアを募ってみたりといった活用法があるのも社内ポータルサイトの利点です。
なお、社内ポータルサイトは「G Suite」や「WordPress」などの無料制作ツールを使って自作することもできますが、利便性やセキュリティの高いサイトを作るとなるとやはり限界があります。
「でも、社内ポータルサイトにそこまで費用はかけられない…」というのが正直なところかと思いますが、あなたが思っているよりも安価でポータルサイトの構築を請け負ってくれる制作会社もあります。
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