AWSとは?特徴、代表的なサービスを解説【2024年最新版】
BtoBのクラウドサービスとして、国内外で最も普及しているサービスの一つが、Amazonの提供するAWSです。AWSが広く活用されているのには、どのような背景があるのでしょうか。
この記事では、そんなAWSの特徴や導入に伴うメリットとデメリットとは何かを解説しながら、AWSが提供する具体的なサービス内容について紹介します。これからAWSの運用を進めたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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AWSとは
そもそもAWSとはAmazon Web Servicesの略称で、事業者や研究組織向けにAmazonが提供しているクラウドサービスの総称です。AWSはいくつものクラウドサービスを有しており、その数は100を超えます。クラウドサーバーやストレージといった、事業の基本となるシステムの提供はもちろんのこと、AI開発やWebサイト構築、そのほかアプリケーション開発環境の提供など、実に多様なテクノロジー活用のプラットフォームとして活躍しているのが特徴です。
世界中の名だたる企業が運用しており、日本も例外ではありません。サービスの日本語化が今では進み、大企業や中小企業におけるAWS活用に事例も増えています。
従来の物理サーバーとの違い
AWSはクラウド経由でサーバーを提供し、それを起点にさまざまなサービスを利用できるというのが特徴です。従来の物理サーバーと大きく異なるのは、オンラインを経由してサーバーを仮想的に使えるところでしょう。
物理サーバーを利用する場合、サーバーを自前で購入する必要があり、その上環境をセットアップする手間もかかることから初期の運用負担が非常に大きいというデメリットを抱えていました。しかしAWSでは自前でサーバーを用意する必要がなく、オンライン経由で簡単に導入ができます。またサーバーのセットアップ手続きも簡素化されており、最低限の操作ですぐに運用環境を整えられるため、利用開始までの時間やコストを小さくできるのが強みです。
AWSを利用し実現できること
AWSを利用することで、ユーザーは多くのサービスにアクセス・利用する機会を得られます。1つのプラットフォームを経由してこれだけ多くのサービスを一括管理できるクラウドサービスはそう多くはなく、最大限活用するのがおすすめです。
サーバー構築
サーバー構築は、AWSの代表的なクラウドサービスの一種です。EC2と呼ばれる仮想サーバー構築サービスを利用すれば、自前でサーバーを用意する必要がなくなり、セットアップの負担も最小限に抑えられます。また、サーバーの拡張性や冗長性を確保する能力にも優れているため、新規にサーバーを立ち上げたい、あるいは耐障害性を高めたいと考えている場合にも役に立つのが強みです。
Webサイト構築
Webサイトを一から構築したいと考えている場合も、AWSを使ってすぐに運用を開始できます。比較的シンプルな、静的なWebサイト構築の際に活躍するのがS3と呼ばれるサービスです。コーポレートサイトや商品紹介サイトなどに必要な機能を一通り揃えており、構築だけでなくその後の運用においても効果を発揮します。動的なサイトを作りたいと考えている場合、サーバー構築に活躍するEC2を使うことで運用できる点もポイントです。
データ保管
EC2で構築したサーバーとは別に、データを保管できるストレージを確保したい場合も、AWSで賄うことができます。Amazon EBSは、いわばAWS上で運用できる外付けストレージのようなクラウドサービスで、EC2の運用状況に影響されることなくクラウドストレージとして活用可能です。EC2の運用を停止しても利用ができるため、仮想サーバーを運用する用事はないものの、データの保管場所は確保しておきたいという場合、EBSが活躍します。
データベース
データベースとは、ただデータを保管するだけでなく、データを活用するために整理して管理ができるスペースを指します。Amazon RDSは、データベースをAWSのクラウドプラットフォーム上に構築し、運用できるサービスです。データベース構築に必要なツールの提供やデータベース構築のためのストレージの確保、そして保守管理サポートなど、便利な機能を利用できます。
コールセンター機能
事業の継続性やブランド認知向上のためには、顧客との継続的な接点を確保することも大切です。AWSが提供するAmazon Connectは、クラウドベースでコールセンターサービスを立ち上げられる、便利な機能を提供します。PCが一台とインターネット環境だけでコールセンター業務を開始でき、セットアップ負担の少ない手段です。拡張性にも優れ、必要に応じてコールセンターの規模を増減しやすいのが評価されています。
VDIの構築
VDIは仮想デスクトップのことを指す技術で、サーバー上で仮想的にPCを運用できます。AWSが提供するAmazon WorkSpacesは、AWSのクラウドサーバーを介して仮想デスクトップを利用できるサービスです。あらゆる業務で活用可能なVDIであるため、ユーザーを選ばない強みを備えています。運用にはオンライン環境が必須ですが、セキュアな運用体制が整っており、運用に伴うセキュリティリスクも小さく抑えられるのが特徴です。
BIツール
BIツールは企業のデータを見える化するためのツールで、データ活用を進めたい企業には不可欠のサービスです。AWSではAmazon Quicksightという名前で提供されているBIツールがあり、ExcelファイルやCSVファイルといった形式のデータベースから情報を抽出可能です。もちろん、AWS上に構築されたデータベースと連携してデータ活用もできるため、データベース活用の幅がさらに広がります。
機械学習サービス
AWSでは、機械学習環境を構築するのに必要な各種ツールをそろえた、Amazon Sagemakerと呼ばれる機械学習支援サービスを提供しています。AI学習モデルの構築や推論の実施に必要な各種ツールが整備され、機械学習の円滑な実践に役立つのが特徴です。AIの運用をこれから進めたいが、そのための環境整備に欠けるコストや時間を最小限に抑えたいと考えている場合、積極的に利用したいサービスと言えるでしょう。
IoTサービス
AWSではIoT Coreと呼ばれる、IoT運用支援のためのクラウドサービスを備えています。モノが取得したセンシングデータをAWSのサーバーに送信し、AWSサーバーからまた別のモノにデータを送信するといった、高度なデータ連携を実現可能です。情報活用のプラットフォームをAWSに構築することで、別途サーバーを立ち上げたり専用のプラットフォームをセットアップしたりする負担を解消してくれます。
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AWSの特徴
AWSは、上記のようなサービスを豊富にそろえている点や、以下のような特徴が高く評価されていることから、多くの企業での採用が進んでいます。主なAWSの特徴について、以下では紹介します。
従量課金制
AWSは、従量課金制を採用しています。クラウドサービスを定額ではなく、使用した量に応じて変動する料金プランで提供する形態です。定額のクラウドサービスであれば、料金の範囲内でできる限りサービスを活用した方が、結果的に費用対効果は高まります。
一方、AWSの場合は使った分だけ料金が発生する制度を採用しているため、使用量が少ない場合には最小限の料金しか発生しません。それゆえ、無理にサービスを使い続ける必要はありません。
柔軟性・拡張性が高い
AWSの各種クラウドサービスは、高い拡張性を備えている点も特徴です。例えばクラウドサーバーを提供するEC2は、レンタルサーバーよりも簡単にサーバーを拡張できたり、カスタマイズできたりする点が評価されています。テンプレートを使ってセットアップ負担も小さく抑えられるので、短期間かつ最小限の負担でサーバーを構築できます。今後サービス利用のスケールを拡大したいと考えている場合などは、積極的に活用したいところです。
安定したパフォーマンス
AWSは国内外で広く普及しているクラウドプラットフォームということもあり、耐障害性や安定したクラウドサービス提供を受けられるのが特徴です。クラウドサービス利用に伴う懸念点は、サービスそのものの安定性が低く、アクセス集中などを原因に期待しているようなパフォーマンスが発揮できない点にあります。AWSは世界各国にデータセンターを構え、24時間いつでも高いパフォーマンスを発揮できるため、安心して業務を移行可能です。
高いセキュリティ
AWSのセキュリティレベルは、ほかのクラウドサービスと比較しても高水準であることも特徴です。CSAやSOCをはじめとする、多くの第三者認証を獲得しているため、高いセキュリティ環境下でサービスを利用できます。これらの基準を満たすようなセキュリティ対策を、自社で実現するには多くの時間とコストが発生するため、セキュリティコストのパフォーマンス向上においてもAWS導入は有効です。
AWSが提供する代表的なサービス
ここで、AWSが提供する各種クラウドサービスを、もう一度整理しておきましょう。サービスごとに提供する機能は異なり、必要に応じてこれらを使い分ける工夫が大切です。
仮想サーバーAmazon EC2
Amazon EC2は、AWS上で仮想サーバーを運用するための機能を備えたクラウドサービスです。正式名称は「Amazon Elastic Compute Cloud」で、Windows、あるいはLinuxをベースにした仮想サーバーを構築できます。AWSを代表するインフラ構築用クラウドサービスとして知名度が高く、Amazonが提供するサーバー上に、自社だけの専用仮想サーバーを構築可能です。
レンタルサーバーの場合、他社とサーバーリソースをシェアするような運用であるため、相互に干渉を与えてしまう可能性があります。EC2のような仮想サーバーであれば、複数のユーザーが別個に仮想サーバー構築のためのリソースを与えられるので、お互いの干渉を回避可能です。
オンラインストレージAmazon S3
Amazon Simple Storage Service、通称S3は、オンラインストレージサービスの一種です。サーバー上でデータを管理する場合、EC2ユーザーであればEC2上にデータを保管しますが、それとは別にストレージを確保し、データを管理したい場合に役立ちます。EC2とは別個にデータを管理できるため、例えEC2のサービスを利用していない、あるいはサーバーを停止している場合でも利用可能です。データの暗号化にも対応し、不正アクセスや情報流出の脅威からユーザーを守ります。
フルマネージドデータベースサービス Amazon RDS
Amazon RDSはRelational Database Serviceの略称で、データをただ保管するだけでなく、データベースとして管理するための機能を提供するクラウドサービスです。データベースの構築から運用、拡張に至るまで、すべてのサポートをRDSから受けられます。
データベースの活用方法に応じて、RDSであれば最適なデータベースエンジンを選んで運用できるので、汎用性にも優れているのが強みです。サーバーはAWS上で確保でき、維持管理負担を最小限に抑えられます。
サーバーレスコンピューティングサービス AWS Lambda
AWS Lambdaは、AWSを通じてサーバーレスにアプリケーションを開発できるクラウドサービスです。「サーバーレス」と称していますが、これはユーザー側でサーバーの運用管理負担が発生しないだけであり、厳密に言えばAWSが提供しているクラウドサーバー上で稼働しています。
プログラムを動かす上で必要なコードを開発者が用意するだけで、すぐにアプリケーションを構築できるのが特徴です。開発環境として不可欠であったサーバーの運用管理が必要なくなるため、アプリ開発におけるコスト削減や生産性向上に大きく貢献します。
フルマネージドの運用監視機能 Amazon CloudWatch
Amazon CloudWatchは、AWS上で運用する各種クラウドサービスを監視するためのサービスです。各種システムの稼働状況を監視できるのはもちろんのこと、ログの保存やアラートの通知を管理者向けに提供します。
また、リソースの変更などのイベントをあらかじめスケジュールしておき、自動でカレンダー通りに実行してくれる機能も搭載されているなど、ただの監視にとどまらない業務効率化を実現できるのも強みです。CPUの負荷が大きくなったらサーバーの増設を促すなどの、管理者の負担削減に貢献します。
DNSサービス Amazon Route53
Amazon Route53は、ドメイン名をIPアドレスに変換したり、ドメイン名の登録を行ったりができるDNSサービスです。世界各国に点在するDNSサーバーと密に連携することで、遅延のない確実なルーティングを実現します。AWSが提供するクラウドサービスということもあり、ほかのAWSサービスとの連携機能に優れているのも強みです。
EC2やS3のリソースとドメイン名をマッピングできます。AWSの専用コンソールやAPIを経由し、利用ハードルが低いという点も便利です。
AWSを利用するメリット・デメリット
AWSを導入することで、ユーザーは多くのメリットを期待できます。各企業課題の解決に役立つため、メリットを最大限活かしましょう。ただ、運用にあたってはデメリットもあるため、あらかじめ注意しておくことも大切です。
AWSを利用するメリット
AWS導入の最大のメリットは、そのコストパフォーマンスの高さにあります。自社で物理サーバーを導入する必要がなくなるのはもちろん、セットアップ負担や維持管理の負担も大幅に解消されるため、スマートなビジネスモデルの構築に役立つでしょう。
また、AWSは高い水準のセキュリティレベルを実現しているため、自社でセキュリティ対策を徹底するよりもAWSを使った方が、はるかに短時間かつ低コストでサイバーセキュリティ対策が進むポイントです。調達もライセンスを契約するだけで完了なので、何週間もセットアップのために待たされる心配はありません。リソースは高い伸縮性を備え、必要であれば必要なだけサーバーを増強し、必要がなくなったらすぐに規模を縮小できるのが強みです。
AWSを利用するデメリット
AWSを導入する際は、懸念すべきデメリットもあります。AWS運用の際に悩まされるのは、やはりサービスとしての汎用性の高さゆえに、適切に各種サービスを使いこなせる設計能力が問われます。それぞれのサービスで全く異なるノウハウが求められ、日々新機能の登場やアップデートによって使用感が更新されるので、一定のスキルを持った人物でなければ使いこなすのは難しいでしょう。
また、AWSは従量課金制なのでコストパフォーマンスは軽くなりやすいものの、運用設計を整備しておかないと不用意にリソースを食ってしまい、想定していたような費用対効果が得られない場合もあります。
システム開発の費用相場
つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
システム開発の平均相場 | 233万円~ |
システム開発の種類 | 費用相場 |
簡易顧客システム | 20万円~ |
Webシステム | 130万円~ |
業務システム | 400万円~ |
システム開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
【まとめ】AWSとは何かを理解し、目的に合ったシステム開発会社を選ぼう
この記事では、AWSの概要や提供されている各種サービスの特徴、および導入のメリットとデメリットについて解説しました。AWSを使いこなせるようになれば多くの業務改善効果が期待できますが、そのためには正しく使いこなせる知識を持った人材が不可欠です。
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