システム開発におけるプロトタイプモデル」について確認しておきましょう

タイピングする男性

更新日:2017年09月26日 | 公開日:2016年08月14日

プロトタイプシステム開発モデルは、その名の通りプロジェクトの最初に完成システムの試作品であるプロトタイプを作り、それを発注者にテストしてもらいながら順次システム開発を進めていく開発技法です。
「発注者にテストしてもらいながら順次」という部分で、アジャイルを連想した方もいるかもしれませんが、異なるものです。
ではプロトタイプモデルとはいったいどんな開発手法なのでしょうか。

プロトタイプモデルのメリット・デメリットを確認する

ディスカッションする社員たち

ウォーターフォール型の開発においては、設計書や仕様書といったドキュメントだけで「システムの挙動や使い勝手を頭のなかで想像してください!」という無理な要求を、システム開発の素人である発注者に要求していました。
プロトタイプモデルの開発では、システム開発の初期段階で発注者に完成イメージを確認してもらえるため、発注者と開発者との間でのシステムに対する認識の相違を早期に発見して是正できる、というメリットがあります

この終盤にかかった段階での要件漏れの発覚を防げるという点が、ウォーターフォール型の弱点を解決してくれる大きなメリットとなるわけですが、もうひとつ、テストによって設計段階で仕様の精度が向上するので結果的に品質の高いシステムができあがるというメリットも見逃せません。

デメリットとしては、試作品の完成までに時間がかかってしまうため、大規模なシステムに向いていないという点です。
コストや時間を考えて中途半端な試作品を作ってしまうと、発注者の十分なテストができませんので、ウォーターフォール型と何の変わりもなくなってしまいます。
試作品とはいっても発注者に確認・評価してもらえるだけの機能を作りこむ必要があるので、ものによっては完成形と同レベルの制度の試作品が必要になる場合もあります。

プロトタイプ開発モデルが登場した背景を理解しよう

ノートパソコンとチェック表

1980年代前半まで主流だった開発手法が、高いところから水を流すように、工程を上流から下流へ最後まで一気に開発をすすめるウォーターフォール・モデルでした。
ところがこの手法の問題点は、システム開発の終盤になって初めて発注者側で、システムがイメージ通りだったかどうかを確認できるという点です。

当然、発注者側の要望と違うイメージの製品になってしまった場合には、それを修正するために前の工程へ後戻りしなければならず、いわゆるやり直し作業にかかる時間が増えて生産性が低くなるという欠点があります。
また、最悪の場合には前工程に戻っても対処することができずに、最初からやり直しというケースもあり、この場合の損失を考えると恐ろしいものがあります。

ウォーターフォール型開発のこうした問題点が明確になるにつれて、その問題点を解決するためにできたのがプロトタイプ開発モデルです。
開発の早い段階で試作品(プロトタイプ)を作成し、その試作品をエンドユーザーが確認することで、ウォーターフォール型にあった「こんなはずじゃなかった」という悲劇を回避することを目的としています。

ユーザーにテストしてもらうということは、アジャイル開発と同じなのか?答え「違います!」

会話をする社員

プロトタイプモデルでは、ウォーターフォール型のように一番最後にユーザーのテストをして納品するという流れではなく、初期段階で試作品を作りユーザーに評価させる工程を設けます。
しかし、アジャイル開発のように評価自体を次の工程にフィードバックしていくような開発手法とは異なります

プロトタイプモデルのテストは、ユーザーによる評価を次のフェーズの開発に反映させていくことが目的なのではなくて、本格的な開発に取りかかる前に基本設計部分の妥当性や完成状態での性能の検証を行うことで、設計の見直しを最小限に止めることを目的としています(プロトタイプモデルと比較したアジャイル開発の特徴については「ソフトウェア開発の代表的な2種類の手法を知って自社の案件に最適な外注先を選択しよう」 などをご参照ください)。

【まとめ】プロトタイプモデルの開発手法は非常に有効です!

以上、ウォーターフォール型の弱点を補うプロトタイプモデルでの開発手法についてみてきました。
試作品の作成にコストがかかるとはいえ、最終段階で「最初からすべてやり直し!」という事態を招かないためには、非常に有効な方法だといえるでしょう。

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