システム開発の3つの見積もり手法!理解する重要性と見落としがちな注意点【2024年最新版】
システム開発の見積もりは複雑です。開発を希望するシステムの内容によって、見積もりの金額は大きく変動します。また、同じシステム開発の見積もりでも、開発会社によって金額が異なります。
システム開発を依頼する側としては、少しでも見積もりが安い制作会社に依頼したくなりますが、見積書の金額にあまりにも大きな差があると、安い見積もりで費用対効果が見込めるものを本当に開発できるのか、不安になることもあるでしょう。
そもそも、システム開発の経験がない人が依頼する場合、本当に適正な見積もりなのか判断することは難しいです。
専門的なことだからと、開発会社側に一任してしまいがちですが、そのような悩みを抱えない為にも、システム開発の見積もりの内訳や見積もり手法の基本を理解しておくことが大切です。
ここでは、システム開発で失敗しないために、見積もりの内訳や算定方法など基本的なことを分かりやすく解説します。システム開発の依頼を考えている場合は、ぜひ参考にしてみて下さい。
急いで費用感を知りたい方は際は、先に費用相場について解説している記事をご覧ください。
システム開発の見積もりを知る3つのポイント
冒頭でもお伝えしましたが、システム開発・ソフトウェア開発の見積もりは複雑です。思わず顔をしかめてしまうようなシステム開発の見積もりをきちんと理解する上で、まず3つのポイントを押さえておく必要があります。
- システム開発の見積もりにおける3つのポイント
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- システム開発の見積もりの項目は、大きく分けて9つある
- システム開発の見積もりには、3つの手法が使用されている
- システム開発の見積もり確認で、見落としてはいけない3つの注意点がある
この3つに焦点を当てて、システム開発の見積もりについて解説していきます。
なお、見積もり金額に正解はありません。そのため、希望とするシステム開発にはいくらかかるのか相場を知るためにも、複数社に見積もりを依頼することをおすすめします。
押さえておくべき9項目
システム開発の見積もりで失敗しないためにも、まず、見積りの内訳を理解しましょう。
ここでは、システム開発の見積もりの内訳となる9項目について簡単に解説します。
1.要件定義
開発したいシステムの目的に基づいて、必要な機能や性能を考える必要があります。そういったシステムの仕様や方針を検討していく際にかかる費用のことを言います。
2.設計費用
要件定義で決まった決まった内容を、システムとして実現させるために必要な環境を検討するための費用。具体的には、サーバーなどのインフラや使用する専門言語の決定などを指します。
3.デザイン費用
利用者の誰もが使いやすいようにシステム開発することはとても重要です。デザイン費用とは、UIデザインにかかる費用のことを言います。
4.開発費用
システム開発はプログラミング言語を利用して行われます。システム開発費用とは、専門言語を使用して開発するエンジニアの人件費や技術費のことを指します。
5.テスト費用
開発されたシステムが設計通りに動くのか、導入前に検証しなければいけません。テスト費用とは、検証に必要な費用のことを言います。
6.導入費用
実際にシステムを利用するために必要な初期設定費用のことを指します。
7.導入支援費用
導入したシステムを利用してもらうため、利用者に向けて操作方法の説明会を開催したり、マニュアル書を作成する必要も出てきます。これらにかかる費用は、導入支援費用として計上されます。
8.購入費
システム開発には機材などの購入が必要なケースもあり、これらを購入費として計上することもあります。
9.交通費
どのようなシステム開発を行うか、何度も打ち合わせが行われます。訪問先で打ち合わせをした場合に発生した費用は、交通費として計上されます。
上記9項目が、システム開発の見積もりにおいて基本的な項目になります。
項目の内容がわかれば、「何にどれくらいかかっているのか」という全体像が見えてくるので、不可解だった見積もりの内容の理解力が高まります。中には、見積もりの内訳が記載されていないケースもあるので注意しましょう。仕様書の書き方についてはこちらで解説しておりますのでご覧ください。
知っておきたい3つの算出方法
次に、システム開発の見積もり手法について見ていきましょう。システム開発の見積もり算出方法は3つに分類できます。
3種類あるシステム開発の見積もり手法のメリットとデメリットをきちんと理解しておくと、システム開発の見積もりが正しく行われているのか判断できるようなるので、ぜひ確認してみて下さい。
1. 類推見積もり(トップダウン)
システム開発にかかるコストや工数で算定する見積もり手法です。
過去に似ているシステム開発を行なった場合、その事例を参考に算定されます。そのため、工数やコストのズレが生じにくく、比較的正確な見積もりができるというメリットがあります。
しかし、過去に類似の開発事例がない場合は、システム開発の経験を元にして見積もりが作成されます。
結果、見積もりの精度は担当者の知識や技術に大きく左右されてしまい、信頼性に欠けてしまうというデメリットが出てきます。
2.係数モデル見積もり(パラメトリック見積り)
操作する要件や設計箇所を点数化して算定する見積もり手法のことを言います。
係数モデル見積もりのメリットは、数学的かつ機械的に計算されるため、見積もり担当者の知識や経験に左右されるといった曖昧さを回避できる点です。
一方で、データの数を参考にして算定していくため柔軟に対応することができず、精度が下がるというデメリットがあります。
3.ボトムアップ見積もり(工数積上げ)
完成するシステムを想定して、その構成要素を洗い出して算定する見積もり手法です。
ボトムアップ見積もりのメリットは、1つひとつの工数を踏まえて計算するため、漏れがなく、精度の高い見積もりが作成できることです。
その反面、大きなプロジェクトには不向きな手法という点がデメリットとして挙げられます。
というのも、大きな規模のシステム開発は完成までの工数が想定しにくく、ボトムアップで正確な見積もりを出すことが難しいからです。そのため、ボトムアップ見積もりは主に中小企業のシステム開発に利用されています。
失敗しないための3つ注意点
システム開発は希望する内容によって、数十万円から数百万円の差が出てしまうこともあり、見積もりを取る場合には気をつけなければならない点があります。
予算内でシステム開発を終えられるようにするためにも、注意点を十分に理解しておく必要があります。最後に、注意すべき3つの点について、分かりやすく解説します。
注意点その1 細部の仕様まで含めた見積もり
システム開発の初期段階から、システムの細部の仕様まで決まっていることは滅多にありません。
大まかな部分を設計した後で、使いやすさなどの面から細部の仕様を設計、デザインしていくことが一般的です。そのため、細部の仕様の見積もりが追加されることがあります。
初期見積もりから大幅な追加料金が発生しないよう、細部の仕様まで含まれた見積もりを最初に提出してもらいましょう。
注意点その2 リスクの工数も含めた見積もり
システム開発を進めていく内に修正箇所が出てくることは良くある話です。最悪、再開発が必要になるトラブルも起こってしまいます。
その結果、予算に余裕のある見積もりを作成してもらった場合でも、トラブル対応分の工数が増えてしまって、費用も増加するという事態が発生してしまいます。
こうした不足の事態にも対応できるように、リスクを考慮した見積もりを作成してもらうようにしましょう。
注意点その3 管理工数も含めた見積もり
管理業務とはシステム開発のための打ち合わせや進捗管理、品質管理などのことを言います。
開発したいシステムの内容に相違がないか、依頼者側と開発会社側で認識のすり合わせを行う上で打ち合わせは必要不可欠です。また、管理業務によって修正箇所の早期発見に繋がり、余計なコストの増加を抑制したりと、開発されるシステムの質が左右されるといっても過言ではありません。
そういった管理や調査・分析にかかる工数も見積もりの内訳にきちんと含まれているか確認しましょう。
システム開発の注意点について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください
システム開発の費用相場
ここからはシステム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
ぜひシステム開発を依頼する際の費用の参考にしてください。
平均相場 | 233万円~ |
システム開発の種類 | 費用相場 |
簡易顧客システム | 20万円~ |
Webシステム | 130万円~ |
業務システム | 400万円~ |
システム開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
システム開発の費用について詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください
おすすめのシステム開発会社3選
ここで、アイミツおすすめのシステム開発会社をご紹介します。
やりたいことをするにはどのくらいの費用がかかるのかを知るためにも、まずは数社の見積もりをとって比較してみましょう。
株式会社ジェーエムエーシステムズ
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- WEBシステム開発
- コンサルティング・調査
- 費用:費用公開なし
出典:株式会社日本能率協会総合研究所- 課題
- 官公庁・民間企業の調査・研究・マーケティング・コンサルティングを行う企業がクライアント。既存のIT環境でのBCP対応に限界を感じており、BCP強化のためにIT基盤をAWSへ移行したいという依頼。
- 解決
- クライアントニーズを受け、以下の要件でリプレイスを実施。
・基幹システムの移行
・ファイルサーバーの移行
・グループウェアの移行
・検索サーバーの移行
3年の期間をかけて、全てのシステムをAWSへ移行するプロジェクトを推進しました。 - 効果
- IT基盤のリプレイス実施により、以下のような成果が。
・サーバー・ネットワークといった環境を柔軟に変更することが可能に
・バックアップ処理の工数削減・迅速化
・新規サーバー構築の容易化
・事業スピードの加速
・DRサイト構築のコストを最小化
・BCP強化
当初の課題でBCP強化をはじめ、多くのベネフィットが得られるリプレイスを実施することができました。
-
- WEBシステム開発
- 建設・工事
- 費用:費用公開なし
出典:株式会社日本アクア- 課題
- 建築断熱材の販売・施工を行う企業がクライアント。営業所・施工店の間での受発注業務をFAXで行っており、紙の量が膨大であることや、FAXのある場所でしか受発注業務を行えないことが課題に。
ペーパーレス・業務効率化のために、受発注業務の電子化・自動化を実現したい。 - 解決
- クライアントニーズを受け、受発注業務の電子化・自動化のプロジェクトを立ち上げ。以下のような施策を推進しました。
・拡張性・連携性を考慮してAWSを基盤に採用
・営業所・施工店間の業務プロセスの標準化を実施
・UI・UXの設計・開発・検証 - 効果
- プロジェクトを実施した結果、以下のような成果が。
・受発注業務のペーパーレス化を実現
・コストの削減
・受発注業務プロセスの標準化
・受発注業務の効率化
クライアントの課題解決に繋がる仕組みを構築することができました。
-
- WEBシステム開発
- 銀行・信金・信用組合
- 費用:費用公開なし
出典:株式会社みずほ銀行- 課題
- 大手銀行がクライアント。全行で全行員にiPadの配布を行い、大幅な業務効率化・業務プロセス改善を検討しており、端末上で利用できるオンライン会議システムとタブレットポータルを開発したい。
- 解決
- 会議資料のペーパーレス化を実現できる会議システムならびにタブレットポータルを開発。会議ならびに会議準備のデジタル化の推進ならびに業務プロセスの大幅な改革に繋がるシステムの開発を進めました。
- 効果
- 全行員に配布しても安定的に稼働できる質の高いアプリを展開することに成功。会議すステム・タブレットポータルの機能を中心に、クライアントが目指すモバイル端末を活用した業務改善・業務改革を大幅に推進することができました。
タブレットポータルの機能を強化して、更なる改善・改革を進める予定です。
予算感 | 要問い合わせ |
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設立年 | 1971年 |
従業員数 | 100-499人 |
会社所在地 | 東京都港区海岸1-16-1 ニューピア竹芝サウスタワー18F |
電話番号 | 03-3431-7401 |
TIS株式会社
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- 業務システム開発
- 通信・IT・ソフトウェア(その他)
- 費用:費用公開なし
出典:中部テレコミュニケーション株式会社 -
- 在庫管理システム開発
- 化粧品販売
- 費用:費用公開なし
出典:株式会社コーセー -
- クラウドシステム開発
- 生保・損保
- 費用:費用公開なし
出典:ニッセイ・ウェルス生命保険株式会社- 課題
- ・クラウド移行をしてコスト削減、リソース不足の解消をしたい
- 解決
- ・既存のアプリへの影響を少なくし、早く対応できるようにシステムを構築
- 効果
- ・AVSに移行し約100台のVMが稼働できるようになった
予算感 | 要問い合わせ |
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設立年 | 2008年 |
従業員数 | 1000人以上 |
会社所在地 | 東京都江東区豊洲2-2-1 豊洲ベイサイドクロスタワー |
電話番号 | 03-5337-7070 |
株式会社鈴木商店
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- 業務システム開発
- 製薬
- 費用:費用公開なし
出典:千寿製薬株式会社- 課題
- ・従来は市販のワークフローシステムを仕様していたものの、カスタマイズや運用に限界を感じていた
・各種申請に対応したシステムを開発し、提出漏れを防止したいと考えていた
・予算申請〜報告までのビジネスフロー、ワークフローを一元管理したいと考えていた - 解決
- ・予算の申請・報告システムの開発
- 効果
- ・各申請の進捗状況が可視化されたことで、業務をスムーズに進められるようになった
・システムの操作を通じて申請フローを学べるため、申請業務担当者の教育コストの削減につながった
・充実の検索機能によってデータの抽出を簡単に行えるようになった
-
- SFA開発
- 製薬
- 費用:費用公開なし
出典:扶桑薬品工業株式会社- 課題
- ・MR(メディカル・レプリゼンタティブ)1人ひとりの持つ情報を上手く収集・共有・活用できていなかった
・営業活動の進捗の可視化や、引継ぎ業務の効率化に役立つシステムが必要だと感じていた
・上司がリアルタイムで部下の活動状況を把握、指示ができる仕組みが欲しいと考えていた - 解決
- ・営業日報やダッシュボード機能などを備えたクラウド型SFAの開発
- 効果
- ・病院情報やこれまでの訪問履歴をうまく活用できるようになり、引継ぎを効率的に進められるようになった
・従来は顧客独自調査項目の集計に多大な時間を要していたが、システム化によって業務負担を大幅に軽減できた
予算感 | 要問い合わせ |
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設立年 | 2004年 |
従業員数 | 10-29人 |
会社所在地 | 大阪府大阪市北区西天満1-7-4 協和中之島ビル3階 |
電話番号 | 06-6362-1680 |
システム開発の見積もりで失敗しないために
システム開発で失敗しないために見積もりのどの部分に注意すべきか、3つのポイントに分けて説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。
- 失敗しないための3つのポイント
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- 提示されたシステム開発の見積もりに、きちんと9項目記されているか。
- 開発したいシステムの内容に合った、適切な方法で金額が算出されているか。
- 見落としがちな項目もきちんと見積もり金額に含まれているか。
上記の3つのポイントが押さえられるようになれれば、怖いことはありません。
システム開発会社探しで、こんなお悩みありませんか?
-
一括見積もりサイトだと
多数の会社から電話が・・・ -
相場がわからないから
見積もりを取っても不安・・・ -
どの企業が優れているのか
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