ソフト開発とは?種類や工程、手法をわかりやすく解説【2024年最新版】
Webシステムやアプリケーション、組み込みシステムなどといったソフトウェア開発は、実際にリリースに至るまでは複雑な手順を経る必要があり、覚えることが多いと悩む方もいるかもしれません。
そこでの記事では、営業・バックオフィスなど、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、ソフト開発の要件定義からリリースまでの主な流れや具体的な工程の内容、開発手法の種類について解説します。
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ソフト開発とは?
ソフト開発とは、いわゆるソフトウェア開発のことを指す言葉です。ソフトウェアとは普段利用しているメールサービスや勤怠管理システムなどのアプリケーション全般を言うもので、日々の業務遂行の中では欠かせない存在と言えます。大抵の場合、これらのソフトウェアは既存のものを購入・契約して利用することが一般的ですが、場合によっては自社オリジナルのソフトを開発するケースもあるでしょう。既成のものでは納得のいくソフトがみつからなかった、自社の業務に特化したソフトが必要になったと言う場合には、ソフト開発を検討するのがおすすめです。ソフト開発には多くの工程が発生しますが、近年はツールなどが発達したことで自社開発も以前より容易になっています。
ソフト開発は主に3種類
ソフト開発には、大きく分けて
・Webシステム開発
・アプリケーション開発
・組み込みシステム開発
という3つのアプローチが存在し、ソフトの目的に応じて異なる仕組みを実装することとなるため、このような手法に違いが表れます。それぞれの開発工程はどのようなものになるか、以下で詳しく解説します。
Webシステム開発
Webシステム開発は、いわゆるインターネットブラウザ経由で動作するアプリケーションを開発する際のアプローチです。インターネットを介してソフトを提供するので、ソフトそのものをユーザーはインストールする必要がなく、ソフト提供事業者が自社のサーバー、あるいはレンタルサーバーの中にデータを保存し、インターネット経由でサービスのみをユーザーに与えます。システム本体は自社管轄のサーバーに集約されるので、システムそのもののメンテナンスが行いやすく、ユーザーが独自にアップデートする必要もありません。ただ、サービスそのものはインターネットに接続していないと利用できないため、オフライン環境では機能を十分に活用できない可能性があります。
アプリケーション開発
アプリケーション開発はソフト開発とほぼ同じ意味を持つ言葉ですが、最近ではスマホアプリの開発を指す言葉としても知られています。スマホアプリは、ユーザーが自身のスマホにアプリを直接インストールすることで利用可能になるソフトです。ソフトの配布は各スマホのOSが独自に提供しているアプリストア経由で行われ、iOSなら「App Store」、Androidなら「Google Play」からダウンロードできます。Webシステムとは違い、アプリそのもののアップデートは定期的に配信する必要があるものの、オンライン・オフラインを問わず利用できる汎用性の高いソフトです。
組み込みシステム開発
組み込みシステム開発とは、特定の機器の中でのみ動作するソフトの開発を指す言葉です。例えば冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品は、コンピューターで制御されているのが一般的ですが、これらの制御を行なっているのが組み込みシステムです。組み込みシステムの開発は、近年のDXの普及に伴い注目度が上昇中。いわゆるスマート家電などのIoT機器が広く普及していますが、これらの技術を可能にしているのも組み込みシステムのおかげです。自社オリジナルのIoT機器やシステムの開発需要の高まりに伴い、自社で組込みシステムを開発したいと考えている企業も、今後増えていくことが予想できます。
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ソフト開発の6工程
ソフト開発では大きく分けて、
1.ヒアリングを行う
2.要件定義を行う
3.システムの設計や開発を行う
4.テストを行う
5.リリースする
6.運用・保守業務を行う
という6つのプロセスに則って行われます。それぞれの工程でどんな作業が発生するのか詳しく解説します。
1.ヒアリングを行う
ソフト開発においてまず必要なのが、ヒアリングです。開発ニーズのある現場やユーザーに話を聞き、どんなソフトが必要なのか、どんな機能があれば便利なのかと言うことを把握します。ヒアリングの方法は非常に多様で、複数の方法を併用して情報を集めるケースが一般的。ユーザーインタビューや現場へのインタビューを行い、生の声を直接集めたり、街頭アンケートやネットアンケートを使って、不特定多数の声を集めたりする方法があります。どんなヒアリング方法が良いかは場合によって異なるため、まずはヒアリング手法の検討から丁寧に行いましょう。
2.要件定義を行う
ヒアリングによって有益な情報が得られたら、それを元にして要件定義を進めます。要件定義とは、ヒアリングを通じて得られた情報をもとに、どんな機能を実装するのかや、どんな課題を解決するための機能を必要としているのかを定義する工程です。ソフト開発における要件定義は、業務要件とシステム要件の2つをまとめなければなりません。業務要件とはシステムユーザーのニーズに合わせた業務を提供するためのあり方を固めたもので、システム要件は業務要件を満たすシステムを実現するための機能をまとめたものです。
3.システムの設計や開発を行う
要件定義が完了したら、基本設計をまとめていきます。要件定義ではただシステムや業務上のニーズをまとめただけにとどまりますが、基本設計の段階では要件定義を元に具体的なシステムの構成を固めます。要件定義を満たしたシステムに仕上げられるよう、基本設計の段階で確実に定義した要件を満たした仕様に仕上げなければいけません。基本設計がまとまったら、いよいよ開発を進めます。基本設計の内容をもとに、プログラミングによってソフト開発を行う工程です。プログラミングはプログラマがコードを記述することでプログラムを組み立てていくことはもちろん、その際にエラーが発生しないかを確認する作業も含まれます。
4.テストを行う
基本設計に基づいて構築されたシステムは、実際に現場で導入する前にテストを行います。実施するテストは、各機能ごとに動作を確認する単体テストや、システム全体の機能動作を確認するシステムテスト、システムを使用するユーザーが実際に使ってみて、正しく動作するかを確認する受け入れテストなど。開発者の中でテストを行うのはもちろんですが、開発を委託した側でも実際にソフトに触れるため、テスト前にはある程度ソフトの基本設計を委託元も理解しておかなければなりません。
5.リリースする
開発したソフトのテストが完了したら、実際にリリースを進めます。社内向けの組み込みシステムであれば、そのまま自社サーバーにインストールすればリリースは完了ですが、自社運営の元で社外ユーザー向けにスマホアプリを開発しリリースする場合、各スマホアプリ配信ストアの審査を受ける必要があります。また、iOSとAndroidではアプリストアの種類が違うこともあり、それぞれで別個に審査が発生するので要注意。基本的な審査基準はどちらも同じですが、何らかの要素が引っ掛かり、片方のストアではリリースできたが、もう片方では審査に落ちてしまったというケースもあるものです。それぞれのストアの審査要件を確認し、リリースできるよう備えておきましょう。
6.運用・保守業務を行う
ソフトはリリースして終わりではなく、継続的な維持管理や改善が必要です。特にオンラインでサービスを提供するタイプのソフトの場合、サーバーの運営や保守負担は継続して発生するのでそのためのリソースは常に確保しておく必要があります。運用保守を怠ると、新たにセキュリティホールが見つかった際の対応が遅れ、サイバー攻撃の温床となってしまったり、競合にサービス品質で劣り、ユーザーが離脱したりする可能性があるためです。ソフト開発を委託した先によっては、運営保守業務までサポートしてくれるところもあるため、事前に確認しておくと良いでしょう。長期的にサービスを改善し、より優れたソフトとして受け入れてもらう取り組みも大切です。
ソフト開発の4つの手法
ソフト開発には大きく分けて、
・ウォーターフォールモデル
・スパイラルモデル
・アジャイル
・プロトタイプ開発
と呼ばれる4つの開発アプローチがあります。それぞれの開発手法のプロセスや、強みなどについて理解を深め、最も自社に適していると思うものを正しく選びましょう。
手法1.ウォーターフォールモデル
ウォーターフォールモデルは、要件定義から基本設計、プログラミング、リリースまでを流れ作業で実施する、古典的なソフト開発の手法です。上流から下流までの流れが不可逆的で、1つずつの工程を確実にこなしていくことが特徴と言えます。ウォーターフォールモデルを採用するメリットは、それぞれの工程におけるタスクが明確であるため、進捗管理が行いやすいという点。1つの工程を終えたらその次、と順番に進めていくことができ、成果物も順番にチェックしていくことができるので、ゴール地点を設定しやすい方法として知られています。
一方、ウォーターフォールモデルの場合は要件定義の完成度がソフトのクオリティを大きく左右するため、途中の仕様変更などに弱いデメリットに注意が必要です。要件定義が曖昧であったり、設計ミスが発覚したりする場合の修正コストが大きく、スケジュール遅延や使い費用の発生などが起こりやすいと言えます。
手法2.スパイラルモデル
スパイラルモデルは、ソフト開発の工程をとにかく小分けにして、小分けにした分を1つずつ開発しテストを行いながら、1つのソフトを完成に導く手法です。スパイラルモデルを採用する最大のメリットは、各工程の負担が小さく、突然の仕様変更などが発生しても、簡単に対応することができる点。小分けにしたユニットごとに確認を行うので、そもそも突然の仕様変更が現場に発生するリスクも、仕組み上最小限に抑えることができます。また、ユーザーとのコミュニケーションを取りながらの開発となるため、完成品の満足度も高いものが期待できます。
デメリットは、開発が小分けにして行われ、その度に修正や仕様変更を進めながら開発を進めるため、ソフトの全体像が見えにくくなりやすい問題をはらんでいる点。目の前の仕様上の問題に集中するあまり、ソフト全体としての一体感が失われたり、ユーザビリティに問題が生じる可能性もあるでしょう。
手法3.アジャイル
アジャイル開発は、近年採用するシステム開発会社が増えている開発手法の一種で、仕様変更を前提として開発を進めるアプローチです。ウォーターフォールとは異なり、要件定義の段階ではある程度の仕様を固めるのに限定して小分けに開発を進めながら、ユーザーのニーズや仕上がりを見つつ仕様変更を加えていきます。アジャイル開発のメリットは、仕様変更やユーザーニーズの変化に強く、柔軟なソフトを開発できること。技術課題にぶつかっても、すぐに開発を巻き戻して修正することができる上、トレンドの変化をすぐに反映し、ユーザー満足度の向上を実現可能です。また、要件定義をカジュアルに行う分、設計にかかる時間や費用を削減し、迅速な納品や開発コスト削減につながる効果も期待できます。
一方のデメリットですが、アジャイル開発では仕様変更が頻繁に発生し、当初想定していたようなソフトと実際の完成品では、大きく姿や仕様が異なる場合に繋がりかねない点は注意が必要です。
手法4.プロトタイプ開発
プロトタイプ開発は、すべての開発工程を終えてからクライアントに共有するのではなく、早い段階でソフトの様子を共有し、そこから具体的な完成イメージを固めていく方法です。必要な機能・不要な機能をクライアントに直接伺いながら開発を進められるため、開発そのものにかかる手戻りの負担や機能実装の負担を削減することができます。また、クライアントも開発物がどのようなものになるのかについての不安を抱えることなく開発を任せられるので、クオリティの面などで余計な心配をする必要がありません。技術的な課題が発生した場合も、開発担当者の負担は最小限で済むので、迅速な対応が可能です。
プロトタイプ開発の課題としては、他の手法に比べて進捗管理が難しい問題が挙げられます。まず試作を作ってから本格的な開発をスタートさせるので、どれくらいの工数がかかるのか、費用がかかるのかという判断に悩むことになるでしょう。
ソフト開発を効率よく進めるなら外注がおすすめ!
このように、ソフト開発を行う際には多くの負担や時間がかかることを想定して実施しなければならないため、ゼロからソフト開発を行い、ビジネスで通用するレベルのソフトを提供するにはノウハウの獲得にも力をいれる必要があります。そんな時に検討したいのが、ソフト開発を専門の会社に依頼するというアプローチです。ソフト開発を外部のシステム開発会社に依頼することで、自社のリソースを割く必要がなく、人材獲得にかかる負担も回避しながら、それでいて質の高いソフト開発を進められます。委託には費用がかかりますが、自社開発にかかるコストを考慮すると、外部委託の方がコストの面でも優れた結果が得やすいでしょう。
システム開発の費用相場
つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
システム開発の平均相場 | 233万円〜 |
システム開発の種類 | 費用相場 |
簡易顧客システム | 20万円~ |
Webシステム | 130万円~ |
業務システム | 400万円~ |
システム開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
【まとめ】システム開発でお悩みならアイミツヘ
この記事では、ソフト開発を検討する際に知っておきたいソフト開発の手法や具体的な手順について解説しました。ソフト開発は近年トレンドの取り組みではありますが、ノウハウがゼロの状態でスタートすることは難しく、システム開発会社に依頼するのがおすすめです。アイミツでは、そんなソフト開発の依頼が可能な会社を、あなたのニーズに合わせて紹介しています。ソフト開発でお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
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