歯科医師と連携して、患者一人ひとりに合わせた歯科技工物を製作している株式会社DSi様。歯科技工士による高い技術力で患者の歯と口の健康を支えています。
DSi様では、アナログ主体の歯科技工業界全体の仕組みを変えたいと、製作物ごとの作業進捗や歯科技工士の稼働率を管理するシステム構築を目指していました。複数社から株式会社アイ・エス・ビーを選んだ決め手や、導入によって期待する効果について聞きました。
技工業界のDX化を目指して、管理システム開発へ
―初めに、御社の事業内容について教えてください。
栗山様：当社は歯科医師から依頼された歯科技工物の製作を請け負う歯科技工所です。銀歯や入れ歯といった歯科技工物を、所属する歯科技工士が一つひとつ製作しています。実は、歯科技工所は約96％が歯科技工士による個人開業です。当社のように企業として事業展開している技工所は数少ないですが、満足度の高い技工物を安定的に提供するために、企業としての役割は今後ますます大きくなってくると思います。
―今回の発注の背景と、期待された効果について教えてください。
栗山様：技工業界はまだまだアナログが主体で、当社でも歯科技工士に業務を割り振る際は紙ベースで製作物の内容や工数をやりとりしていました。こうした仕組みに変革を起こし、業界全体のデジタル化を促進しようと、数年前から代表を中心に社内で管理システムの構築を目指してきました。
自社での開発を試みたり、外注のベンダーさんに依頼したりしたこともありましたが、思うようなものが出来上がらず…。当社の要望に応えてくれる会社さんを見つけて、将来的にサービスとして展開できるような信用性の高いシステムを作り上げたく、アイミツを利用することにました。システムが確立されれば、製作物ごとの作業進捗や歯科技工士それぞれの稼働率などを数値化でき、業務効率の向上につながると期待していました。
比較検討の末、バックアップ体制が万全な株式会社アイ・エス・ビーに正式依頼
―アイミツからご紹介差し上げた中から、3社様と打ち合わせをされたそうですね。
栗山様：はい。リサーチにて3社まで絞った上でお話を聞くことにしました。比較検討する上で第一に求めた条件は、組織体制が確立されているかどうかです。開発チームとしてPMがいるのはもちろん、システムを監査する体制が整っているかどうかを重視していました。
というのも、これまで構築を外部に依頼してうまくいかなかったことが何度かあったんです。例えばイメージとかけ離れたものが納品されたり、納期が守られなかったりなど…。そのため、ある程度の規模の会社様で、イレギュラーが発生した際にもバックアップ体制が万全なところにお願いしたいと考えていました。
―3社から株式会社アイ・エス・ビー様を選んだ決め手は？
栗山様：まず、いただいた提案書が作り込まれていたところです。打ち合わせ日が決まってから一週間ほどの短期間できちんとした資料をご提出いただき、組織としてどのように進行するかを説明いただけて安心感がありました。開発実績も豊富で、体制もしっかりしている印象を持ちました。さらに株式会社アイ・エス・ビーさんは上場会社なので、組織力という点においても申し分ないと感じました。
―制作はどのように進行しましたか。
栗山様：「Redmine（レッドマイン）」というプロジェクト管理ツール上で、進行管理を含めたやりとりを進めていきました。プロジェクトに関わる作業やスケジュールを一括で確認できて便利な上に、工程一つひとつに対してタスク（チケット）を登録するため、抜け漏れの心配がありません。株式会社アイ・エス・ビーさんのチーム内でどのような状況で進行しているのかまで見てとれるので、依頼先の組織体制を重視した当社にとっては大変安心感がありました。
ゆくゆくは管理システムをサービス展開させ、業界全体の発展に寄与したい
―株式会社アイ・エス・ビー様が構築したシステムを100％活用した場合、どのような効果を期待できそうですか。
栗山様：歯科技工士一人ひとりの裁量が数値化されるだけでなく、時間を計れる機能も搭載しているので、製作にかかる所要時間まで把握できるようになります。今、誰に仕事を割り振るのがベターか明確になりますし、評価時の材料としても活用できると思います。
システムがうまく運用されるためには歯科技工士による正確な記録が必須となりますが、今までなかった作業が発生して現場からは「面倒くさい」という声が多く聞かれますね（笑）。しかし近年は働き方改革が推進されて、稼働時間や稼働量をきちんと把握していかなければならないため、少しずつ慣れてもらってフル活用していきたいです。
会社全体でどのくらいの数をこなしているのか、拠点ごとではどうかということがひと目で分かるようになったので、事業を広げていく際の分析にも役立てられそうです。運用の成功事例として成り立てば、次のフェーズとなるサービス展開の仕組みを作っていきたいです。技工所を運営する会社様は同じような課題を抱えていると思うので、一緒に解決していけるとよいですね。
―最後に、株式会社アイ・エス・ビー様にご依頼された内容への満足度、推奨度を教えてください。
栗山様：最終的な納品がこれからなので出来映えに期待というところではありますが、ここまでやりとりを続けてきて、株式会社アイ・エス・ビー様は組織として確立されており安定感があると感じています。構築の途中でPMの方が変わった際にもきちんと引き継ぎされているのが分かりましたし、迅速に適切な対応を進めてくださったと思います。周囲の方におすすめしたいと思います。
