システム開発の見積もりで出てくる「工数」とは何を意味するのか?

電卓を持つ男性

更新日:2017年09月15日 | 公開日:2016年11月10日

「工数」という言葉は、一般的には作業数という意味です。
しかしシステム開発で「工数」というと、作業を行うのに必要とされる「人数 × 時間」のことを指します。プログラムコードのステップ数などではありません。
「工数」は「人日」「人月」といった単位で表します。
例えば、1人日(8時間)=5万円の場合には、1カ月を20日間と仮定して算出することが多いので人月100万円になります。

プロジェクトの開発を「工数」で見積もる方法の種類を知る

グラフ

工数で見積もる方法は、大きく分けて「類推(トップダウン)見積もり」「係数モデル見積もり」「ボトムアップ見積もり」などの方法があります。
特徴は以下のようになります。

類推法(Estimation by Analogy)

類推(トップダウン)見積もりはシステム開発会社が過去に経験した類似のプロジェクトから似ているケースを取り出し、「今回はだいたい同じ規模だな…」などと判断するやり方です。
もちろん、追加分やいらない部分は調整するわけですが、非常に属人的(属会社的)なので、見積もりの精度自体は高くありません。

係数モデル法(Algorithmic Models)

係数モデルは、生産性係数などの数式を使って客観的に工数を算出します。
過去の納品物などから工程をパラメータ化して計算式にあてはめるので、属人的なブレは比較的ありませんが、見積もりの説明をクライアントに説明するときには分かりやすく説明する工夫が必要です。

ボトムアップ法(Bottom-up Estimating)

ボトムアップ見積もりは成果物や作業を分解して、必要な要素を積み上げる形で見積もりを仕上げます。
クライアントにヒアリングした内容などを直接反映させるため、発注者にとっても分かりやすい方法ですが、積み上げ方式なので見積もりが高めに出る傾向にあります。

専門家判断法(Expert Judgment)

専門化判断法は専門家チームで見積もりを出す方法です。
専門家という定義が曖昧なところが難点です。

プライス・ツー・ウィン法(Price to Win Estimating)

顧客予算に合わせて見積もりを作成するやり方です。
一歩間違うと予算が多ければ金額の多い見積もりを出すということにもなりかねませんので注意が必要です。

パーキンソン法(Perkinsonian Estimating)

納期や予算や開発会社の工数(割ける人員 × 割ける時間)などの制約に基づいてできることを決定するという方法です。
実情には即していますが、本当に実現したいことができるかどうかには注意が必要です。

工数見積も参考にしつつ納得のいく見積もりは費用対効果で考えよう

パソコンを操作する人

工数による見積もりを見てきましたが、どれも完全に発注側が安心感を持てるものだとは言い切れないということがお分かりいただけたと思います。

その理由は、これらの見積もり方法の基本がすべて、ある作業を行うのに必要とされる「人数 × 時間」という開発者の都合で見積もられている方です。

時間をかけたから良いものができるわけでもありませんし、時間を短縮できたから良いものができるわけでもありません。
また、複雑な工程を分だから良いものができるわけでもありません。
これらはすべて開発側の都合で考えてられているので、発注側にはどうしても違和感が残ります。

発注者としては、単純にシステムの開発費用が高い・安いだけでシステムの発注を検討することは、あまりおすすめできません。
発注側にとってのシステム開発の費用の妥当性判断のポイントは、システムの開発にかかった費用以上に売上向上や経費削減などの費用対効果が見込めるかどうかです。

その意味で、相見積もりを比較するときには、金額だけでなく開発会社から上がってくる提案内容にきちんと目を通しましょう。
こちらからのオリエンテーションでの希望をきちんと反映させたシステムのプランを出してくれているか、また、こちらでも気が付かなかったような新しい本質的な提案をしてくれているところは、多少見積もりが高くても、システム開発の費用対効果という点から考えれば一番すぐれた見積もりかもしれません。

【まとめ】製品の価値を理解して正しく工数を決める

以上、システム開発における「工数」ベースの見積もり手法のそれぞれの特徴と、注意点、さらに相見積もりを比較するときに価格だけでなく、提供してくれる製品の価値を正しく評価して、費用対効果の点から妥当性を見抜くことの大切さをお伝えしました。

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