NTPサーバーとは？仕組みや重要性、設定方法をわかりやすく解説！【2024年最新版】

Windows・Macといった種類を問わず、インターネットに常に接続されている昨今のPCは、特に意識しなくても正確な時間が刻まれていることがほとんどです。多くの場合、その理由はNTPサーバーを利用した日本標準時との時刻同期にあります。
そこでこの記事では、NTPサーバーについて知りたい企業の担当者様に向け、営業・バックオフィスなど、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、NTPサーバーとは何かといった基礎知識に触れながら、その仕組みや重要性、設定方法などについて詳しく解説します。

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NTPサーバーとは、正確な時刻情報を取得し、それをPCやサーバーなどネットワーク上の機器に配信しているサーバーのこと。その際、NTP（Network Time Protocol、ネットワーク・タイム・プロトコル）というプロトコル（通信規約）が使用されるため、その名が付いています。
昨今のシステムや情報機器は、正しい時刻によって厳密な処理を実行する必要性が高いものが多くあります。そのため、NTPサーバーによって正確な時刻情報を配信することで、それらの適切な処理やスムーズな連携が実現できるのです。

正確な時刻情報を取得・配信するNTPサーバーは、どのような仕組みで稼働しているのでしょうか。以下より、NTPサーバーの仕組みについて、解説します。

インターネット上に多数存在するNTPサーバーは、階層構造になっており、下位のNTPサーバーは上位にある複数のNTPサーバーから時刻を取得します。次に、時刻が大きくずれているものは除外した上で、精度が高いと思われるものを3つ選定し、その情報を基に自らが保持している時刻の修正を実施します。なお、時刻に大きなずれがあるものを除外した時点で、3つ未満となった場合には、残っているすべての時刻情報を活用します。

NTPでは、時刻同期を実施する際、協定世界時（UTC、Coordinated Universal Time）を基準として使用しています。日本国内における時刻は、これを9時間進めた日本標準時（JST、Japan Standard Time）と呼ばれるものです。なお、日本標準時は、「UTC+9」と表記されることもあります。

正確な時刻を取得するために利用されるNTPサーバーですが、なぜ重要視されるのでしょうか。以下より、NTPサーバーの重要性が高い理由について解説します。

複数のシステムやサーバーが連携する際には、お互いに同期された、正確な時刻情報を保持していることが必須となっているケースがあります。
例えば、Windowsのサーバーに搭載されている機能の1つであるActive Directoryでは、ネットワーク上に存在するPC端末やサーバー、プリンターなどの情報を一元管理するために、すべてが正確に時刻同期されていることが前提になっています。
また、ファイルサーバー上の共有ファイルを、時刻にずれがあるクライアントが更新した場合、正しく更新されない恐れがあるほか、正確な保存時刻を特定するために誤差の程度を調査する作業が必要となり、相応の手間と時間がかかります。
そのため、NTPサーバーによって、関連する機器について正確な時刻同期を実施することが重要なのです。

システムに何らかのトラブルが発生した際には、関連する機器のログを収集・参照し、原因を調査しますが、この際、ログに記録された時刻が正確でなかったり、そもそも各機器で時刻のずれがあったりすると、正確な原因が分析できません。また、場合によってはログインや認証など、時刻を参照する処理に不具合が生じることもあります。
そのため、NTPサーバーによって各機器に正確な時刻を配信し、同期しておかなければ、システムの安定性が担保できなくなってしまう恐れがあるのです。

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上述したとおり、システムの安定性を担保するためにも重要な存在となるNTPサーバーですが、実際にNTPサーバーを設定する方法はどのような流れになるのでしょうか。以下より、Windows・Macそれぞれの場合に分け、NTPサーバーの設定方法について解説します。なお、NTPサーバーの構築にお悩みの際は、外部の専門業者であるシステム開発会社に依頼することも、1つの選択肢としておすすめです。

WindowsのPCを使用している場合のNTPサーバー設定方法は、以下のとおりです。

1.スタートメニューにある設定（歯車のアイコン）をクリック
2.表示されたメニューの「時刻と言語」をクリック
3.「日付と時刻」から、「別のタイムゾーンの時計を追加する」あるいは「その他の時計」をクリック
4.「日付と時刻」のポップアップウィンドウにて、「インターネット時刻」のタブを選択
5.「設定の変更」ボタンをクリック
6.「インターネット時刻設定」のポップアップウィンドウにて、「インターネット時刻サーバーと同期する」にチェックがあることを確認し、なければチェック
7.任意のNTPサーバーを入力し、「今すぐ更新」ボタンをクリック
8.時刻が正常に同期された旨のメッセージが表示されたら、「OK」ボタンをクリック
9.「インターネット時刻」のタブにも、時刻が正常に同期された旨のメッセージが表示されていることが確認できれば完了

なお、ファイアウォールが施されているなど、セキュリティ設定の状況によっては、NTPサーバーとの通信ができず、同期時にエラーとなる恐れがあります。その際は、設定の変更が必要です。

Macを使用している場合のNTPサーバー設定方法は、以下のとおりです。

1.アップルメニューの「システム環境設定」をクリック
2.システム環境設定の「時刻と言語」をクリック
3.「日付と時刻」の画面左下にあるカギのアイコン（「変更するにはカギをクリックします。」）をクリック
4.ポップアップウィンドウにて、ユーザー名とパスワードを入力してロックを解除
5.「日付と時刻を自動的に設定」にチェックがあることを確認し、なければチェック
6.「日付と時刻を自動的に設定」のチェックボックスの右にあるプルダウンから、任意のNTPサーバーを選択
7.画面左下にあるカギのアイコンを再度クリックしてロックすれば完了

正常に同期されれば、「日付と時刻」の画面が変更されているはずです。

インターネット上には、NTPサーバーが多数公開され、国や地域に応じて任意の時刻と同期できるようになっています。以下より、日本で公開されているNTPサーバーを紹介します。

独立行政法人情報通信機構（NICT）によって公開されているNTPサーバーです。PCやネットワーク機器の中には、独立行政法人情報通信機構（NICT）のNTPサーバーが標準で設定されていることがあります。
NTPサーバー名は、以下のとおりです。
 独立行政法人情報通信機構（NICT）のNTPサーバー名：ntp.nict.jp

NTP POOL PROJECTによって公開されているNTPサーバーです。信頼性が高いNTPサーバーの1つとして、日本でも公開されています。
NTPサーバー名は、以下のとおりです。
NTP POOL PROJECTのNTPサーバー名1：pool.ntp.org
NTP POOL PROJECTのNTPサーバー名2：jp.pool.ntp.org

インターネットマルチフィード（MFEED）によって公開されているNTPサーバーです。インターネットマルチフィード（MFEED）時刻情報提供サービス for Publicは、インターネットを利用して、高精度な時刻情報を無償提供しているサービスです。
NTPサーバー名は、以下のとおりです。
・複数のNTPサーバーが設定可能な場合
NTPサーバー名1：ntp1.jst.mfeed.ad.jp (210.173.160.27)
NTPサーバー名2：ntp2.jst.mfeed.ad.jp (210.173.160.57)
NTPサーバー名3：ntp3.jst.mfeed.ad.jp (210.173.160.87)
・NTPサーバーの設定が1つの場合
NTPサーバー名：ntp.jst.mfeed.ad.jp

つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

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NTPサーバーとは何かといった基礎知識に触れながら、その仕組みや重要性、設定方法などについて、解説しました。
これまで見てきたとおり、業務効率化のために複数のサーバーを連携したり、システムの安定性を担保するために正確なログデータを記録したりするためにも、NTPサーバーの存在は非常に重要です。普段はあまり意識することのないNTPサーバーですが、本記事を参考にその重要性を理解しつつ、正しい知識を身に付けた上で、ぜひ効果的な運用を実現してください。
なお、NTPサーバーの構築や、NTPサーバーを活用したシステムの開発を依頼する会社の選定にお悩みの際は、ぜひ「アイミツ」をご利用ください。ご要望をお伺いした上で、それに見合った開発会社を複数ご紹介します。お気軽にご相談ください。

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