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アプリ開発におけるテストとは?項目・注意点も解説【最新版】【2024年最新版】

更新日:2024.01.24

現代はスマートフォンをひとりが1台持つ時代で、アプリの利用も日常化しています。アプリ市場の成長は右肩上がりで、これから開発を計画している方も多いことでしょう。

多くの競合のなかで勝ち抜くには、アプリの品質が重要なポイントとなります。不具合だらけのアプリではユーザーの信頼を失うため、リリース時にはエラーのない状態でなければなりません。そのために必要なのは開発段階でのテストです。念入りなテストを行えば、よりよいものを提供できるでしょう。

本記事ではアプリ開発で重要なテストについて詳しく解説し、テスト項目と実施の注意点についてもお伝えしていきます。

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アプリ開発においてテストを行う理由

アプリのリリース前にテストを行う理由は次の2点です。

・エラーを無くす
アプリ開発ではエラーがつきものです。テストはトラブルが起きないか確認するための重要なステップ。仮にエラーがあるままリリースをしてしまうと、クレームの受付や改修費用など無駄なコストと労力が発生します。アプリテストは企業のダメージを最小限に抑えるうえでも必要不可欠です。

・品質向上のため
テストを行うことでアプリの品質向上を目指せます。低品質なものをリリースすれば顧客満足度は低下し、結果として普及もしないため、品質向上は業績に直結する要素だと言えるでしょう。

アプリ開発におけるテストの種類

アプリ開発のテストには大きく分けて「単体テスト」「結合テスト」「システムテスト」の3つがあります。それぞれのテスト内容について簡単に解説します。

1.単体テスト(ユニットテスト)

単体テストはユニットテストとも呼ばれ、プログラムの単位ごとに正しく機能を果たしているかどうかを確認するテストです。

クラスや関数で設計通りに機能するか、論理構造が適切かどうかを確認します。単体テストはモジュール結合をする前の段階で行うため、問題点があっても修正が容易です。開発全体のバグをあとから修正するのは大変ですが、単体テストの段階で問題を発見できれば修正コストを大幅に削減できます。

2.結合テスト

結合テストは、単体テストで検証した複数のプログラムを同時に稼働させて行うテストです。

結合テストを行うには単体テストがすべて終了していることが前提で、結合テストの段階では単体でのテスト項目はほとんど行いません。主に動作を確認し、操作と機能動作の組み合わせが適切か、仕様書通りの仕上がりになっているかどうかを念入りにチェックします。

3.システムテスト(総合テスト)

システムテストは単体テスト、結合テストを終えたあとの最終段階のテストです。

すべてのプログラムとハードウェアを合わせてシステムを全体的にチェックし、開発した通りにシステムが機能するか、仕様書通りの性能要件を満たしているか、本番と同じ使用環境でさまざまな角度から確認します。開発段階では見えなかったバグや、ハードウェアの環境に関連する不具合を見つけることも可能です。

行われるテストの主な項目

アプリ開発のテストでは機能、性能、負荷、セキュリティ、ユーザビリティ、それぞれの角度から不具合がないかどうかをチェックします。ここでは各テストで行われる内容について見ていきましょう。

機能テスト

機能テストではアプリが仕様を満たしているかどうかを確認します。

アプリ開発における機能とは「どのように動作するか」ではなく、アプリが「何をするか」です。アプリではあるアクションに対して処理結果が画面上に表示されますが、その裏ではデータベース更新やさまざまな処理が行われています。機能テストではこうしたアクションに対し、処理が適切に実行されるかを丹念にチェックしていくのです。

機能はシステム、サブシステム、各プログラムのすべての階層で表現されているため、機能テストはあらゆるレベルで実施する必要があります。また、ブラウザの種類やバージョンによって挙動が変わることもあるため、代表的なwebブラウザのすべてでテストを行わなければなりません。

性能テスト

性能テストでは、ユーザーが快適に使用できるかどうかに着目します。アプリケーションの操作中になかなか応答がない……といった経験は誰しもあるはずです。機能が正しく動作したとしても、反応が遅ければユーザーは快適だとは感じません。

また、性能テストでは拡張性についても確認を行います。システムが許容できる性能要件を見極める必要があるためです。将来的にユーザー数やデータベースのデータ量が増えたときに、どこまでの範囲なら対応できるのかをチェックします。処理可能なデータ量やアクセス数を確認することで、負荷を超える前にアラートで警告することが可能です。また、将来的にサーバー台数を増やす事前準備も行えるでしょう。

負荷テスト

負荷テストは、高い負荷をかけた際に正常に動作するかどうかを確認します。

通常の状態では問題なく動作しても、負荷をかけ続けると不具合を起こす可能性も。負荷テストでは事前調査としてどの場所に負荷をかけるか、なぜ負荷がかかるのか、通信や時間帯の問題はないか、実稼働時の負荷に耐えられるのかなどを確認します。

実際に行う内容は「ストレステスト」と「ロードテスト」の2種類。ストレステストでは、予想以上の負荷をかけた場合にどのような不具合が起こるのかを確認します。ロードテストは、上限に限りなく近いアクセスを受けた場合や、最大のデータ処理を行った場合に要件通りの動作が行えるかどうかのチェックです。一見ストレステストに似ていますが、ロードテストでは正常に動作すると想定できる最大負荷から処理能力を測ります。

セキュリティテスト

負荷テストが終わったら次はセキュリティテストです。

アプリケーションの利用でもっとも恐ろしいのは情報の漏洩でしょう。たとえばECサイトでクレジットカード番号などの個人情報が流出すれば、ユーザーに損害が発生するのはもちろん、訴訟沙汰となり運営会社・開発会社も訴えられる恐れがあります。

アプリ開発ではセキュリティ対策が不可欠であり、リリース前のセキュリティテストは開発の重要なステップです。セキュリティテストのなかでも、とくに脆弱性診断と侵入テストは念入りに行います。

ユーザビリティテスト

アプリ開発のテストではユーザビリティテストも行います。ユーザビリティとは「使いやすさ」のことです。

テストでは実際にユーザーとなる人にアプリのUIや開発中のプロトタイプを使ってもらい、操作性に関する問題の所在、原因などを突き止めます。

そこで、ユーザビリティテストでは、どのような人を何人集めるのかが問題。想定ユーザーに近い属性で抽出し、条件に合う人をテスト会場に集める必要があります。

ユーザビリティテストではユーザー5名のテストで、問題の85%が明らかになると言われているため、大規模なテストは必要なく、5名程度のユーザーによる小規模なテストを繰り返すのが効果的です。

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アプリ開発におけるテストの基本的な流れ

アプリ開発のテストには基本的な流れがあります。ステップ通りに進めば効率よく終わらせることが可能です。

1.テスト計画の立案

第一段階はテスト計画の立案です。アプリ開発のテストでは、対象アプリと端末、OSバージョンについてどこまで見るのかを決定します。テスト環境は主にDevelop環境、Staging環境、Production環境の3つです。

スケジュールの策定については、開発規模や修正規模を想定したうえで、OSの内容やリソースも考慮しつつ最優先でやるべきことを精査します。テストは無理のないスケジュールで進めることが肝心であり、リリース日も余裕ある日程で決めるようにしてください。

企画仕様書がない場合はテスト設計自体がままならないため、リリース後の不具合を想定してどこまで担保するのかを決める必要があります。

2.テストの設計・準備

テスト計画の立案が終わったらテストの設計・準備です。

テスト設計とは、テスト仕様書を作ること。仕様書はアプリが正しく動作するために必要なテスト内容をまとめた「テスト観点」と、どのような手順で進めれば結果につながるかの期待結果をまとめた「テストケース」の2つとなります。

まずはテスト観点からまとめる必要がありますが、テスト観点をまとめるには要件定義書を読み、アプリの機能を理解することが不可欠です。テスト設計のクオリティを高めるためには、テスト設計のもとになる要件定義書の漏れや情報不足をなくし、厳密性を確認しなければなりません。要件定義書の内容を丸写しにすることは避けましょう。実際のユースケースを想定しながらしっかりと設計・準備を行えば失敗を避けられます。

3.テストの実行

テストの設計・準備の次はいよいよ実行です。

テストを実行する前に必要なツールを用意し、設計段階で作った仕様書に基づいてテストを実施します。バグがないかを一つひとつ丁寧にチェックしていくため、検証項目にボリュームがある場合は労力が必要です。しかし、丁寧にテストを行うほどに高品質な状態でのリリースが実現します。

4.テスト結果のまとめ・分析

テストが終わったあとは、テスト結果のまとめと分析です。

テスト結果をまとめたうえで分析を行い、バグの検出状況などを最終確認します。テスト計画で決定した内容に基づいて判定を行い、基準に満たなかった場合は必要に応じて作業をやり直すか、追加テストを行うなど何らかの措置が必要です。

計画通りの成果物ができているか、未対応のインシデントはないかなどを確認し、テストの結果報告を行います。

アプリ開発の費用相場

アプリ開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

アプリのタイプ別開発費用の相場
アプリのタイプ 開発費用の相場
アプリ開発の平均費用相場 250万円~
ショッピングカート系 100万~300万円
カタログ・フリーペーパー系 50万~100万円
通話・メッセージアプリ系 100万~500万円
ツール系 50万~300万円
ゲーム系 300万~1,000万円
SNS位置情報系 500万~1,000万円
アプリ内課金/多言語/マップ対応 各10万~20万円
SNS連携/アクセス解析 各5万円
学習アプリ系 50万円~300万円

アプリ開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。

まとめ:しっかりテストを行うアプリ開発会社に依頼しよう

アプリ開発におけるテストや項目、注意点についての特集は以上です。

アプリのリリース後に不具合が見つかった場合、改修コストと労力は想像以上に大きなものとなります。それだけに、アプリ開発でテストは重要な役割を占めており、何層ものチェックが必要です。

アプリ開発を自社で行う場合はもとより、外注する場合も基本的な流れなどの知識を持っておくことで、問題のあるアプリ開発会社への依頼は避けられます。

アプリ開発の外注を検討している方や、自社に合ったアプリ開発会社を探したい方は、ぜひアイミツへお問い合わせください。ご要望を丁寧にお伺いしたうえで、条件に沿った開発会社をご紹介させていただきます。

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