VBAとは？概要やメリット、できること・できないことまで徹底解説！【2024年最新版】

Microsoftの代表的な表計算ソフトであるExcelは便利なソフトですが、より効率的な活用を実現する方法としてVBAが挙げられます。VBAは専門の資格があるほど複雑な運用が発生するものの、リソース不足や業務効率に悩まされている場合、解決策となり得るでしょう。
この記事では、そんなVBAの運用メリットや学習すべき知識について、入門者向けに解説します。

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VBAはVisual Basic for Applicationsの略称で、WordやExcelをはじめとするMicrosoft Officeシリーズに特化したプログラミング言語です。Officeシリーズを利用する際のルーティンワークなどをプログラムに落とし込み、業務の効率化を推進することができます。
もともとMicrosoftはVisual Basic（VB）と呼ばれるプログラミング言語を開発・運用しており、さまざまなMicrosoft向け機能の開発に用いられてきました。VBAはそんなVBを改良し、Office製品上で使いやすいよう設計された言語で、各種アプリケーション機能を拡張したり、一部操作の自動化などを可能にしたりすることができます。

VBAと深い関係にあるのが、マクロと呼ばれる概念です。マクロはアプリを利用する際、操作手順を事前に定義しておくことで、アプリ運用時にその通りに動作することができます。複数のマクロを組んでおけば、必要に応じてさまざまな業務の効率化が可能です。
最も有名なのがExcelのマクロ機能で、表や行列の中に関数を設定したりする作業を自動化できます。また、マクロ機能の利用にはプログラミング機能が必要ですが、Excelはマクロを記録する機能が実装されており、何度もコーディングして運用する負担を減らせる点が評価されています。

VBAもマクロも、プログラミング言語を使って作業を効率化する文脈で使われる点では同じですが、両者は異なる機能として定義されています。まずVBAですが、こちらはプログラミング言語そのものを指す言葉です。一方でマクロは、プログラミング言語を使って作業を効率化することを指します。マクロはExcel以外のアプリにおいても利用可能ですが、その際に用いられるのは必ずしもVBAとは限りません。VBAはあくまでOffice製品特化のマクロ向け言語と覚えておきましょう。

VBAは関連する用語が複数あるため、それぞれの意味を正しく把握しておくことが重要です。ここではVBAに関するキーワードの意味や違いについて紹介します。

VBAとVBの違いは、先ほども紹介したように、VBを改良したプログラミング言語がVBAという関係性にあります。VBはVBAと比べて抽象的な言語であるため、運用のためには専用の環境を整備するコストがかかる一方、VBAはOffice製品を持つ人であれば誰でも利用できるため、運用ハードルが低いのが特徴です。

VBの他に知っておきたいのが、VBEの存在です。VBEはVisual Basic Editorの略称で、VBAを使ってマクロ機能を活用するための専用のエディターです。VBAは直接ExcelなどのOffice製品にプログラムを打ち込むのではなく、VBEを介して機能を構築・実装します。

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VBAは運用前にある程度学習期間を設ける必要がありますが、利用によってどのようなメリットが期待できるのでしょうか。VBA活用の主なメリットについて紹介します。

VBAは、ExcelなどのOffice製品を日常的に使う人にとって、大幅な生産性向上が見込めるツールです。Excelを運用していると、どれだけ慣れた操作でもスピードアップには限界があり、手動操作の練度だけでは効率化の程度が属人化してしまいがちです。一方、VBAによって毎日発生する業務を自動化してしまうことで、手作業の負担を限りなく削減し、日々の業務削減に貢献するでしょう。

VBAは業務の自動化を促すツールですが、単なるプログラミング言語であり、無料で利用できるのも高く評価されています。通常、業務の自動化を促すサービスを直接導入すると、相応の初期費用や運用費用がかかるため、別途予算を計上しなければなりません。一方VBAであれば、Office製品を使う人は無料で利用が可能なので、特別なコストが導入に際して発生しないのが強みです。

VBAによって業務を自動化すれば、データ活用の機会や品質が向上するというのも強みです。VBAは特に繰り返し発生するデータの転記作業などを効率化するのに優れており、プログラム通りに作業が実行されるので、ケアレスミスが発生する心配はありません。大量のデータを扱う業務だと入力ミスなどが起こってしまう可能性も手動ならありますが、VBAであればその心配がなくなるので、現場負担の削減につながるでしょう。

具体的に、VBAを使ってどのような機能を実装できるのでしょうか。ここではVBAを使って実装できる業務についてポピュラーな例を紹介します。VBA活用のイメージが湧かない場合、以下を参考にしてください。

データを使った業務効率化は、VBAの得意分野です。VBAはMicrosoftのWebブラウザであるEdgeとの連携が可能なので、Edge上での検索結果をExcelデータにまとめるなどの処理を行うことができます。ただデータを転記するのではなく、データの検索と必要に応じて検索結果からデータを抽出し、記録できるというのが便利なポイント。キーワードを検索したり、サイトをクローリングしたりする手間が省けます。

純粋にデータのみを扱う転記作業についても、VBAは効果を発揮します。従来のデータ転記作業は、転記元のシートを参考にしながら転記先のシートを展開し、データをコピペするという細かな作業が発生していました。数枚のシート転記であれば大きな負担にはなりませんが、毎日数十枚数百枚の転記が必要となると、無視できない負担が発生します。VBAはこのようなデータ転記作業を自動化し、数時間かかるような業務を数秒で完結させられるのが強みです。

単純な数値情報の転記だけでなく、ある程度言語化された情報の作成についても、VBAは活用可能です。日々の売り上げやリサーチの記録などのレポート作成作業にVBAを導入することで、あらかじめ作成したフォーマットを必要に応じていつでも展開し、そこに必要な数値情報や状態情報などが自動で反映されるようにできます。日報作成のような業務が負担となり、残業発生の要因となるケースはめずらしくありませんが、VBAがあれば残業も解消しやすくなるでしょう。

WordやExcelといったOffice製品を連携して運用する際にもVBAは活躍します。Word内に記載されている情報をExcelに転記したり、Excel内の情報をWordに転記したりといった、ソフトの壁を超えた製品運用が可能です。データ確認をいくつものソフトを展開して行なっていたり、データをメールで送ったりする業務を、VBAによって連携しわずかなクリック作業だけで可能となるような仕組みを構築できます。

請求書や雇用契約書など、各種帳票作成の業務はVBAの得意な領域です。テンプレートをあらかじめ用意しておくことで、VBAを使って状況に応じた名前や数値情報を自動で記帳し、そのままデータを共有したり、印刷したりすることができます。これまでデータベースや名簿などを見ながら作成していた場合、確認作業がVBAの導入によって一気に減少するので、担当者の大幅な負担削減につながるでしょう。

VBAはOffice製品全般に対応しており、メールサービスであるOutlookの業務効率化にも活用できます。例えば毎日発生する情報共有のためのメール一括送信などは、VBAで簡単に自動化ができます。メールの送信業務は面倒な作業でありながら、ミスがあるとインシデントにも発生しかねません。そんな時にOutlookとVBAの組み合わせを活用すれば、担当者の負担削減につながるでしょう。

非常に汎用性の高いプログラミング言語として知られるVBAですが、全ての業務に対応できるかと言えば、そうではないのが難しいところです。ここではVBAで実現するのが難しい業務について紹介します。

大量のデータを効率よく処理することができるVBAですが、一方であまりに膨大すぎるデータを処理するとなると、スペック不足であることは覚えておきましょう。例えば機械学習のような負荷の大きな作業をする上で、VBAはあまり成果を期待できません。あくまで日常業務レベルのデータ処理に特化している言語であるため、大掛かりなデータ活用の際には別の言語の使用をおすすめします。

VBAはOffice製品の機能を拡張するためのプログラミング言語であり、VBA単体でアプリケーションを開発することはできません。ExcelやWord、OutlookといったMicrosoft製のアプリがあって初めて効果を発揮するので、アプリ開発目的でVBAを運用するのはやめた方が良いでしょう。とはいえ、Excelをベースとして機能をオリジナルにカスタマイズしたい程度のニーズであれば、VBAで十分に事足りるのは間違いありません。

VBAは便利な反面、高いレベルで運用するためには相応の時間や費用がかかることも想定しなければなりません。ここではVBA活用に向けた主なアプローチを2つ紹介します。

スタンダードなVBA活用のアプローチとしては、独学で使い方を学び、実践するという方法があります。プログラミング言語を使いこなすためにはその仕組みを座学で学んだり、実際に活用して覚えたりする必要がありますが、VBAの場合でも同様です。VBAは比較的ポピュラーな言語であるため、学習に必要な教材や情報は、インターネット上ですぐに探すことができます。Windowsユーザーであれば無料で利用を開始し、実際にプログラムを組んでみることもできるので、その有用性や使い勝手を確かめたい場合、まずは独学でスタートするのが良いでしょう。ただ、いきなりプロレベルの機能を実装するのは無理があるため、実用的なスキルを身につけるには時間が必要です。

迅速にVBAを自社の業務に適用したいと考えている場合、最も簡単かつ確実なのがシステム開発会社への依頼です。VBAは企業でも普及しているポピュラーな言語であり、さまざまなシステム開発会社がVBAの実装に向けて手を貸してくれるでしょう。システム開発会社にVBA実装を依頼すれば、丁寧なヒアリングや確認を通じ、ニーズに応じて最適なシステムを納品してもらうことができます。

VBA開発を専門のシステム開発会社に委託することは、外注費用が発生するものの、相応のメリットが期待できます。具体的にどのようなメリットがあるのかここで確認しておきましょう。

システム開発会社にVBAの開発を依頼すると、VBAの扱いに慣れたプロのスキルを頼ることができるので、クオリティについて心配する必要がなくなります。VBA開発は相応の経験が求められる業務であるため、品質はエンジニアのスキルに大きく左右されるのが事実ですが、専門のシステム開発会社であれば高水準の納品物が期待でき、ニーズに応じた最適なプログラムを実装してもらえるでしょう。

VBA開発を外部に委託することで、自社のリソースが圧迫される心配がなくなるというのもポイントです。自社で内製する場合、自社のエンジニアに負担を強いることとなるため、コア業務の進捗や品質に支障をきたす場合があります。一方で開発を委託先に全て託してしまうことで、自社リソースを圧迫する心配はありません。繁忙期を迎えていてリソースに余裕がないなどの事情を抱えている場合、開発の外部委託は有効な選択肢です。

開発にかかる時間の削減や、中長期的なコストの削減が期待できるのも、外部委託によるメリットの1つです。自社開発には人件費がかかるだけでなく時間もかかるので、新たに人材を獲得する必要なども出てくるかもしれません。一方、限定的なVBA開発のニーズである場合、わざわざ新規にエンジニアを雇って対応する場合、コストがかさんでしまう可能性もあるでしょう。開発業務の外部委託は、こういった人件費の発生を未然に防ぐことができます。

VBA開発を委託できる会社の数は多く、どの企業に委託すれば良いのか悩まされることもあります。ここではVBA開発の委託先を検討する際に覚えておきたい、企業選びのポイントを解説します。

VBA開発とは一言で言っても、具体的にどのようなマクロを実装する必要があるのかは、企業によって事情は大きく異なります。あらかじめVBAを使ってどんなことがしたいのかを決めておくことで、自社で必要としている機能を高品質で仕上げてくれる会社を探しやすくなるでしょう。依頼内容を明確にしておくことで、見積もりをすぐに算出してもらい、複数企業を比較検討するための情報を集めやすくなるという点もメリットです。

システム開発会社によって、強みとしている領域や業務は異なってきます。そのため、VBA開発を依頼する際には、その企業が得意とする業務を、サービスサイトなどで公開している実績を確認しながら検討することをおすすめします。特に自社で依頼したい開発業務が確定している場合、その分野での開発実績がある会社を選ぶことで、外部委託に失敗してしまう事態を回避できるでしょう。

システム開発の依頼は、VBAに限らず業務内容によって価格が大きく変動しやすいことを覚えておきましょう。費用の内訳や相場をあらかじめ理解しておかないと、必要以上の機能が実装され、多額の請求が行われるということもあります。1つの企業に決めうちで依頼するのではなく、複数のシステム開発会社を比較検討し、適正な価格、あるいは自社の予算内で受注してくれる会社を見極め、VBA開発会社を選定することが大切です。

つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

システム開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。

この記事では、VBAの運用メリットや具体的な活用方法、そして開発を外部に委託する際のポイントについて解説しました。VBAはExcelなどのOffice製品を効率よく運用する上で欠かせないプログラミング言語ですが、運用にはスキルが必要なため、迅速な実装には外部のシステム会社への委託がおすすめです。アイミツでは、そんなVBA開発を依頼できる、あなたのニーズに合った会社を紹介しています。VBA開発でお困りの際には、お気軽にご相談ください。

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