開業するならこれだけは知っておきたい！基礎知識から、資金調達方法、必要な準備まとめ【2024年最新版】

開業を考えてみた時、必要な手続きや確認事項がよく分からず「何からはじめるべきなのか」「何をチェックすれば良いのか」などと感じる方は多いでしょう。そこで今回は、開業時に必要な手続きや流れ、資金調達方法、開業時に用意しておくと便利なツールなど、開業をお考えの方に役立つ情報を分かりやすく解説します。

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開業とは、新たに商売や事業をはじめることを示す言葉です。「起業」も同じニュアンスで用いられる言葉ですが、「開業」は新たに事業をはじめることを指すだけでなく、現在進行形で商売や事業を行っている状態を指す際にも用いられます。起業はあくまで新たに事業をはじめることだけを意味する言葉ですので、開業とは正確な意味合いが異なります。

ここではまず、開業に関して押さえておくべき基礎知識を解説します。事業形態の違いに加えて、開業時に必要な資格や許可などを順に紹介しますので、基本を把握するためにひととおりチェックしてみてください。

商売や事業を行うにはまず、事業形態を決める必要があります。事業形態は「会社組織（法人）」「個人事業主」の2パターンに分かれており、どちらを選ぶかは自由に決めることができます。ただし、それぞれに長所・短所がありますので、あらかじめ特徴を把握した上で自身のビジネスにマッチした事業形態を選びましょう。

個人事業とは、文字どおり「個人で事業を営む形態」を指します。一般的に自営業やフリーランスと呼ばれることもある事業形態です。

・簡単にはじめやすい

・法人よりも信用度は低い

・事業開始時にかかる費用が少ない（0円でも可能）

上記のような点が個人事業の特徴で、1人や少人数で取り組めるような小規模事業で選択されるケースが多くなっています。ちなみに個人事業主から法人に移行することも可能ですので、まずは手軽な個人事業からはじめるのもひとつの選択でしょう。

会社組織とは、株式会社、合同会社などのいわゆる「法人」と呼ばれる事業形態です。会社組織の特徴としては以下のような点が挙げられます。

・個人事業より組織としての信用度が高い

・個人事業より設立の手間はかかる

・個人事業より認められる経費の幅が広い

・赤字の繰り越し10年間可能

会社組織は個人事業より、設立の手間だけでなく運営中の手続きが煩雑ではあるものの、税金や経費、信用度などの面では個人事業よりメリットが大きい点が魅力的です。

業種を問わず、個人事業・会社組織それぞれで開業時には所定の手続きが必要ですが、特定の業種や商売を営む場合は別途以下のような資格・許可が必須となることもあります。

・保健所の営業許可（飲食業など）

・食品衛生責任者の資格（飲食関係）

・古物商許可証（リサイクルショップや買い取り専門業など）

こうした資格・許可を有していないと開業できない業種は少なくありません。前もって自身の業種で必須の資格や許可の有無を確認しておきましょう。

ここでは、開業時に必要な届出を「個人事業」「法人」に分けてそれぞれご紹介します。分かりやすいように一覧表にまとめて紹介しますので、事業形態別の届出をひととおりチェックしてみましょう。

まずは「個人事業」で開業する際に必要な届出を一覧表にまとめてご紹介しますので、法人との違いも比較しながらチェックしてみましょう。

次に、「法人」で開業する際に必要な届出をご紹介します。個人事業より必要な届出が多いため、その辺りの違いも比較してみましょう。

ここからは、実際に開業するにあたり事前に考えておくべき要件を属性別に紹介します。順を追って解説しますので、開業準備を進める際の具体的なイメージをつかみながら、ご自身のビジョンと照らし合わせていきましょう。

前述のとおり、開業時には「個人事業」「法人」いずれかの事業形態を選択する必要があります。個人事業は開業時の手続きが簡略ですし、ほとんどコストをかけずに取り組めるため、手間やコストをなるべくかけずに開業したい方に向いています。一方法人の場合、開業手続きは個人事業より煩雑ではあるものの、事業で失敗した際の責任が有限になる、節税効果が高いといったメリットがあるため、事業の規模や売上が比較的な大きい場合におすすめです。こうした個人事業と法人の違いを比較しながら、自身の事業との相性を鑑みて事業形態を選択しましょう。もちろんすべて自力で開業するのではなく、フランチャイズなど外部組織のサポートを受けて事業を行うのもひとつの選択肢です。

開業するのであれば、「事業活動の本拠地をどこにするのか」は重要なポイントです。特に飲食業やアパレル業といったサービス業の場合は立地選定が集客や売上に大きく影響するため、場所選びが非常に重要な意味を持ちます。また、サービス業でなくとも、取引先との位置関係や商圏、流通網、従業員のアクセスなど、立地はさまざまな要素に影響を与えるため十分な検討が必要です。逆にパソコンさえあれば成り立つフリーランスのようなビジネスの場合は、自宅兼事務所の形を取るなどして家賃のコストを抑えられるよう工夫するのもおすすめです。

業種や規模によって千差万別ではあるものの、新たに開業する際には以下のような面で新たに初期費用がかかるケースが多くなります。

・店舗、事務所の確保
・工事費や引っ越し費用
・通信導入費（電話やネット環境）
・仕入れ
・設備導入費

まずは自身が開業するにあたり、「何を用意すべきか」を整理し、それらを用意するために必要な資金を算出しましょう。その上で、自己資金でまかなうことが難しい資金については、金融機関や日本政策金融公庫の融資、クラウドファンディングなどの資金調達方法を検討すると良いでしょう。必要な開業資金は業種によって異なりますので、自身の経済状態やリスクを考慮してビジネスモデルや業種を絞り込むのがおすすめです。

事業を営む際に調達する資金は開業資金だけで十分とはいえません。まずは、事務所や店舗の家賃、人件費、仕入れ代といった運転資金です。これらのお金は売上に関わらず発生するものですから、目安として3～6ヵ月ほどはあらかじめ確保しておくことをおすすめします。また、開業後の自身の生活費、借入金の返済なども見落としがちですので注意が必要です。つまり、開業資金だけでなく、運転資金およびある程度の予備資金も考えた上で金策を練っておくことがリスクマネジメントにおいては重要な考え方です。

前述のとおり、開業時には事業形態を問わず税務関係の届出や営業許可といったさまざまな手続きが必要となりますが、それ以外にも見落としがちな手続きはいくつか存在するため注意しましょう。

・健康保険の切り替え：会社員時代の社会保険から国民健康保険への切り替えなど

・年金の切り替え：会社員時代の厚生年金から国民年金への切り替え

開業する方の多くは、会社勤めから独立に切り替えるパターンが多いため、上記のような手続きについても忘れないように対応しておきましょう。

また、開業の際に許認可を得る必要がある業種も存在します。許可によって、必要な要件や書類、資格なども異なりますので、しっかりと確認しておきましょう。例を挙げると、飲食店を開業する場合には食品衛生法に基づき、保健所に対して営業許可申請を行う必要があります。飲食店の営業許可を受けるためには、食品衛生責任者を各店舗に置く必要があり、調理師免許等を取得してない場合は、都道府県で実施している講習を受講しなければなりません。

さらに建物や建物の一部で事業を始める際には、使用を始める7日前までに、防火対象設備使用許可届を消防署に届出なければなりません。そのほかの業種でも開業の際に諸申請が必要である場合も存在するため、要確認しましょう。

ここからは、事前に知っておきたい開業時の資金調達方法を紹介します。日本では自己資金ですべてまかなわずとも開業資金を調達できる方法が複数用意されていますので、それぞれの特徴を踏まえて自身に合った方法を選択しましょう。

はじめに、金融機関からの融資は資金調達方法の中でも難易度が高く、特にメガバンクと呼ばれる大手の銀行では新規事業の融資は行っていません。また、「都市銀行＞地方銀行＞信用金庫・信用組合」といった形で金融機関の規模が大きいほど融資のハードルは高くなる傾向にあります。したがって、開業資金を調達する際はまず信用金庫や信用組合にかけ合ってみるのがおすすめです。

日本政策金融公庫の融資とは、政府系金融機関である日本政策金融公庫が創業者向けに用意している融資制度で、創業者の多くが利用している人気の資金調達方法です。大きな特徴は、原則「担保・保証人」が不要な点。金融機関からの融資では担保を求められるケースが多いため、無担保・無保証で「融資限度額：3,000万円（うち運転資金1,500万円）」までの融資を受けられる制度というのは開業を考えている人にとって魅力的でしょう。

近年、新たな資金調達方法として注目されているのが「クラウドファンディング」です。この制度は、起案者が立ち上げたプロジェクトを応援しい場合に支援者が出資し、そのリターンとして商品やサービス、分配金などを配当する仕組みです。知名度や実績がなくとも、プロジェクトの中身やリターンの内容が優れていれば資金調達できるため、開業時には検討してみると良いでしょう。

経済産業省、中小企業庁、商工会議所、地方自体などが特定の費用を対象に提供する「補助金」。雇用関連のお金を対象に、ハローワークや都道府県労働局などが資金を提供する「助成金」。これらを活用して資金調達するのもひとつの手です。他の資金調達とは違い、使い道が限定されているものの、大きなメリットは「返済が不要」という点です。条件や規定は細かく設けられているものの、補助・助成が認められれば開業時のコストを大きく軽減できるため、開業時にはチェックしてみることをおすすめします。

ここでは、事業を効率的かつ効果的に進める上で役立つおすすめのツールをご紹介しますので、参考にしてください。

ネット社会である現代においては、業種やジャンルを問わず、事業を営むのであればホームページはもはや必須のツールであるといえます。顧客の多くは「まずはネットで情報収集」という傾向が強まっていますし、商品やサービスを購入する際にもネットを経由するユーザーは非常に多いためです。また、単に営業ツールとして用いるだけでなく、会社にとっては名刺のような役割を果たすとともに、「自社を知ってもらうアイテム」として活用できることから、開業時にはさまざまな場面で役立てられるでしょう。

業種を問わず、電話やインターネットは事業において欠かせないツールです。ただし、これらの通信環境はすぐに導入できるとは限らず、契約や工事にある程度の期間を要するケースもあるため早めに準備しておくことが大切です。特に電話関連の設備について、ビジネスフォンなどの事業用設備は導入にまとまったコストがかかるケースも多いため、「本当に必要か？」「必要な台数は？」といった点を慎重に吟味しましょう。

個人事業、法人に関わらず、事業を継続する以上は、日々のさまざまなお金の動きを記録に残し、定期的に提出する必要があります。ただし、経理業務には専門的な知識が求められるとともに、リアルタイムでの処理・記録が求められますので、すべてを手作業でまかなうのは効率的ではありません。そこでおすすめなのが会計ソフトです。近年の会計ソフトは手作業を最低限に抑えて日々の帳簿付けから各種決算書類や確定申告書への記載までを自動化できるものが多いですから、手作業で失敗しないためにも開業時には導入を検討しましょう。

IT化が急速に進む現代では、以下のような業務効率化や事業の成功を促進する多様な業務ツールが用意されています。

・コミュニケーションツール：社内外でのコミュニケーションを手軽に実現

・名刺管理システム：名刺情報の取得、蓄積、管理を手軽にシステム化

・経費精算システム：経費の申請や承認、処理、連携を自動化

・営業支援システム：顧客データの管理、分析、施策立案をサポート

もちろん業種や規模によってツールの必要性は異なりますので、自社のニーズを整理した上で導入すべきかどうかを検討しましょう。

開業時には資金調達方法や各種手続き、ビジネスモデルの調整、ツールの導入など、さまざまな面で不安や疑問が生じることでしょう。そのような問題に直面した場合は、無理に自分一人で解決しようとするのではなく、専門家のサポートや外注をうまく活用することをおすすめします。コンサルや税理士、弁護士に相談すれば、失敗のリスクを大きく軽減できます。さらに事業に役立つシステム開発やアプリ開発を依頼すれば、自社にはない専門的なノウハウをカバーして、事業が成功する可能性を大きく底上げできるかもしれません。特に近年では、あらゆる業務・マーケティングで役立つシステムやサービスが充実していますので、社外の力をうまく活用するのが事業を成功に導く秘訣といえます。

開業時には、事業形態の選択、各種届出などの申請に加え、資金調達やシステム・ツールの導入など、押さえておくべきポイントがいくつも存在しています。アイミツでは、開業時のサポートに強い企業の情報を数多く取り揃えており、事業に役立つツールやアイテムの一括比較・一括資料請求についても随時受け付けています。お客様の悩みやニーズをヒアリングした上でアドバイスさせて頂くことも可能ですので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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