DtoCとは?意味や成功事例、メリットまで紹介【2024年最新版】
DtoCは、中間業者に支払う費用を削減できることに加え、うまくいけば長期にわたって売上増が期待できる優れたビジネスモデルです。一方、DtoCで成功するためには、高い専門性と経験が必要とされます。そこで本記事では、DtoCとは何かについて説明すると共に、成功させるポイントや成功事例の紹介を行います。
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DtoCとは?
DtoCについて、DtoCと混同されやすいBtoCとの違いについて紹介します。
DtoCの意味
DtoCは、「Direct to Consumer」の頭文字からなる略語で、生産者が消費者にダイレクトに商品を販売するモデルを指します。ダイレクトという言葉からもわかるように、卸売業者や小売店舗などの中間業者を通さずに販売する形です。中間業者を介さないため、生産者はスピーディに販売でき、消費者は安価に購入できるというメリットがあります。元々はスタートアップ企業を中心に人気を集めたモデルでしたが、昨今自社でECサイトを所有する企業が増えるにつれ、主要なビジネスモデルの1つになりつつあります。
BtoCとの違い
DtoCと似たモデルとして「BtoC(Business to Customer)」が挙げられます。企業が商品やサービスを消費者に販売するという点では同じですが、「中間業者を介するかどうか」という点で大きな違いがあります。
BtoCでは、商品を製作した後、卸売業者やECサイト運営企業を介し、商品を消費者に届けます。もちろん企業でも商品PRは行いますが、実際に商品を販売・管理するのは中間業者です。一方DtoCは、商品のPRから販売、管理や発送業務などをすべて自社で実施します。
DtoCが注目される理由
DtoCが昨今注目されるようになった理由として、以下が挙げられます。
インターネットの普及とECサイト構築の簡易化
インターネットの普及により、個々の企業が消費者に直接情報を提供できるように。また、ECサイトも比較的簡易に構築できるため、中間業者を介せずとも商品販売が可能。
SNSマーケティング
膨大な費用を支払ってCM作成や新聞広告を利用しなくても、SNSをうまく活用することでコストをかけずに顧客が集めることができます。
コスト削減
中間業者に支払っていた費用が削減できるため、より多くの従業員を雇い事業を推進できます。
DtoCの市場規模
DtoCの市場規模は確実に増加していくというのが大方の予想です。例えば、株式会社売れるネット広告社が2020年9月に発表した資料によると、日本国内におけるデジタルDtoCの市場規模は2015年には1兆3,300万円であったのに対し、2020年には2兆2,200万円に増加しています。この後も順調に伸び続け、2025年には3兆600万円にまで増加すると試算されています。今後、より多くの企業がDtoCに参入することが見込まれるとともに、競争も激化していくと予想されます。
出典:https://www.atpress.ne.jp/news/225508
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DtoCのメリット
DtoCが急速に拡大しているのは、DtoCには様々なメリットがあるからです。主なメリットである以下の3つについて詳しく説明します。
・顧客とのコミュニケーション強化
・コスト削減と利益率向上
・ブランドの情報発信
顧客とのコミュニケーション強化
DtoCでは、顧客と直接の関係を築けます。これまでは中間業者を介して得ていた顧客の意見や評価を直接得られるため、商品改善に役立てられるでしょう。
また、顧客に困りごとがあった際に即座に対応し解決できれば、顧客をファン化することも可能です。さらに、SNSなどで常にコミュニケーションを図れる体制を築けば、新商品を発表した際にいち早く見込み顧客に情報を届けられます。
DtoCで成功している企業の多くは、顧客と企業のコミュニケーションに力をいれており、ファン化した顧客が継続して商品を購入するパターンを作り上げています。繰り返しの購入が見込めれば、事業の安定化にもつながるでしょう。
コスト削減と利益率向上
DtoCでは、これまでかかっていたコストの大幅削減が可能です。特に削減が期待できるコストとして以下が挙げられます。
・卸売り仲介料
・広告宣伝費用
DtoCは自社で販売に関する全工程を行う必要があるため、その分人件費はかかるもの。ただし、人件費は企業の事業拡大にもつながることに加え、社員の知識や経験の積み重ねにより、企業にノウハウが蓄積されます。人材力が高まれば利益率上昇や業績向上も期待できるでしょう。
ブランドの情報発信
DtoCでは、生産者自身が情報発信できるため、企業のブランド価値が高まるというメリットがあります。また、商品のことを一番理解している生産者が直接関わることで、消費者は安心して購入、利用できる点も魅力です。
小売店や総合ECサイトでは、自社製品と他社製品が並べて紹介されるため、ブランドの魅力を簡単には伝えられません。自社ECサイトであれば企業の魅力や独自の強み、歴史や信念なども自由に組み込めるため、購入してくれた顧客により多くの情報を提供でき、ファン化につながります。
DtoCのデメリット
一方で、DtoCには以下のようなデメリットもあります。
・システム構築(独自ECサイト制作)や流通経路確保に高い技術やノウハウが必要
・サイト等の新規立ち上げに関するコストが発生
・適切なマーケティングを行わないと顧客がまったく集まらない可能性あり
・これまで必要のなかった業務が発生する
・勤務時間に関係なく対応せざるをえない
DtoCは、多くのメリットが期待できる魅力的なビジネスモデルですが、成功するには豊富な経験やノウハウが必須です。また、これまで他社が実施していた業務を自社で行う必要があるため、業務の複雑化や作業量増加が発生します。そのため、適切な戦略立案を行ったうえでDtoCに移行する必要があります。
DtoC事業の成功事例:日本
DtoCへの移行を考えている方は、DtoCの成功事例を参考にするのがおすすめ。以下では、DtoCモデルとして参考にしたい日本の事例3選を紹介します。
オッシュマンズ・ジャパン
出典: 株式会社オッシュマンズ・ジャパン オッシュマンズ公式通販サイト https://www.oshmans-online.jp/shop/default.aspx
オッシュマンズ・ジャパンは、アパレル系商品の販売を行う会社です。2007年からECサイトを運営していますが、運行代行会社が仲介していたためスピーディな対応ができず、コストやセキュリティ面においても不安がありました。そこでコスト面で優れたECサイト構築のワンストップサービスを利用し、ECサイトのリニューアルに着手。リニューアル後はランニングコストが3分の1まで削減でき、サイトの修正や情報追加もスピーディにできるようになりました。また、デザインにとことんこだわることで、会員登録者数が月最大で140%も向上したとのことです。
アツギ
出典: アツギ株式会社 ストッキング・タイツ・インナーのATSUGI公式通販[アツギオンラインショップ] https://www.atsugi-styleup.jp/shop/default.aspx
アツギは、パンティストッキングの製造を行う会社です。2005年にEC事業を開始したものの、ECサイトがユーザー目線のサイト設計になっていないことに加え、業務フローも整理されていなかったため、期待する効果は得られませんでした。そこでECサイト構築パッケージを用いてECサイトのリニューアルに取り組むことに。ユーザーが欲する情報や専門性の高い情報を豊富に組み込むととともに、業務フローの改善や管理・分析ツールを導入することで情報の有効活用に成功しました。今では少ない労力で確実に成果を発揮してくれるEC事業が売上の大きな柱です。
よなよなエール
出典: 株式会社ヤッホーブルーイング オンラインストア https://yonasato.com/ec/product/yonayona_ale
独自製造のビールを販売するよなよなエールもDtoCに力を入れています。ビールを通してファンに喜んでもらうことをミッションとし、顧客とのコミュニケーションを積極的に推進。2021年7月には公式ECサイトのリニューアルを行い、ビールに関するノウハウや、リアルイベントの最新情報を積極的に発信できるサイトになりました。ファンとのコミュニケーションを重視したサービスを積極的に展開しており、企業と消費者がともに盛り上がるスタイルにより成功を収めています。
シチズン時計
出典: シチズン時計株式会社 公式サイト https://citizen.jp/
時計販売を行うシチズン時計も独自の戦略でDtoCを実施しています。ファンの関心をより深めるために会員サイトを設立。また、リニューアルによって会員サイト内にEC機能を組み込みました。必要な情報を利用者にできる限りわかりやすく伝えることに尽力し、他のどの販売店よりも情報量とわかりやすさで突出したサイトに。新型コロナウイルスが拡大した際にはサイト訪問数が15倍にまで拡大し、新しい販売経路の1つとして大きな成果につながりました。今後はさらなる機能の拡大を検討しており、サービスの充実と利用者拡大を図る予定です。
DtoC事業の成功事例:海外
DtoCは日本よりも海外において積極的に実施されいています。海外の成功事例を知りたい方は以下の事例を参考にするとよいでしょう。
Glossier(グロッシアー)
出典: Glossier, Inc. 公式サイト https://www.glossier.com/
Glossierは、2010年に設立されたコスメブランドです。DtoCモデルの活用により売上を伸ばし、2018年には売上1億ドルを突破。評価額が12億ドルを突破し、ユニコーン企業の仲間入りを果たしています。特徴は、デジタルコミュニティの積極的な活用です。ブログに新製品を掲載すると、それに対して顧客が批評。顧客とともに商品開発を進めてきました。顧客も自身の意見を反映してくれるためファンとなり、新商品の拡散に積極的に協力。これにより、ほとんど広告費をかけずに、商品の紹介が可能になりました。企業と消費者が直接コミュニケーションを図りながら事業を行っていくDtoCの成功モデルとしてぜひ参考にしたいところです。
DtoCを成功させるポイント
最後にDtoCを成功させるポイントについて紹介します。DtoCモデル参入を考えている方はぜひ参考にしてください。
Webマーケティングに力を入れる
DtoC成功には、Webマーケティングの知識やノウハウが必要です。DtoCの主なフィールドはインターネット上になるため、WebサイトやSNSの効果的な活用がポイント。しかし、適当なWebマーケティングでは競合に勝てず、売上を伸ばすことはできません。
そのため、短期で成果を挙げたい場合には、Webマーケティングに精通した人材を雇う、もしくはWebマーケティングの代行やコンサルティングを依頼することが成功の近道といえます。
もし時間やコストに余裕があるのならば、試行錯誤を行いながら、長期的な目線でDtoCに取り組んでいくのもよいでしょう。
ブランド力を重視する
DtoCの成功の秘訣は、既存顧客のファン化により、繰り返しの商品購入や情報拡散を促すことです。他のブランドではなく、このブランドから商品を買いたいと思ってもらえるように、ブランド力を高めていく必要があります。ブランド力を高めるには、一人一人の顧客と丁寧にコミュニケーションを図るのがおすすめ。例えば、商品購入を検討しているが迷っている顧客に対し、困りごとへの理解を示し、使い方に関する丁寧な説明を行い、困った際の事後サポートを充実させることでブランド評価を高められます。初期の頃は作業量と成果が見合わないこともありますが、一人一人の顧客としっかりと向き合い、既存顧客へのブランディング強化を行っていくとよいでしょう。
しっかりとした商品力
DtoCの主な集客経路の1つがSNSです。多くの顧客がSNSで商品の紹介を行う、もしくは企業の投稿をシェアすることで、企業の商品情報が拡散されていきます。顧客がSNS発信を行う、もしくは情報をシェアするのは、素晴らしい商品を他の人に教えたいと思うから。その感情を抱かせるためには、商品の質や性能が顧客の予想を上回る必要があります。特にブランド力に乏しい企業がDtoCで成功を収めるには、商品そのもののクオリティが鍵です。顧客に喜んでもらえるような優れた商品を準備するのがDtoCのスタートといえるでしょう。
【まとめ】DtoCでお悩みならアイミツへ
本記事では、昨今注目度が高まっているDtoCについて詳しく説明すると共に、DtoCのポイントや成功事例について紹介しました。
DtoCは、コスト減と売上増がともに期待できる優れたモデルである一方で、高い専門性やノウハウが必要とされます。もしDtoCで成功を収めたければ、豊富なノウハウを持つ企業にサポートを依頼するのがおすすめ。アイミツでは、あなたの要望・お悩みをしっかりとヒアリングした後、ぴったり合った外注先をご紹介いたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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