【入門編】Dockerとは？活用のメリットやデメリット、関連用語をわかりやすく解説！【2024年最新版】

「Dockerとはどんなことができるツールなのかイマイチよく分からない」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこでこの記事では、システム開発やアプリ開発など、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、Dockerとはどのようなツールなのか初心者向けに解説！メリットやコマンドの使い方なども解説していきます。

【関連ページ】
システム開発にかかる費用・相場感や、あなたの目的別にシステム開発会社をお探しいただけます。
システム開発の費用・相場
システム開発会社一覧

Dockerとは、アプリケーションの実行環境を構築するためのツールです。コンテナ型の仮想化技術を採用し、ほかの仮想化技術と比較してリソースの消費が少なく、軽快に動作する点が特徴の1つ。また、Dockerを利用できる環境であれば、コンテナをコピーするだけでまったく同じ環境を構築できます。開発・運用部門が緊密に連携してシステムを開発・運用するDevOpsに活用できるツールとして、近年注目を集めています。

仮想マシンとは、物理的なコンピューター上で仮想のコンピューターを再現する技術です。現在主流となっているスーパーバイザー型の仮想マシンでは、スーパーバイザーと呼ばれるソフトウェアが物理的なコンピューターのリソースを管理します。仮想マシン同士は、完全に分離されているため、異なるOSを同一のコンピューター上で実行することが可能です。
一方、Dockerではコンテナ化という技術を使用します。コンテナ化とは、アプリケーションと実行環境をパッケージ化して利用する技術で、Dockerでは1台のコンピューター上で複数のコンテナを稼働させることができます。ただし、OSのカーネルを共有するため、仮想マシンのように異なるOSを同一のコンピューター上で実行することはできません。

Dockerを活用する主なメリットとして、以下の2つが挙げられます。
・環境を構築しやすい
・環境の統一や共有が容易にできる
アプリケーションの実行環境の構築に手間取ってしまうケースは少なくありません。しかしDockerでは、Dockerイメージと呼ばれるコンテナのイメージをダウンロードして利用できるため、効率的に環境を構築・共有できます。

Dockerでは、コンテナイメージのリポジトリであるDocker Hubを提供しています。Docker Hubでは、さまざまなアプリケーションやサービスのコンテナイメージが公開されており、既存のコンテナイメージをベースに独自のイメージを作ることも可能です。一から新しい実行環境をセットアップする必要がないため、環境構築の時間を短縮できるでしょう。
また、Dockerでは仮想マシンのようにゲストOSを必要としません。コンテナはホストOS上ではアプリケーションと同じように1プロセスとして扱われ、少ないリソースで稼働します。Dockerには、メモリやディスクなどのリソースを節約できるメリットもあるのです。

Dockerでは、アプリケーションや実行環境をコンテナとしてパッケージ化するため、実行環境に一貫性を持たせられます。Docker Hubを利用すれば、コンテナのイメージを管理・共有できるので、Dockerがインストールされているコンピューターであれば、コンテナイメージをダウンロードして利用することができます。アプリケーションの実行環境を統一できるため、開発環境では動作したが本番環境では不具合が発生するといったトラブルを減らせるでしょう。コンテナのおかげで開発環境から本番環境へスムーズに移行できる点も、Dockerのメリットです。

「自社にあった会社が見つからない」「会社選びに時間が割けない」とお悩みの方は、お気軽に「アイミツ」にお問い合わせください。数あるシステム開発会社からあなたの要望にあった会社をピックアップして無料でご紹介いたします。

Dockerを利用するのであれば、デメリットを理解しておくことも重要です。Dockerの主なデメリットとして、以下の2つが挙げられます。
・習得するまでに時間がかかってしまう
・ホストの選択肢が少ない
Dockerの仕組みや使い方を理解するには、相応の時間がかかります。また、ホストOSの選択肢が限られる点にも注意が必要です。

Dockerは、ほかの仮想化と仕組みが異なるため、構造や使い方を理解するにはある程度の時間と労力が必要です。導入までに時間がかかってしまう可能性がある点は、Dockerのデメリットといえるでしょう。
Dockerを使いこなすには、コンテナのイメージを管理するDockerfileや複数のコンテナを管理するDocker Composeなどのツールについて理解しておかなければなりません。また、コンテナのライフサイクル管理やネットワーク、データ管理など、Dockerを効果的に使用するための知識も必要です。初めてDockerに触れる場合、使い方を習得するまでに予想よりも時間がかかってしまう可能性があるでしょう。

ホストの選択肢が少ない点も、Dockerのデメリットといえるでしょう。Dockerは、LinuxやWindows、macOSに対応しています。しかし、Windows Serverには対応していないため、Docker Toolboxをインストールしなければなりません。Docker Toolboxはもともと、WindowsなどでDockerを利用するためのツールでしたが、現在はDocker Desktopが主流になっています。Windows Serverのように、Docker Desktopを利用できないホストでDockerを利用する場合に、Docker Toolboxが使用される場合もあります。

Dockerでは、さまざまな独自の専門用語が用いられています。Dockerを利用するには、用語の意味を理解しておくことが大切です。最低限押さえておきたい用語は以下の3つです。
・Docker Engine
・コンテナ
・Docker images
それぞれの用語の意味や概要を解説していきます。

Docker Engineは、Dockerのコアとなる機能で、Dockerコンテナの作成・管理に利用されます。Docker Engineは、以下の3つの要素で構成されています。
・Dockerデーモン
・REST API
・Docker CLI
Dockerデーモンはコンテナを作成・運用するための機能です。Docker CLIを使用して、各種設定・操作を実行します。REST APIは、デーモンとプログラムの通信を規定するための機能です。

コンテナとは、アプリケーションと実行環境をパッケージ化し、複数の異なる環境でもアプリケーションを同じように実行できる仕組みです。各コンテナは、ほかのコンテナから分離されています。各アプリケーションがそれぞれのコンテナ内で動作するため、ほかのアプリケーションに影響を与えることはありません。Dockerが利用できる環境であれば、コンテナはどの環境でも同じように動作するため、開発からテスト、本番環境へとスムーズに移行できるでしょう。

Docker imagesは、Dockerコンテナの情報を格納しているイメージファイルです。Docker imagesには、アプリケーションや依存関係にあるライブラリ・ツール、ファイルなどの情報が含まれています。イメージはレイヤー構造になっており、各レイヤーが実行環境に影響を与え、既存のDocker imagesをカスタマイズすることも可能です。カスタマイズしたイメージは、Dockerfileと呼ばれるファイル形式で保存されます。

Deckerでよく使用するコマンドをご紹介します。Deckerでは、2017年以降新しいコマンドが導入されました。新旧で互換性があるため古いコマンドも使用できますが、推奨されているのは新たなコマンドの使用なので、きちんとチェックしておきましょう。

docker runは、コンテナを実行するためのコマンドです。docker runは以下のような形式で記述します。
docker run [OPTIONS] IMAGE [COMMAND] [ARG]
OPTIONSで追加の設定を指定し、IMAGEで実行するDockerイメージを指定します。docker container runでも同様の操作が可能です。

docker psは、コンテナの一覧を表示するコマンドです。docker psは、以下のような形式で記述します。
docker ps [OPTIONS]
OPTIONSでは、コンテナを表示する範囲などを指定できるほか、各コンテナのファイルサイズなども表示できます。docker container lsでも同様の操作が可能です。

docker startコマンドは、停止したDockerコンテナを起動するために使用します。docker startの記述方法は以下のとおりです。
docker start [OPTIONS] CONTAINER [CONTAINER]
CONTAINERで操作するコンテナを指定します。新しいコマンドは、docker container startです。

docker execは、稼働中のコンテナ内でコマンドを実行するために使用します。docker execの記述方法は以下のとおりです。
docker run [OPTIONS] IMAGE [COMMAND] [ARG]
COMMAND・ARGで実行するコマンドと引数を指定します。docker container execで同様の操作が可能です。

docker rmはコンテナを削除するためのコマンドです。以下のような形式で記述します。
docker rm [OPTIONS] CONTAINER [CONTAINER]
OPTIONSに削除する対象を入力し、CONTAINERで操作するコンテナを指定します。新しいコマンドは、docker container rmです。

Dockerでは、UbuntuやDebian、FedoraなどのLinuxディストリビューションで利用できるほか、Windows10向けにDocker Desktop for Windows、macOS向けにはDocker Desktop for Macが用意されています。しかし、Dockerの環境構築には相応の知識が求められるため、システム開発会社に外注する企業も多いです。

つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

システム開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。

本記事では、Dockerの概要やメリット・デメリットを解説しました。Dockerを利用すれば、効率的にアプリケーションの実行環境を構築できます。しかし、自社にDockerを利用した経験のあるエンジニアが在籍していない場合、導入に時間がかかる可能性も少なくありません。
「アイミツ」では、Dockerによる環境構築に強いシステム開発会社を無料でご紹介可能です。最短で翌日には複数の会社の見積もりを受け取れるので、お急ぎの方はお気軽にご相談ください。

【相談前にまずは会社一覧を見たいという方はこちら】
システム開発会社一覧
【費用感を知りたいという方はこちら】
システム開発の費用・相場