会員制サイトの構築方法とポイントを解説!おすすめのサービスも紹介【2024年最新版】
インターネットの普及によってだれもが簡単に情報を入手できるようになった現在、人々の興味や嗜好が多様化し、製品・サービスのライフサイクルもどんどん短くなる傾向にあります。国内市場の拡大が見込めないなか、新規顧客・ユーザーとして獲得するのはますます困難になりつつあります。
そんななかでBtoB、BtoC問わずユーザーとのつながりを重視してブランド力向上を狙うエンゲージメントマーケティングや、個別のユーザーそれぞれに最適化したサービスの提供を重視するOtoOマーケティングが浸透しています。新規顧客の獲得はもちろん、獲得した顧客の囲い込みも重視した戦略だといえるでしょう。
こうした戦略に必須なのが、「会員制サイト」です。会員専用のサービスを提供してユーザーとのエンゲージメントを高めたい企業は、新規での会員制サイトの構築や、より高機能の会員制サイトへの移行を検討しているのではないでしょうか?
では、会員制サイトを構築するにはどうしたらいいでしょう?会員が少数であれば、手書きの台帳でも管理できるかもしれませんが、会員数増加とともに手に負えなくなり、正確性も担保できません。専用の会員システムを独自開発する手法もありますが、高額な構築費用がかかる割に自由度は低いでしょう。
そこでおすすめしたいのが、リーズナブルに自由度の高い会員制サイト構築に対応するCMS(コンテンツマネジメントシステム)の活用です。本記事では、CMSを活用して会員制サイトを構築するにはどのような方法があるのか?その特徴は?などを解説するとともに、会員制サイトを構築するのにおすすめのCMSを厳選して紹介します。
会員制サイト構築におすすめの会社7選も併せてご確認ください。
会員制サイトを構築する方法
CMSとは、HTMLやCSSなどの知識をもたなくても、簡単にwebサイト・コンテンツの作成・運営・管理ができるシステムです。さまざまなメディアに使用されており、会員制サイトの構築にも広く役立っています。
無料のオープンソース版、有償の商用ライセンス版を含め、膨大な数のCMSが存在しますが、自社サーバやホスティンサービスにインストールして利用するタイプ、ベンダーが用意したサーバをブラウザから利用するSaaS型タイプに分類できます。
CMSを活用して会員制サイトを構築する方法も、大きく2つに分類できます。会員制サイト構築用のプラグインを使う方法、会員制サイトの機能を標準搭載するCMSで構築する方法です。ここからそれぞれの特徴を解説します。
WordPressで会員制サイトを作る
WordPressは、圧倒的なシェアを誇るオープンソースCMSです。しかし、標準では会員制サイト構築機能が用意されていません。すでにWordPressでwebサイトを構築している場合、会員制サイト構築をどうしようか悩む方も多いでしょう。
しかし、上述したようにプラグインを使えば、WordPressにも会員管理機能をもたせることができます。使い方は簡単。プラグインをダウンロードして、WordPressの構築されているサーバにインストールするだけです。WP-Members、Simple Membershipなどのように日本語化されているプラグインもあり、既存のサイトを簡単に会員制サイト対応へと機能拡張できます。
WordPressに限らず、世界的にシェアの高いCMSでも、会員機能を標準搭載しない場合があります。たとえば、Movable Typeなどもそうですが、たいていの場合は会員機能を追加するプラグインが開発されているため、すでにCMSを活用している方は、最適なプラグインを探してみた方がいいでしょう。
一方、}ベンダーが用意するプラグインならばともかく、WordPressのように世界中の開発者がさまざまなプラグインを提供している場合は、テーマが変更できないなど、柔軟性に欠ける一面があるのは否定できません。
会員制サイト構築CMSを使う
新たに会員制サイトを構築したい場合、より高機能の会員制サイトを運用したい場合などは、標準機能で会員制サイトを構築できるCMSを活用するのがおすすめです。一般的なCMSに標準で会員機能を搭載したオールラウンダーなタイプ、会員制サイト構築に特化し、リンクタブを埋め込むタイプなどがありますが、いずれも会員登録・管理を前提にした充実の機能を搭載しているのが特徴だといえるでしょう。
会員制サイト構築CMSといっても、一般的なCMSとなんら変わるところはありません。HTMLやCSSの知識を必要としない簡単操作で、会員制サイトを構築できるのはもちろん、サーバインストールタイプ、ベンダーのサーバにインストールするタイプ、SaaS型などが用意されているのも同じです。
つまり、リーズナブルな料金で気軽にブログサイトを作るような感覚で、会費徴収・支払い、メールマガジンなどにも対応する高機能な会員制サイトを構築できるのです。企業の運営する会員制サイトから非営利のOB会まで、規模や費用によって選択肢が豊富なのも魅力です。
会員制サイト構築CMSの特徴
会員制サイト構築CMSが高機能な会員管理機能を持つのは紹介したとおりですが、プラグインを追加した一般的なCMSと、具体的にどのような点で異なるのでしょうか?
もちろん、さまざまなCMSが存在し、プラグインもさまざまであるため一概にはいえませんが、使い勝手に影響する、会員制サイト構築CMSのもっとも大きな特徴を解説しましょう。
使いやすい管理画面
CMSでサイトコンテンツを制作するのはそれほど難しいことではなく、一般的なコンピューターの知識さえあれば、問題なく使用できるでしょう。それよりもCMSで重要視すべきなのは、コンテンツの管理や設定を行う管理画面の使い勝手であり、会員制サイトでは特に重視すべきポイントだといえます。なぜなら、会員制サイトではコンテンツの作成・更新よりも、会員の管理が重要だからです。
この点、会員制サイト構築CMSであれば、会員管理機能が標準で用意されているため、わかりやすく使いやすい管理画面が用意されているといえるでしょう。オールラウンダーのCMSであっても、管理画面がシームレスに統合されているケースが多く、操作に迷うこともありません。会員制サイト構築に特化したCMSであれば、余計な機能がない分、会員管理に集中した操作が期待できます。
一方、CMSにプラグインを追加インストールした場合、管理画面の使い勝手はどうでしょう?一般的なCMSでは会員機能の追加を想定した設計はされていません。当然、プラグインによって追加された会員機能の管理画面は、シームレスに統合されているとはいい難く、直感的に使いにくい面があるのは事実です。既存webサイトに会員機能を簡単に追加できるプラグインですが、その分、使い勝手や柔軟性という点では会員制サイト構築CMSに軍配が上がるといわざるを得ないでしょう。
高度なコンテンツ制御
webサイトで会員登録したことのある方であれば「ログインはこちら」「会員登録はこちら」ボタンをクリックしたことがあるでしょう。遷移したページはログイン前、会員登録前であっても閲覧できるのに対し、退会の手続きをする際は、会員登録してログインしなければ閲覧できません。これは会員制サイト構築CMSで、ログイン前に閲覧できるページ、ログイン後に閲覧できるページなどのコンテンツ制御をしているためです。
こうしたコンテンツ制御を高度にこなせるのも、会員制サイト構築CMSの大きな特徴だといえます。シルバー・ゴールドなどの会員ステータス、会員権限の有効・無効、会費の支払い有無など、登録会員の状況によって細かくコンテンツ制御できるのは、運用するうえでも大きなメリットになります。
たとえば、オールラウンダー型のCMSで閲覧できるコンテンツを制御する場合、会員ステータスによってページ単位、記事単位、記事の項目単位など、閲覧できるコンテンツを細かく指定するのも可能です。ECサイトであれば、会員・非会員で同じページを表示させながら、会員のみに会員価格を表示させるなども可能です。
会員制サイト構築CMSならではのコンテンツ制御をうまく活用すれば、登録会員へのエンゲージメントを高めるのに有効なのはもちろん、非会員を会員登録へ誘導するのにも役立つでしょう。
おすすめの会員制サイト構築CMS3選
それでは、ニーズにあわせた最適な会員制サイトを構築するには、どのようなCMSを使えばいいのでしょうか?数多くのCMSのなかから最適な1つを選ぶのは容易ではありません。
もちろん、すでにWordPressなどでwebサイトを構築している方は、プラグインの使用を検討しているでしょう。そこで以下からは、オールラウンダータイプ、会員制サイト構築特化タイプ、オープンソースを含めた、おすすめの会員制サイト構築CMSを厳選して紹介します。
RCMS
「RCMS」は、東京都にある株式会社ディバータが開発したCMSです。「世の中のwebサイトの9割はシステム化できる」をコンセプトに開発され、関連する情報の組み合わせが可能、システムがメタデータを活用しているなど、独自の成り立ちをもつCMSです。
250を超える標準機能が搭載されており、さまざまなwebサイトを構築可能です。なかでも会員制サイトに向けた機能が充実しています。会員登録・退会、マイページの設置はもちろん、OpenIDによるログイン、パスワード再設定、メールマガジン、アンケート、会員専用ブログ機能、アンケート、掲示板の設置なども可能です。
会員ステータスでグループを設定し、表示するページをコントロールできるほか、柔軟な権限設定によるコンテンツ制御で、記事単位、記事の項目単位で表示/非表示の設定が可能です。専用サーバ・仮想サーバで提供されるSaaS型、自社サーバにインストール可能なオンプレミス型の3つのプランが用意され、ニーズに応じて選択できるのも魅力です。
ログインプラス
「ログインプラス」は、滋賀県に本社をかまえる株式会社リーフワークが提供する、会員制サイトの構築に特化したCMSです。単独で会員制サイトを構築できるのはもちろん、既存のwebサイトに会員管理機能を追加する使い方も可能。コンピューターはもちろん、スマートフォン・タブレットにも対応するマルチデバイス仕様です。
会員登録や会員ランクの設定はもちろん、管理機能が充実しています。ログイン画面からの登録以外にも、管理画面から会員登録でき、Excelなどの会員名簿をCSVで書き出してインポートすることも可能です。会員一覧からステータスや有効/無効を設定するのも簡単、一覧をCSVでエクスポートするのも可能なため、あらゆる用途に対応できます。
ユーザーから好評を得ている機能として、ポイント付与機能、メールマガジン機能が搭載されているのも特筆すべきです。メールマガジン機能にはテンプレートも用意されており、一斉配信・個別配信・セグメント配信から選択可能。会員専用コンテンツにお知らせを表示するのも削除するのも自由自在です。
Drupal
「Drupal」は、グローバルな大企業や政府機関など、世界中で利用されているオープンソースCMSであり、大規模サイト向けにデータベース型を採用したCMSです。その構成・考え方は独特であり、Drupalという「コアモジュール」を中心に、必要なモジュール=機能を追加していくモジュール型です。
プラグインを使うCMSが、本体になんらかの影響を与えるのに対し、モジュール型のDrupalでは、拡張モジュールがコアに影響をおよぼすことがなく、安全に機能を追加/削除できるのが大きな特徴でしょう。世界中の開発者がリリースする拡張モジュールが、2万以上も存在するのも魅力です。
標準でブログ・多言語サイト・RSSフィード、キーワード検索、サイト管理、アクセス統計、稼働状況管理、ワークフロー管理機能など、豊富な機能が用意されており、強固なセキュリティと自由度の高いデザイン性、SEO対策を含め、個人のブログからグローバル企業の大規模サイトにまで対応可能です。
会員管理・プロフィール管理・権限管理などの会員制サイト構築に必要な機能も標準搭載。拡張モジュールを追加することなく、会員制サイトの構築が可能です。
CMSを使ったシステム開発を依頼するのも一つの手段です。「知識がない」「複数社の見積もりを取る時間がない」「会社選びがわからない」といった方は多いのではないでしょうか。そんな方に向けてアイミツでは、審査済みの優良企業のみを厳選し、最短翌日までにご紹介します!
サイト構築にかかる費用相場
ここではサイト構築にかかる費用をご紹介します。
平均費用の相場 | 233万円~ |
<システム開発の種類> | <費用目安> |
簡易顧客システム | 20万円~ |
webシステム | 130万円~ |
業務システム | 400万円~ |
サイト構築にかかる費用をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターのご利用をおすすめします。
【まとめ】ニーズに合った会員制サイト構築をしよう!
会員制サイトといっても、どのようなユーザーを対象にするのか?どのような目的でサイトを運営するのか?によって、必要になる機能やサイトの在り方は変化するでしょう。もちろん、予算が潤沢なのであれば、システム開発によって理想の会員制サイトを構築するのは可能かもしれません。
しかし、多くの企業にとっては、台帳やExcelで会員管理をするのとおなじくらい現実的ではないでしょう。会員制サイトを構築する現実的な手法としては、既存のwebサイトを利用する/しないにかかわらず、CMSを活用することだといえます。
一方、本文でも解説してきたように、市場には数え切れないほどのCMSが存在しており、オープンソースや商用ライセンスなど複数の提供形態があるほか、サーバ構築かSaaS利用かなどの運用形態もさまざまです。ニーズのほかに予算も合わせて会員制サイトの構築を考えなければならないでしょう。
たとえば、オープンソースCMSにプラグインを追加し、リーズナブルにスモールスタートするのもひとつの手段です。しかし、最終的な理想型を実現できないのであれば、会員制サイト構築CMSを導入する、オープンソースCMSの導入支援を行う会社に依頼する方がいいかもしれません。
こうした悩みを抱えているのであれば、経験豊富な『コンシェルジュ』が最適な提案をするアイミツにご相談ください。あなたのお悩み解決のサポートをいたします。ぜひお気軽にお問い合わせください。
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