起業のやり方とは？起業の悩みや解決策も解説【2024年最新版】

「世の中に役立つビジネスをしたい」「実現したいアイデアがある」。そう思ったら起業のタイミングです。しかし、いざ起業となると何から手をつけて良いか分からないという方は多いと思います。そこでこの記事では、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、起業を目指している方に向けて、起業のやり方と抱えがちな悩みや解決策について詳しく解説します。

起業とは新しく事業を起こすことです。法人格の有無は関係ありません。「独立」「開業」「創業」などが同じ意味で使われることもありますが厳密には異なります。独立は会社を辞めて新しく事業を起こすことを意味し、特に前職と同業で起業する際に使われることが多いです。開業は主に個人事業を始める際に使われます。創業は起業と同じ意味ですが、「2000年創業」など過去を示す場合に用いることが多いです。

初めて起業をするには一大決心が必要です。起業は人生の岐路とも言うべき決断であり、順調にやっていけるのか誰しも不安になるものです。しかし、「日本政策金融公庫・2021年の新規開業に関する調査」を見ると、『約7割の起業家が新規開業に満足※』しており、例年より割合は若干減少しているものの約６割が黒字基調という結果が出ています。この数字を見ると、大半の人は新規開業をして良かったと感じ、過半数は創業間もない段階でも順調に進んでいることが分かります。起業の方法についてしっかりと学ぶことで、事業を軌道に乗せる可能性を高められるということでしょう。

※出典：日本政策金融公庫総合研究所　2021年度新規開業実態調査　https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/kaigyo_211129_1.pdf

起業を成功させるには事前準備をしっかり行うことが大切です。実際に起業する際は次の5つのステップで準備を進めましょう。

起業の際は最初に目的を明確に定めましょう。具体的には「このビジネスを通じて何を実現したいのか」「事業を興すことで自分はどうなりたいのか」というビジョンを固めることが重要です。はっきりした目的があれば軸が定まるので、あとは実現に向けて行動に移すだけです。気を付けたいのは経済的な理由やネガティブな理由が起業の動機になることです。「お金を得たいから起業したい」「今の会社が嫌だから独立したい」といった理由だけでは、事業が行き詰ったときにモチベーションが維持できない恐れがあります。起業すると想定外の事態や困難に直面することもあるでしょう。そのときに乗り越えられるかどうかは「目的を達成したい」という強い気持ちにかかっています。

起業の目的が定まったら起業の目的を達成するための具体的なプランを考えます。検討事項は次の2つです。

・どのような事業を展開するか？

起業の目的を達成するためには、どのような事業にするか考えます。どのような事業をするにも大切なのは「現実的なビジネスプランであるか」という視点です。収益性のあるビジネスプランを確立するために、アイディアを書き起こしたり、友人や仲間、公的なアドバイザーに相談してみるとよいでしょう。他の立場からの意見を取り入れることで、アイデアが現実的でなおｋつ需要があるかどうかが検討できます。

・規模やエリアなどの設定

事業内容が固まったら事業規模や商圏となるエリアを設定します。その他、誰に売るのか（顧客セグメント）、顧客にどのような価値をもたらすのか、製造、販売など目的実現のためにやるべきことは必ず考慮して設定しましょう。

事業内容が固まったら次は資金調達です。資本金の調達には3つの方法があります。

・金融機関から融資を受ける

資金調達で一般的なのは起業家の支援をしてくれる金融機関から融資を受ける方法です。融資を受けるには事業計画を策定し窓口で相談します。その後、融資を申し込み審査に通れば借り入れができます。創業時に財務や経営支援を行ってくれる銀行を見つけることをおすすめします。

・補助金・助成金を利用する

国や地方自治体による支援制度です。補助金は募集期間と採用数が決まっています。助成金は要件を満たせば支援を受けられ、募集も随時行われています。

・クラウドファンディングを利用する

インターネット上で不特定多数から資金調達する方法です。なお、会社は資本金が1円からでも設立できますが、取引先の信用性が低く、債務超過も起きやすくなる点はデメリットです。

起業の際は、主に「個人事業主」「法人」「フランチャイズ」などの形態を選択する必要があります。個人事業主は「開業届」を税務署に提出すれば登記の必要はありません。法人（会社）は公証役場で認証を受け、法務局で法人登記を行います。会社の出資者（株主）は経営に口を出す権利があるため、誰にどの程度出資してもらうかは慎重な判断が必要です。その他、合同会社や合資会社、非営利の一般社団法人などがあります。フランチャイズはランチャイズチェーンに加盟する形態で、ロイヤリティと加盟金を支払う義務があります。起業時から知名度を利用できるのはメリットです。それぞれの特徴を考えた上で選択してください。

法人設立のステップは次の通りです。

①定款を作成して公証役場にて認証を受ける
②法務局に行き設立登記を行う
③本店所在地管轄の税務署に法人設立届出書を提出する
④年金事務所で健康保険・厚生年金保険加入の手続を行う
⑤従業員を雇う場合は労働基準監督署で労働保険加入の手続を行う

なお、これらの手続きは自力でも可能ですが、司法書士に依頼するのがおすすめです。設立登記の手続きは司法書士の独占業務であることから、高い専門性を持っています。会社設立に関わる書類作成や定款認証、法務局への設立登記申請の手続きなど全てを依頼できます。アイミツでは会社設立に強い司法書士についても紹介が可能です。

全国の司法書士事務所一覧

起業すると様々な困難に直面しますが、抱える課題は共通するものがあります。ここからは、「日本政策金融公庫・2021年調査結果」から読み取れる起業家が抱える主な悩みとその解決方法についてお伝えします。

起業人にとって大きな悩みの1つは販路拡大と顧客獲得です。「日本政策金融公庫・2021年調査結果」によると、販路拡大・顧客獲得は「開業時に苦労したこと」で資金調達に次ぐ2位、「現在苦労していること」の項目では1位となっています。販路拡大・顧客獲得が難しい理由は「価格競争の激化」「既存大手の優位性」などが挙げられます。また、ネットから情報を得る人が増えたため、大手マスメディアを活用した宣伝がコストに見合わなくなっていることも考えられます。これから新規参入する場合は、インターネットを活用した販路拡大・顧客獲得は不可欠です。インターネットは全世界からアクセス可能であり、エリアを問わず販路拡大・顧客獲得できる可能性があります。そのためにはHP（コーポレートサイト）やECサイトの活用が有効です。

資金繰りは「開業時に苦労したこと」の項目で1位、「現在苦労していること」の項目で2位にランクインしています。起業は資金繰りとの戦いであると言っても過言ではないでしょう。その理由は、単純に資金がないだけでなく、事業計画に比べて資金計画は余り練られないまま見切り発車される傾向があるからです。というのも資金計画は現実的な問題であり、踏み込んで考えることを苦痛に感じる事業者が多く、結果、考えるのを後回ししてしまうようです。起業間もなく資金繰り悪化させないためには、「事業活動に優先順位をつける」「事業計画と資金計画を紐づける」のような策を練ることが必要です。

開業時も現在も財務・税務・法務に関する知識の欠如で悩んでいる事業者は多いです。財務・税務・法務は専門性が高く、一人で全て対応しようとすれば大きな負担となるでしょう。起業時は経費削減のために自力で対応したくなりますが、本業を圧迫するほどの負担になったら本末転倒です。事業を軌道に乗せるためにも、財務・税務・法務に関する相談は、コストがかかっても税理士に相談しアドバイスを受けることをおすすめします。

スタートアップ支援に強い！おすすめ税理士事務所12選

起業をしたいけど資金がない、リスクを抱えるのが不安な方はネットショップの開業がおすすめです。その理由を以下で説明します。

ネットショップは時間も場所も選ぶことなく営業が可能です。実店舗の場合は商圏が特定の地域に限定されますが、ネットショップなら全国、全世界を商圏にできます。また、24時間365日営業できるため販売機会の損失もありません。

ネットショップは家賃や光熱費がかからないため、実店舗に比べて圧倒的に初期費用を抑えられます。無料作成ツールを使えばサイト構築は0円、ホームページ制作制作会社には数万円から依頼することも可能です。開業後ネットショップの運営費用は発生しますが、高額な賃料が発生することもありません。低コストでの起業や、事業に関するコスト削減にはおすすめです。

▼ネットショップ、ホームページ制作の具体的な料金を知りたいという方はぜひシミュレーターをご利用ください

ネットショップを開業したいがその費用がない…という場合は、補助金を利用しましょう。ここではHPやECサイトの作成にも利用可能な補助金を紹介。上手に利用して、クオリティの高いHPやECサイトを作成しましょう。

小規模事業者持続化補助金とは中小企業庁と日本商工会議所によって運営されている補助金制度です。小規模事業者の持続的な事業発展を支援するもので、事業に関わる様々な経費が補助対象となります。あまり知られていませんが、ホームページ制作も販促広告費として給付申請が可能です。小規模事業者持続化補助金の対象は以下の4業種です。

・商業、サービス業
・宿泊業、娯楽業
・製造業
・その他（建設業、運送業など）

※出典：商工会議所地区　小規模事業者持続化補助金事務局　小規模事業者持続化補助金（一般型）https://r3.jizokukahojokin.info/

IT導入補助金とは一般社団法人サービスデザイン推進協議会が運営している補助金制度です。経産省の管理下にある国の補助金で、ITツールの導入を支援するものです。ホームページ制作も対象で、制作費用の一部を補助してもらえます。医療機関や社会福祉法人も利用可能で対象範囲が広く、最大450万円と支給額が大きいのも特徴です。

※出典：一般社団法人 サービスデザイン推進協議会　IT導入補助金2022　https://www.it-hojo.jp/

IT導入補助金について詳しくはこちらをご覧ください。
【2022年最新版】ホームページ制作で使える補助金や助成金まとめ

起業を成功させるには目的を明確にした上で、プランをしっかり練ることが大切です。起業間もなく資金繰りを悪化させないために、事業計画だけでなく資金計画についてもよく検討しましょう。十分な資金が調達できない場合は、ネット起業から始めることがおすすめです。

起業時は夢と同時に不安も大きいものです。起業を確実に成功させるには専門家にアドバイスを受けるのがよいでしょう。アイミツでは起業をサポートするさまざまな会社が紹介可能です。起業を支援してくれる企業のご紹介や相談先をお探しの場合は、お気軽にアイミツにご相談ください。

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