顧客体験とは何か|向上させる方法も事例付きで解説【2024年最新版】
顧客体験とは何か解説すると共に、顧客体験を向上させる方法についても事例つきで解説していきます。顧客体験とは何か知りたい方、改善方法を知りたい方などはぜひ参考になさってください。
顧客体験とは
そもそも顧客体験とは何なのでしょうか?はじめに顧客体験は何を指すのか確認していきましょう。
顧客体験(=CX)とは、商品やサービスのユーザー(顧客)が、それらを知って興味関心を抱いた段階から得られるすべての体験のことを指します。例えば、とあるライフスタイルショップの前を通りかかり、飾られたアイテムに魅力を感じて店内を訪れ、その他のアイテムもいくつかみて周り、店員とのコミュニケーションも交えながら商品を購入に至る、という流れすべてが顧客体験です。
また、上記のような実店舗におけるアクションやコミュニケーションのみならず、SNSのフォローやコールセンターへの問い合わせなども顧客体験に含まれます。
顧客体験が注目される背景
顧客体験が注目されるようになったのはどのような背景があるのでしょうか。
第一にあげられるのが、商品の品質だけで購入に至るパターンが減ったという事情です。近年、商品開発・サービス開発の技術はどの業界・企業も優れており、ユーザーは品質の良さだけで商品を選べない状況になりつつあります。そのため、同じくらいの品質の商品が並ぶ中、「ここのブランドはスタッフさんの対応がいい」「店内の居心地がいい」などと顧客体験における価値を高めなければ、競合との差別化ができないのです。
また、SNSの台頭によりユーザーの情報収集スキルや拡散力が高まっているため、万が一悪評が拡散されては瞬く間に悪いイメージが定着してしまいます。そのような事態を避けるためにも、顧客体験を重視せざるを得ません。
ユーザー体験との違い
「ユーザーエクスペリエンス(=ユーザー体験)と顧客体験では何が違うの?」と疑問に思う方も多いかもしれませんが、ユーザーエクスペリエンスは顧客体験に含まれていると言ってもいいでしょう。
なぜなら、UXはWebサイトやSNS、店舗などといったそれぞれのチャネル別で優れた体験を届けることを目的としますが、CXにおいてその目的は大前提となるからです。
さまざまなチャネルを横断しながら体験の価値を高められるのか、それが顧客体験の目的となります。
顧客が求める5つの体験価値要素
顧客体験と体験における価値向上を目指すためには、顧客がどのような体験とそれに伴う価値を求めているのか把握する必要があります。
顧客体験向上を考える際、基本的には以下の5つの要素を顧客に感じてもらことが効果的です。自社のサービスを改善するにあたって、おさえておくとスムーズでしょう。
1.Relevance(=私を対象として提供されていると感じる)
2.Ease(=私にとって意味があると感じる)
3.Openness(=透明性があるオープンなサービス・商品であると感じる)
4.Empathy(=私の立場に立って作られていると感じる)
5.Emotional Rewards(=私を良い気分にしてくれると感じる)
参考:ADF webmagazine「C Space Japan「顧客体験価値(CX)ランキングTM2020」- 「顧客体験価値」による日本のランキングTOP50を発表」https://www.adfwebmagazine.jp/event/c-space-japan-released-customer-experience-value-cx-ranking-tm2020/
顧客体験を向上させる3つのステップ
それでは、顧客体験における価値を向上させていくにはどのような手順を踏めば良いのでしょうか。
ここでは、顧客体験を向上させていくためにおさえておきたい3つのステップを紹介していきます。
現状の顧客体験を整理する
顧客体験、そしてそれに伴う価値を向上させていくためには、現状における顧客体験について整理するところから始める必要があります。現在提供している商品やサービスにおける顧客とのタッチポイントについて細部まで洗い出し、商品やサービスの出会いから時系列に整理していきましょう。
商品・サービスを知って興味関心を抱く段階から、それらについてSNSやホームページを用いて情報収集する段階、さらには実際に来店しスタッフの対応や店の雰囲気についてどう感じるか、商品を購入するまでのフォローや購入後のアフターフォローは充実しているかなど、各フェーズにおける顧客体験について1つずつ確認することが重要です。
顧客体験における課題を把握する
現状における顧客体験について整理できたら、現状の顧客体験ではどのような課題が残されているのかを把握しましょう。
ネットショップへのアクセスを解析してみる、商品・サービスのユーザーレビューを確認してみる、SNSを利用して実際のユーザーの声をチェックしてみる、これまでにカスタマーサポートに寄せられたお客様の意見や質問などを洗い出してみるなどして、それぞれのタッチポイントやチャネルごとにどのような課題があるのかを整理していきます。課題を定量的に把握する際には、「NPS (ネットプロモータースコア)」と呼ばれる手法を活用し、未来において顧客がどのような行動を取るのか計測する場合も少なくありません。
仮説検証を繰り返していく
顧客体験においてどのような課題があるのか把握できたら、仮説検証を繰り返して顧客体験とそれに伴う価値を向上させていきましょう。
浮かび上がった課題を解決するための仮説を立て、施策を実施しては結果を検証し、再び仮説を立ててさらなる改善施策を実行していくことによって、顧客体験とその価値を向上させていくことができます。顧客体験におけるチャネルやフェーズを横断しながら解決へと導いていかなければ成果につながらないので、部門やチームの垣根も越えながら協力していくのがベストでしょう。
顧客体験を向上させるコツ
顧客体験とそれに伴う価値を向上させていく手順は分かりましたが、実際に向上させていくためにはどのようなポイントに注意するべきなのでしょうか。ここからは、顧客体験こ向上させるためのコツについて3つのポイントにまとめて紹介していきます。
顧客との接点をできる限り増やす
顧客体験とそれに伴う価値を向上させるためには、顧客との接点をできる限り増やすよう心がけましょう。
顧客との接点が少ない状況では、購入を検討するために比較してもらうことも、商品・サービスについて定期的に思い出してもらうことも叶いません。できる限りさまざまなチャネルを用いて商品・サービスについて発信しましょう。
今ではスマホを用いて情報収集するのが一般的なので、ホームページやYouTube、TwitterやInstagramなどといったWebを中心に展開していくと効果的かもしれません。
軸がブレないようにする
顧客体験とそれに伴う価値を向上させるにあたって、軸がブレないように注意するのも重要なポイントです。ホームページやSNS、Web広告やCMなど、さまざまなチャネルを通して顧客との接点を保っていたとしても、それぞれで発信内容の印象が偏ってしまっている場合や、ブランドイメージと離れてしまっている場合には、顧客が混乱し離れていってしまうかもしれません。
例えば、ハイクラス向けのラグジュアリーな家具ブランドであるにもかかわらず、割引クーポンについてのお知らせばかり宣伝していては、ブランドの軸がブレてしまっています。ブランドとしてどのような価値を提供したいのかも考えなくてはならないでしょう。
One to Oneマーケティングを重視する
顧客体験とそれに伴う価値を向上させるためには、One to Oneマーケティングを重視することも忘れてはなりません。
One to Oneマーケティングとは、ユーザー1人ひとりに寄り添ってコミュニケーションを取り、一般的な顧客からロイヤリティの高い顧客へと育てていく手法のこと。顧客体験においては、Relevance(=私を対象として提供されていると感じる)やEmpathy(=私の立場に立って作られていると感じる)といった要素が求められているため、One to Oneマーケティングの実施は避けて通れません。顧客1人ひとりにあわせてDMを送る、広告をセグメント配信する、店頭の接客において顧客目線を忘れないなどといった行動を心がけましょう。
顧客体験向上の成功事例
今では多くの企業が顧客体験とその価値の向上に取り組んでいますが、取り組んだ結果成果につながった例を知りたいという方も多いのではないでしょうか。
そこでここでは、顧客体験の向上に成功した例を2件紹介していきます。
スターバックス コーヒー ジャパンの場合
スターバックスコーヒージャパンでは、「PARTNERS」「PRODUCTS」「STORE PORTFOLIOS」の3要素で構成された「スターバックス体験」を提供。従業員による最適な接客、スターバックスでしか味わうことのできない商品の提供、そして地域に根ざした居心地の良い空間の3つを提供し、人気を集めています。
これらの要素とそれに伴う価値を向上させるため、『Starbucks® Rewards』と呼ばれるデジタルテクノロジーを展開しているのが大きな特徴。スマホで注文、すぐに店頭で受け取れる『Mobile Order & Pay』や気軽に贈れるデジタルギフト『Starbucks eGift』などを、『Starbucks® Rewards』を軸に提供し、デジタルCXの実現に成功しています。
参考:日経クロストレンド「スターバックスの考えるデジタルCXとは」https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXR/22/economicmedia0407/
Notaの場合
「Gyazo」や「Scrapbox」などさまざまな便利なプロダクトを提供しているHelpfeel(旧:Nota株式会社)は、疑問解決エンジンである「Helpfeel」を活用したCX改善を提案し、多くの企業をサポートしています。
Notaが独自で開発した「Helpfeel」は、意図予測検索と呼ばれるアルゴリズムが搭載されており、入力されたキーワードから質問を予測することによって最適なFAQページへと誘導可能。入力された言葉が曖昧な場合や、感覚的である場合にも対応し、ユーザーの求める質問・回答を提供することができます。
伊予銀行では、「Helpfeel」の活用によってFAQの運用にかかる時間を1ヵ月あたり15時間も削減。顧客が求めているページに到達できる割合も5割ほどから7割に伸び、CX改善に大いに貢献しています。
参考:「ラクスル、伊予銀行の事例に見る!「疑問解決エンジン」を活用した顧客サポートDXとCX改善」https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NXR/22/notainc0407/
ホームページ制作の費用相場
顧客との接点を作る方法として、ホームページは有効です。続いては、ホームページ制作にかかる費用相場をご紹介します。ホームページ制作の価格は、依頼する内容やページ数、機能により大きく変わります。具体的な費用目安は以下のとおりです。
<作成費用> | <ホームページの特徴> | <どんな企業向きか> |
~30万円 | ・テンプレートを使用 ・WordPressなどのCMSで作成 ・画像やテキストは依頼者側で用意・簡易的なコーポレートサイト ・簡易的なオウンドメディア ・10ページ以内の作成 |
・費用を抑えたい ・短い納期で依頼したい |
30万~100万円 | ・オリジナル性の高いwebサイト ・発注者の要望に沿ったデザイン ・独自コンテンツの充実したwebサイト ・オリジナル性の高いwebサイト ・簡単な撮影やインタビューを含む素材の用意も依頼可能 |
・中小企業 ・凝ったWebサイトを作りたい |
100万~200万円 | ・戦略的で効果の高いwebサイトの作成 ・トレンドのコンテンツやデザイン ・撮影やインタビューを含む素材の用意も依頼可能 |
・中小企業~大企業 ・規模の大きいWebサイトを作りたい |
200万円~ | ・完全オリジナルデザインのWebサイト ・SNSとの連動が可能 ・多機能なWebサイト |
・大企業・複数のブランドサイトを制作したい方 ・SNSと連動したWebサイトを作りたい ・機能性の高いWebサイトを作りたい |
より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
【まとめ】アイミツなら顧客体験の向上をサポート可能
今回は、顧客体験とは何か、顧客体験とその価値を向上させるためにどうするべきなのかを解説してきました。
顧客体験を改善し価値を向上させていくためには、さまざまなチャネルやタッチポイントについてブラッシュアップしていかなければなりません。どこから手をつければ良いのか……とお悩みの方も多いのではないでしょうか。そんな時は、ぜひアイミツ にお問い合わせください。
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