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クラウドデータベースはオンプレミス型のデータベースとどこが違うのか【2024年最新版】

更新日:2024.01.24

ビジネスにおけるデータの重要性が高まるとともに、データベースの重要度も高まっています。では、重要度の高まるデータベースには、具体的にどんな役割があるのでしょうか?たとえば、1人で切り盛りできる店舗であれば、商品の在庫管理は必要ありません。しかし、商品点数が増えれば、1人で在庫を把握するのは困難になってしまいます。

そこで活用されるのが、商品の入庫・出庫・販売・在庫を記録・管理する「データベース」です。これに顧客情報を組み合わせたらどうでしょう?どの顧客が、いつ、なにを買ったのかというデータを、POSシステムという「データベースマネジメントシステム(DBMS)」で管理できるのです。

一般的にデータベースといわれるものは、このデータベースマネジメントシステム(DBMS)のことを指し、ある一定の法則でデータを蓄積・共有し、検索して活用できる形にデータを加工するものです。以後は、データベース=DBMSとして話を進めますが、商品・在庫管理システムや顧客管理システム、ERP、BIツール、CMSなど、データベースは企業の経済活動に欠かせない役割を果たしているのです。

では、収集したデータはどこに蓄積して検索・加工したらいいのでしょう?従来は、社内に設置した専用のサーバにデータベースを構築し、端末とネットワーク(LAN)接続して利用するしかありませんでした。これが「オンプレミス型データベース」です。しかし、オンプレミス型データベースは、高額な初期投資・維持費用が必要であり、増え続ける一方のデータにも柔軟に対応できません。

そこで注目されているのが、データベースの構築されたサーバをクラウド環境に置き、端末とインターネット経由で接続して利用する「クラウドデータベース」です。それでは、なぜクラウドデータベースが注目を集めているのでしょうか?

クラウドデータベースに興味を持っているが、利用に不安を感じる、メリットがよくわからないと感じている方に向け、クラウドデータベースの仕組みやメリット、種類などの基本を解説するとともに、利用を検討するのにおすすめのクラウドデータベースを厳選して紹介していきます。

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クラウドデータベースの特徴3つ

ここまでの解説で、クラウドデータベースとオンプレミスデータベースでは、社内環境とクラウド環境という、基盤となるインフラストラクチャーが異なっていることに気付くでしょう。つまり、データベースを置く場所が異なるだけで、システムとしての仕組みは両者ともに同じだといえるのです。

では、データベースをクラウド環境に置くことで、クラウドデータベースはどんな特徴を持てるのでしょうか?オンプレミス型と比較しつつ、メリットともいえるクラウドデータベースの特徴を具体的に解説していきましょう。

クラウドデータベースはインストールする必要がない

上述したように、データベースはDBMSとイコールです。つまり、データベースを活用するには、システム基盤となるサーバにOSとデータベースソフトウェアをインストールし、利用目的に応じたインターフェースを構築しなければなりません。

活用するデータをデータベースに最適化させるデータクレンジングが必要なのはもちろん、オンプレミス型の場合は、システム構築後のチューニング、サーバの保守管理などが必要であり、データベースの構築・運用すべてで専門知識を持つ管理者の存在が欠かせませんでした。

一方、汎用のデータベースとして利用されることが前提のクラウドデータベースでは、すでにデータベースが構築されています。つまり、ストレージサーバを用意する必要も、OSやソフトウェアをインストールする必要もなく、データをインポートしてすぐに利用開始できます。

もちろん、インポートのためにデータクレンジングする必要はありますが、データベースをゼロから構築する手間を考えればリソースの投入は最小限です。また、オンプレミス型ではデータベースサーバの保守・管理に専任の管理者が必要ですが、クラウドデータベースの保守・管理はサービスを提供するベンダーが行うため、メンテナンスの必要もないのです。

クラウドデータベースにはバックアップ機能が標準で提供されている

データベースを構築するストレージサーバは、RAIDでデータの冗長性を担保していますが、万一に備えたバックアップは欠かせません。Mac OSやWindowsをシステム基盤とする汎用データベースの一部では、スケジュールバックアップなどに対応する製品がありますが、オンプレミス型で構築される一般的なデータベースの場合、バックアップは手動で行うのが基本です。

さらにオンプレミス型の場合は、バックアップ時にデータベースを一時停止しなければならない場合もあります。データ量が大きくなればなるほど、バックアップに時間がかかるのは当然であり、オンプレミス型でバックアップするときには、短くないダウンタイムが生じるケースも少なくありません。

また、リアルタイムでデータが蓄積されるデータベースでは、どのタイミングで、どの程度の頻度でバックアップを取るかを計画する必要があり、万一のリストア・復旧の手順を管理者が把握しておく必要もあります。

クラウドデータベースであれば、管理者がバックアップの心配をする必要はありません。サービスを提供するベンダーが、データを複数のデータセンターで分散管理・保管してくれるからであり、システムが自動でスケジュールバックアップを行っているからです。もちろん、バックアップはデータベースを一時停止することなく行われます。

クラウドデータベースの利用料金はI/O数・時間・データ容量で決まる

社内にデータベースを構築するオンプレミス型の場合、物理的なストレージサーバ、スイッチを含めたネットワーク環境が必要なほか、システム構築に必要なソフトウェア、人件費などが必要です。これらにかかる初期投資は数百万円から数千万円におよぶ場合もあります。

オープンソースのソフトウェアを活用すれば、ORACLEなどの汎用製品を購入する費用はかかりませんが、業務に最適化したインターフェースを構築する費用が必要であり、端末が増えればそれだけさらに費用もかさむでしょう。

すでにデータベースが構築されているクラウドデータベースであれば、こうした初期費用はほとんどかかりません。クラウドデータベースの利用料金は、データのI/O数、データ容量に応じた月額料金で決まるからです。

サービスによって料金やその基準に差はあるものの、たとえば、月100万回までのI/O数であれば、1GBあたりの時間料金は20〜30円といったところです。もちろん、テラバイト、ペタバイト級のデータ量であれば、それだけ利用料金も高額になりますが、それはオンプレミス型でも同様です。

データベースのスケールアップ(容量拡大)スケールダウン(容量縮小)が容易なのもクラウドデータベースの特徴です。オンプレミス型でもスケールアップ/ダウンは可能ですが、物理的なストレージの追加・削除や、データベースの再構築が必要です。

仕組みがわかれば安心!クラウドデータベースを基本から理解しよう

システム構築の手間や初期投資、メンテナンスの必要がなく、柔軟性に優れたシステムをリーズナブルな料金で利用できるというクラウドデータベースの特徴は、そのままオンプレミス型に対するクラウド型のアドバンテージであり、利用するうえでの大きなメリットです。システムとしての仕組みもクラウド/オンプレミスで変わりなく、使い勝手が変わらないのも解説したとおりです。

こうしたクラウドデータベースのメリットは理解しながらも、オンプレミス型からの移行に企業の担当者が躊躇してしまうケースが少なくありません。ネットワークの速度やトラフィックの課題がほぼ解決された現在、その大きな要因として考えられるのは、データの機密性を担保する「セキュリティ」だといえるでしょう。

クラウドデータベースにおける「セキュリティ」とは

それでは、企業の担当者がクラウドデータベースに漠然と抱いている、セキュリティへの不安とはどのようなものでしょうか?それは、公共のネットワークであるインターネットに接続された「クラウドという、どこにあるのかわからないシステム環境」に機密データを保管して、セキュリティが担保できるのか?ということに尽きます。

たとえば、自宅に置いておけない貴重品を、街の貸し倉庫に預けるときに感じる不安のようなものかもしれません。預ける貴重品が貴重であればあるほど、手元においておきたくなるのは自然な感情でしょう。

しかし、自宅であろうと街の貸し倉庫であろうと、盗難に遭うリスクは等しく存在するといわざるを得ません。自宅に保管する貴重品を盗難から守りたいなら、自分自身が四六時中監視する必要がありますが、生活していくうえでそれは不可能です。

同じことはデータベースにも当てはまるでしょう。オンプレミス型であっても公共のインターネットに接続されているのは同じであり、外部からの攻撃を防ぐにはファイアウォールを設置する、ぜい弱性の修正パッチをあてるなどの対策・メンテナンスが常時必要です。専任担当者がいてもこれを実施するのは容易ではなく、人件費も必要です。

ではクラウドデータベースの場合はどうでしょう?サービスベンダーがセキュリティ対策を厳重に施しているのはもちろん、トラフィックを常に監視し、怪しい動きがないかを監視しています。ぜい弱性に対する情報収集もいち早く行われ、素早く対応するなどしてセキュリティが担保されています。

つまり、警備員が常駐し、常に温度管理されている街の貸し倉庫がクラウドデータベースだとすれば、留守にしがちで、常に管理できているとはいい難い自宅がオンプレミスデータベースだともいえるでしょう。

知らずに使っている?クラウドサービスの浸透

まだまだセキュリティに対する不安を感じるかもしれませんが、データベースに限らず、クラウドサービスに対する法人の抵抗感がほぼなくなってきている事実を、企業担当者は認識すべきでしょう。なぜなら、個人向けだけでなく、法人向けアプリケーションの多くがクラウド環境で提供されているからであり、それとは気付かずに最大限活用している企業も多いからです。

たとえば、業務で欠かせないOfficeは、ほとんどがクラウドサービスであるOffice 365に移行しており、DropboxやBoxなどのオンラインストレージ、Google Driveなどを業務にフル活用しているケースも多いでしょう。基幹システムであるERPをクラウドで活用する企業もあります。ネットワークに接続できれば、どこでも使えてデータ共有できるという利便性もクラウドの大きな魅力です。

これらのクラウドサービスを利用するのに躊躇することはあるでしょうか?使い方こそ異なるものの、クラウドデータベースも同じです。もちろん、リスクをゼロにはできませんが、オンプレミス型に比べれば圧倒的にリスクは低く、一方で高い費用対効果と利便性を得られるのです。

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データベースの定義とは?クラウドデータベースの種類について

それでは、実際に企業がクラウドデータベースを導入しようとした場合、なにを選択の基準にすればいいのでしょうか?一口にクラウドデータベースといっても、いくつかの種類が存在し、用途に応じて最適なデータベースは異なります。まずはデータベースの定義とはなにか?どんな種類のデータベースがあるのかを把握しておくべきでしょう。

データベースの定義とは、収集したデータをある一定の法則で蓄積して共有し、必要なデータを検索して活用できる形に加工できる仕組みです。つまり、この定義を満たすものであれば、コンピューターベースでなくてもデータベースです。

たとえば、辞書や電話帳は共有してデータを検索・加工できるため、紙ベースのデータベースです。同様に、Excelにまとめた顧客名簿も検索・加工でき、ファイル自体も共有できるためデータベースです。これらの場合、DBMSの役割を果たすのは人間ですが、膨大な量のデータ処理はコンピューターに任せた方が効率的です。データベースといえばコンピューターベースを指すのはこのためです。

では、コンピューターベースのDBMSは、どのような方法でデータ検索・処理・加工するのでしょうか?この方法論の違いによる種類こそがデータベースの種類であり、大きく「リレーショナルデータベース」「NoSQLデータベース」の2つに分類できます。

最も一般的なリレーショナルデータベース(RDB)

リレーショナルデータベース(RDB)とは、テーブルといわれる表形式の構造に、データをレコードとして記録するデータベースで、レコードにフィールドとして関連データを含ませるのも可能です。異なるファイル・テーブルのレコード同士を関連付けられるため「関係データベース」とも呼ばれます。これでは、なんのことか分からないかもしれません。もう少し簡単に解説してみましょう。

実は、RDBはExcelに非常に近い構造を持っています。たとえば、Excelファイルの各シートが「テーブル」だとすれば、それぞれの列が「レコード」それぞれの行がレコードに付随する関連情報「フィールド」です。Excelの顧客名簿が立派なデータベースになり得るのはこのためです。

冒頭で紹介したPOSシステムの例で解説してみましょう。テーブルAは顧客情報となっており、フィールドには顧客の名前・住所・電話番号・年齢などが記録されているとしましょう。レコードにはいつでもデータ(フィールド)を追加可能です。また、レコードを作成(会員登録)すると固有の番号が自動で割り振られるため、レコード番号(会員番号)を検索すれば、記録されている顧客情報すべてを閲覧できます。

同様に、テーブルBは商品情報となっており、フィールドには商品名・価格・仕入れ日などが記録されているとしましょう。レコード番号(商品番号)を検索すれば、記録されている商品情報すべてを閲覧できます。RDBでは、複数あるテーブルAとテーブルBの関連付けが可能であり、これがExcelともっとも異なる点です。

たとえば、会員番号(テーブルA)001のAさんが、商品番号(テーブルB)001の商品Bを購入したとします。POSでスキャンした(テーブルB)商品B001の数値は(テーブルA)レコード番号001に、購入日とともにフィールドへ記録されます。

テーブルAとテーブルBが関連付けられたRDBでは、Aさんの会員番号をテーブルAで検索・閲覧するだけで、いつ商品番号001を購入したのか、商品名はなにか、価格はいくらで、仕入れ日はいつか、テーブルBを検索することなくデータを呼び出して閲覧できる(ルックアップ)のです。この関連付けが「リレーション」です。

RDBのもっとも大きな特徴は、重複したデータがない(重複してはいけない)ため、一貫性が保てることであり、ただひとつのユニークな値を検索するだけで済むため、データ検索のスピードを高速化できることです。代表的なRDBとしては、ORACLE Database、SQLServer、MySQL、Mac/Win用のFileMakerなどが挙げられます。

大量データ処理に特化したNoSQLデータベース

データの整合性が高く、検索が速いという特徴を持つRDBですが、処理すべきデータ量が増えてくるとさまざまな部分でボトルネックが生じ、動作が重くなる傾向にあります。その要因は、ひとつのデータに複数のデータを関連づけていること、そのためのデータ入出力を命令するプログラム言語、SQLの処理が複雑になることです。

ハードウェアの処理能力向上にともなってクリアしてきたRDBのボトルネックですが、インターネットで収集された膨大なデータ、いわゆるビッグデータを処理するような場合は処理能力が追いつかなくなりました。そこで登場したのが「NoSQLデータベース」です。

NoSQLとは、Not only SQLを意味しており、文字通り、RDBでデータベースに命令を下す役割を果たすSQLを使用せずに、データ操作・入出力を行うデータベースです。NoSQLデータベースにもいくつか種類がありますが、たとえば、KVS(Key-Value Store)型と呼ばれているものでは、保存したいデータ(Value)に対して標識(Key)を付けるという仕組みになっており、データと標識が1:1になっているのが特徴です。

複数の関連付けをするRDBに対し、SQLを使わずシンプルに処理できるNoSQLデータベースは、複数処理を同時に進行できるため、ビッグデータのような膨大なデータを処理するのに特化した分散型データベースだといえます。その分、一貫性への担保は犠牲になるため、ECサイトや在庫管理など、トランザクションが必須のデータベースでは、RDBを使う必要があります。

オンプレミスDBとクラウドDBのメリット・デメリットを整理しておこう

ここまででオンプレミス型、クラウド型データベースがどのように異なるのか?クラウド型の特徴やデータベースの基礎知識、種類とともに解説してきましたが、あらためてそれぞれにどのようなメリット・デメリットがあるのか、整理しておきましょう。

まず、オンプレミスデータベースのメリットとして挙げられるのは、自社に最適化したシステムを構築できる自由度だといえるでしょう。ハードウェア/ソフトウェアの選択はもちろん、インターフェースの最適化、DBMSのパラメーターなどの設定変更、サードパーティ製品との連携も自由です。外部ネットワークなどの回線状態に影響を受けないのもメリットといえるでしょう。

一方、クラウドデータベースのメリットは、ハードウェア/ソフトウェアを所有する必要がない、初期費用が必要なくランニングコストを抑えられる、データベース構築期間を最小化できる、メンテナンスの手間が必要ない、自動バックアップ・セキュアな接続環境の実現、スケールアップ/ダウンに柔軟に対応などが挙げられます。

それぞれで挙げたメリットは、実はお互いのデメリットになるともいえます。それぞれの特徴・メリット・デメリットを認識し、運用を含めたトータルでのコストもあわせたうえで検討するのが重要です。

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クラウドデータベース紹介

ここまでの解説で、クラウドデータベースに興味を持ちながらも移行を躊躇していた企業担当者の方、新規データベース構築のプラットフォーム選択を迷っていた企業は、疑問や不安が大分解消されたのではないでしょうか?

そこで、以下からはRDB/NoSQLデータベースを含め、移行するのにおすすめなクラウドデータベース・サービスを厳選して紹介していきます。

Amazon RDS

「Amazon RDS(Relational Database Service)」は、Amazonが提供しているクラウドリレーショナルデータベース構築サービスです。初期費用は無料であり「Amazon Aurora」「PostgreSQL」「MySQL」「MariaDB」「ORACLE Database」「Microsoft SQL Server」6種類のデータベースから選択可能、管理画面からの設定のみ利用界できます。Multi-AZを利用すればマスターDB、スレーブDBが作成され、両者の切り替えもRDSに任せられるなど、管理・メンテナンス費用も削減可能です。

定額制・従量制の料金体系が用意され、短期間の利用も可能。最低限の規模から開始してスケールアップしていくのも簡単です。

Amazon Aurora

「Amazon Aurora」は、Amazonが提供するクラウドネイティブとしてゼロから開発されたリレーショナルデータベースであり「PostgreSQL」「MySQL」との互換性を確保しながら、ハイパフォーマンス・ハイスケーラビリティを実現しています。その高性能ぶりはPostgreSQLの3倍、MySQLの5倍といわれており、毎秒50万回リード・10万回ライトを達成。Aurora DBのレプリカを作成することで、さらなる高速化も実現できます。

処理能力も2個のvCPU、メモリ4GBから32個のvCPU、メモリ244GBまでスケールアップ可能。10GB〜64TBのストレージ容量とともに、エンタープライズデータベースのパフォーマンスを低価格で実現します。

Amazon Redshift

「Amazon Redshift」は、Amazonが提供するペタバイト規模に対応する、完全マネージド型ハイパフォーマンスクラウドデータウェアハウスです。時系列に蓄積されたデータから、各項目に潜む関連性を分析するデータウェアハウスをクラウド環境で提供することで、従来の1/10以下のコストで10倍以上のパフォーマンスを実現しています。

ビッグデータの解析に適したRedshiftは、カラムナーデータベースを採用することで、効率的な処理とデータの圧縮を実現。時系列で常に収集されるデータを蓄積するデータウェアハウスでは、容量を追加するのにダウンタイムが必要なところ、わずか数クリックで簡単にインスタンス可能なのも特徴です。PostgreSQLドライバやJDBC/ODBCでの接続も可能なため、資産を有効に活用できます。

Amazon DynamoDB

「Amazon DynamoDB」は、Amazonが提供する完全マネージド型クラウドNoSQLデータベースで、KVS(Key-Value Store)型が採用されています。フィールド方向へのリード/ライトになるNoSQLのため、ミリ秒/マイクロ秒単位での高速なパフォーマンスを実現。スループットを確保するためにパーティションを切る、なども自動でリアルタイムで実行可能、管理者が要求するスループットを指定するのも可能です。

設定したスループットに応じ、使った分だけの従量制となるため、事実上、容量を無制限で増やせるスケーラビリティも確保。もちろん、フルマネージド型のため増設の手間も必要なく、ダウンタイムも発生しません。IoTやゲーム、モバイルのバックエンドなど、リアルタイム処理のアプリケーションに最適です。

Google Cloud SQL

「Google Cloud SQL」は、Googleが提供する完全マネージド型クラウドリレーショナルデータベースサービスで、汎用性の高いPostgreSQLとMySQLに対応しています。最大で64個のCPU、400GB以上のメモリに対応可能、ニーズに応じたスケーラビリティを確保しながらミリ秒単位の高パフォーマンスも実現。モバイルアプリ、メディアストレージのバックエンドからデータウェアハウスまで、幅広い用途に利用できます。

もちろん、料金は使った分だけの従量制になっており、インスタンスに応じた時間単価、ストレージ利用の秒単価、ネットワーク料金を組み合わせ、ニーズに応じて最適化可能です。

Azure SQL Database

「Azure SQL Database」は、Microsoftが提供するフルマネージド型クラウドリレーショナルデータベースサービスで、Microsoft SQL Serverをベースにしたデータベースです。CPU、メモリ、I/Oの組み合わせからなるDTU単位でパフォーマンスが決定されるのが特徴であり、DTUのレベルに応じてBasic、Standard、Premium、Premium RSレベルのサービスが提供されます。もちろん、従量制になっているため、ニーズに応じてスケールアップ可能。ダウンタイムも生じません。

Azureでは、MySQL PostgreSQLに対応するフルマネージド型リレーショナルデータベースサービスも提供しており、ニーズに応じて選択できます。

AWS DMS

「AWS DMS(Database Migration Service)」は、Amazonがクラウド環境で提供するデータベース移行ソリューションです。オンプレミスからAWSデータベース、オンプレミスからオンプレミスへの移行が可能で、ソース/ターゲットともに、PostgreSQL、MySQL、ORACLE、MariaDB、SAPなどの多様なデータベースに対応しており、NoSQLの移行も可能です。

全ロードといわれるデータ全移行の際も、ダウンタイムは発生しないのも特徴です。ソース側で加えた変更はレプリカを作成しながら反映され、最終的には完全にデータベースを移行できます。クラウドへのデータベース移行を考えるときに、最適なソリューションだといえます。

国産クラウド型データベースサービス如意箱

「nyoibox(如意箱)」は、NIコンサルティングが提供する国産のクラウド型データベースサービスです。難しいプログラミングを一切必要とせず、これまで管理に使ってきたExcelファイルなどをインポートすれば、簡単にデータベースの作成が可能。初期費用無料、月額料金1ユーザー480円からというリーズナブルな料金も魅力です。

使い方は簡単、クラウドストレージのように共有管理したいファイルを如意箱にアップロードし、BOXを作るだけ。複数で共有して同時編集するのはもちろん、複数のBOXを関連付け、リレーショナルデータベースにするのも可能です。

スマートデバイスにも最適化されているため、Salesforceの顧客データを管理し、営業先で編集するなども可能です。社外の取引先と情報共有できるYourPage機能もユニーク。クラウドストレージのような使い方にも対応します。

システム開発の費用相場

最後に、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

システム開発の平均相場
平均相場 233万円~
システム開発の種類別平均相場
システム開発の種類 費用相場
簡易顧客システム 20万円~
Webシステム 130万円~
業務システム 400万円~

システム開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。

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【まとめ】クラウドファーストはデータベースでも浸透してきている

サブスクリプションモデルが当たり前になり、所有から利用へという購買活動の変化が指摘されるようになっていますが、それはすなわち、クラウドを第一候補に考えるクラウドファーストが浸透していることを意味します。

それは個人ユーズに限らずビジネスソリューションでも同様であり、もはやデータベースだけがオンプレミスの聖域ではないのです。たとえば、IoTを含む時系列データを刻一刻と蓄積するビッグデータは、大量のデータベース容量を必要とし、処理に必要なマシンパワーも要求されます。これをオンプレミスで構築すれば、1TBあたり数億円になる場合もあります。

NoSQLのクラウドデータベースであれば、はるかに安価でより高性能のデータベースが構築できるだけでなく、簡単にインスタンスを増やせるスケーラビリティも備えているのです。データを制するものが強いといわれる現在、データベース移行を迷っている間にも、他社に先を越されてしまうでしょう。

一方、どのクラウドデータベースを選択するのが最適なのかは、概要がわかっていても簡単に判断できるものでもありません。さまざまなシステムのサービスを紹介してきたアイミツであれば、ニーズに応じた適切な提案が可能です。クラウドデータベースの選択に迷ったら、お気軽にお問い合わせしてみてください。

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