Microsoft Azure（アジュール）とは？意味や主なサービスなどわかりやすく解説！【2024年最新版】

Microsoft Azureの存在は知っているものの、どんなサービスなのか詳しく分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、システム開発やアプリ開発など、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、Microsoft Azureとはどのようなサービスなのか初心者にもわかりやすく解説します。

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Microsoft Azureとは、Microsoft社が提供しているクラウドコンピューティングサービスで、読み方はアジュールです。ネットワークやサーバーなどのインフラ環境をインターネット経由で提供しています。
データベースや機械学習、分析機能など、さまざまな機能を提供しており、システム開発を支援するためのサービスや機能も豊富。類似するサービスに、Amazon Web Services（AWS）やGoogle Cloud Platform（GCP）があります。
Microsoft Azureの特徴は、Microsoft製品と連携しやすい点。Microsoftの製品と連携するシステムを開発したい場合に向いているサービスといえるでしょう。

クラウドサービスは、大きくSaaSとIaaS、PaaSの3種類に分類できますが、Azureは、ITインフラ・システムの実行環境を提供するIaaS・PaaSに分類されます。IaaSとPaaSがどのようなサービスなのか解説します。

PaaSとは、システムを開発・運用するためインフラやOS、ミドルウェアなどをクラウドで提供するサービスです。Azureでは、Microsoftがインフラや開発環境、ツールを提供しています。PaaSを利用すれば環境構築の手間を省けるほか、ハードウェアの管理や設定も不要になるため、開発者はシステムの開発に集中できるのが大きなメリットでしょう。加えて、開発者はハードウェアを所有する必要がないため、コスト削減も可能です。PaaSは、Webアプリケーション開発やモバイルアプリケーション開発など、さまざまなシステム開発に活用されています。

IaaSとは、ハードウェアやデータストレージ、ネットワークなどの基本的なインフラをインターネット経由で提供するサービスです。PaaSがインフラとOS・ミドルウェアなどを提供するサービスであるのに対し、IaaSではインフラのみを提供します。ハードウェアのコストを削減できるほか、システムの需要に応じて、CPUやメモリなどを追加・削除可能です。ハードウェアのリソースを柔軟に調整できる点がIaaSのメリットでしょう。
Azureを利用すれば、ハードウェアの管理はMicrosoftに任せつつ、OS・ミドルウェアは自社のニーズに合わせたものを利用できます。

Azureとはどんなサービスなのかがわかったところで、導入することによってどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。

Azureを導入するメリットとして、Microsoft製品・サービスと連携しやすい点が挙げられます。AzureはWindowsやMicrosoft365をはじめ、さまざまなMicrosoft製品との連携が可能です。連携に対応している代表的な製品は以下の通りです。
・Visual Studio
・Power Platform
・Dynamics 365
すでに何らかのMicrosoft製品を利用している場合、シームレスにデータをやり取りできるでしょう。操作感はほかのMicrosoft製品と類似しているので、戸惑うこともありません。また、Azure Stackと呼ばれるサービスを導入すると、Azureの機能をオンプレミスで利用することもできます。

Microsoftは、Microsoftグローバルネットワークと呼ばれる高速で安全な世界規模のネットワークを構築しており、世界61ヵ所にあるデータセンターを独自のネットワークで接続し、高速な通信を実現しているサービスです。加えて、Azureのデータセンターだけではなく、BingやMicrosoft365、Xboxなどもネットワークに組み込まれています。拡張性が高いため、将来的なユーザーの増加にも対応できるでしょう。高速な通信が可能なため、構築したシステムのパフォーマンスも高められます。Azureの導入によって、システムの反応速度が向上すれば、ユーザーの満足度も高まるでしょう。

Azureの導入には、セキュリティを高められるメリットもあります。セキュリティに強いシステムを構築するには、高度な専門知識が不可欠ですが、Azureでは世界各地のセキュリティ規格を反映した設計を採用。3,500人以上のサイバーセキュリティの専門家が開発・運営に携わり、多層構造のセキュリティを構築しています。世界中からリアルタイムでセキュリティ関連の情報を収集する仕組みを構築しており、10億台のWindowsデバイスや180億のWebサイト、4,000億件のメールなどから収集した情報を分析し、新しい脅威を検出して迅速にAzureに反映しています。高いセキュリティ性を維持している点もAzureの特徴です。

Azureの料金は、サービスにもよりますが基本的に従量課金制です。課金の対象となるのは主に以下の3つです。
・ネットワーク：送信データ量
・仮想マシン：稼働時間
・ストレージ：容量
Azureで構築したシステムから送信されたデータ量やサーバーの稼働時間、ストレージの容量などをもとに料金が計算されます。使った分の料金を支払えばよいので、無駄なコストがかかってしまう心配もありません。加えて、国外のサービスを利用する場合、料金がドルベースで設定されているケースも多いですが、Azureの料金は円で設定されているので、為替レートの影響も受けません。為替による予想外のコストがかかってしまう心配がない点も、Azureのメリットといえるでしょう。

幅広いOSやプログラミング言語に対応している点もAzureを利用するメリットといえるでしょう。細かなバージョンは個別に確認する必要がありますが、Azureでは以下のOSに対応しています。
・Windows Server
・Windows10
・Red Hat Enterprise Linux
・SUSE Linux Enterprise Server
・Oracle Linux
・Ubuntu Server
・Debian9
対応している主な言語は以下のとおりです。
・C#
・Node.js
・F#
・Java
・Python
・PHP
利用できるOSやプログラミング言語の種類が多いため、開発したいシステムに合わせて、最適な組み合わせを選べるでしょう。

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Azureは幅広い用途に活用されています。一方で、用途が多すぎて、何ができるのかよく分からないという方もいるのではないでしょうか。ここからは、Azureの活用方法をいくつかご紹介しましょう。

Azureを活用すれば、ファイルサーバーを構築可能です。Azureでは、Azure Storageと呼ばれる下記3種類のストレージサービスを提供しています。
・Azure Files
・Azure Files Sync
・Azure NetApp Files
Azure Filesは、ファイル共有サービスです。Azure Files Syncは、Azureとファイルサーバーを同期できるサービスで、オンプレミスサーバーとの同期にも対応しています。Azure NetApp Filesは、NetApp社が提供しているストレージをAzureで利用できるサービスです。上記のほか、仮想マシンでファイルサーバーを構築する方法もあります。

Azureは、リモートワークにも役立ちます。以下のサービスを活用しましょう。
・Azure Virtual Desktop
・Windows365
Azure Virtual Desktopとは、仮想デスクトップサービスです。仮想デスクトップとは、サーバー上に構築したデスクトップ環境に接続して作業できるサービスで、Azure Virtual DesktopではWindows10と11に対応しています。Windows365は、クラウドPCと呼ばれるサービスで、仮想マシン上で作業できるサービスです。Azure Virtual Desktopが複数のユーザーでデスクトップ環境を共有するのに対し、Windows365では各ユーザーが専用のクラウドPCを利用します。

Azureは、システム開発をサポートするサービスも提供しています。アプリケーション開発に利用できるAzureの主なサービスは以下の通りです。
・Azure DevOps
・Azure App Service
・Azure Machine Learning
Azure DevOpsはアプリの開発・リリースを自動化するCI/CDを導入できるサービスです。アプリ開発のさまざまな工程を自動化できるので、リリースを高速化できます。Azure App Serviceは、Webアプリの実行環境を構築できるサービスで、実行環境を一から構築する手間を省けます。Azure Machine Learningを利用すれば、AI機能をアプリに統合することも可能です。

Azureを活用しクラウド上でセキュリティ対策を行うと、異なる拠点に同じレベルの対策を施せます。Azureでは、以下のようなセキュリティ関連のサービスを利用可能です。
・Azure Sentinel
・Azure Active Directory
・Key Vault
Azureには、人工知能を用いて脅威を自動的に検出するAzure Sentinelという機能が備わっているので、セキュリティリスクに迅速に対応できるでしょう。ユーザーやアプリケーションのアクセスを制御するAzure Active Directoryやセキュリティ関連のデータを安全に保管できるKey Vaultなど、さまざまなセキュリティ機能が備わっています。

多くの企業がITツールを導入している昨今、ビジネスにおけるデータ分析の重要性が以前よりも高まってきています。Azureでは、データ分析に役立つサービスも提供しており、以下の3つを利用可能です。
・Azure Synapse Analytics
・Azure Stream Analytics
・Power BI Embedded
Azure Synapse Analyticsは、大量のデータをリアルタイムで分析できるサービスです。Azure Stream Analyticsを利用すると、センサーやデバイスなどのデータも収集・分析できます。Power BI Embeddedは、Azure内に埋め込めるビジュアルデータ分析ツールです。収集したデータをグラフなどで視覚的に確認できます。

Azureを導入するには、MicrosoftアカウントとAzureアカウントをそれぞれ作成する必要があります。アカウントの作成から管理用ポータルサイトへログインするまでの流れを確認していきましょう。

Microsoftアカウントは、Microsoft社のアカウント作成ページで作成できます。
1.アカウント作成ページの「アカウント作成」をクリック
2.アカウントの作成というウィンドウが表示されるので、メールアドレスか電話番号を使ってアカウントを作成します。
Outlook.comやHotmail.comなど、Microsoftのメールアドレスだけではなく、Gmailなどのほかのプロバイダーのメールも利用できます。

次は、Azure用のアカウントを作成します。
1.Azureのページの「無料で始める」をクリックする
2.Microsoftアカウントのサインイン画面が表示されるので、登録したメールアドレスとパスワードを入力します
3.地域や氏名などの必要事項を入力
4.電話番号を入力して電話認証を行います
5.クレジットカード情報を入力して本人確認を行います
最後に、同意事項にチェックを入れて「サインアップ」をクリックすればアカウント作成は完了です。

Azureアカウントの作成が完了すると「ポータルに移動」というボタンが表示され、ボタンをクリックするとAzure Portalに移動します。Azure Portalとは、Azureで利用しているサービスなどを一元的に管理できるコンソールです。ダッシュボードに各種サービスの利用状況を表示できます。表示する内容のカスタマイズも可能です。Azure MobileAppを利用すれば、スマホからAzure Portalを利用することもできます。

つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。Azure開発を依頼する際の参考にしてください。

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本記事では、Microsoft Azureとはどのようなサービスなのかを解説しました。Azureを活用すれば、さまざまなシステムを開発できますが、専門的な知識が不可欠です。もしも社内に対応できる人材がいないという場合は、システム開発会社に依頼しましょう。
アイミツでは、Azureによるシステム開発を得意とする会社を無料でご紹介可能です。一括見積もりも可能なので、システム開発会社選びでお困りの方はお気軽にご相談ください。

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