クラウドシステム開発会社12選！業界大手や実績豊富な会社を紹介【2024年最新版】

近年当たり前になっている「クラウド」。本記事では、クラウドシステムの開発会社を12選ご紹介します。

クラウドには、ネットに接続されていればどこでも利用でき、デバイスを選ばないといったメリットがあります。そのため、さまざまな働き方が求められる今日では必須のテクノロジーと言えるでしょう。既に導入している企業も多い中、まだまだ進んでいないという企業も多いのが実情のようです。
今後労働人口が減少、IT人材が不足し、DX化が求められていく流れの中で、クラウドシステムの導入は1つの課題となりつつあります。

・自社にどのようなクラウドシステムが必要なのかわからない
・クラウドシステムを導入したいけど何を選べばいいかわからない
・クラウドシステム開発を相談したいけどどこにお願いしたらいいかわからない
・できるだけ信頼して安心できるパートナーが欲しい

上記のような悩みは尽きないことでしょう。
そこで、本記事では上記の悩みを抱える方に向けて、おすすめのクラウドシステム会社をご紹介。業界大手の情報や実績のある会社も厳選しています。ぜひ、参考にしてください！

クラウドとは、インターネットを介して提供されるITサービス形態のことで、データを保存するストレージサービスや、インターネット上で利用できる各種ソフトウェアなどが該当します。従来のメールソフトウェアを使用するにはパソコンへのインストールや設定が不可欠で、さらに起動しなければ使用することはできませんでした。しかし、Gmailに代表されるクラウド型のメールサービスなら、インターネット環境とデバイスがWebブラウザから手軽にメールを送受信できます。また、近年は写真や動画のデータ保存へのクラウドサービスの活用も普及しています。
このように、クラウドサービスにはさまざまな種類があるため、導入にあたってはそれぞれの特性や区分を理解した上で自社の目的や実態に合った製品を選ぶことが重要です。

※総務省 ICTスキル総合習得プログラム「クラウドのサービスモデル・実装モデル」https://www.soumu.go.jp/ict_skill/pdf/ict_skill_2_2.pdf より

クラウドは上記の表のとおり、「サービスモデル」と「実装モデル」の2つに分類できます。それぞれを詳しくみていきましょう。

クラウドシステムについてさらに詳しく知りたい方は「クラウドシステムの構築はASP型のクラウドシステム利用とどう違うか」も参考にしてみてください。

クラウドには「サービスモデル」と「実装モデル」の2種類があり、サービスモデルは「IaaS」と「PaaS」「SaaS」という3つの提供形態に分かれるのが一般的です。一方で実装モデルはクラウドの運用形態によって「プライベートクラウド」「コミュニティクラウド」「パブリッククラウド」「ハイブリッドクラウド」の4種類に分けられます。それぞれのモデルを正しく理解することで、自社に適した選択肢が明確になるでしょう。

クラウドのサービスモデルは、提供されるサービスの内容により、IaaS、PaaS、SaaSの3種類に分けられます。それぞれの概要・特徴を解説していきます。

・IaaS（イアース／Infrastructure as a Service）
サーバーやストレージなどコンピューターのリソースがサービスとして提供される形態を指します。ハードウェアの運用・管理はサービスの提供元が担い、ユーザーは自由にリソースを確保・利用できるのが特徴で、自社で物理的な設備を管理する負担やコストを抑えられます。

・PaaS（パース／Platform as a Service）
アプリケーションサーバーやデータベースといったアプリケーションの開発・運用に必要なプラットフォームを提供する形態のことです。IaaSと同様に基盤の運用・管理は提供元が行うため、ユーザーは開発に集中できます。開発環境の構築・維持コストの削減にくわえて、開発効率の向上が見込めます。

・SaaS（サース／Software as a Service）
ソフトウェアをインターネット上で利用できる形態で提供するサービスのことです。ソフトウェアのインストールやアップデートが不要で、常に最新バージョンを利用できます。料金はソフトウェアの種類や導入規模、契約期間などによって変動するため、必要に応じて利用が可能です。

これらは企業の戦略やニーズに合わせて選択・組み合わせて利用が可能です。自社の要件に合ったサービスモデルを選べば、クラウドのメリットを最大限に得られるでしょう。

クラウドの実装モデルは、用途や管理体制によって「プライベート」「コミュニティ」「パブリック」「ハイブリッド」に分かれます。ここでは、それぞれの概要・特徴について解説します。

・プライベートクラウド
特定の組織が独自に管理・運用する形態で、セキュリティ要件の高い企業や独自のシステム要件を持つ企業に適しています。

・コミュニティクラウド
関連性ある複数の組織で共有して運用する形態で、コミュニティにおける共同作業や情報共有を目的に使われます。

・パブリッククラウド
サービスプロバイダの提供するサービスを企業や個人が利用する形態です。多くのサービスが初期費用無料で、必要に応じてリソースを利用することができます。

・ハイブリッドクラウド
プライベートクラウドとパブリッククラウドを組み合わせた形態で、システム要件やセキュリティ要件に合わせて適切なサービスを選択できます。

クラウドでシステムを構築する際は、自社のニーズ、コスト、セキュリティ要件などを確認した上で、適した実装モデルを選ぶことが重要です。

ここからは、クラウドサービスの具体的な導入例を紹介します。

・勤怠管理システム
タイムカードの打刻データをはじめとする勤怠情報をクラウド上に保存するシステムで、給与管理システムと連携させることで業務効率化を図れます。リモートワークへの対応にも役立つことから、多くの企業で導入されています。

・グループウェア
社内での情報共有を目的としたシステムで、スケジュール管理やタスク共有などの機能があります。リアルタイムでの情報共有・確認が可能で、組織統制ツールとしても推奨されています。

・オンライン学習システム
インターネット環境とデバイスがあれば、場所を選ばずに学習が可能なシステムです。自由な学習環境を構築できるため、柔軟かつ効率的な社内研修や勉強会などが実現します。

・名刺管理システム
クラウド上に名刺情報を保存できるシステムです。写真を撮影するだけで名刺情報を登録できるほか、登録・更新された情報はデータベースで保管されるため社内での共有・活用にも役立ちます。

・顧客管理システム
顧客情報を登録・管理できるシステムです。顧客情報の社内共有や情報整理の自動化が可能なほか、リアルタイムで情報を確認・更新できるためスピーディーな顧客対応が実現するでしょう。

クラウドシステムを構築すると、ビジネスにもさまざまなメリットが期待できます。ここでは、それぞれのメリットについて詳しく解説します。

・コスト削減
高額なハードウェアの購入や維持、更新費用が不要なため、初期投資を抑えられます。

・柔軟性
必要に応じてリソースを追加・削除できるため、需要の変動にも即座に対応が可能です。事業規模の拡大にともなうシステム拡張をスムーズに進められるのはもちろん、リモートワークをはじめとする柔軟な働き方にも対応しやすくなります。

・データ保護
クラウドシステムを利用すれば、高度なセキュリティ環境でデータを安全に保存できます。アップデートも提供元によって行われるため、常に最新のセキュリティ環境での利用が可能です。

このように、クラウドシステムの構築はコストを抑えながらも安全かつ柔軟な運用を実現するのに大きく役立ちます。事業規模が急激に拡大したとしても、手軽に拡張できるのも魅力でしょう。

現在のクラウドサービス市場は、AmazonとGoogle、Microsoftの大手3社の独占状態といっても過言ではありません。3社のサービスは機能性や拡張性に高い評価が寄せられており、世界中の多くの企業に導入されています。各社のサービスはそれぞれに異なる特徴があり、ニーズに合わせて選択が可能です。ここからは、3社の提供するクラウドサービスを紹介します。

Amazonの提供する「Amazon Web Service（AWS）」は、豊富なラインナップと安定性が特徴のサービスです。クラウドサービス業界を牽引する存在といっても過言ではなく、導入先にはNTTドコモやイオン、コマツ、三越伊勢丹などの大手・有名企業も多数名を連ねています。
コンテンツ配信やストレージ、データベース、機械学習など200種を超えるIaaSが用意されており、幅広いニーズ・用途に応えることができます。190以上の国・地域で利用できるため、地理的な制限もほとんどないと言えるでしょう。
また、ユーザー企業のエンジニアによるカスタマイズを行えるほか、利用量に応じて料金が発生するシステムが採用されており、必要なときに必要な分だけ利用できるため、コスト効率の向上が可能です。

「Google Cloud Platform（GCP）」は、Googleの提供するクラウドサービスです。Googleで使われているインフラやテクノロジーを利用できるのが最大の特徴で、検索プラットフォームやYouTubeの動画配信プラットフォームはもちろん、AI・機械学習、データ解析なども活用可能です。独自の高速ネットワークによって、データセンター間での高速通信を叶えているのも魅力でしょう。
直感的で使いやすい設計も特徴で、GmailやGoogle Driveといった既存サービスに近しいデザインが採用されているため、これらのサービスの利用経験のある人には特に使い勝手がいいと考えられます。費用はほかの大手クラウドサービスと比較すると低く設定されているほか、自動的に最適な料金プランが適用される「持続的利用割引」の用意があるため、長時間稼働が前提のシステムの運用コストを抑えることが可能です。

Microsoftが提供する「Microsoft Azure」は、Windowsとの高い親和性が特徴のクラウドサービスです。Windows環境とシームレスな連携が可能でシステムの移行や運用がしやすいため、Microsoftの製品やサービスをすでに使用している企業にはAzureがもっとも有力な選択肢になるかもしれません。実際に多くの大企業や政府機関に導入された実績があります。
エンタープライズ向けのソリューションが豊富なのも特徴で、ビジネス分析やCRM、Office 365との連携などの機能を利用できます。さらに、厳格なプライバシーポリシーを採用し多数のコンプライアンス認証を取得しているほか、スケーラビリティにも優れているため規模を問わずさまざまなシステムを安全性の高い環境で開発・運用することができます。

近年は日本国内でもクラウドシステム開発会社が増えており、さまざまな選択肢が存在します。Synergy Research Groupの調査（※）によると、国内クラウドサービス市場のランキングは以下のとおりです。

グローバル大手が大半を占める中で日本の大手企業である富士通とNTTも名を連ねており、国内外サービスが混在しているのが現状です。この背景には、企業のDX（デジタルトランスフォーメーション）が進み、クラウドサービスの需要が増加している結果とも言えるでしょう。なお、富士通・NTTの特徴や強みについては次章で解説していきます。

※ 出典：Synergy Research Group 「AWS, Alibaba and Microsoft Lead the APAC Cloud Market; Tencent, Google and Baidu are in the Chasing Pack」https://www.srgresearch.com/articles/aws-alibaba-and-microsoft-lead-the-apac-cloud-market-tencent-google-and-baidu-are-in-the-chasing-pack

NTTグループでは、大規模な基幹系システムに対応できるクラウド基盤を提供しています。NTTデータはマルチクラウドサービスを通じて複数のIaaSを提供しながらも、顧客からの要望によってはAWSやAzureを組み合わせた提案も行っています。
また、NTTコミュニケーションズではネットワークやデータセンター、管理サービスが連携したクラウドサービス「SDPFクラウド/サーバー」を提供。大量のデータを一元で蓄積できるため、さまざまなデータの利活用に適しています。ふるさと納税の管理システム「レジホーム」の基盤にも採用されており、データ保管コストの削減に大きく貢献しました。

富士通は、行政向けのガバメントクラウドサービス「FJcloud-O IaaS」を展開しています。政府機関特有の安全性基準を満たしているのはもちろん、システム要件に合わせて選べる3種のサービスが用意されているのが特徴で、2020年には「第14回 ASPIC IoT・AI・クラウドアワード」のIaaS・PaaS部門で総合グランプリを受賞するなど高い評価を受けました。
顧客に寄り添う姿勢も大きな特徴で、省庁ごとの事情を踏まえた運用に対応しながらも、価格面ではAWSをはじめとする大手に追従する競争力を高める姿勢を示しています。従量課金にくわえて年額契約も用意されているのも魅力でしょう。

近年のビジネスにおいては、クラウドシステムの導入・構築はサービスの競争力を左右する要素です。しかし、クラウドシステムの構築には専門的な知識が求められるため、はじめから適切に判断するのは容易ではありません。ここからは、クラウドシステム構築の実績が豊富な開発会社を紹介していくので、依頼先をお探しの方はぜひ参考にしてください。

クラウドシステムのパッケージ製品は、ゼロからの開発よりも低コスト・短期間での導入が可能なため業務効率かにつながります。しかし、利便性を最大限に活かすには目的に合ったパッケージ製品を提供する会社との連携が欠かせません。つづいては、パッケージ製品を取り扱っている会社を紹介していきます。

クラウドシステムのサーバー設計・構築はビジネスの効率性の向上に欠かせない要素であり、データのセキュリティやパフォーマンス、拡張性、コスト効率など多角的な観点から適した環境を実現するための技術が求められるものです。ここからは、この領域における豊富な実績と信頼性を持つシステム開発会社を紹介していきます。

はじめに、業務システムのクラウド構築が得意な開発会社をご紹介します。

業務システムと言っても、顧客管理、販売管理、生産管理や人事・給与管理など幅は広く、また会社によってはその業務が事業の大部分を占めるため、業務システム＝基幹システムとなるところもあるでしょう。会社事業の根底となるシステムは、あらゆる面に影響を及ぼすため、慎重に内容を検討しましょう。
これまでにどのようなシステム開発を手がけてきたか運用、保守のサポート体制はどうなっているのかといった点にも注目する必要があるでしょう。

クラウドシステムの開発会社を選ぶ際には、自社のニーズと得意分野・対応領域がマッチしているか否かが重要です。スムーズに開発を進めるためにも、各社の得意分野や過去の実績、セキュリティ・サポート内容などを含めて検討する必要があるでしょう。ここからは、クラウドシステム開発会社を選ぶ際のポイントを解説していきます。

クラウドシステム開発を進める際は、自社の目的と開発会社の特性がマッチしているかが重要です。パッケージ化されたサービスの導入や独自システムの構築への対応可否はもちろん、各社の強みや得意分野も確認した上で検討を進めましょう。特定の業界に特化したサービスを提供する会社やセキュリティ対策を強みとする会社など、それぞれの特製を把握しておくことがミスマッチの防止につながります。
自社の目的やニーズに合ったクラウドシステム開発会社を選べば、イメージどおりのシステムを手に入れられるでしょう。

信頼性と実績も、クラウドシステム開発会社を選ぶ際に重要な要素の1つです。自社の求めるシステム開発が可能か否かを見極めるためにも、開発会社がどんな経験・実績、技術を持っているのかを確かめる必要があります。おすすめなのは、各社が過去に携わったプロジェクトの内容や結果、顧客からの評価を確認することです。
また、想定外のトラブルや問題が発生した際にきちんとした対応を求めるのなら、信頼性も必ず確認が必要だと言えます。同業他社との比較のほか、各種評価・評判を参考にするとよいでしょう。

クラウドシステム開発を依頼する会社を選ぶ際は、セキュリティ対策やサポート体制も判断要素に加えるべきです。セキュリティ対策はリスク管理に欠かせないため、通信の暗号化やアクセス制御などのセキュリティ対策や、運用後のサポートの有無や内容についてもしっかりと確認しましょう。その際には、トラブル発生時の連絡方法や対応までにかかる時間の目安や、システム開発後のアップデート・メンテナンスの有無も確かめておくことをおすすめします。迅速かつ柔軟な対応が可能な会社なら、万が一の事態の際でも安心して任せられます。

クラウドシステム開発の費用は、目的や要件によって大きく異なります。クラウドへの移行は規模やスペック、端末数によって変動しますが、一般的には約10万〜30万円が相場とされています。オンプレミスと比較するとクラウドサービスはインフラの準備や保守のコストを抑えられる一方で、システムを活用・運用していくための人的リソースが必要です。多くのクラウドサービスは従量課金制が採用されており、利用量に応じた費用が発生します。サービス拡張に必要なハードウェアはすでに準備されており、契約変更だけで容易に対応できます。
パッケージシステムを導入する場合は、高スペック製品は初期費用が数百万円にのぼりますが、ランニングコストはサーバー利用料のみのため長期的に考えるとコスト削減が可能です。リースを選択すれば初期費用を抑えながら、常に最新のシステムを利用できるためコスト効率に優れていると言えます。
また、クラウド業社の提供するパッケージ製品は初期費用5万〜10万円で月額料金を支払い続けるのが一般的です。継続して利用料は発生するものの、初期費用の面ではメリットがあります。なお、近年のトレンドであるSaaSの開発は、フルスクラッチを想定すると1,000万円以上になることも珍しくありません。

クラウドシステム開発は、業務の効率化や拡張性の確保、コスト削減につながります。開発パートナーにふさわしい会社を探し出すためには、ある程度の知識を身につけておくだけでなく、実際に依頼したことのある顧客からの評判を確かめたりといった作業も重要ですが「そこまでの時間を確保できない」という方も多いでしょう。
「アイミツ」では、貴社の要望をうかがった上で複数のシステム開発会社のご紹介が可能です。クラウドシステム開発会社選びでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。