データから見る女性の就労事情。働く女性の悩みを解決する方法6選【2024年最新版】

女性の社会進出が進む昨今、女性ならではの悩みを抱える従業員が増えています。早急に対策を図らなければ、力を発揮できないばかりか、早期退職やうつ病の発症などにつながる恐れもあるでしょう。本記事では、女性の就労事情に関する気になるデータと女性が抱える悩みについて紹介。また、悩みを抱えながら働く女性のために企業が実施できる対策についても紹介します。

昨今における女性の就労事情はどのようになっているのでしょうか。厚生労働省が公開した「令和2年版働く女性の実情」より気になるデータを紹介します。

※出典：厚生労働省「令和2年版働く女性の実情」https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/20.html

女性の労働者人口は、昭和60年には2,367万人だったのが、令和2年には3,044万人にまで増加したと報告されています。昨今は総人口が減少に転じていることに加え、就労人口も縮小しているため、このデータは女性がますます社会進出を果たしていることを証明するものです。実際、労働力人口総数に占める女性割合も昭和60年は39.7％だったものが、令和2年には44.3％に向上。依然として男性の労働者割合が上回っているものの、半数近い労働者が女性であるともいえます。経営者は「主な労働者は男性」という認識を崩していく必要がありそうです。

※出典：厚生労働省「Ⅰ令和２年の働く女性の状況」https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/20-01.pdf

女性の社会進出が進むにつれ、ジェンダーに関する悩みも増えています。「雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律」に関して都道府県の相談室に寄せられた悩み件数は1万9,595件（令和元年度）。その内訳は以下の通りです。

昨今多くの企業で話題となるセクシャルハラスメント問題に加え、婚姻、妊娠・出産や健康に関する内容が上位を占めています。これらの事実を正しく理解した上で、女性が働きやすい職場づくりや、女性向けのサポート体制を充実させていく必要があります。 

※出典：厚生労働省「Ⅱ 働く女性に関する対策の概況」https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/josei-jitsujo/dl/20-02.pdf

働く女性が抱える悩みについて具体的に見ていきましょう。エン・ジャパン株式会社が2018年に実施した仕事の悩みに関するアンケートでは、女性の97％が何らかの悩みを抱えていると回答しています。悩みの上位5位は以下の通りです（単一回答）。
1位　給料が低い
2位　上司との人間関係
3位　同僚との人間関係
4位　雇用が安定しない
5位　評価されない
それぞれについて詳しく説明します。

※出典：エン・ジャパン株式会社「97％の女性が「仕事の悩みがある」と回答。悩みトップ3は「給与」「上司・同僚との人間関係」「雇用の不安定」。―『 エンウィメンズワーク 』ユーザーアンケート集計結果―」https://corp.en-japan.com/newsrelease/2018/15660.html

第1位は「給料が低い」で、全体の26％に上りました。具体的な内容として、総合職と同じ仕事の内容をしていても給料が大きく異なる、任される仕事の量や内容、責任に対して給料が見合わないなどが挙げられています。
日本では以前から、男性の給料＞女性の給料となりがち。しかしながら、同じ仕事内容や責任にもかかわらず支払われる給与が異なることに、多くの女性が悩むとともに、不満を抱えています。

第2位は「上司との人間関係」と「同僚との人間関係」で、どちらも11％の女性が悩んでいると回答しました。「上司との人間関係」では、上司と合わない、帰宅時間になっても帰らせてもらえないなどが挙げられています。「同僚との人間関係」では、気軽に話せる同僚がいないなどが挙げられています。
上司や同僚との人間関係は、職場で気持ちよく働けるかどうかに大きく影響するとともに、問題が過度になるとハラスメントにもつながります。不安を抱える女性従業員の悩みを早期に聞き出し、改善を図る必要があるでしょう。

第3位は「雇用が安定しない」で、8％の女性が選択しました。具体的には、派遣社員のため雇用が切られてしまうことが不安、キャリアアップを図りたいが仕事と同時並行は難しいなどが挙がっています。
特に派遣社員や非正規雇用の女性従業員が雇用の安定性に関する悩みを抱えているようです。雇用が保障されている職場かどうかは、安心して働けるかどうかに関わるだけでなく、企業のためにどれだけ精力的に働けるかにも大きく関わってきます。

第4位は「評価されない」「今後のキャリアプラン」で、それぞれ6％の女性が選択。「評価されない」は、20代では2％なのに対し、40代では9％と、年齢が上がるにつれて評価の問題で悩んでいる女性が増えることがわかります。女性の管理職やリーダーを積極的に育てる、登用するという時代の流れはあるものの、やはりまだまだ男性管理職が多いのが現状。同年代の男性が評価され役職につく一方で、同様の仕事をしてきたのに評価されずに悩んでいる女性従業員も多いようです。

以降は、以下のような悩みが続きます。
・仕事にやりがいがない
・残業が多い
・業務量が多い
・成長している実感がない
年代別に見ると、40代ではキャリアプランなどを挙げる女性が多く、20代では残業量などの働き方に関する悩みを挙げる傾向があります。女性が悩みを抱えている現状をまずは理解し、必要な対策を行っていく必要があるでしょう。

企業は、女性が抱える悩みを早期に解決する必要があるでしょう。もし女性が長期にわたって悩みを抱え続けると、以下のような重大な問題につながる可能性があります。
・仕事に集中できない
・エンゲージメントが低下する
・遅刻や欠席が増加する
・離職率が増加する
また、昨今では仕事が原因となるうつ病や自殺も増えています。もし女性の働き方に関して何も対策をしていない、もしくは現在すでに問題が発生している企業は、すぐにでも対策を図った方がよいでしょう。

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女性が抱える問題を解決できれば、安定した人材雇用が保てます。また、パフォーマンスアップにもつながり、会社にとって大きな利益となるでしょう。以下で紹介する解決法6選は、どの企業でも比較的簡単に実施・導入できるため、検討してみてください。ただし、闇雲に対策を行えばよいわけではありません。働く女性が抱える問題を解決するには、問題にマッチした適切な対策を図るのが重要。自社にぴったり合った対策を行うようにしましょう。  

女性の悩み対策の基本は「自社で働く女性の悩みを適切に把握」することです。女性社員がどのようなことで困っており、何を問題と感じているのかを適切に理解することから始まります。
おすすめの方法は「社内アンケート」です。無記名のアンケート調査であれば、悩みを抱えている人が気軽に困りごとを書き込めます。また、管理職面談を定期的に行うのも効果的。女性従業員が抱える悩みに対し、より深いアプローチができるでしょう。
これらの調査は定期的に実施するのがおすすめですが、時間の確保が難しく、1度切りの調査になってしまっている企業も多いのが実情。もし、長期にわたって女性の悩みを把握したいのであれば、ネットリサーチ会社に代行を依頼するのがよいでしょう。

多くの女性が職場で抱える問題の1つが「人間関係」です。上司や同僚との会話が負担になり、精神を病んでしまう人も多くいます。これを改善するには、業務フローを変えるのがおすすめ。
例えば、ビジネスチャットツールを取り入れることで対面での会話の機会を大幅に減らせ、精神的な負担を減軽減。また、会議をオンライン化したり、逐一実施していた報告をデジタルツール経由に変更したりすれば、苦手な人と顔を合わせる機会を激減させられます。もちろん、人間関係が良好になれば一番よいのですが、それは簡単ではありません。人間関係における不安軽減のためにも、ビジネスチャットやワークフローシステムの導入を検討してみるとよいでしょう。
アイミツならおすすめのシステムを紹介可能です。ぜひ参考にしてください。

■おすすめのビジネスチャットツール
■おすすめのワークフローシステム

多くの女性、特にベテランの女性従業員が悩んでいるのがキャリアアップです。多くの従業員がキャリアアップを図ろうと考えている一方で、時間や気力の不足により取りかかれずにいます。
そのため、キャリアアップの機会を会社主導で準備することで、従業員の不安感を和らげられるのに加え、満足感や将来への期待感を高められます。キャリアアップの方法としては従業員の実態にあった社員研修がおすすめ。グループリーダー研修、管理職研修などを積極的に実施することで、自身に必要な能力やキャリアを学べると共に、モチベーションアップにつながるでしょう。
もし自社で社員研修を行うのが難しい場合には、社員研修代行会社をうまく活用し、従業員の学びの機会を設けていきましょう。アイミツなら女性のキャリアアップを支援できる社員研修会社やeラーニングシステムをご紹介できます。お気軽にご相談ください。

■おすすめの社員研修会社
■おすすめのeラーニングシステム

職場から恩恵を受けたい、ストレス解消を図りたいと考える女性従業員が多い場合には、福利厚生の充実がおすすめ。旅行や研修の費用を一部補助したり、衣食住に関するサービスを提供したりすることで会社への所属意識を高められるでしょう。
しかしながら、他社に劣らない充実した福利厚生サービスを準備するのは簡単ではありません。もし負担をかけずに福利厚生の充実を図りたければ、福利厚生代行の利用がおすすめ。一定の費用を支払うことで、従業員が豊富な福利厚生サービスを受けられるようになります。女性従業員のモチベーションアップにも効果的です。

ベテラン女性従業員の多くが抱えている評価や人事制度について改革を行うのもおすすめ。社内で評価の基準を明確化することで、管理職の主観による評価や人事を一新できます。従業員のモチベーションアップを図るには、昇級のための能力やスキル、経験などを示すのもよいでしょう。
より客観的に、また効率的に評価がしたければ、人事評価システムを導入する手もあります。人事評価システムは、人事評価アンケートの自動作成や管理、目標設定、スキル・経験の管理などが一元管理できるため、客観的な評価を大いに手助けしてくれるでしょう。もしどの人事評価システムを利用すればわからない場合には、アイミツの相見積もりサービスをぜひご利用ください。

テレワークやフレキシブルワークを導入している企業では、従業員の満足度が高まることが報告されています。育児や介護を行っている女性従業員も多いため、企業の働き方改革が進めば、女性が抱える以下のような問題を解決できるでしょう。
・通勤に時間がかかる
・満員電車が不快
・育児や介護と時間が被る
昨今では設備や機材導入に利用できる助成金や補助金なども多くあります。コンサルティングサービスを依頼することで、自社に導入できる働き方改革を提案してもらうとよいでしょう。もしくは自社に合ったシステムを開発することで業務効率化を行い、残業時間の削減を目指すのもおすすめです。アイミツなら働き方改革の推進をサポートするシステム開発会社やコンサルティング会社をご紹介可能です。お気軽にご相談ください。

■働き方改革推進をサポートするおすすめのシステム開発会社
■働き方改革推進をサポートするおすすめのコンサルティング会社

自社で働く女性の問題をすべて解決するのは膨大な時間がかかります。また、実施した内容が不適切だった場合には、せっかくかけたお金と労力、時間がすべて無駄になってしまうことも。もし早期に解決を図りたければ、各分野の専門家と連携するのがおすすめ。抱えている課題を適切に把握した上で、企業にとって必要なサポートをしてくれるでしょう。

外注した場合のサービスの内容や質、費用などは、依頼した外注先によってさまざまです。適切なサポートを受けるためには、安心して依頼できる外注先の選定が非常に重要。例えば、以下のような点を比較検討する必要があります。
・実績
・サービス内容
・関連分野における経験
・費用
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本記事では、働く女性が抱える悩みを紹介すると共に、企業がすぐにできる対策について紹介しました。女性従業員が職場で力を発揮するためには、これまでとは異なる対策が必要。適切な対策を図らなければ早期退職や精神疾患につながる可能性も十分に考えられます。
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