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期間にも注意!ソフトウェア開発における瑕疵担保責任とは

法律書と天秤、ガベル

更新日:2017年11月29日 | 公開日:2017年05月18日

現代社会の日常生活にはソフトウェアの存在が欠かせません。企業ではビジネスを効率化するため、様々なソフトウェアの開発をするべく何十億~数百億の費用を投資しています。

しかし、ソフトウェアを開発するときには、バグ(不具合)やシステムエラーが発生することが珍しくありません。

そうしたときには、発注者と受注者との間で「瑕疵担保責任」を巡ってトラブルがおこることがあります。ときに訴訟に発展する程の争いになるので、ソフトウェアを受発注するときは、双方が瑕疵担保責任について良く知っている必要があります。

そこで、今回はソフトウェア開発における「瑕疵担保責任」について特集、その意味、法改正後のポイント、瑕疵担保責任で請求できる範囲について詳しく解説します!

瑕疵担保責任とは

瑕疵担保責任とは

瑕疵担保責任という言葉は、あまり耳慣れない方も多いと思いますが、そもそもどのような意味なのでしょうか?

瑕疵担保責任の「瑕疵」とは「外から見た限り容易に見つけることができない欠陥」のことを意味しています。

この瑕疵担保責任、最近ではシステム関連でも使われていますが、もともと不動産の売買で使われることが多い言葉です。

不動産でありがちなのは、家を買ったときには問題なく見えても、後で壁の破損や屋根の雨漏りなどが見つかるケースです。これは「瑕疵担保責任」が発生する典型例です。

売主は販売後に判明した欠陥についても補修する責任あり、場合によっては買主が売主に損害賠償の請求をすることも可能です。不動産については破損など物理的瑕疵の他に、いわゆる事故物件(事件、事故などがあった部屋)や騒音、悪臭などの心理的瑕疵も含まれます。

ただし、瑕疵担保責任が発生するのは、買主が購入時にその瑕疵=欠陥を知らなかった場合に限られます。また、買主側は欠陥を知らなかったことについて落ち度がないことが前提となります。

システム開発も同様で、成果物に何らかの欠陥があれば受注者に瑕疵担保責任が発生します。その不具合が瑕疵と認定されるのは、契約にある品質、性能を満たしていないケースに限られ、契約にないことは含まれません。

しかしながら、情報分野ではいくら確認をしてもバグを完全に除去するのは不可能に近く、特に納品初期には様々な不具合がでるので、そのときにどこまで瑕疵担保責任があり、どこまで対処をすべきか、ソフトウェア開発ではこの点はしばしば議論の的となっています。

システム開発における瑕疵担保責任

システム開発における瑕疵担保責任

瑕疵担保責任は民法でその内容が厳密に定められており、基本的に何かトラブルがあったときは、法律に基づいて解決していきます。

システム開発の分野では瑕疵担保責任を巡って裁判で争われたこともあるので、受注者、発注者の双方が瑕疵担保責任についてよく知っておくことが必要です。

瑕疵担保責任は民法第二章「契約」の第九節「請負」にある以下の3つの法律で定められています。

①第六百三十四条
➁第六百三十五条
➂第六百三十七条

このうち、①と➁は「請負人の担保責任」について、③は「請負人の担保責任の存続期間」について規定しています。それぞれの法律の内容について一緒に見ていきましょう。

<第六百三十四条>

第六百三十四条は、瑕疵担保責任と損害賠償について定めています。

仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文をした人は請負人に対して瑕疵について補修を求めることができます。しかしながら、瑕疵がそれほど重大でなく、かつ補修に過分の費用がかかるときはその限りではありません。

また、目的物に瑕疵があった場合、注文者は補修の代わり、または補修とともに損害賠償請求をすることも可能です。その際は民法第五百三十三条の規定が適用されます。

<第六百三十五条>

第六百三十五条は瑕疵担保責任が発生したときの契約解除について定めています。

仕事の目的物に瑕疵があり、かつそのことで契約目的を果たせない場合は、注文した人は契約解除をすることができます。ただし、建築物や工作物(門・塀など)についてはその限りではありません。

<第六百三十七条>

第六百三十七条は「請負人の担保責任の存続期間」について定めています。

目的物の瑕疵の補修、損害賠償請求、契約解除をする場合は、納品日から1年以内にしなければなりません。納品を要するものでない仕事については、仕事終了の日から1年以内に行う必要があります。

システム開発で言えば、発注者が納品物を受け取ったあと、何らかのバグが見つかったとき、納品の日から1年以内であれば請負人に対して、無償で補修を依頼や損害賠償請求が可能です。

瑕疵担保に関する民法は2017年に改正された

瑕疵担保に関する民法は2017年に改正された

瑕疵担保責任について規定している民法は2017年に改正され「契約不適合担保責任」という名称に変更されました。瑕疵は本来備わっている性質が備わっていないことを意味するのに対し、契約不適合は種類、品質、数量が一致しないことを意味します。

契約不適合というのは文字通り契約に合っていないということであり、法律改正後は目的物の修補を請求できる点は同じですが、改正後は買主に不当な負担を強いるのでなければ、売主は買主が請求した方法と異なるやり方で契約履行を追完することができます。

また、現行の瑕疵担保責任では目的物に瑕疵があった場合、買主は売主に対して「契約解除」「損害賠償」で対抗することができますが、法律改正後は「代金減額」という手段も加わります。代金減額は契約期間内に補修がされないときは代金を減額できるという内容で、契約解除、損害賠償は売主にとって厳しい内容ですが、他に選択肢ができることで、双方の妥協点を見出しやすくなりました。

ただし、契約不適合における数量、種類は分かりやすいですが、品質については定義が難しいので、その曖昧さが後のトラブルの種になる恐れはあります。

また、契約を中断した際も、その中途段階の成果物によって利益を享受できる場合は、利益の割合に応じて売主に報酬を支払う義務があります。例えば、途中までシステム開発をして、中途段階の仕様書を使って別の業者に依頼するケースなどが該当します。これは法律改正前にはない規定であり、ベンダー保護の観点から新たに盛り込まれています。

ソフトウェアにおける瑕疵期間が「納品から1年」から「知った時から1年」に

現行の法律では瑕疵担保責任が発生するのは納品から1年で、売主は納品日から1年以内に見つかった不具合の補修について責任を負わなければなりません。

しかし、法律改正後は補修の義務を負うのは買主が瑕疵を知ったときから1年以内に変わります。

ただし、相手が知らなければいつまでも責任を負わなければならない、ということではなく「納品から5年で時効」を迎えます。

この法律の施行は2020年なので、2019年現在で契約すると契約時と納品時で法律が違っている可能性があります。よって、これから契約を進める場合は、契約書の内容をよく確認することをおすすめします。

瑕疵担保責任で何が請求できるのか

瑕疵担保責任で何が請求できるのか

システム開発において瑕疵担保責任が発生したときには、買主はベンダーに対して何ができるのか、ここでもう一度整理しておきましょう。

納品されたものに不具合があった場合は、ユーザーはベンダーに対して次の3つを請求することができます。

・瑕疵修補請求
・契約解除と代金返還請求
・損害賠償請求

それぞれの内容を解説します。

瑕疵修補請求

システム開発における瑕疵は、契約時に予定していた性能、品質を伴っていないことを意味します。その場合、ユーザーはベンダーに瑕疵補修請求をすることができます。しかし、その瑕疵が重大なものとは言えず、かつその補修に不相当な費用が掛かる場合は請求を行うことはできません。また、バグが見つかった時点で、補修を行い、ユーザーと協議をして代替措置をとった場合は必ずしもその不具合が瑕疵であるとは認められません。

契約解除と代金返還請求

瑕疵担保責任では、ユーザーはベンダーに対して契約解除と代金返還請求を行うことができるとしています。しかし、契約解除ができるのはその瑕疵があるために契約時の目的が果たせないということが明らかであることが前提となります。明らかに軽微なバグであるのに契約解除や代金返還を求めるのは不適当であり、裁判でも契約解除および代金返還に相当するバグでないと認められません。

損害賠償請求

瑕疵担保責任では損害賠償請求も規定しています。

これは、瑕疵があることで業務に損害がでた場合、売主に損害賠償を求めることができるというものです。

システム開発で言えば、瑕疵があることによって5日間営業ができなかったということなら、5日分の損害賠償を請求できます。しかし、初日に気が付いていたが、4日間放置していた、といった場合は損害賠償は1日に限定されます。

損害賠償については場合によっては莫大な額になる恐れもあるので、契約時点で予め上限を決めておくこともできます。

まとめ

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はシステム開発における瑕疵担保責任について解説しました。

瑕疵担保責任は2017年に法律改正されており、名称は「契約不適合担保責任」に変わり、2020年からいよいよ改正法が施行されます。これまで瑕疵期間は「納品から1年」だったものが法改正後は「知った日から1年」に変わります。

これから契約をする場合はトラブルを避けるためにも、こうした現行法と改正後の違いをよく理解して、内容を熟知した上で契約をすることをおすすめします!

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