サーバー構築の費用相場は?コスト節約術や成功のポイントも大公開
サーバー構築にかかる費用相場は、サーバーの規模によって決まります。ファイルサーバーなど小規模の開発であれば費用相場は13万円~。メールサーバーなど中規模の場合は35万~。セキュリティサーバーなど大規模になると125万円~を見込んだ方が良いでしょう。
また、サーバー構築だけでなく、サーバー本体の費用や使うサーバーの種類などで様々な追加費用も発生します。そこで本記事では、サーバー構築の費用相場にくわえ、その内訳やサーバーの種類ごとの費用、さらに費用を抑えるポイントまで解説していきます。
サーバー構築の内訳と費用相場
サーバー構築の主な内訳項目として、サーバー本体、周辺機器、サーバー構築、ネットワーク設計・構築、運用保守が挙げられます。
一般的に「サーバーを構築する」という場合、以下のような手順で行います。
サーバー構築に興味があるけど、その費用がかかるのか不安に思っている方もいることでしょう。
そこでここからは、 サーバー構築の費用相場を早見表をもとにご紹介します。
費目 | 平均的な相場 |
---|---|
サーバー本体の価格 | 10万~30万円 |
周辺機器の価格 | ルーター:1万5,000~5万円 UPS:3万~8万円 PC・モバイル端末:5万~15万円 |
サーバーの構築費用 | 小規模サーバー:3万~7万円 中規模サーバー:5万~10万円 大規模サーバー:25万~30万円 |
ネットワークの設計・構築費用 | 10万~40万円 |
運用保守費用 | 構築費用によって変動 ※サーバー構築費用の10~15% |
サーバー本体にかかる費用
サーバー本体の種類 | 費用の相場 | 用途 |
---|---|---|
タワー型サーバー | 10万円~ | ファイルサーバーなど |
ラック型サーバー | 30万円~ | データベースサーバーなど |
ハイエンド向けラック型サーバー | 100万円~ | 業務システムなど |
サーバー本体のハードウェアとしての価格は、法人向けの小型エントリーモデルで10万円前後、エントリーモデルと比べてややハイスペックなラック型サーバーが20万~30万円前後です。
スペックによっては本体価格100万円を超えるものもありますが、一般的なオフィスでの利用(データ共有、社内システムの利用など)に関する限り、おおむね上記の金額の範囲内に収まります。
周辺機器にかかる費用
周辺機器の種類 | 費用相場 |
---|---|
ルーター | 1万~5万円 |
UPS | 3万~8万円 |
端末(PC・スマホなど) | 5万~15万円 |
サーバーを稼働させるためには周辺機器も欠かせません。
具体的には、ルーター(複数のネットワーク同士を中継する通信機器)やUPS(無停電電源装置。災害時などのバックアップ用電源)、サーバー設定用のPC・モバイル端末などがあげられます。
価格はそれぞれの機器のスペックやネットワークに接続する端末の台数などによって異なりますが、仮に20人~30人程度の規模のオフィスで利用する場合、ルーターは1万~5万円前後、UPSが3万~8万円前後、PC・モバイル端末は5万~15万円前後が相場。もちろん手持ちの機器で代用できれば購入代金は省けます。
サーバーの構築費用
サーバー規模 | 費用相場 | 用途例 |
---|---|---|
小規模 | 約3万~6万円 | ファイルサーバー プリンタサーバー |
中規模 | 約5万~10万円 | Webサーバー メールサーバー |
大規模 | 約25万~30万円 ※サーバーのスペックを重視すると100万円~ |
セキュリティサーバー |
ハードウェアとしてのサーバーにOSやソフトウェア、Windowsの共有サービスなどをインストールし、webサーバーやメールサーバーとして構築する際にかかる費用です。
サーバーの用途によって金額に差があり、一般的な相場としては、ファイルサーバーやプリンタサーバーの構築が3万~6万円前後、メールサーバー、webサーバーの構築が5万~10万円前後。複数の端末を一元管理するセキュリティ対策用のサーバーを構築する場合は、25万~30万円前後の費用がかかります。
さらに、サーバーの使用目的に応じて、構築時にSSL(暗号化通信)やドメイン設定、OSのインストールや環境構築などに費用が発生する場合があります。
このあたりはシステム開発会社の料金体系によっても変わってくるので、事前にトータルの費用を確認しておきましょう。
ネットワークの設計・構築費用
サーバーに接続する端末の台数やオフィスの規模などにあわせて、ネットワークを設計・構築する際にかかる費用です。
PC端末15台~25台前後の中小企業のオフィスの場合、一般的な相場は10万~20万円前後。有線のネットワークを構築する際は、これにLANの配線やハブ設置の料金(15万~20万円前後)が加わります。
開発会社によってネットワーク設定の対応範囲は異なり、LAN配線費とは別途でケーブル自体の実費が必要になることや、端末側のネットワーク設定に追加料金がかかる場合も少なくありません。
サーバーの構築費用と同様、事前にしっかりトータルコストを確認しておきましょう。
サーバーの運用保守費用
サーバーにかかる負荷を監視するほか、災害・停電などで起きたトラブルに対処する際にかかる費用です。
毎月定額の月額制が一般的で、相場としてはサーバー構築費の10%~15%前後。仮にサーバー構築費が30万円なら、月額3万~4万5,000円前後が相場。データセンターにサーバーを置く場合は、データセンター自体の利用料金と運用保守費がセットになっていることが多いようです。
ちなみに、サーバーの運用保守は自社で対応することもできますが、基本的に24時間体制での監視が必要になるうえ、影響範囲が大きいwebサーバーなどの場合、トラブル時には迅速な対処が求められます。
サーバー構築を担当する開発会社が運用保守も含めて対応してくれる場合、一括して依頼するのがおすすめです。
種類別に見るサーバー構築の費用相場
ケース | 一般的な相場 |
---|---|
物理サーバー | 数十万~数百万円 ※詳しくは「サーバー構築の費用相場は?内訳も解説」の章で解説 |
仮想サーバー | 5,000円~(利用料) ※別途構築費用やソフトウェアの利用料が必要 |
クラウドサーバー | 月額1,000円~ ※使用した分だけ費用が発生する従量課金制 |
サーバー構築を検討している方に向けて、種類別に見るサーバーの費用相場をご紹介いたします。
物理サーバーや仮想サーバーなどサーバーの種類別に見る費用相場や、それぞれのサーバーを選ぶ利点をわかりやすく解説します。
物理サーバーを利用した場合の構築費用
物理サーバーとは、専用のハードウェア上に構築されたサーバーのことを指します。
物理サーバーを選ぶ利点としては、専用のリソースが確保されるため、処理速度の向上や安定性の確保などが挙げられます。また、セキュリティ対策も強固に行うことができるので、企業の重要なデータを扱う場合に適しています。
物理サーバーで構築を行う際の構築費用は、サーバーハードウェアの購入費用や設置費用、初期設定費用などが含まれ、数十万から数百万円がかかります。
仮想サーバーを利用した場合の構築費用
仮想サーバーとは、一台の物理的なサーバーを複数の独立したサーバーのように使えるように仮想化したものです。効率的なリソース管理や柔軟なスケーリングが可能となり、コスト削減や運用の容易さが利点として挙げられます。
仮想サーバーでのサーバー構築における費用相場ですが、一般的に5,000円から利用できることが多いです。初期費用はかからず、月額料金だけで利用できるサービスもありますので、比較的手軽に始められるのも魅力の一つです。
クラウドサーバーを利用した場合の構築費用
クラウドサーバーとは、インターネットを介してリモートで利用できるサーバーです。従来の物理的なサーバーに比べて、柔軟性や拡張性に優れており、導入・運用コストを抑えることができるという利点があります。また、必要に応じて容易にリソースを追加できるため、効率的なサーバー構築が可能です。
クラウドサーバーの費用相場ですが、プランやサービスによって異なりますが、一般的には月額1,000円から数万円程度の範囲で設定されています。初期費用が安く抑えられるため、スタートアップ企業や中小企業にも手が届きやすいと言えるでしょう。
サーバー構築のコスト節約術【効果的な削減方法とは?】
サーバー構築を進める際、規模によっては高額な費用が発生することもあり、費用面で悩む企業も多いのではないでしょうか。そこで、費用に課題を抱えている方・お困りの方に向けて、サーバー構築におけるコスト削減の方法を詳しく解説します。
仮想サーバーを利用する
サーバー構築において失敗しないポイントの一つとして、仮想サーバーの利用が挙げられます。
仮想サーバーとは、一台の物理サーバー上で複数の仮想的なサーバーを構築する技術で、これにより複数のシステムを独立して運用することが可能となります。物理サーバーを複数台導入することを回避できるため、ハードウェアの導入費用や設置スペース、電力消費を抑えられます。
また、仮想サーバーはリソースを柔軟に割り当てられるため、必要に応じてスケーリングが容易であり、運用効率が向上します。
レンタルサーバーを利用する
サーバー構築で失敗しないポイントとして、レンタルサーバーを利用する方法があります。
レンタルサーバーを利用することで、自分でサーバーを購入・設置・管理する手間やコストを省くことができます。具体的には、サーバー設置場所の確保や設置、運用にかかる電気代を削減できますし、セキュリティ面での対策や障害対応などの負担も軽減されます。
さらに、レンタルサーバーは契約プランに応じてサーバーの性能や容量を選択できるため、自社に適した環境を担保することができます。
複数の開発会社から相見積もりをとる
サーバー構築におけるコストを抑える方法の一つが、複数の開発会社から相見積もりを取ることです。
相見積もりを取ることで、予算やスケジュールの適切な範囲を把握できるだけでなく、会社ごとに提案されるソリューションや技術力の違いも比較することができます。適切な予算感を掴むためには、同時に開発会社から見積もりを取ることも必要です。
補助金制度を活用する
コストを抑える方法の一つとして、補助金制度を活用する方法があります。
これは、国や地方自治体が企業の経営助成や技術開発を支援するための制度で、一定の条件を満たすことで、サーバー構築にかかる費用の一部が補助されるため、大幅なコスト削減が期待できます。次の見出しでは、補助金制度の詳細や活用方法について詳しく説明します。
サーバー構築の成功ポイント【これだけは押さえたい】
サーバー構築は、適切な知識や経験がないと、失敗するリスクが高まります。
どのような注意点、選択肢を検討すべきなのかについて、具体的なポイントをご紹介します。
自社の抱える課題や目的を明確にする
サーバー構築で失敗しないための重要なポイントの一つは、自社が抱える課題や目的を明確にしておくことです。この点を押さえておくことで、スムーズに要望を発注先に伝えることができ、構築作業が円滑に進められます。
ただし、開発会社に任せきりにしてはいけません。サーバー構築のプロセスに自社も関与し、状況を適切に把握することが求められます。特に、コストや期間に関する約束事を確認し、適宜進捗確認などを行うことで自社に適したサーバー構築が実現できるでしょう。
目的に応じたサーバーを選ぶ
サーバー構築で失敗しないポイントの一つとして、目的に応じたサーバーを選ぶことが挙げられます。一概にサーバーと言っても仮想サーバーやレンタルサーバー、物理サーバーなど様々な選択肢があり、それぞれ異なる特徴や利点が存在しています。
例えば、小規模なWebサイトやブログを運営する場合、コスト面からも手軽さからもレンタルサーバーが適していることが多いでしょう。一方で企業向けの大規模なシステムを構築する際は、より柔軟な設定が可能な仮想サーバーが向いています。また、独自のハードウェアや専用の設定が求められる場合、物理サーバーを選ぶことが望ましいと言えます。
運用保守サービスがある会社を選ぶ
サーバー構築を失敗しないための重要なポイントとして、運用保守サービスがある会社を選ぶことが挙げられます。サーバーの性能管理やセキュリティ対策、サーバー障害対応などもサポートしてくれるため、サーバー運用に関する専門知識がなくても、構築後も安心してビジネスに注力することができます。
また、運用保守サービスがある会社は、サーバー構築後のトラブルや問題に迅速に対応してくれる可能性が高いため、潜在的なリスクを最小限に抑えられます。
システム開発に使える補助金・助成金まとめ【低予算で作りたい方必見!】
システム開発には、それなりの費用がかかります。そこで、少しでも費用を抑えたいときに役立つのが国や地方自治体の補助金です。以下にシステム開発に活用できる補助金を3つ厳選してご紹介します。原則、契約前に申請が必要なので、発注先選びと並行して補助金情報を調べるのがおすすめです。
最大補助額 | 補助率 | 申請方法 | |
---|---|---|---|
IT導入補助金 | 450万円 | 1/2以内 | 電子 |
ものづくり補助金 | 5,000万円 | 1/2または2/3 | 電子 |
持続化補助金 | 200万円 | 1/4 | 電子または郵送 |
IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)
「IT導入補助金」は、ITを活用した中小企業や小規模企業の業務効率化・売り上げの向上を目的とし、ホームページ作成、クラウドツール・業務用ソフトウェアの導入にかかる費用の一部を補助します。補助額は最大450万円・補助率1/2以内です。
出典:IT導入補助金2024
ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)
「ものづくり補助金」は、中小企業・小規模事業者が制度変更などに対応するための革新的サービス開発、設備投資などを支援する補助金です。「通常枠」「デジタル枠」「グローバル市場開拓型」などが設定されています。最大補助額は5,000万円で、補助率は1/2または2/3です。
持続化補助金(小規模事業者持続化補助金)
「持続化補助金」は、小規模事業者が制度変更に対応し、持続的な経営を実現するために必要な販路拡大に関わる経費を一部補助するものです。通常枠または特別枠(賃金引上げ枠・卒業枠・後継者支援枠・創業枠など)の申請類型いずれか1つの枠のみ申請可能。最大補助額は通常枠で50万、その他の枠で200万円で、ウェブサイト関連費の補助率は1/4です。
出典:小規模事業者持続化補助金
補助金について、さらに詳しい情報を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
補助金を利用する際は、申請スケジュールや必要書類の準備に注意しましょう!
補助金を利用する上で何より大切なのは、規定に沿ってきちんと申請を行うことです。事業計画書、経費明細書など、必要な書類は各補助金・助成金の公式ホームページに記載されているため、もれなく準備し、不備のないように記載しましょう。
しかし、補助金申請は揃える書類や申請項目も多く、業務が煩雑になりがちです。スケジュールをきちんと把握しておらず、「気がついたら申請期限を過ぎていた」なんてことが起こる場合も。
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※補助金については2024年12月時点の情報をもとにご説明しています。
【まとめ】サーバー構築の発注先選びで迷ったらPRONIアイミツへ
今回はサーバーを構築する際の費用の相場を中心に、費用を抑えるコツや業者選びのポイントについてご紹介しました。サーバー構築を検討している方の参考になれば幸いです。
なお、PRONIアイミツではサーバーやシステム開発に精通したコンシェルジュが皆さまからの相談を承っています。
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