Delphiとは?特徴やメリット、学習方法について解説【2024年最新版】
技術の進化や新たなニーズに対応し、さまざまなプログラミング言語や開発ツールが誕生するなか、Delphiは長きにわたって人気を集め、多くの現場で利用されてきました。昨今、新バージョンがリリースされるなど、まだまだ発展を続ける勢いです。
そこでこの記事では、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、Delphiの特徴やメリット、使用する際の注意点や学習方法などについて、詳しく解説します。
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Delphiとは
Delphi(デルファイ)は元々、Borlandというアメリカのソフトウェア企業によって1995年に公開されました。主にWindows向けのアプリケーション開発に利用された統合開発環境(IDE)です。
現在のバージョンは、エンバカデロ・テクノロジーズという同じくアメリカの企業によって提供されています。Windowsをはじめ、macOS・Linux・iOS・Androidといった複数のプラットフォーム向けアプリケーションに対応しており、Webやモバイルなど、さまざまな形態のアプリケーション開発において、高い生産性を実現しています。
統合開発環境(IDE)とは
統合開発環境(IDE、Integrated Development Environment)は、アプリケーションやソフトウェアの開発を効率良く実現するための、統合的な環境です。開発には、ソースコードを記述するエディタや、コンピュータが実行可能なファイルを作成するコンパイラ、プログラムの不具合を検出するデバッガなど、さまざまな機能やツールが必要となります。以前は、個別に提供されていたこれらを入手し、それぞれを単独で活用しながら進めていたため、開発には相応の手間や労力が必要でした。
そこで、開発者の負荷軽減や、効率化による品質向上のため、さまざまな機能を集約して一元的に提供する、統合開発環境が誕生しました。統合開発環境では、エディタ・コンパイラ・デバッガといった開発に必要なツールが統合され、シームレスに活用できるほか、作業を効率的に進めるための多くの機能が用意されており、スムーズかつスピーディーな開発が実現できます。
Delphi誕生の歴史
Delphiという名前は、ギリシャの古代都市であるデルフォイに由来します。最初のバージョンである「Delphi for Windows」は、上述のとおり1995年に誕生し、Windows 3.1用として開発されたものです。高速なコンパイラや視覚的な開発手法は、当時のエンジニアから多くの注目を集めました。以後、1年ごとにバージョンアップされ、1999年には「Delphi 5」が発表されます。
その後、2001年に発表された「Delphi 6」では、Webサービスの作成機能や新たなデータベースフレームワークを搭載するなど大きくバージョンアップされ、Personal版が無償で提供されたこともあって、日本でも知名度を広げました。以後、2011年に発表された「Delphi XE2」でクロスプラットフォームに対応するなど、次項で言及する最新バージョンにいたるまで、度重なるアップデートにより数多くのニーズに応えながら、現在も進化を続けています。
2023年RAD Studio 11.3 Alexandriaが提供開始
2023年に、Delphiの新バージョンとなる「RAD Studio 11.3 Alexandria」が、エンバカデロ・テクノロジーズによって提供開始されました。「RAD Studio 11.3 Alexandria」は、モバイル向け生体認証のコンポーネントによるサポートや、機能改善による開発アプリケーションのUX向上、迅速なコーディングサポートなどを実現し、パフォーマンスや安定性がより進化したものとなっています。
Delphiの特徴
上述したような歴史を持ち、長きにわたって利用されているDelphiですが、どのような特徴があるのでしょうか。以下より、Delphiの主な特徴を紹介します。
オブジェクト指向
Delphiには、オブジェクト指向という特徴があり、大規模なプロジェクトにおいても対応が可能です。オブジェクト指向とは、関連するデータや処理を1つにまとめ、オブジェクトという単位で扱うことを可能とするプログラミングの概念です。オブジェクト指向の代表的なプログラミング言語には、C++やJava、PHP、Rubyなどがあります。
クロスプラットフォーム
Delphiは、度重なるバージョンアップによってクロスプラットフォームに対応できるよう進化しました。Windows・macOS・Linux・iOS・Androidといったさまざまなプラットフォームにまたがるアプリケーションの開発が可能です。
UIコンポーネント
Delphiには、ヴィジュアルコンポーネントライブラリ(VCL)を利用して視覚的に開発できる、UIコンポーネントという特徴があります。これにより、アプリケーションで使用する部品(コンポーネント)をドラッグ&ドロップで手軽にUI構築することが可能です。
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Delphiのメリット
上述したような特徴を持つDelphiには、さまざまなメリットがあります。主なメリットは、以下のとおりです。
・クロスプラットフォーム対応により、さまざまな環境で動作するアプリケーションの開発が可能
・UIコンポーネントにより、視覚的な開発が可能な上、画面デザインを確認しながら作業が進められるため、開発者の負担が軽減される
・コーディングをサポートする機能が充実しており、スムーズかつスピーディーなコーディングが実現できる
・最適化されたコンパイラにより、コンパイルのスピードが速い
・オブジェクト指向型のため、大規模な開発にも対応できる
Delphiを使用する際の注意点
多くの特徴やメリットを持つDelphiですが、使用する際には注意点も存在します。主な注意点は、以下のとおりです。
・Java・PHPなど高い人気を誇るプログラミング言語の統合開発環境に比べればメジャーとは言えないため、Delphiを扱えるエンジニアが豊富にいる状況ではない
・上述と同様の理由により、習得の最適な方法を見つけづらい恐れがある
・開発できるアプリケーションはクロスプラットフォーム対応であるものの、Delphi自体はWindows上でのみ動作する
Delphiで使用されるプログラミング言語とは
Delphiでは、Object Pascalと呼ばれる専用のプログラミング言語を利用して開発します。Object Pascalで完成されたソースコードは、コンパイルによってそれぞれのプログラミング言語に変換されるというプロセスを踏みます。その際に使用される主なプログラミング言語は、以下のとおりです。
PHP
Webアプリケーションの開発などにおいて、フロントエンド・バックエンドを問わず、数多く利用されています。初心者にも習得しやすいプログラミング言語です。
JavaScript
主に、Webサイトにおけるブラウザでのフロントエンド処理や、ゲームの開発などに利用されています。汎用性に優れており、近年はサーバーサイドでも活用されているプログラミング言語です。
Python
シンプルな文法を持ち、容易に読みやすいソースコードが記述できるプログラミング言語です。AIにおける機械学習やディープラーニングなどの処理にも活用されています。
Java
歴史があり、多くのエンジニアに支持されているプログラミング言語です。Webアプリケーション・モバイルアプリケーション・組み込み系システムなど、さまざまな用途で活用されています。
C#
Javaに似た構文構造で、同じC言語系列のC++よりも扱いやすいと言われるプログラミング言語です。生産性や柔軟性に優れており、Webアプリケーションの開発などに適しています。
Delphiを学習するには
Delphiは、提供元であるエンバカデロ・テクノロジーズの公式サイトより、ダウンロードすることが可能です。個人ユーザーであれば、無料の「Delphi Community Edition」が利用できますが、開発したアプリケーションの年間売り上げが5,000USドル未満であるという条件があります。
Delphiおよび専用のプログラミング言語であるObject Pascalを学習するには、市販されている入門書をはじめ、公開されているチュートリアルやWebサイトを活用します。オブジェクト指向やコンポーネントの概念を理解しているエンジニアであれば、習得は困難ではありません。初心者であっても、視覚的な開発手法により、少しずつ理解を深めることが可能であると考えられます。
Delphiを使用したシステム開発は外注も検討を
Delphiには多くの特徴やメリットがあり、クロスプラットフォームにも対応しているため、さまざまなシステムやアプリケーションの開発を効率的に進めることが可能です。一方で、Delphiを扱えるエンジニアは豊富にいるわけではないため、内製化に向け自社で人材を揃える際には、相応の手間や時間を要することが予想されます。また、ビジネスで利用するための有償版Delphiや機器類の調達など、環境整備のための初期投資も必要です。
そのため、Delphiを使用した開発は、専門業者への依頼も検討することをおすすめします。委託費用はかかりますが、人材を揃える労力や環境を整備するコストが不要となる上、優秀な業者に依頼できれば、品質の高いシステムやアプリケーションが短期間で実現し、結果的に高い費用対効果が得られる可能性があります。
システム開発の費用相場
つづいては、システム開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
システム開発の平均相場 | 233万円~ |
システム開発の種類 | 費用相場 |
簡易顧客システム | 20万円~ |
Webシステム | 130万円~ |
業務システム | 400万円~ |
より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
【まとめ】Delphiによる開発の依頼先をお探しの方はアイミツへ
以上、Delphiの特徴やメリット、使用する際の注意点や学習方法などについて、解説しました。前述のとおり、昨今新たなバージョンが発表されるなど、現在もDelphiは進化を続けており、今後さらに発展していくものと考えられます。本記事を参考に、Delphiの概要を理解した上で、ぜひビジネスの成功につながる効果的なシステムやアプリケーションを開発してください。
また、Delphiを利用したシステムやアプリケーションの開発を依頼する会社の選定にお悩みの際は、ぜひ「アイミツ」をご利用ください。ご要望をお伺いした上で、それに見合った開発会社を複数ご紹介します。お気軽にご相談ください。
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