【ECサイト構築・作り方】立ち上げ時の費用や作成までの手順を紹介【2024年最新版】
「通販事業を開始するにあたってECサイトの構築を検討しているが、何から始めたらいいのかわからない……」「自社開発やASP、オープンソース、ECサイトの構築方法は何がベストなの?」など、ECサイト構築に関してお悩みの方は多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ECサイトの構築方法をはじめ、構築するときの基本的なフロー、構築する際のポイントなどを解説していきます。ECサイト構築を検討中であるものの、詳細については把握できていないという方は、ぜひ参考になさってください。
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ECサイトの種類
はじめに、ECサイトの構築方法にはどのような種類があるのか確認していきましょう。
ECサイトと一口に言っても種類や構築方法はさまざまで、それぞれによって特徴や初期費用・ランニングコスト、セキュリティ強度やカスタマイズ性なども異なります。どのような種類・構築方法があるのかを知ることも重要ですが、まずは「自分たちがどのようなECサイトを作りたいのか」・「予算はどれくらい確保できているのか」の2点を軸に、要件を整理しておくことも大切でしょう。
それでは以下から、
・無料ASP
・有料ASP
・ECモール
・パッケージ
・オープンソース
・フルスクラッチ
上記6種類に関して解説していきます。
種類 | 初期費用+維持費 | カスタマイズ性 | どんな企業におすすめか |
---|---|---|---|
無料ASP | 無料 | 低い | 気軽にECサイトを始めたい |
有料ASP | 10〜150万円 | 少し低い | 気軽にECサイトを始めたいが、過去に運営経験や販売経験がある |
ECモール | 〜10万円+システム利用料金など | 低い | 気軽に始められて集客率も高いECサービスを利用したい |
パッケージ | 500万円〜 | 高い | ECに必要な機能が揃っていて欲しいが、ASPよりカスタマイズ性がほしい |
オープンソース | 100〜500万円 | 非常に高い | 初期費用を抑えながらオリジナル性の高いECサイトを構築したい |
フルスクラッチ | 1,000万円〜 | 非常に高い | とにかく一からオリジナルのECサイトを構築したい |
1-1.無料ASP
無料ASPは、無料で利用できるASPのこと。ASPとは「Application Service Provider」の頭文字を取った略語で、インターネット上にある共通サービスを利用しECサイトを制作することができます。
ASPを利用する場合、アカウントを作成するだけで気軽に始められるのがうれしいポイント。アカウント発行さえ済ませれば、商品ページの作成やカード機能、在庫管理や顧客情報の管理などといったECサイトに必要な機能をまとめて利用できます。
しかし、無料のASPを利用する場合は、小規模事業者・初めてのネットショップ運営という場合を除いて、機能に物足りなさを感じてしまうかもしれません。
代表的なサービスは、以下のとおりです。
・STORES
・BASE
1-2.有料ASP
有料のASPとは、すでにお分かりのとおりASPカートの有料版です。基本的には無料のASPと変わらず、アカウントの発行を済ませれば、初期費用を抑えながらも必要な機能が一括で揃ったECサイトを制作することができます。相場としては10〜150万円ほどで、初期費用は無料の場合も少なくありません。
無料のASPの場合は小規模事業者やECサイト運営が初めてという層にぴったりな一方で、より規模の大きなECサイトを運営したい場合や、すでにECサイトの運営経験があるという場合には有料ASPの方がおすすめでしょう。
なかにはHTMLやCSSを編集して多少のカスタマイズが可能なものもあり、その点においても無料版より優れています。しかし、システムを一から構築するのに比べたら柔軟性には欠けるでしょう。
代表的なサービスとしては、以下があげられます。
・カラーミーショップ
・Shopify
・MakeShop
1-3.ECモール
ECモールとは、モール型ECサイトのこと。さまざまな企業や店舗が運営するネットショップが集約された、まるでオンライン上のショッピングモールかのようなサービスを指します。
モール型ECサイトに自社ネットショップを出店したい場合は、自社でECサイトのようにドメインを取得する、Webサイトを構築するといった作業は必要ありません。登録費用や出店料(初期費用)、プランや売り上げに応じたシステム利用料金を支払うことによって、すぐにECサイトを立ち上げることが可能です。出店の際に必要な費用は〜10万円ほどでしょう。
気軽に始められて集客率も高い点は大きなメリットである一方で、自社ECサイトのようなカスタマイズ性はないほか、ランニングコストが思いの外かさんでしまうのがデメリットです。
代表的なECモールには、
・楽天市場
・Yahoo!ショッピング
・Amazon
などが挙げられます。
1-4.パッケージ
パッケージとは、ECパッケージのこと。ECサイトの構築ならびに運営に必要な機能の数々をまとめて導入することのできるショッピングカートシステムのことを指します。
商品情報の管理や在庫管理、サイトデザインの編集機能が外部システムとの連携機能などといったECサイト構築に必要な機能が1つにまとまっているという点ではASPに近しいものがありますが、ASPとは異なりカスタマイズ性に優れている点が大きなメリットです。
しかし、有料のECパッケージとなると高額のものが多く、500万円〜ほどは必要と想定しておかなければなりません。加えて、システムが古くなっていってしまうため、数年ごとにサイトリニューアルを行っていく必要もあります。
代表的なECパッケージには、以下があげられます。
・ecbeing
・コマース21
1-5.オープンソース
オープンソースとは、無償でソースコードが公開されているソフトウェアのこと、ならびにそのソフトウェアを用いてECサイトを構築する方法を言います。ソースコードがインターネット上に公開されている状態なので、ソースコードを編集すれば自由にECサイトの構築が可能です。
無償公開なので、初期費用を抑えながらもさまざまな機能に応じたECサイトを構築できる点が大きなメリットです。しかし、ソースコードを編集できるような優れた専門技術のある人材にしか任せられず、ソースコードがインターネットに公開されているため、ハッキングや情報漏洩などには気をつけなければなりません。
オープンソースなのでソフトウェアに対する費用はかかりませんが、構築費用全体としては100〜500万円ほどが相場です、
代表的なサービスとしては、以下があげられます。
・EC-CUBE
・Magento
1-6.フルスクラッチ
フルスクラッチとは、ASPカートやECパッケージなどといった既存のシステム、ソフトウェアなどを用いることなく、一から自社オリジナルのECサイトを構築していく方法です。
一からシステムを構築していくため、ほしい機能などを柔軟に取り入れながら構築できるのがうれしいポイント。しかし自由にシステムを構築できる分、構築費用は莫大になってしまうことがめずらしくありません。カスタマイズ性は最も高いECサイト構築方法ですが、構築費用には1,000万円以上がかかるでしょう。
ECサイトを構築するときの基本フロー
それでは、ECサイトを構築する際の基本的なフローについて紹介していきます。ECサイトにはさまざまな構築方法がありますが、基本的な構築の流れは以下のとおりです。
2-1.方向性の決定
どのようなECサイトにしたいのか、方向性を定めていきます。自社ECサイトを構築したいのか、それとも楽天市場やYahoo!ショッピングなどといったモール型ECサイトに出店するのかなどといったサイト形態のほか、ターゲットとなるユーザーや、基調となるデザインについてなど、大体のイメージを掴んでおきましょう。
2-2.必要機能の選出
どのようなECサイトにしたいのかある程度固まってきた後は、どのような機能を搭載したいか整理していきましょう。商品や在庫、顧客情報などの管理機能をはじめ、決済機能やクーポン機能、メルマガ配信機能、ユーザーの行動を把握できる分析機能など、必要と思われる機能を洗い出していってください。
2-3.プラットフォームの選定
どのようなECサイトでどのような機能を搭載させるのか固まったら、プラットフォームを選定しましょう。ASPカートを使用する場合は無料・有料どちらか、ECパッケージを利用するのか、オープンソースソフトウェアを活用して開発するのか、それとも一からフルスクラッチで開発するのかなどを決めてください。
2-4.構築手段の決定
ASPカートやECパッケージ、フルスクラッチなどECサイトを構築する上でのプラットフォームを選定できたら、自社で開発を進めるのか、それともECサイト構築に強い会社に外注するのかを決めましょう。ECサイト構築に強い会社に外注する場合は、会社選定も前もって行っておくと安心です。
2-5.設計・開発
実際にECサイトを設計・開発していきます。ASPを利用する場合はほとんどカスタマイズする必要もなく、すぐにECサイトとして運用をはじめられますが、そのほかの種類・開発方法の場合はカスタマイズやサイト構築が必要となるため、サイトリリースまでに時間を要するでしょう。
2-6.商品登録
ECサイトのデザインやシステムなどの設計・開発が済んだら、販売する商品を登録していきましょう。この時点ですぐに商品登録を進めていけるように、商品画像の撮影なども済ませておくとスムーズです。
自社で対応できない場合は、商品撮影に強い会社に外注しておきましょう。会社によっては、ECサイト制作とセットで対応してもらえる場合も少なくありません。
2-7.動作テスト
ECサイトの構築や商品登録が完了したら、問題なく使用できるかどうか確認するために動作テストを行いましょう。とくに注意しておきたいのが、きちんと決済できるのかどうかというポイントです。
ECサイトの決済で多く使用されるのがクレジットカード決済ですが、VisaやMaster、American Expressなどの主要クレジットカード会社ごとにテスト用のクレジットカード番号が用意されているため、決済されるかどうかのチェックに使用しましょう。
2-8.リリース
動作テストで問題がなければ、ECサイトをリリースしましょう。新たなサービスをリリースした際には、さまざまなトラブルが起こることも少なくありません。なるべくスムーズに対応できる体制を整えるためにも、あらかじめマニュアルを作成しておくと安心でしょう。
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ASPの作成手順
ASPカートを用いてECサイトを構築する場合、以下の手順で進んでいきます。
①アカウント作成
②デザイン設定
③商品登録
④ECサイトの公開
ASPにアカウント登録を済ませて自分のショップを作成し、簡単なデザイン設定や商品登録を完了したらすぐにECサイトを開設できます。有料のASPの場合は、HTMLやCSSを編集して多少のカスタマイズを行える場合もありますが、多くの場合はあまりカスタマイズできないため、その分スピーディに開設可能でしょう。
ECモールの作成手順
ECモール(モール型ECサイト)を構築する場合にも、ASPカートを用いてECサイトを構築する場合とあまり変わりありません。基本的に、以下の流れでECサイトを構築可能です。
①アカウント作成
②デザイン設定
③商品登録
④ECサイトの公開
楽天市場やYahoo!ショッピングなどへのアカウント登録を済ませてショップを作成し、ページデザインの設定や商品登録を行えば、すぐにECサイトをオープンできます。
パッケージ・クラウドの作成手順
ECパッケージを用いてECサイトを構築する場合は、基本的には以下の流れとなります。
①要件定義
②設計、開発
③システムの動作テスト
④外部連携テスト
⑤ECサイトの公開
パッケージタイプの場合、ASPやモールECとは異なってカスタマイズも可能であることから、少しリリースまで時間がかかります。
フルスクラッチの制作手順
フルスクラッチで一からECサイトを構築する場合も、ECパッケージを用いる場合とあまり変わりません。フルスクラッチであっても、基本的には以下の流れでECサイトを構築可能です。
①要件定義
②設計、開発
③システムの動作テスト
④外部連携テスト
⑤ECサイトの公開
外注と自社開発を比較
それでは、ECサイト構築を自社で行う場合と外注する場合ではどのように異なるのでしょうか。それぞれのメリットやデメリットなどを確認していきましょう。
種類 | 費用 | 開発期間 | 自社/外注 |
---|---|---|---|
ASP | 無料〜150万円 | 1週間〜1ヵ月 | 自社で対応可能 |
ECモール | 〜10万円 | 1週間〜1ヵ月 | 自社で対応可能 |
パッケージ | 500万円〜 | 2〜5ヵ月 | 自社でもリソースがあれば対応可能 外注がおすすめ |
フルスクラッチ | 1,000万円〜 | 4〜8ヵ月 | 自社でもリソースがあれば対応可能 外注がおすすめ |
※構築するECサイトの内容によって差異あり
7-1.外注
・ノウハウが豊富なプロに依頼できるのがメリット
ECサイトの構築を外注する場合、ECサイト構築に関するプロにまとめて任せることができるのがうれしいポイントです。ECサイト構築に強い会社に依頼するということは、知見・ノウハウが豊富であるほか、技術も優れたデザイナーやエンジニア、プログラマなどにECサイト構築を依頼できるということ。もちろんクオリティにも期待が持てるでしょう。
・外注費用がかかってしまうのがデメリット
ECサイト構築のプロに依頼できることによってクオリティが担保されているのはうれしいポイントですが、その分外注費用がかさんでしまうのはデメリットです。実績・ノウハウがともに豊富で優れた技術を持つ会社の場合、格安価格で請け負っているとは考えにくいため、フルスクラッチなどの場合は高額の構築費用がかかるでしょう。
以上のメリット・デメリットを踏まえると、社内でECサイト構築を行えるリソースがないが、ECサイトのクオリティにはこだわりたい場合に外注するべきと言えるでしょう。
7-2.自社開発
・外注費用がかからないのがメリット
自社で構築する場合、わざわざ制作会社に外注する費用をカットすることができる点はメリットです。社内にECサイト構築を行える人員が揃っているという場合には、社員への人件費(+利用する場合は、各種プラットフォームの利用料金)だけでECサイト構築を行うことができます。
・プロに依頼するより成果が出ない可能性があるのがデメリット
社内にECサイト構築を数多く手掛けてきたデザイナーやエンジニアなどがいる場合には問題ありませんが、もしもそうでない場合にはプロに依頼するよりも成果が出ない可能性があります。ECサイト構築ならではのノウハウなどがわからぬまま構築を進めるため、プロに外注した場合よりも仕上がりがイマイチになるかもしれません。
そのため、社内にECサイト構築を任せられる十分なリソースがあるという場合には、自社で開発しても問題ないと言えるでしょう。
ECサイトを構築するときのポイント
ECサイトを構築する際は、ユーザーを商品の購入に至らせるためにさまざまな工夫や注意すべきポイントがあります。最低限でも、以下の3つについては気をつけておくべきでしょう。
・人の心理をついた視線移動の法則を取り入れた構成
・サイトページの土台を構築する
・誰が見てもわかりやすいサイト構成にする
より詳しく知りたいという方は、以下の記事をぜひチェックしてみてください。
【まとめ】ECサイト構築を依頼するならシステム開発へ
今回は、ECサイト構築について、その種類や作り方を解説してきました。ECサイトの構築は、選択するプラットフォームによって作り方が大きく異なります。どのようなECサイトを構築したいのか改めて整理し、自社にマッチしたサービスを選びましょう。
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