社内クラウドのメリット・デメリットを解説【2024年最新版】

近年、AWSやGoogle Cloud、Microsoft Azureなどを始めとするパブリッククラウドへ、システム環境を移行する企業が増えていますが、一方で、社内クラウド／プライベートクラウドといった選択肢もあり、どうするべきか悩んでいるシステム担当者も少なくありません。
そこでこの記事では、営業・バックオフィスなど、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、社内クラウド／プライベートクラウドとはどういうものかといった基礎知識に触れながら、パブリッククラウドやオンプレミスとの違いや、社内クラウド／プライベートクラウドのメリット・デメリットについて、詳しく解説します。

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社内クラウド／プライベートクラウドとは、企業内のIT部門や情報システム部門が、自社で利用できるクラウド環境を構築し、グループ会社や社内の他部門などに提供する形態のことです。

他企業との共有が前提となるパブリッククラウドと異なり、クラウド環境全体を自社で専有できるため、制約を受けることなく随意にシステムの設計・構築が可能となるほか、独自のポリシーによる強力なセキュリティを実現できるなど、柔軟性と自由度が高いという特徴があります。高度な機密情報を取り扱う特別なシステムや、特殊なカスタマイズを必要とする独自のシステムを運用する場合などに、社内クラウド／プライベートクラウドは有効な選択肢の1つです。

社内クラウド／プライベートクラウドには、以下の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

オンプレミス型プライベートクラウドは、サーバーを始めとする機器類やその設置場所を自社で調達し、導入・構築・運用・保守などをすべて自社で実施する形態です。すべてを自社の責任の下で管理するため、カスタマイズなどの自由度が高くなるほか、独自のセキュリティポリシー導入など、より柔軟な環境を実現できるのが特徴です。反面、一定の専門知識が必要な上、手間や時間がかかることも多く、初期費用や運用費用が高額になる恐れもあります。

資金に余裕があり、人材も豊富な大企業や、極めて特殊な性質を持った独自システムの運用などに向いている形態です。

ホスティング型プライベートクラウドは、AWSやGoogle Cloudなどのパブリッククラウド内に、自社専用のクラウド環境を構築する形態です。サーバーを始めとする機器類を自社で調達する必要がなく、迅速な導入が可能な上、運用の手間も軽減できるのが特徴です。反面、パブリッククラウド事業者への依存度が高く、カスタマイズは契約したリソースの範囲に限られるため、オンプレミス型よりも柔軟性や自由度は若干下がります。

手軽にクラウド環境を導入したい場合や、運用・保守に大きな手間をかけたくない場合などに向いている形態です。

社内クラウド／プライベートクラウドは、具体的にほかの環境とどう違うのでしょうか。以下より、パブリッククラウドおよびオンプレミスの特徴や社内クラウド／プライベートクラウドとの違いを解説します。

パブリッククラウドは、AWSやGoogleなどのクラウド事業者が提供するクラウド環境を、ほかのユーザーと共有しながら利用する形態です。契約後すぐに利用できるなど手軽な導入が可能なほか、ハードウェアやネットワークなどの保守・管理についてはクラウド事業者が実施するため、運用の手間が大きく軽減されます。

一方で、システム構成や内部構造は契約の範囲に限られるため、社内クラウド／プライベートクラウドと比べてカスタマイズやセキュリティ面における柔軟性や自由度は低下します。また、多くのユーザーと共有する形態のため、ほかのユーザーの利用状況によってはパフォーマンス低下などの影響を受ける恐れがあります。

オンプレミスは、サーバーなどを始めとする機器類や、その上で稼働するソフトウェアなどを自社で保有し、自社が管理する施設構内に設置して運用する形態。すべてを自社の責任の下で管理するという点ではオンプレミス型プライベートクラウドと同様です。そのため、双方に似たような特徴があるものの、クラウドという形態で仮想サーバー（物理サーバー内に配置された仮想的なサーバー）を構築するオンプレミス型プライベートクラウドのほうが、物理サーバーをそのまま利用するオンプレミスよりも、リソースをより無駄なく活用できるという違いがあります。

一方で、構成や運用方法によっては、物理サーバーを駆使するオンプレミスのほうが、セキュリティをより高く保てる可能性があります。

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社内クラウド／プライベートクラウドのメリットは、以下の2つに大別できます。1つは、すべてを自社で管理するという性質上、システムの特性に合わせた自由なクラウド環境を構築できるという点です。独自性の高い、特殊なシステムにも対応できるのはもちろん、ハードウェアに搭載されているCPUやメモリなどのスペックも、システムに合わせて柔軟に調整することが可能です。

もう1つは、高度なセキュリティコントロールが可能であるという点です。独自のセキュリティポリシーを適用し、強力なプロダクトの導入なども自由にできるため、クラウドのメリットは享受しながらも極めてセキュアな環境を実現できます。これにより、機密性の高い情報や多くの個人情報を含むデータを取り扱うようなシステムであっても、安心して構築・運用することが可能です。

社内クラウド／プライベートクラウドのデメリットは、以下の2つに大別できます。1つは、導入時に手間や時間がかかることがあり、初期費用も高額になる恐れがあるという点です。特にオンプレミス型プライベートクラウドでは、サーバーを始めとする機器類やその設置場所を自社で調達する必要があるため、大きなコストがかかることがあります。ホスティング型プライベートクラウドであれば、そういった課題の多くは解消されますが、閉じられたプライベートな環境を自ら構築する以上、相応の労力は必要です。

もう1つは、運用・保守にも相応のコストが必要となる点です。ハードウェア故障やシステムダウンといった障害対応や、ソフトウェアのバージョンアップなど、多岐にわたる作業をこなすためのコストは、決して小さいものではありません。ホスティング型プライベートクラウドであれば、ハードウェアに対する運用・保守のコストは軽減されますが、障害時やソフトウェアのメンテナンスなどについては、同様に対応が必要です。

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以上、社内クラウド／プライベートクラウドとはどういうものかといった基礎知識に触れながら、パブリッククラウドやオンプレミスとの違いや、社内クラウド／プライベートクラウドのメリット・デメリットについて、解説しました。社内クラウド／プライベートクラウドや、パブリッククラウド・オンプレミスには、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。それらを理解した上で、自社の戦略やシステムの特性に合わせた形態を選択することが重要です。

なお、社内クラウド／プライベートクラウドの構築を依頼する会社の選定にお悩みの際は、ぜひアイミツをご利用ください。ご要望をお伺いした上で、それに見合った会社を複数ご紹介します。お気軽にご相談ください。

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