Amazon EC2とは？機能、メリットを解説【2024年最新版】

クラウド活用は多くの企業でスタートしていますが、最もポピュラーなサービスがAmazonの「AWS」です。なかでも幅広く利用されているのがAWSのEC2と呼ばれるサービスで、高い導入メリットが期待できます。
この記事では、そんなEC2のサービスとは何かを紹介し、具体的な料金やインスタンスの関係、セキュリティレベル、スペックについて、レンタルサーバーとの違いに触れながらわかりやすく解説します。

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Amazon EC2は、わかりやすく言えばクラウド上に仮想サーバーを簡単に構築できるサービスです。EC2の基本的な使い方や、従来のレンタルサーバーとの違いについて解説します。

そもそもサーバーは、会社が保有したり運用したりするデータをまとめて管理したりするための場所です。従来であれば自社にサーバーを設置したり、専門の事業者からサーバーを借りたりして運用するのが基本でしたが、EC2を使うことで、サーバーをクラウド経由で仮想的に構築ができます。

物理サーバーを用意する場合、サーバーの購入費用はもちろんのこと、サーバーとして運用するための環境構築に時間と手間がかかっていたため負担の大きい作業でした。しかしEC2であれば、こういった負担の多くを解消して、簡単にサーバーを構築できることから、業務負担の大幅な軽減に役立ちます。

それでは、EC2のようなクラウドサーバーと、従来のレンタルサーバーとはどのような点で異なるのでしょうか。レンタルサーバーも、基本的にはオンライン経由でサーバーをレンタルするサービスであるため、使い勝手としてはクラウドサーバーと大差ないと感じる方もいるかもしれません。クラウドサーバーとレンタルサーバーの大きな違いは、自社専用のサーバー環境を構築できるかどうかの違いがあります。

レンタルサーバーは、基本的に1台のサーバーを複数のユーザーがシェアして利用するサービスであるため、共用というのが特徴です。一方、クラウドサーバーは自社専用のサーバーを仮想的に構築できるため、カスタマイズ性に優れるという強みがあります。

続いて、具体的にEC2がどのような機能を有しているのかについて見ていきましょう。EC2は主に以下の機能を提供し、高いユーザビリティを実現しています。

インスタンスとは、仮想コンピューティングを実行する際の単位です。インスタンスの契約数が多くなるほど料金は高くなりますが、契約数の数に応じて複数の仮想サーバーを構築できます。

インスタンスの便利なところは、増やしたり減らしたりを自由に行える点です。通常、サーバーを複数立ち上げる場合、1つずつサーバーのセットアップを行う必要があります。しかしEC2ではインスタンスをコピーすることができるため、サーバーの増設負担を大幅に軽減可能です。

AMIはAmazon Machine Imageの略称で、インスタンス構築に必要な情報をまとめているテンプレートのような存在です。サーバーを立ち上げるにあたって、OSやアプリケーション情報などの情報をゼロからセットアップしなくても良い点が、高く評価されています。AWSアカウントの権限情報についても保存できるため、アクセス権限がサーバーごとに異なるなどのセキュリティリスクが発生する問題を回避可能です。

インスタンスタイプ機能は、クラウドサーバーの使用目的や使用規模に応じて、インスタンスタイプを自由に設定できるというものです。クラウドサーバーとは一言で言っても、運用目的が違えば必要スペックも大きく変わってしまいます。CPUやメモリ、ストレージなど、それぞれの項目を自由に設定できるので、ニーズに合わせたセットアップでサーバーを立ち上げられます。もちろん、予算に応じて規模をコントロールするためにも、インスタンスタイプ機能は役立つでしょう。

キーペア機能とは、秘密鍵と公開鍵という2つの認証システムを導入することで、インスタンスへの接続に伴うセキュリティ対策を強化するものです。この認証方法は公開鍵暗号方式と呼ばれ、ほかのWebサービスなどでも採用されている、高いセキュリティ能力を備えています。インスタンスへの接続には、一般に公開される公開鍵と、ユーザーにしか知ることができない秘密鍵の2つを揃えなければならず、第三者による不正アクセスのリスクを最小限に抑えられるのが強みです。

セキュリティグループは、いわゆるファイアウォールのAWS版機能です。EC2への適用を想定しており、不正なアクセスや不審なトラフィックをあらかじめ排除できます。事前に接続を許可するIDを設定しておくことで、それ以外のIDからのアクセスをまとめて除外できるので非常に便利です。必要に応じて複数のセキュリティグループを設定し、細かくアクセス権限を設定できます。

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Amazon EC2を使ってクラウドサーバーを運用することで、ユーザーは多くのメリットを期待できます。具体的などのような恩恵が得られるのか、順に見ていきましょう。

EC2を使ったサーバーの構築は、従来のサーバー構築よりもはるかに小さい負担で実現できるため、非常に便利です。自社でハードを導入してサーバーを立ち上げる場合、初期費用がかかるだけでなくサーバー構築の人材や時間も必要でした。EC2では初期費用やサーバー構築などにかかる負担を最小限に抑えられるよう、クラウド上でセットアップが完結する設計になっているため非常に便利です。立ち上げにかかる時間を削減し、高い生産性を実現可能です。

EC2を使ってクラウドサーバーを立ち上げることで、スペックの変更も容易になります。本体を直接購入するわけではなく、あくまでAWSのリソースを自由に組み替えながらサーバーを運用できるので、CPUやメモリ、ストレージなど、必要に応じて柔軟に設定を変更可能です。事業規模に応じて、サーバーの強化を進めたい場合や逆に閑散期などはサーバーを縮小して運用したい場合など、ケースバイケースのサーバー運用ができます。

EC2を使ったクラウドサーバーの立ち上げは、従来のサーバー運用よりもコストを小さく抑えることが可能です。サーバーのセットアップにかかる人件費や、ハードウェアの購入費用を抑えることができるため、初期費用は間違いなく安価に済むでしょう。また、サーバーの維持管理もAWSがある程度対応してくれるため、コスト削減につながります。インスタンス料金は従量課金制なので、利用状況に応じて適正額を支払い、余計な出費の発生を回避可能です。

EC2はインスタンス機能やAMI機能を活用して、サーバーの冗長化が非常に簡単に行えるのもメリットです。従来であれば複数台のサーバーを運用するのは、それだけ多くのリソースをセットアップに必要としていました。しかしEC2では簡単に環境をコピーしたり、テンプレートを使ってすぐにセットアップを完了したりできるため、運用ユーザーの負担を最小限に抑えられます。負荷の分散を実現し、BCP対策を速やかに進めたい人におすすめです。

AmazonEC2の料金体系は、主に以下の3つの種類から選ぶことになります。それぞれの料金体系で価格はどのように異なるのか、あらかじめ確認しておきましょう。

オンデマンドインスタンスは、EC2上でどれくらいの間サーバーを立ち上げているかによって料金が変動する、時間従量課金の料金プランです。主に短時間の利用を想定しているユーザー向けに提供されているプランで、週末や休日のみサーバーを利用したい、期間限定でサービスを運用したいなどの需要に最適と言えます。長時間の運用を想定している場合、割高になってしまう可能性がある点は注意が必要です。

リザーブドインスタンスは、契約の時点で稼働期間を決めておき、先に支払いを行なった上でサーバーを利用できるEC2のプランです。従量課金制ではありますが、料金を先払いしてしまうため、想定以上の利用料金がかかってしまう心配がありません。常に立ち上げておきたいインスタンスがある場合や、長時間の稼働がすでに明らかになっている場合、利用を検討したいところです。

スポットインスタンスは、上記2つとは少し異なる利用形態の料金プランです。誰かが契約し、放置されているインスタンスをAWS経由で格安で利用できるというプランで、普通にインスタンスを契約するよりもお得な利用が可能です。他人のインスタンスに余裕がある場合のみ利用ができるため、常に安定して同じプランで利用できるとは限らないものの、最も利用料金は安価なので、不意にインスタンスが必要になったときに検討してみる上でおすすめできます。

Amazon EC2は従来のサーバーに比べ、導入負担を小さく抑えることができ、個人での導入も可能です。EC2導入にあたって、まず検討すべきは必要スペックの確認です。ディスク容量やCPU、メモリサイズなどの要件を定義し、インスタンスのセットアップ時に役立てましょう。ただ、EC2はスペックの設定についての柔軟性が高く、一度設定したものも後から自由に変更できるため、難しく考えすぎる必要はありません。

インスタンス設定にあたっては、まず運用するサーバー地域の設定、いわゆるリージョン設定を行います。基本的に実際に運用する地域の近くにあるサーバーを選ぶのがベターですが、リージョンごとに対応サービスが異なるので、あらかじめ対応リージョンも確認しておきましょう。リージョンが決まったら実際に導入するAMIの設定を行い、続いてインスタンスタイプも設定します。インスタンスの詳細を決め、セキュリティグループを設定したら、運用の前準備は完了です。

従来のサーバーセットアップに比べて、EC2は簡単にサーバーを立ち上げられるよう設定されています。ただ、サーバー設定のようなインフラ構築は、サーバー運用に慣れていない初心者が対応する上ではわからないことも多く、専門的な知識のインプットが必要です。自社にサーバー運用ができる十分なリソースがない場合、外部のシステム会社にEC2の立ち上げを委託してしまうのも良いでしょう。迅速なセットアップと安心の維持管理で、速やかに事業を動かせるようになります。

つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

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この記事では、Amazon EC2の概要や導入のメリット、EC2立ち上げに伴うセットアップ手順について解説しました。EC2は便利なクラウドサービスですが、運用にあたっては専門知識も必要であるため注意が必要です。アイミツでは、EC2の運用を委託できるシステム会社を、あなたのニーズに合わせて紹介しています。EC2運用を検討の際には、お気軽にご相談ください。

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