SQL Server（SQLサーバー）とは？特徴や構築手順をわかりやすく解説【2024年最新版】

システム開発の現場で頻繁に目にするのが、SQLサーバーの存在です。SQLサーバーは無料版も備えており初心者にも適していることから、多くの企業で導入されています。そこでこの記事では、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、SQLサーバーの特徴とは何かを徹底解説。構築の手順や接続できないときの対処法についても詳しく紹介します。

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SQLサーバーの正式名称は「Microsoft SQL Server」でMaicrosoftが提供するSQL言語を使ったリレーショナルデータベース管理システム (RDMS) のことを指します。Microsoft謹製ということもあり、Windows環境との相性がよく、データベース構築の際に頻繁に採用されている製品です。海外はもちろん、日本企業での導入事例も豊富なため、信頼性に優れるデータベースを探している場合、真っ先に候補に上がるのがSQLサーバーでしょう。情報を表形式で格納し、必要に応じて編集や検索ができるなど、効率の良いデータ活用のサポート能力に優れているサーバーです。

SQLサーバーは広く採用されている製品ですが、その理由としてはやはり他にはない特徴をいくつも備えていることが挙げられます。これから代表的な特徴でもある
1.初心者でも操作が簡単にできる
2.セキュリティ対策が整っている
3.WindowsのOSと相性がよい
4.必要な機能に応じて有料版と無料版を選べる
5.機能の拡張ができる
という5つのポイントについて、解説します。

SQLサーバーの大きな魅力の一つが、データベース構築の経験がない初心者でも扱いやすいデータベースという点です。SQLサーバーは行と列で構成されたテーブル上でデータを管理する、極めてシンプルな手法を採用しているデータベースなので、情報管理が非常に行いやすいという強みがあります。
データが格納されたテーブル同士を関連づけることで、直感的に情報を管理・活用することが可能。マウス操作だけでデータを取り扱えるなど、これまでITにあまり触れてこなかった人にとっても使いやすく、すぐに現場に馴染めるツールと言えるでしょう。コマンドを覚える必要もないので、データ活用の文化を速やかに浸透させたい企業には嬉しいサーバーです。

SQLサーバーは、他のデータベースと比べてセキュリティ能力に優れているという点が評価されています。SQLサーバーには複数のユーザーが同時にアクセスできるため、コラボレーションが簡単であるのはもちろんですが、それぞれのユーザーごとにアクセス権限を細かく設定することが可能です。そのためユーザーIDが外部に漏れない限り、第三者が自由に機密情報にアクセスしたり、誰でも簡単に機密情報に触れたりできるような環境を防ぐことができます。
また、万が一に備えてバックアップを確保しておいたり、データベースを復元したりすることもできるため、サイバー攻撃などによって既存のデータベースが稼働できなくなった場合でも、安心して業務を継続できます。

上でも少し触れましたが、SQLサーバーはMicrosoftが手掛けているリレーショナルデータベースなので、Windowsとの相性が極めて良いと言えます。また、C#のようなMicrosoftが手掛けるプログラミング言語との相性も優れており、言語的な互換性で悩む心配が少ないのもメリットと言えるでしょう。
もう一つポイントなのが、SQLサーバーはWindowsだけでなくLinuxにも対応しているところです。LinuxはOS開発の現場などで使用されるオープンソースのOSですが、互換性の心配をすることなくSQLサーバーを使えます。WindowsとLinuxの両方を使用している現場などでは、SQLサーバーは重宝するでしょう。

SQLサーバーは、有料版と無料版が用意されています。無料版は2種類で、非運用環境のデータベース開発・テスト向けの「Developer」と、アプリケーション開発・運用向けの「Express」です。これらに合致する場合は、無料版のSQLサーバーを活用しましょう。

有料版は、オンプレミスとクラウド版が用意されており、Azure・エッジ・オンプレミスから選択可能です。性能に応じて「Enterprise」や「Standard」といった、複数のエディションが用意されています。自社の予算や必要に合わせて各エディションをグレードアップさせるだけで良いので、キャパシティの問題で別の製品に乗り換える必要はありません。まずは無料からスタートし、有料版へと切り替えるのもいいでしょう。

SQLサーバーは、T-SQL（Transact-SQL）と呼ばれる独自言語を使って開発を行うことができるデータベースです。これはMicrosoftが独自に拡張を行ったSQL言語の一種で、SQL言語の感覚で運用することができます。つまり、通常のSQLでは難しかった細かなデータベース操作も、T-SQLがあれば実現可能なのです。
注意点としては、T-SQLはSQL言語の系列であるとはいえ、運用スキルを身につけるには少し時間がかかることが挙げられます。これまでSQL言語を使ったことがある人ならすぐに身につけられるかもしれませんが、SQLの仕組みを理解しないままT-SQLに手をつけると、余計に時間がかかってしまう可能性は懸念すべきところです。

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続いて、SQLサーバーを実際に構築する際の手順について、解説します。SQLサーバーの構築は、主に

・SQLサーバーをインストールする
・SSMSをインストールする
・SQLサーバーの初期設定を行う

という3つの手順に則って行います。複数回のインストール手続きが発生するとともに、初期セットアップも手動で行う必要があるため、具体的にどのような作業を行うことになるのか、この記事を読んで理解しておくことをおすすめします。

まず必要なのは、SQLサーバーそのものをインストールする手続きです。Microsoftの公式サイトの、SQLサーバーをダウンロードページからインストールを行いましょう。SQLサーバーは無料のものと有料のものがありますが、ここでは無料のエディションをインストールする流れをご紹介します。DeveloperまたはExpressのどちらかを選択してください。なお、インストールの種類は複数選ぶことができますが、初めての場合は[基本]のインストール方法を選びましょう。

SQLサーバーがインストールできたら、続いてSSMSをインストールします。SSMSはSQL Server Management Studioの略称で、SQLインフラ関連の統合開発環境です。こちらもMicrosoftの公式ページからインストールができるので、進めておきましょう。

SQLサーバーとSSMSをインストールできたら、セットアップを行います。Windowsならスタート画面から[Microsoft SQL Server Tools ]を選び、ここから[Microsoft SQL Server Management Studio]をクリックすればSSMSを起動可能です。クリックしたのちサーバーとの接続を実行し、サーバーの運用準備が整えることができます。データベースから[新しいデータベース]を選択することで、テーブル作成の準備は完了です。あとはSQL文をテーブル上に記述して実行すれば、テーブルが出来上がります。

SQLサーバーとの接続がうまくいかないケースは決して珍しいことではなく、何らかのエラーが発生しているか手続きに問題があったことが原因として考えられます。サーバー接続ができない場合、まず試したいのはTCP/IPの有効化やポートの設定です。TCP/IPは有効になっているかどうか、ポート番号は適切なものが設定されているかどうかを確認しましょう。続いて、Windowsのファイアウォール設定が悪影響を与える可能性があるため、この点も確認しましょう。構成がうまくいっていないと、SQLサーバーがファイアウォールによって遮断されている可能性があります。ファイアウォールを一度オフにし、つながるかどうかを確認してみると良いでしょう。また、その他のトラブルシューティングについてはMicrosoftの公式ページに具体的な事例と対処法が書かれているので、そちらも参考にしてください。

つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

システム開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。

この記事では、SQLサーバーの特徴や構築の際に覚えておきたい手順について、解説しました。SQLサーバーはWindowsやLinuxとの相性が良く、国内企業でも頻繁に採用されているデータベースです。ただ、実際の構築に当たっては技術的な手続きも多く、ビジネス目的での運用については専門の会社に委託した方が良いケースもあります。
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