運用アウトソーシングを選ぶ際に押さえておくべき7つのポイント

更新日:2017年06月25日 | 公開日:2017年06月25日

運用アウトソーシングを選ぶ際に押さえておくべき7つのポイント

IT投資は企業の競争力を確保し、ライバルとの差別化を図るための重要な戦略です。
しかし、ITの投資は一般的な設備投資と比べて、納品されたシステムやソフトウェアを継続して使いこなしていくための運営ノウハウが必要となってきます。

IT投資の場合、莫大な費用をかけて開発した顧客管理システムや営業支援システムが、結局現場で使いこなせずに形だけ動いているが誰も使っていない…という状態に陥ってしまっていることは珍しくありません。

また、システム自体は使いこなせていても、それに付随するメンテナンス作業がおろそかになってしまい、セキュリティ的な問題を引き起こしてしまった、などの例もあります。

こうした場合にぜひ検討したいのが、ITシステムの運用アウトソーシングです。
IT運用アウトソーシングを具体化するときには、アウトソーシング実施の目的、効果を明確にしておくことが大切です。

運用アウトソーシングで押さえておきたいこと

ITシステムは納品して終わりではなく、納品されたシステムを使いこなしていかないと投資の意味がありません。
しかし発注側企業が、システムの能力を完全に使いこなしながら、セキュリティ対策などの技術的な運用もすべて自社で完結させることは、人的な面でもノウハウ的な面でも難しい場合があります。

ITシステムの運用アウトソーシングを上手に使えば、自社の人員は本来の業務に集中させることができますし、万が一何か問題が生じた場合にも技術的な専門家が最短時間で事態を収拾してくれます。
まずはITシステムの運用アウトソーシングを活用するときのポイントを押さえておきましょう。

ITシステム運用 アウトソーシングの目的と効果7つのポイント

1. 本当の意味でのコスト削減

「外部にアウトソーシングするのは外注費がかかるから、内製化してコストを削減しよう」。こう考えてしまう中小企業の責任者の方が多いのですが、この考え方は3つの点で間違っていると言わざるを得ません。

まず、外注化するより内製化したほうがコストもかからないということに関してですが、確かに費用として計上する金額は内製化すれば社員の労働力に吸収されますのでゼロになるでしょう。
しかし社員には固定費として人件費がかかっていることを忘れてはなりません。
もしその社員がIT運用のために雇われた社員ではないとしたら、彼が本来果たすべき業務の時間が苦手なIT運用に取られることになり、非常に非効率的です。

次に外部にアウトソーシングすれば確かにコストはかかりますが、専門家に任せたほうが短時間でクオリティの高い結果が出ますので、結果的にむしろ効率は良いのです。

最後に、内部の社員に苦手なIT運用をさせようとした場合には、運営の「カイゼン」提案などはなかなか期待できません。
しかし、外部にアウトソーシングすれば専門家が現状の運用スタイルの非効率的な部分を指摘してくれるので、より効率の良い抜本的なコストダウンにもつながる提案をしてくれる可能性が高くなります。
つまり、業務上のイノベーションを起こすという点でも外注化のメリットは大きいと言えます。

2. 作業要員不足の解消

企業における内部の正社員の位置付けは、会社の理念を理解して全社的な目標の達成に貢献することです。
その内部社員が単なる作業要員として、苦手なIT運用業務に業務時間の大半を割いているのは非常にもったいないと言えます。
また、人手が足りないということで社内から作業要員をかき集めてくるのも好ましくありません。
作業要員の不足は外部のスタッフを効果的に使うことで解消しましょう。

3. 人材の適材適所化で競争力アップを図る

これまで慣れないIT部門を担当していた正社員を本来の専門部署に戻すことで、企業としての競争力が取り戻せます。
「顧客に対して、他社にはまねのできない自社ならではの価値を提供する、企業の中核的な力」(コアコンピタンス)を取り戻すためには、会社の中核的な業務に正社員を投入する人材活用が欠かせません。

4. 財務体質の改善

IT運用業務をアウトソーシングすることにより、固定費を変動費にして規模やサービスに見合った最適な体制を整えることができます。
例えば、ECサイトを運営している場合、年末のクリスマス商戦や年始のお正月シーズン、新入学、新入社の時期、お盆などの繁忙期があります。
また業界ごとにフェアの季節などもあり、そうした時期には普段の運用要員だけでは業務の進行がスムーズにいかなくなるほど忙しくなります。

こうした時期に、IT運用をすべて社員で行うとなると、繁忙期以外の時期に人手が余るような状態になるはずです。
最低限、外注管理をするスタッフを残してあとの作業はアウトソーシングしてしまえば、固定費を減らして必要な時期だけ人を増やす戦略を取ることができます。
こうした変動費部分で繁忙期を乗り切る体制を構築すれば、財務体質が目に見えて改善します。

5. 業務の最適化を図ることができる

アウトソーシングすることで、普段まったく疑問に思っていなかった業務システムそのものを見直すきっかけが生まれます。
社員のみで決められた作業をこなすだけのIT業務の運用をしている場合には業務自体が完全にルーチン化してしまい、日々の業務遂行に負われてなかなか業務改善などに着手する余裕もありません。

アウトソーシングの活用をきっかけとして、業務改善の定番手法のPDCAサイクルなどを回して業務自体をぜひ見直してみましょう。

アウトソーシング戦略ためのPDCA
  • Plan:
    部門・委託範囲・規模などIT運用アウトソーシングの計画
  • Do:
    計画に基づいた最適なアウトソーシング先の選定
  • Check:
    社員とアウトソーシング先スタッフで実施中のアウトソーシングの効果を検証
  • Action:
    是正ポイントを具体的に改善

外からのフレッシュな空気が会社のイノベーションを起こすきっかけにもなります。

6. インフラの安全性向上

ITの運用業務で避けて通れないのが障害対策です。
しかしこの障害対策は日常的な業務マニュアルが通用しないケースがほとんどですので、マニュアル片手に運用業務をこなしている内部社員に対して緊急時に迅速かつ適切な行動を期待するのはなかなか難しいところがあります。

アウトソーシング先にITの業務の運営を委託すれば、こうした緊急時の障害対策については安心だと言えるでしょう。

災害や大事故など実際に緊急事態が生じた際に用いる、「非常時対応マニュアル」(BCP)は東日本大震災以後特にその重要性が再認識されていますが、災害直後のITシステムの状態確認、停止したシステムを代替設備で仮復旧させるための手順、業務マニュアルなどの整備はITを導入している企業のすべてにとって必要なことですが、IT運営業務をアウトソーシングすることで、このBCPの質をレベルアップすることができます。

7. 最適な外注先の確保

5の「業務の最適化を図ることができる」で解説したような社内の業務の見直しが進んでいけば、アウトソーシング先も1社に丸投げ状態で任せるのではなく、業務内容ごとに最適な会社を選定していくことができます。
例えば、障害時の対応に強い会社にはシステムのメンテナンスを依頼し、繁忙期のECサイト運営をアウトソーシングしたい場合にはインターネットマーケティングに強いアウトソーシング先を選定するなど、案件ごとに最適な外注先を確保できます。

アウトソーシング実施する上での確認項目

ここまでの解説で「我が社もぜひIT運用アウトソーシングを取り入れてみたい!」と感じた担当者の方も多いでしょう。
そこで、次に具体的にアウトソーシングをするために必要な準備について解説します。

アウトソーシングにあたっては、次の4つの項目を明確化することが大切です。

アウトソーシングのための準備
  • 1. アウトソーシングの目的、範囲の明確化
    まず、外注先に対して何をしてほしいのかを伝えるために「アウトソーシングの目的」を明らかにします。
    この目的は「より良い運用体制を目指す」といった抽象的なものではなく「ECサイトの運営を業務委託することで売上20%アップ、コスト20%ダウンを図る」のように明確なものでないと意味がありません。

    また、完全に丸投げしてしまうのか、社員が担当する部分を残すのかなど、業務委託の範囲をはっきりさせましょう。
  • 2. 現行システム構成の洗い出し
    現在のシステム構成がどうなっているかについて、ネットワーク図などの資料を用意して、どのシステムの運用にどんな項目があり、それを何人がどのタイミングで行っているのかを明らかにします。
  • 3. 現行運用体制の問題点の抽出
    運用体制の問題点は、「とにかく時間がかかって残業が多すぎる」のような抽象的なものでも構いません。
    なぜそのような状態になってしまうのかについて、運用上の問題にブレークダウンしていく作業自体をアウトソーシング先と決定していくことも可能です。
    問題点がスラスラと抽出できればすでに業務の改善を行っていると思いますので、この部分については業者のコンサルを受けるつもりで一緒に問題点を洗い出していきましょう。
  • 4. IT運用アウトソーシング内容の決定
    3の問題点の抽出で何をどのように運用すれば、現在の運用体制をもっと効率化できるかが明らかになっているはずです。
    あとは、予算に応じてどの部分をアウトソーシングするかを決定します。
    契約を結ぶときにはSLA(サービス・レベル・アグリーメント)を結んで、アウトソーシング業務の品質保証をしてもらうことを忘れないようにしましょう。

アウトソーシングのコストが上がってしまう理由

前記の1~4の作業を行ってアウトソーシングの項目が明確になったらアウトソーシング先の選定に入ります。その際、見積もりを依頼して出てきた金額が「けっこう高いな…」と感じることもあるでしょう。
もちろん相見積もりを取ることが大前提ですが、どの会社も想定よりかなり高い金額となるケースも考えられます。

そんなときは、下記のチェックポイントを参照して、依頼内容を見直してみましょう。
アウトソーシングは人的作業が大きいので、業者も保険をかける意味で曖昧な業務依頼部分は高めの見積もりを出してくる場合が多いのです。

業務内容に曖昧なところがなければ、総体として見積もりは下がりますし、「なぜこの作業にそんなに金額がかかるのですか?」という建設的な金額交渉、業務内容の再検討の話し合いを持つことができるでしょう。

■ 業務内容の詳細がヒアリングしただけでは分からない
⇒実際に端末操作などを見せてみる

■ データの受け渡し、帳票の仕分け・配送、処理前の準備などの事務作業が多い
⇒社内で吸収できる本業部分を任せていないかチェックする

■ システムトラブルが多い、対応に手間がかかると予想される
⇒システム構成をバージョンアップするなどの改善が実施できないか検討する
(改善後のシステムをアウトソーシングしたほうがよい)

■ 処理が定例化されていない
⇒運営業務の改善が実施できないか検討する
(改善後のシステムをアウトソーシングしたほうがよい)

■ ドキュメントが不備なため、運用が分かりづらい
⇒社内でドキュメントを整備する

■ ユーザー部門、開発部門、運用部門などから問い合わせが多い
⇒電話やメール対応だけでなく、社内向けには社内ポータルにFAQを用意したり、ユーザーからの問い合わせに対しては、想定問答集を作成したりして対応する

■ 業務の追加、変更が多い
⇒業務の問題点を洗い出したあと、ドキュメントにして依頼内容のポイントを明確にしてから契約する

■ 時間外、休日、深夜等時間的な対応要請が多い
⇒運営業務の改善が実施できないか検討する
(改善後のシステムをアウトソーシングしたほうが良い)

以上のような見直しを行った上で、再度見積もりを出してもらいましょう。

【まとめ】IT運用アウトソーシングのメリットを最大限享受するために

以上、IT運等アウトソーシングのメリット、ポイント、注意点などをお伝えしてきました。

アウトソーシングは単に効率化やコストダウンを図ることだけが目的なのではなく、今ある業務の抜本的改善につながるきわめて創造的な試みだということがお分かりいただけたと思います。

IT運用アウトソーシングを計画し、実行する中で自社の強みと弱みがはっきりしてきます。
ただ漫然と現在の業務の人手不足を解消するための作業要員として外注先を探すのではなく、自社の強みをさらに伸ばし、弱点を補うために上手にアウトソーシングを活用することが大切です。

そのためにはアウトソーシング先も慎重に選ぶことが大切です。
発注側がいくら単なる作業要員の確保ではない、創造的なアウトソーシング活用を求めていても、相談対象の業者が作業要員の提供しか考えていない場合には良いパートナーが見つかるはずもありません。

そんなときにはぜひ、業界の評判にも精通した「アイミツ」にご相談ください。
IT運用アウトソーシングを通じて御社のコアコンピタンスを強化し、弱点を補強、改善してくれるようなパートナーをご紹介いたします。

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