IoTゲートウェイとは？役割や活用するメリットを解説【2024年最新版】

昨今広がりを見せるIoTですが、さまざまなデバイスがインターネットに接続するには、IoTゲートウェイが不可欠です。そこでこの記事では、営業・バックオフィスなど、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「PRONIアイミツ」が、IoTゲートウェイの概要を始め、その役割やメリット、活用例などについて分かりやすく解説します。

【関連ページ】
システム開発にかかる費用・相場感や、あなたの目的別にシステム開発会社をお探しいただけます。
システム開発の費用・相場
IoTに強いシステム開発会社一覧

いったい、IoTゲートウェイとはどのようなものなのでしょうか。以下より解説します。

そもそもIoT（Internet of Things）とは、日本語でモノのインターネットと呼ばれ、電子機器・家電製品・自動車・住宅・設備・建物など、身の回りのあらゆるモノがインターネットに接続されることにより、情報交換や遠隔操作などを可能とする先進テクノロジーです。センサーや通信機能を搭載したさまざまなモノからデータを収集し、システムやアプリケーションによって処理することで、これまでにない高付加価値のサービスを創出することが可能となります。技術の進化に応じた機器やインフラの低価格化・高性能化に伴い、昨今特にIoTが身近なものになりつつあるのです。

一方、ゲートウェイとは、門や出入り口といった意味を持ち、広義では、ネットワークを介してデータ通信を行う際に、それを中継するしくみや要素を総じて指す言葉です。一般的にはもう少し限定され、異なるネットワーク間に置かれる接点、あるいは異なるネットワーク同士を接続するための中継点といった意味合いで利用されます。元々は、それぞれの企業が独自仕様でシステム構築を進めていた時代に、それらを相互に接続するため、通信のプロトコルやデータのフォーマットを変換する目的で生まれたものです。

IoTゲートウェイとは、IoTの導入において利用されるゲートウェイのことで、センサーや通信機能を搭載したあらゆるモノ（IoTデバイス）とインターネットを結び付ける、中継点の役割を果たす装置です。

IoTデバイスによって収集されたデータは、通信速度の向上とネットワークの負荷軽減のため、IoTゲートウェイによって通信プロトコル（一定のルール）に基づいた変換が施されます。この処理をIoTデバイスに搭載されたセンサーや通信機能によって実行することも可能ですが、その場合はそれらのサイズが肥大化してしまい、あらゆるモノがデバイスとなるIoTには不適切です。そのため、センサーや通信機能は本来の処理のみに特化し、データの変換はIoTゲートウェイという中継点によって、一括して処理するしくみとなっています。

IoTゲートウェイの接続方式は、有線・無線の2種類に大別されます。以下より、順に解説します。

有線方式は、IoTデバイスとIoTゲートウェイを物理的なケーブルによって接続し、通信を実現するものです。高い安定性が確保できるというメリットがあるため、タイミングを逃さず、リアルタイムかつ確実にデータを送信したい場合などには、有線方式が採用されます。また、IoTゲートウェイからインターネットの入り口に接続する際にも、有線方式が利用されることが一般的です。

無線方式は、IoTデバイスとIoTゲートウェイを無線で接続し、通信を実現するものです。その際、主に利用されるのは2つのLPWA（Low Power, Wide Area、低消費電力で長距離通信を可能とする技術）で、移動体通信技術を応用し、ライセンスが必要となるライセンスドLPWAと、省電力性が高く、ライセンスなしで利用できるアンライセンスドLPWAがあります。無線方式は、IoTデバイスの柔軟な設置が可能なため、一般的に採用されている方式です。

IoTの導入に不可欠となるIoTゲートウェイですが、その主な役割は2つに大別されます。以下より、順に解説します。

1つ目は、前述したとおり、IoT機器（デバイス）とインターネット間のデータを中継する役割です。各IoT機器からのデータを集約し、処理を実行するためのサーバーへ向けて、インターネットに送信します。その際、通信速度の向上やネットワークの負荷軽減を図るため、通信プロトコルと呼ばれるルールに基づいて変換を施すこともポイントです。スマートウォッチなど、直接インターネットに接続できるIoT機器も存在しますが、多くのIoT機器は、IoTゲートウェイを中継点とすることで、インターネットと間接的につながっています。

2つ目は、接続されているIoT機器を管理する役割です。インターネット上にあるサーバーから送られてくる指示や処理内容に従って、各IoT機器を管理・制御します。サーバーからの指示や処理内容には、セキュリティのアップデートや、ソフトウェアバージョンのアップグレード、パスワード更新、アクセス権限変更などがあり、それらをIoTゲートウェイが一括して受け取り、各IoT機器との通信によって反映するというしくみです。

IoTゲートウェイを活用するメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。以下より、その主なものを順に紹介します。

Wi-FiやBluetoothを始め、IEEE 802.14.gやIEEE 802.15.4などの無線通信規格、イーサネットといった有線通信規格など、IoTゲートウェイはさまざまな通信規格に対応しており、各IoTデバイスで通信規格が異なる場合でも対応できます。一般的なルーターの場合はその限りではないため、IoTを導入する際には、ルーターではなく、IoTゲートウェイを利用することがほとんどです。

IoTシステムによっては、数百から数千、さらにはそれ以上のIoTデバイスを有するものがあり、それぞれが直接サーバーに接続し、個々の制御を要するような状態では、管理に膨大な手間と時間が必要です。そこで、IoTゲートウェイによって、各IoTデバイスからの通信を集約させることで、管理コストを抑えられます。また、個々のデバイスによるサーバー接続が不要となるため、搭載されるセンサーなどの機能をシンプルにし、サイズをコンパクトにまとめることが可能です。

IoTゲートウェイにはさまざまなラインアップがあり、比較的安価で購入できるものも存在するため、まずはリーズナブルなものを選択し、小さな規模から始められます。一方で、IoTゲートウェイ上で一定の処理が実施できるような高機能製品もあるため、運用状況やIoTデバイスの数に応じて、徐々にスケールアップするといったことも可能です。

「自社にあった会社が見つからない」「会社選びに時間が割けない」とお悩みの方は、お気軽に「PRONIアイミツ」にお問い合わせください。数あるシステム開発会社からあなたの要望にあった会社をピックアップして無料でご紹介いたします。

IoTゲートウェイの活用例には、どのようなものがあるのでしょうか。以下より、代表的なものを紹介します。

水道・ガス・電気といった分野では、各家庭の使用量をIoT化されたメーターが取得し、地域ごとのIoTゲートウェイによって一元管理するといった取り組みがあります。また、発電所・変電所では、設備に搭載された各センサーが取得したデータを、IoTゲートウェイによって集約し、電力の供給状況に対する管理・制御を実現しています。

さまざまなセンサーを道路に設置し、あらゆるデータを取得の上、IoTゲートウェイによってそれらを集約しているのが、高度道路交通システム（ITS、インテリジェント・トランスポート・システム）と呼ばれるものです。IoTゲートウェイが中継点となり、各センサーから交通管理センターまでのネットワークを仲介することによって、リアルタイムな状況把握が可能となり、当システムが成り立っています。

農業における農作物の生産現場では、状況を把握しながら適切な収穫を自動で行うロボットや、温度・湿度・土壌の状態といった生育状況を取得する環境センサーなど、さまざまなIoTデバイスが活躍しています。これらによって取得されたデータは、IoTゲートウェイに集約され、ネットワークを介してサーバーに送信されることで遠隔からの監視や現状の把握が可能となり、作業の効率性向上や人手不足の解消に貢献しているのです。

つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。

以上、IoTゲートウェイの概要を始め、その役割やメリット、活用例などについて、解説しました。IoTの導入に際し、IoTゲートウェイが不可欠となる理由がお分かりいただけたのではないでしょうか。

なお、IoTの導入や、IoTゲートウェイの設置などを依頼する会社の選定にお悩みの際は、ぜひPRONIアイミツをご利用ください。ご要望をお伺いした上で、それに見合った会社を無料で複数ご紹介します。お気軽にご相談ください。

【相談前にまずは会社一覧を見たいという方はこちら】
IoTに強いシステム開発会社一覧
【費用感を知りたいという方はこちら】
システム開発の費用・相場