IoTに欠かせない通信技術とは?主な通信方式をまとめて解説【2024年最新版】
IoTはネットワーク技術を活用したハイテクノロジーです。デバイス本体の性能向上はもちろん、通信技術の進化によってもその利便性は上がり続けています。IoTにはLPWANをはじめとした多様な通信方式が用いられていますが、この記事ではIoTに欠かせない通信技術について詳しく解説します。
【関連ページ】
システム開発にかかる費用・相場感や、あなたの目的別にシステム開発会社をお探しいただけます。
システム開発の費用・相場
IoTに対応できるシステム開発会社一覧
IoTに欠かせない通信技術/通信方式とは
IoTは「Internet of Things」の略称で、モノとモノをネットワークで接続することにより、相互運用が可能になるという技術です。単体での運用ではなく、モノ同士を接続することで高いパフォーマンスを発揮します。そのためIoTの利用においてはネットワーク通信が大きな意味を持っており、正しい接続環境の整備が高度なIoT活用においては欠かせません。
IoTで利用される通信技術・方式
IoTはデバイスに応じてさまざまな通信手段が採用されており、運用環境や導入製品に合わせて使用する手段が異なります。以下はIoTにおける代表的な通信技術です。
Wi-Fi
Wi-FiはスマホやPCでのインターネット利用においても馴染み深い、代表的な無線LAN通信方式の一種です。IoTデバイスのネットワーク化においても例外ではなく、同じ施設内のIoTデバイスを接続する際などに頻繁に採用されています。Wi-Fi対応のIoTデバイスは豊富なため、使用頻度が高い技術です。
5G
5Gは、4Gに次ぐ次世代の高速通信回線として注目されている移動通信システムです。従来の4G回線よりもはるかに高速な通信が可能で、光回線に劣らない、あるいはそれ以上の速度を実現するとして期待されています。スマホのさらなる高速利用はもちろん、IoT業界でも5Gには注目が集まっています。画像や動画などの負荷の大きなデータを高速でやり取りできる、便利な通信手段です。
NFC
NFCは「Near Field Communication」の略称のことで、日本だと「近距離無線通信」の和訳で呼称されることもある技術です。デバイスとデバイスを近づけて使用する必要がありますが、ケーブルで接続するような手間はかからず、非接触でデータを共有できます。NFCにはいくつかの種類があり、以下は代表的なものです。
FeliCa
FeliCaは、ソニーが開発した日本独自規格のNFCです。「Type-F」という呼称が使われることもあり、「Suica」をはじめとする交通系ICカードなどに採用されています。反応速度が早く、セキュリティ面にも優れている点が特徴です。
Type-A
Type-Aはオランダの企業が開発したNFC技術で、最大の特徴は比較的安価に生産ができる点です。NFCは便利な技術ですが、実際に生産して運用するとなると相応のコストがかかります。Type-Aは高いコストパフォーマンスでNFCを利用したいという需要に最適で、タバコ購入IDである「taspo」などに採用されているのが特徴です。
Type-B
Type-Bはアメリカの企業が開発したNFCです。特徴は内部にCPUを搭載している点で、処理速度はもちろんセキュリティの面でも優れたパフォーマンスを発揮します。生産には相応のコストがかかりますが、高セキュリティなことから、運転免許証やパスポートなど、高い精度が求められるID管理などに採用されている技術です。
LPWAN(LPWA)
LPWAN(LPWA)は、電力消費を小さく抑えつつも、長距離の通信を可能にする通信技術です。大容量のデータ通信には向いていませんが、電力消費が少ないため電池の寿命が長く、長期間運用することが可能。LPWANにも種類があり、国からのライセンスが必要なものと、そうでないものに分けられて運用されているのが特徴です。
Bluetooth
Bluetoothは10〜100メートル以内の短い距離でIoTデバイス同士を接続するのに使われている、無線通信技術です。消費電力は小さいながらも、長時間通信を接続し続けることができる安定性が高く評価されており、IoTスピーカーやセンサー、キーボード、マウス、ワイヤレスイヤホンなど多くのものに採用されています。
Z-Wave
Z-Waveは近距離での無線通信に対応している、IoTデバイス向けの通信技術です。スマートホームの実現を想定して開発された通信手段で、IoTデバイス同士の接続を円滑に進められるのはもちろん、低電力で使用できます。通信量は決して多くはありませんが、IoT運用には十分なキャパシティを備えている点が特徴です。
ZigBee
ZigBeeも近距離の無線通信に対応している通信技術の一種で、通信速度は速くないものの、電力消費が小さいという強みを備えています。IoTデバイスを接続して運用することを想定しているため、ビルや工場などの敷地内で無線通信を行うのには十分なパフォーマンスを発揮することが可能です。
Matter
Matterはスマートホーム化を推進するために開発された、比較的新しい通信形式の一種です。IoTデバイスは各社から多様な製品が発売されていますが、通信方法に互換性がないという問題を抱えていました。Matterはそのような互換性の問題を解消するために誕生した共通規格で、異なる企業同士の通信であってもスムーズに相互運用ができます。
「自社にあった会社が見つからない」「会社選びに時間が割けない」とお悩みの方は、お気軽に「PRONIアイミツ」にお問い合わせください。数あるシステム開発会社からあなたの要望にあった会社をピックアップして無料でご紹介いたします。
特に重要な通信技術・LPWANとは
IoT通信のなかでも重宝されている通信技術の一つが、LPWANです。ここではLPWANについて、もう少し詳しく解説します。
LPWANとは
LPWANは「Low Power Wide Area Network」の略称で、LPWA(Low Power Wide Area)と呼ばれることもあります。その名のとおり、少ない電力で広域エリアをカバーできる無線通信技術のことです。広い範囲でIoTデバイス同士を接続する大規模ネットワークの構築に役立ちます。省電力で稼働できることから、通信コストの削減にも有効です。
LPWANの種類
LPWANには大きく分けて、アンライセンスバンドとライセンスバンドの2種類があります。アンライセンスバンドは、ひと言で言えば無線免許を取得する必要のないLPWANのことです。ノイズを小さく抑えられ、長距離の通信にも耐えられる安定性を備えているのが特徴で、代表的な通信規格にSigfoxやLoRaWANといったLPWANがあげられます。
一方のライセンスバンドは、国の無線免許を取得して利用しなければならないLPWANのことで、大手キャリアが提供するLTEの周波数帯を使用しているのが特徴です。代表的な通信規格に、NB-IoTやLTE-Mなどがあげられます。
LPWANがIoTに欠かせない理由
LPWANがIoTの活用において重宝されている理由には、以下の3つがあげられます。
低消費電流性能で長時間稼働
LPWANの特徴のひとつとして、電力消費量がほかの無線通信技術に比べて小さいことがあげられます。電力消費量が小さいということは、運用するデバイスのために電源を確保する負担が小さく、電池交換などの負担も発生しにくいため、安定してIoTデバイスを運用できるということです。長時間稼働できる上、メンテナンス運用の負担軽減に役立つ点が高く評価されています。
10km以上の長距離通信もOK
LPWANは単に消費電力が少ないだけでなく、それでいて長距離の通信ができる点が高く評価されています。無線通信技術の多くは基本的に近距離での通信にのみ対応しており、遠距離通信までカバーができないというケースは少なくありません。一方でLPWANは通信距離が多少遠くとも安定したパフォーマンスを発揮できるため、高い利便性を得られるのが特徴です。広範囲にわたってIoT環境を整備したい場合には欠かせない技術と言えます。
コストダウンも実現
LPWANはIoT運用のコスト削減においても効果が期待できます。消費電力が小さいため、光熱費がかかりにくいのと、低速通信であるため通信量は常に小さく、過剰な通信料金が発生するリスクが小さい通信手段だからです。IoT運用に伴うコストの増大を懸念するユーザーにとっては魅力的な選択肢と言えるでしょう。
IoTにおけるLPWANの活用例
LPWANは日本でも広く使用されており、IoT環境の整備に役立っています。ここではLPWANの活用事例をご紹介します。
山梨県山梨市の例
山梨県山梨市では、LPWANを使ったIoT活用により、地域課題の解決に取り組んでいます。人手不足や高齢化が進む農業において、LPWANを採用したIoTデバイスを使用して環境状態を適切に管理し、農業従事者の負担軽減に努めたり、河川の水位変化をIoTデバイスで監視し、防災に役立てるといった使い方が見られます。
また、高齢者にIoTデバイスを装着してもらい、日々の生活の様子をモニタリングすることで、異常を検知した際にはすぐに職員が駆けつけたりできるような福祉環境の整備にも役立てているようです。
沖縄県宮古島市の例
沖縄県宮古島市では、LPWANを使用したマンゴー栽培の負担軽減に向けた実証実験が進んでいます。対象のビニールハウスにおけるCO2濃度や温度、湿度などを正確にリアルタイムで計測し、農業従事者の経験に頼らない、正確で客観的な栽培を行える環境を構築しています。マンゴーは単価の高い果物ということもあり、IoTの活用で効率的な栽培をした際の費用対効果が高いと言えるでしょう。高級果樹を従来よりも手軽に収穫し、低コストで流通させる上でも重要な取り組みだと言えます。IoTによる栽培ノウハウが蓄積されれば、マンゴーを市場で見かける機会も増えるかもしれません。
システム開発の費用相場
つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
システム開発の平均相場 | 233万円~ |
システム開発の種類 | 費用相場 |
簡易顧客システム | 20万円~ |
Webシステム | 130万円~ |
業務システム | 400万円~ |
より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
【まとめ】IoTの通信手段でお困りの方はPRONIアイミツへ
この記事では、IoTの活用には欠かせない主な通信手段について解説しました。IoTの通信方法にもいくつかの種類がありますが、なかでもLPWANは汎用性が高く、多くの現場で採用されている技術です。
PRONIアイミツでは、LPWANをはじめとしたIoT環境の整備を支援できる会社を、あなたのニーズに合わせてご紹介しています。IoTの導入をご検討の際には、ぜひお気軽にご相談ください。
【相談前にまずは会社一覧を見たいという方はこちら】
IoTに対応できるシステム開発会社一覧
【費用感を知りたいという方はこちら】
システム開発の費用・相場
システム開発会社探しで、こんなお悩みありませんか?
-
一括見積もりサイトだと
多数の会社から電話が・・・ -
相場がわからないから
見積もりを取っても不安・・・ -
どの企業が優れているのか
判断できない・・・
PRONIアイミツなら
発注先決定まで
最短翌日
- 専門コンシェルジュが
あなたの要件をヒアリング! - 10万件の利用実績から
業界・相場情報をご提供! - あなたの要件にマッチした
優良企業のみご紹介!
診断とヒアリングから
お探しします