ワークライフバランスは古い?ワークライフインテグレーションとは何か徹底解説【2024年最新版】
「従業員のワークライフバランスを改善できるよう対策を取りたい」とお悩みの方は、ワークライフインテグレーションという新たな考え方についてご存知でしょうか。
この記事では、ワークライフインテグレーションという言葉を聞いたことがない、あるいは聞いたことはあるが詳しく知らないという方に向け、ワークライフインテグレーションとは何なのか、ワークライフバランスという考えはもう古いのかなどを解説していきます。
ワークライフバランスを重視するのは古い?
ワークライフバランスが重要であると考えている方は多く見られますが、実はその考え方はすでに古いかもしれません。ワークライフバランスを重視するというあり方・考え方が古いのか確認していきましょう。
そもそもワークライフバランスとは何だったか
「ワークライフバランスを重視する」、「ワークライフバランスをとる」などと言いますが、そもそもワークライフバランスとは一体何だったのでしょうか。ワークライフバランスとは、ワーク(=仕事)とライフ(=生活)とでバランスを取るよう心がける取り組みで、仕事もプライベートも両立し充実させることができるような働き方を目標とするものでした。
例えば、小さな子供を育てながらでも時短で働けるように職場環境を整備する、あるいは勤務制度について改めて考え直すなどして、仕事のために生活を犠牲にする、あるいは生活のために仕事を犠牲にするという事態を防ぐのがワークライフバランスと呼ばれる取り組みです。
ワークライフバランスを重視することの課題
仕事も生活もバランスよく、という考え方がワークライフバランスでしたが、この考え方が現代の働き方に合わなくなってきているという事実があります。ワークライフバランスは、あくまでも仕事と生活を切り分けて考える取り組みです。仕事は仕事、生活は生活で時間を確保し、その中で効率よく成果をあげていかなければなりません。
しかし、働き方が柔軟になりつつある昨今、テレワークや在宅勤務なども増え、仕事と生活の時間をはっきり区別することは不可能になってきました。ワークライフバランスで見られた取り組みのように、単純に労働時間を減らしながら効率アップを目指すのは、これからの時代ではあまり意味を持たなくなっていくと考えられるでしょう。
新たな考え方であるワークライフインテグレーションとは
そこで登場したのが、ワークライフインテグレーションと呼ばれる新たな考え方です。どういった意味を持ち、ワークライフバランスとはどう異なるのでしょうか。
ワークライフインテグレーションの意味
ワークライフインテグレーションとは、仕事と生活との統合・融合(=インテグレーション)を目指し、仕事とプライベートのどちらも充実させていく考え方です。
例えば、自宅にいながら仕事を行うようなテレワーク・リモートワークなどの取り組みはワークライフインテグレーション の1つであるほか、観光地やリゾート地に滞在しながらテレワークで仕事を行うワーケーションもワークライフインテグレーションのわかりやすい例でしょう。仕事と生活との線引きをあえて明確にしないことによって、相乗効果でパフォーマンスをあげていくのがワークライフインテグレーションと言えます。
ワークライフバランスとワークライフインテグレーションの違い
仕事も生活もどちらも充実させたいという方向性は、ワークライフバランスもワークライフインテグレーションも変わりありません。しかし、ワークライフバランスをとるという考え方においては、先にも述べている通り仕事と生活とがはっきりと区別されています。
ワークライフインテグレーションでは双方の統合の上でどちらも充実させることを目指しているため、働き方への姿勢が根本的に異なっていると言えるでしょう。
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企業がワークライフインテグレーションを進めるメリット
それでは、企業がワークライフインテグレーションを進めていくことによってどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、3つのポイントに絞って紹介していきます。
パフォーマンスの向上を叶える
企業がワークライフバランスではなくワークライフインテグレーションを進めることによって、仕事におけるパフォーマンスの向上を叶えることができるのはうれしいメリットです。
ワークライフインテグレーションを進める際には、従業員がより働きやすい環境を整えるのみならず、より柔軟にかつ効率的に働けるように便利なITツールを導入することもあるでしょう。その結果、これまでよりもスムーズに働くことができ、パフォーマンスが向上すると考えられます。
仕事と生活とをあえて明確に区別しないことによって、どちらかを犠牲にしなければならないことも減り、モチベーションアップにもつながるはずです。
ダイバーシティ環境の構築を叶える
企業がワークライフバランスではなくワークライフインテグレーションを進めることで、多様な働き方から柔軟に選べるようなダイバーシティ環境の構築を実現することもできます。
ワークライフインテグレーションを進めていくためには、それぞれの従業員が置かれた状況や環境に合わせ、柔軟な働き方を選択できるよう環境や制度を整える必要があります。場所を選ばず働きたい従業員はテレワークを、育児と両立させたい従業員は時短勤務を、介護と両立させたい従業員は在宅勤務を選べるようにするなど制度を整備し、ダイバーシティ環境の構築を叶えられるでしょう。
仕事とプライベートの充実を叶える
企業がワークライフバランスではなくワークライフインテグレーションを進めることによって、仕事とプライベートの充実を叶えられるのは大きなメリットです。
ワークライフバランスをとるよう心がけていても、仕事で成果を上げるために結局は生活を犠牲にしなければならない......ということも少なくありません。また、在宅勤務ができれば働けるにもかかわらず、それが許されないため休職せざるを得ないということもあるでしょう。
しかしワークライフインテグレーションであれば、仕事と生活とを切り離して考えないため、片方を犠牲にしなければならないという結果にはなりません。テレワークやフレックスタイム制度などを取り入れながら、どちらも充実させることができます。
ワークライフバランス/インテグレーションの成功事例
ここからは、企業がワークライフバランスやワークライフインテグレーションに取り組んだ成功事例を紹介していきます。具体的にどのように取り組んでいけば良いのか分からないという場合は、ぜひ参考にしてみてください。
日本アイ・ビー・エムの場合
日本アイ・ビー・エムは、グローバルに活躍できるような人材を育成することを目標に置きながら、ワークライフバランスの推進活動を行ってきました。どこで働くのか、いつ働くのかといった制約を最大限抑え、1人ひとりの社員が自己管理を行いつつ柔軟に仕事と生活をマネジメントできるように、ワークライフインテグレーションを推進してきたのです。
具体的には、短時間勤務やフレックス短時間勤務、自宅で仕事をするe‐ワーク制度、週4〜5日自宅にて勤務するホームオフィス制度を取り入れ柔軟な働き方を推進。また、イントラネットやITコミュニケーションツールの活用、本社事業所内には企業内保育園を設立するなどして、従業員が働きやすく生活も充実させやすい環境を整えてきました。
その結果、女性が仕事と育児の両立に対し前向きになり、出産数や育休取得数がアップし、介護による退職者も減るなどといった効果が見られたとのことです。
オリンパスグループの場合
オリンパスグループでは、2011年よりワークライフインテグレーションを推進してきました。就業規則や労働協約を改定しながら、できる限り多くの従業員が在宅勤務制度を活用できるよう環境を整え、2019年4月においては制度対象者が7,000名ほどに増加。前年度の1,200人ほどから大幅に増え、テレワークや時差出勤なども取り入れつつ、職種を問わずに柔軟な働き方ができるよう選択肢が広がっています。
柔軟な働き方をサポートしているだけでなく、昇格や昇級における性差別も行わないことを徹底していることから、2019年4月においては女性管理職が50名以上に。育児休業復帰後研修が充実しているため、女性であってもキャリアアップを諦める必要のない環境が整っています。
ワークライフインテグレーションを進める際の注意点
最後に、ワークライフインテグレーションを進めていくにあたって、どのような点に注意するべきなのか確認していきましょう。
既存の人事評価制度を見直す必要がある
ワークライフインテグレーションを推進していくにあたっては、既存の人事評価制度を見直さなければなりません。 ワークライフインテグレーションは、仕事と生活とをはっきりと区別せずに統合させていくことによって、双方の充実を目指していく取り組みです。したがって、これまでに繰り返し述べている通り、それぞれの従業員が柔軟な働き方を選べるように環境や制度を整える必要があります。 従業員の働き方におけるダイバーシティ化が進んでいくにもかかわらず、人事評価制度がこれまで通りのままでは、評価が適切にかつ平等に行えないかもしれません。ワークライフインテグレーションによる環境・制度整備に沿った人事評価制度を構築しましょう。 もしも人事評価制度の見直しや再構築にお悩みなら、社会保険労務士に相談するのも1つの手段です。アイミツでなら数多くの社労士事務所を比較できるので、ぜひこちらの社会保険労務士事務所一覧からチェックしてみましょう。 また、テレワーク中でも利用できる人事評価ツールも導入したい場合には、こちらの人事評価システムについても確認していきましょう。
マネジメントしづらくなる場合がある
ワークライフインテグレーションを企業で推進していく際には、これまでよりも従業員のマネジメントがしづらくなってしまう可能性があります。 例えば、テレワーク/リモートワークはワークライフインテグレーションを進める上でも代表的な働き方の1つですが、これまでのように同じ環境下で働くという状況ではなくなることから、労務管理や業務の進捗管理などをいかに行うべきなのかは難しいポイントです。裁量労働制、フレックスタイム制なども同様でしょう。 このようなマネジメントにおける悩みを解消するためには、社内でのコミュニケーションやスケジュール管理、タスク管理などをまとめて可能にすることができるグループウェアや、従業員のモチベーション管理を行えるモチベーション管理システムなどを取り入れることが効果的です。アイミツ ではどちらも探すことができるため、グループウェア一覧やモチベーション管理システム一覧をチェックしてみましょう。 また、もしも独自でシステムを開発したい場合には、おすすめのシステム開発会社をご紹介可能です。お気軽にお問合せください。
【まとめ】ワークライフバランス/インテグレーションの相談ならアイミツへ
今回は、ワークライフバランスはもう古いのか、ワークライフインテグレーションと呼ばれる新たな考え方とは何か解説してきました。ワークライフバランスは、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方を進める現代において、少々古い考え方になりつつあります。
仕事と生活とを統合させ充実させるワークライフインテグレーションを進めることによって、離職率の低下や生産性の向上などが叶えられるでしょう。
もしも具体的にどのように推進していくべきか分からないという方は、ぜひアイミツでシステム開発会社やITツール、社労士事務所などをチェックしてみてください。
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