電話でのクレーム対応のコツとは?基本的な流れや避けるべきNGワードを例文付きで解説【2024年最新版】
かつてないスピードで変革を続ける現代社会において、人々は迷い、試行錯誤を繰り返しながら、新たな環境や生活様式への順応に努めています。言わば慢性的なストレス状態であるそのような状況のもとでは、必然的に企業や商品・サービスに対するネガティブな感情が芽生えやすくなり、クレームへと発展することも珍しい話ではありません。特に顔の見えない電話においては、感情的なクレームが見受けられることもしばしばです。
そこでこの記事では、営業・バックオフィスなど、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、電話でのクレーム対応における基本的な流れに触れながら、避けるべきNGワードやNG行動、ポイントや外部委託する際のメリットなどについて詳しく解説します。
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クレームの種類
そもそも、クレームにはどんな種類があるのでしょうか。以下より、主なクレームの種類を順にご紹介します。
商品やサービスに対するクレーム
正しい使い方や効果的な活用方法がわからないといった軽度のものから、「想像と違う」「壊れている」といった大きな不満を抱えている重度のものまで、商品やサービスに対するクレームはさまざまです。
その原因についても、お客様の理解不足から、瑕疵や初期不良など自社に落ち度があるケースまで、あらゆる状況が考えられるため、しっかりと耳を傾けて解決策を見定める必要があります。
従業員に対するクレーム
従業員とのコミュニケーションにおいて、お客様が不快な思いをした場合にもクレームにつながります。「接客態度が気に入らない」「雑に対応された」「言葉遣いが悪い」など、多くの場合は、自社側に原因があるため、誠意をもって謝罪する必要があるでしょう。小売店や飲食店など、顧客とのダイレクトな接触が頻繁にある業界で、多く見られるクレームです。
会社に対するクレーム
前述した商品やサービスに対するクレームのように対象がピンポイントではなく、「いつもサービスが悪い」「従業員の態度が総じて悪い」「どの商品もすぐに壊れる」など、会社自体を対象とするクレームもあります。クレーム内容が事実であれば、全社的な問題として、抜本的な対策が必要となる場合もあるでしょう。
お客様の勘違いで起こるクレーム
お客様の勘違いによって発生するクレームもあります。商品が故障しているというクレームが、実は電源プラグを差し込んでいなかったことに起因する場合や、今日商品が届くはずなのに届かないというクレームの原因が、お客様による日付の誤認識だったなどのケースです。お客様の勘違いとはいえ、それが発生しやすい状況なのであれば、しっかりと謝罪した上、的確に改善する必要があります。
電話でのクレーム対応の基本的な流れ
いくつかの種類があるクレームですが、電話でのクレームにはどのような流れで対応すべきでしょうか。以下より、電話でのクレーム対応における基本的な流れについて、例文を交えながら解説します。
まずはお客様の話をきちんと聞く
理由はともあれ、お客様は疑問や不満を抱えて電話をしています。まずはとにかく、きちんと話を聞くことが重要です。状況や原因を早く知りたいがために、最初から質問攻めにするようなことがあってはなりません。もちろん、ただ聞くのではなく、内容を理解するよう努めながら、誠意をもって聞く必要があります。
電話ではこちらの表情やしぐさが見えることはありませんが、本音やスタンスは電話越しでも確実に伝わってしまうということを心得て、真摯に対応することが大切です。感情的になっているお客様でも、話を続けているうちに、気持ちが落ち着いてくるということはよくあります。
不快な思いをさせたことにお詫びする
お客様のクレームに耳を傾け、話が一段落したら、不快な思いをさせてしまったことに対し、誠意を込めてお詫びの意を伝えます。一方で、むやみに謝罪し、この時点で全面的に非を認めるようなことは避けるべきです。理由はともあれ、手間や時間を取らせてしまったことは事実であるため、その点に対して丁重に謝罪します。
ここでも、とにかく謝っておくといった投げやりなスタンスではなく、「お手を煩わせてしまい申し訳ありません」などの丁寧な言葉で真摯に対応することが重要です。
事実確認を行う
お客様の話にきちんと耳を傾けることが重要とはいえ、すべてを鵜呑みにして言いなりになることが良いクレーム対応につながるわけではありません。話の内容をもとに、事実を確認する必要があります。即座に確認できない場合は、「確認いたしますので、少々お待ちいただけますでしょうか」などの言葉を伝えた上で電話を保留にします。
ただし、この状態でお客様を待たせられるのは数分程度です。調査や事実確認にそれ以上の時間を要する場合は、「確認にお時間がかかりますので、終了次第折り返しのお電話をいたしますがいかがでしょうか」といった言葉で一旦電話を終えるのが得策です。その際、必要となる時間の目安も一緒に伝えるようにします。
改めて謝罪する
クレーム内容に対する事実確認の結果、自社に落ち度や失態が認められた場合は、改めて謝罪します。「大変ご迷惑をお掛けいたしました」「誠に申し訳ございません」といった真摯な言葉で、誠実に謝罪することが重要です。落ち度や失態が発生した理由・原因を簡潔に説明する必要がありますが、まずは明確に謝罪の意思を伝えます。
解決策を提示する
基本的にお客様は解決を求めてクレームの電話をかけているため、内容や原因が何であれ、解決策をまとめ、明確に提示する必要があります。ただし、解決策を強要するのではなく、お客様の要望も聞きながら、柔軟に対応することが重要です。そのため、想定されるお客様の反応なども考慮しながら、複数の解決策が用意できれば安心と言えます。
また、原因がお客様の勘違いであっても、手間や時間を取らせたことに対して「説明が不十分で失礼いたしました」などの言葉を添えることが大切です。
感謝の言葉で締めて電話を切る
解決策の提示によってお客様が納得したら、電話を切る前に感謝の言葉を伝えることが重要です。お客様は、手間や時間をかけて電話している上、その内容は、商品やサービスにおける今後の改善に活かすための貴重な財産になります。
「このたびはありがとうございます。今後もよろしくお願いいたします」といった前向きな形で丁寧に感謝の意を伝えれば、今後も自社の顧客でいてくれる可能性が高まるでしょう。また、電話を切るのは相手が切ったあとにすることも大切です。
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電話でのクレーム対応で避けるべきNGワード・NG行動
クレーム対応は慎重かつ真摯に行うことが重要ですが、その際に避けるべきNGワードや行動にはどういったものがあるのでしょうか。以下より、電話でのクレーム対応で避けるべきNGワード・NG行動を紹介します。
相手を否定するワード
クレーム対応において、相手の話を否定するようなワードはNGです。主な例は以下のとおりです。
「そんなことはないかと思いますが」
「何度か申し上げておりますが」
「そうは言われましても」
「お言葉ですが」
自分の話を理解してくれないと感じさせたり、見下すような対応をされたと思われると、相手の気分を害し、クレームがエスカレートする恐れがあります。
相手を不快にするワード
クレーム対応では、D言葉と呼ばれるネガティブな表現は避けるべきであると言われています。D言葉とは、ローマ字のDで始まる以下のようなもので、相手を不快にする恐れがあります。
「ですから」
「だって」
「でも」
「どうせ」
これらは、相手に共感を示すS言葉に変換することが大切です。S言葉とは、サ行で始まる以下のようなものです。
「承知しました」
「失礼しました」
「さようでございます」
「そのとおりです」
相手の話を遮ってしまう
相手の話を遮る、すなわち話の腰を折ってしまう状態は、怒りの感情を喚起し、クレームを過熱させる恐れがあります。相手が話をしている間は、とにかく聞くことに徹し、言いたいことを言い切ってもらう姿勢がクレーム対応では重要です。質問や反論があっても口を挟まず、メモを取るなどしながら内容を理解するよう努め、最後まで誠意をもって聞く必要があります。
曖昧な回答をしてしまう
クレームを収めたいが故に、曖昧に回答してしまうことは避けるべきです。電話であっても、ごまかしやその場しのぎといった意図は相手に伝わってしまう上、勝手な判断が原因で深刻な事態を引き起こす恐れもあります。
即座に回答できない場合は、確認の時間をもらって、折り返すことを前提に一旦電話を切るなどの方法が得策です。時間を置くことで相手の感情が落ち着き、冷静になるといった効果も期待できます。
反論・言い訳をする
クレーム対応においては基本的に、反論や言い訳が相手の感情を害し、反感を助長するものであることを認識しておくべきです。不要な反論や言い訳によって、さらなる怒りを呼び起こし、より大きなクレームに発展することも多いからです。
ただし、これは理不尽なクレームに対しても一切の主張をせず全面的に非を認めるという意味ではありません。あくまでも、相手の話を最後まで聞いた上で、必要に応じて事情を説明するといったスタンスで対応します。
相手を待たせてしまう・たらい回しにする
クレームに対し、確実で明快な解決策を提示することは重要ですが、そのための調査や事実確認のために、相手を待たせすぎて新たな怒りを買ってしまっては逆効果です。また、電話のたらいまわしによって、対応者が変わるたびに同じ説明をさせてしまう状況もよく見受けられますが、これも相手を不愉快にさせる要因になります。
担当者がいない場合は事情を説明した上で折り返すことを前提に一旦電話を切る、普段から顧客情報を関係者で共有できるしくみを構築しておく、などの対策が重要です。
電話でのクレーム対応のポイント
前章で見たとおり、さまざまなNGワードやNG行動が存在するクレーム対応ですが、それらを避けるほかにはどんなポイントがあるのでしょうか。以下より、電話でのクレーム対応のポイントをご紹介します。
電話の内容を録音する
言った・言っていない、認めた・認めていないといった水掛け論を避けるためにも、電話の内容は録音しておくことをおすすめします。録音によって記録を残すことで、関係者間での情報共有がスムーズになるほか、後日客観的な状況確認を実施する場合にも活用することが可能です。
なお、録音に対して一定の抵抗を感じる人も存在するため、最近は、電話がスタッフにつながる前に、自動音声によって録音する旨を伝えるケースも多く見受けられます。
クレーム対応マニュアルを作る
クレーム対応を標準化し、マニュアルを作成することで、スムーズな対応が可能となるほか、誰が電話を受けてもぶれのない高レベルな対応に期待できます。すべてのクレームを想定してあらゆる対応を標準化することは困難ですが、企業形態や業種によって一定の傾向を把握することは可能です。
基本的な内容を具体的にマニュアルに反映し、かつ関係者への教育を実施することで、クレームに対する組織の意識が向上し、結果としてクレームの発生しにくい商品やサービスを生み出す風土を醸成することにもなります。
時間がかかる場合は折り返す
すでに何度か触れているとおり、調査や事実確認に時間がかかる場合は、丁寧に事情を説明した上で、折り返すことを前提に一旦電話を切ることが大切です。また、どの程度の時間が必要なのかを勘案し、相手の都合も考慮しながら、折り返しの日時を明確に伝えるようにします。
当日中に折り返すのが基本ですが、それが叶わない場合は、さらに丁寧に事情を伝える必要がある上、失念しないよう十分に留意することが重要です。
言い回しに注意する
電話でのクレーム対応においては言葉がすべてであるため、前述したNGワードを避けるのはもちろん、言い回しには十分な注意が必要です。言葉は、その使い方1つで相手のネガティブな感情を刺激し、クレームをエスカレートさせる恐れがある上、企業イメージを左右する要因にもなります。また、言い回しだけではなく、声のトーンや話し方にも配慮することが重要です。
クレームを社内で共有し、改善策を考える
前述したとおり、クレームの内容は、商品やサービスにおける今後の改善に活かすための貴重な財産になります。同様のクレームを予防することはもちろん、商品やサービスの品質を向上させ、より優れたものに進化させる意味でも、クレームを社内で共有し、改善策を考えることは非常に重要です。なお、検討に関わる人間が多いほど、有効な改善策や新たなアイデアが生まれる可能性が高くなります。
電話でのクレーム対応を外部委託するメリット
これまで見てきたとおり、電話でのクレーム対応にはさまざまな注意点やポイントがありますが、より迅速に有効なクレーム対応を実現するために、外部の専門家に委託するという方法もあります。以下より、電話でのクレーム対応を外部委託するメリットについて解説します。
コスト削減
電話でのクレーム対応を実施する専門部隊、いわゆるコールセンターを内製化しようとすると、設備代・人件費・システム構築費など、相応のコストを要します。また、運用を続けるためのランニングコストも必要です。
そのため、外部の専門家に委託したほうが、手間や時間が大幅に抑えられ、コストも削減できる可能性があります。複数の委託候補を比較し、費用対効果を見極めながら慎重に検討することが重要です。
業務の効率化ができる
電話でのクレーム対応が、数分で完了することはほぼありません。通常数十分程度、長ければ1時間以上にもおよぶ場合があります。その間、対応者は拘束され、本来の業務であるほかの作業を一切進められません。クレーム対応を外部委託すれば、電話に長時間拘束される状況から解放され、本来の作業に集中できるため、業務の効率化が実現し、組織全体の生産性向上にもつながります。
プロのオペレーターに対応してもらえる
これまでも何度か触れたとおり、電話でのクレームにおける対応次第で、相手のネガティブな感情を刺激したり、クレームがエスカレートしたりすることがあります。クレーム対応を外部委託した場合、業務に当たるのは相応の訓練を受けたプロのオペレーターであるため、不用意に相手を刺激する恐れは圧倒的に低下します。
また、外部の業者が行うのは一次対応までで、二次対応からクローズは自社で担うというケースも少なくありません。そういった場合でも、プロのオペレーターによる情報共有をもとに、十分に準備してから対応できる点もメリットだと言えるでしょう。
顧客満足度の向上にもつながる
クレームには、ネガティブな要素しかないわけではありません。前述のとおり、商品やサービスを改善するための貴重な意見を得られるチャンスでもあるほか、真摯な対応で相手の課題を解決することによって、却って顧客満足度が向上することもあります。電話でのクレーム対応を外部委託すれば、プロのオペレーターによる質の高い対応が可能です。クレームの相手が好印象を抱き、顧客満足度が高まることにも期待できます。
クレーム対応の代行会社選びで失敗しないためのポイント
電話でのクレーム対応を委託する外部業者を選ぶ際には、失敗しないためのポイントがいくつか存在します。以下より、それをご紹介します。
自社のコール数や対応時間を把握する
電話でのクレーム対応を代行する会社は、多くの場合、1ヵ月当たりの受電数によって料金を設定しています。また、受電数には上限があり、それを超えた場合には件数に応じた追加料金が発生します。そのため、まずは自社のコール数(想定されるクレーム件数)を把握することが重要です。
また、代行会社によっては対応時間が限られており、希望する時間帯に連絡が取れないケースも考えられます。自社が希望する対応時間を明確にし、それを実現できる会社を選定する必要があります。
対応している業務内容を確認する
代行会社によって、対応可能な業務範囲はさまざまです。電話でのクレームに対する一次受け付けのみで、以後は自社に引き継がれるシンプルな形のものから、返品対応などのクレーム解決に加えて、その後のデータ分析や業務支援を請け負ってくれるものまで、サービスの内容には大きな開きがあります。これらを事前に明確にした上で、自社の状況や予算に合致した会社を選定することが重要です。
複数の会社で見積もりを依頼する
電話でのクレーム対応に限った話ではありませんが、業務を外部の専門業者に依頼する際には、複数の会社に見積もりを依頼し、自社の状況や予算と照合しながら、慎重に比較検討することが重要です。単に金額を比較するだけではなく、先方の担当者と綿密なコミュニケーションを図りながら、上述した対応時間や業務内容などを総合的に勘案し、適切な会社を選定する必要があります。
コールセンターの業務委託費用の相場
電話でのクレーム対応を実施するコールセンターを外部委託する場合、気になるのは費用です。一般的に、概ね1万5,000~5万円程度の初期費用が必要になるほか、ランニングコストについては、月額固定型・従量課金型に大別されます。
月額固定型では、1ヵ月当たり2万~8万円の基本料が目安ですが、設定した受電数を超えた場合には、1件当たり300~600円程度のコールオーバー料がかかります。
一方の従量課金型では、受電1件当たりの単価として300~1,000円が平均相場です。そのほか、録音などのオプション料金として、月額5,000~10万円程度の費用がかかる場合もあります。
【まとめ】電話のクレーム対応でお困りの方はアイミツへ
以上、電話でのクレーム対応における基本的な流れに触れながら、避けるべきNGワードやNG行動、ポイントや外部委託する際のメリットなどについて解説しました。前述したとおり、クレームは、商品やサービスを改善するための貴重な意見を得られる良い機会でもあります。本記事を参考に、電話でのクレームに適切な対応を図るのみならず、商品やサービスの品質向上に活かしながら、ぜひビジネスを発展させてください。
なお、電話でのクレーム対応を委託する会社の選定にお悩みの際は、ぜひ「アイミツ」をご利用ください。ご要望をお伺いした上で、それに見合った会社を複数ご紹介します。ぜひお気軽にご相談ください。
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