アプリの種類とアプリの開発手法を解説!必要なスキルと言語も紹介【2024年最新版】
ひとくちに「アプリ」といっても、その種類は収益化を目的としたWebアプリやスマートフォンアプリから、業務の効率化・自動化を実現するための業務系アプリケーションまでさまざまです。アプリ開発を検討しているものの「アプリの種類や違いがよくわからない」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、アプリの種類や開発手法、開発に必要なプログラミング言語、スキルなどをわかりやすく解説。ぜひ参考にしてください。
アプリの種類は主に3つ
アプリの種類は「Webアプリケーション」と「スマートフォンアプリ」「業務系アプリケーション」の3つに大きく分かれます。まずは、各アプリの特徴について解説します。
Webアプリケーション
WebアプリケーションはWebブラウザ上で動作するアプリを指すもので、代表的なものとしては「Gmail」「YouTube」などがあげられます。
ブラウザ上で利用できることからWebサイトと混合されがちですが、Webアプリは文字入力や商品購入といった動的な操作が特徴です。アプリの配信に際してストアの審査を受ける必要がないので手数料がかからず、自由度の高いアプリ開発が叶うのもメリットでしょう。
しかし、スマートフォンアプリと比較すると処理速度が落ちるため、電子書籍など動作の速度がそこまで重要視されないジャンルに適しているといわれています。
スマートフォンアプリケーション
スマートフォンアプリケーションは、各OSのストアから端末にインストールして利用するアプリケーションのことです。iPhoneをはじめとするiOS端末の利用者はApp Store、Android端末の利用者はGoogle Playからインストールを行います。
Webアプリがブラウザ上で動作するのに対して、スマートフォンアプリは端末上で動作するのが特徴です。位置情報やカメラ、通知といったスマートフォンの機能と連動でき、ユーザー側も直感的に操作できるのがメリットとされていますが、アプリの配信時には各ストアの審査を受ける必要があり、場合によっては想定以上に時間がかかることもあるようです。
業務系アプリケーション
業務系アプリケーションは業務の効率化・自動化を目的に開発されるアプリケーションを指すもので、勤怠管理システムや給与計算システムなどが該当します。
Webアプリやスマートフォンアプリが広く配信されるのに対して、業務系アプリケーションは社内での使用を前提に開発されるのが特徴です。大規模な開発となるため、システムエンジニアとプログラマーが業務を分担するケースや、一部の作業を外部の開発会社に委託するケースも珍しくありません。
なお、障害が発生してしまうと業務が停止してしまう恐れがあるので、慎重な開発・運用が求められます。
主に用いられる言語
アプリ開発に用いられるプログラミング言語は、アプリの種類によって異なります。各アプリはどのような言語で開発されているのでしょうか?
Webアプリケーションで用いられる言語
Webアプリ開発にはユーザー側から見える・操作できる部分を指す「フロントエンド」、データ処理やバックアップなどユーザーから見えない部分を指す「バックエンド」の2つの領域に分かれており、それぞれで使用する言語が異なります。
フロントエンドの開発には「HTML」と「CSS」「JavaScript」、バックエンドの開発には「PHP」や「Ruby」「Python」「Java」「JavaScript」を使用します。
スマートフォンアプリケーションで用いられる言語
スマートフォンアプリケーションの開発で使用する言語は、iOSとAndroidで異なります。
iOS向けのアプリ開発では、Apple社が開発した「Swift」もしくは「Objective-C」をプログラミング言語として使用します。一方、Android向けのアプリでは「Java」「Kotlin」「C#」といったプログラミング言語を使用して開発を進めます。
業務系アプリケーションで用いられる言語
業務系アプリケーションの開発で使用される言語は、「C言語」や「Java」「VB(Visual Basic)」などのプログラム言語と、「PHP」や「Perl」「Ruby」といったスクリプト言語に大きく分かれます。
プログラム言語は汎用性が高いことから大規模開発向きとされていますが、エンジニアのもつ技術に左右される部分も多く、開発費用も高額です。一方で、スクリプト言語は大規模開発には適しませんが、費用を抑えることができます。
アプリケーションの開発手法5種類
アプリ開発にはさまざまな手法があります。ここからは、5種類の開発手法について解説していきます。
ウォーターフォール開発
アプリ開発のなかではもっともポピュラーな手法で、要件定義から外部・内部設計、開発、テストにいたるまで流れに沿って作業が進められるのが特徴です。上流工程から順を追って下流工程へ進むさまが滝から落ちる水のようであることから、このように呼ばれています。
メリットとしてあげられるのは、工程ごとに成果物が明確に設定されているということ。要件を満たせていない場合は次の工程に移れないので、着実にプロジェクトが進められます。また、ポピュラーであることから経験者が多い点も魅力です。
その一方で、あらかじめ流れが決められていることから、開発途中で仕様変更が必要となった場合の対応が難しい点がデメリットにあげられます。スケジュールも大幅に遅れることになるため、開発者にかかる負担も大きくなるでしょう。
アジャイル開発
アジャイル開発は、英訳すると「俊敏」「素早い」という意味のとおり、スピード感のある開発に適している手法です。開発途中で変更が生じることが前提に高い柔軟性を備えており、要件定義における優先度に沿って設計、開発、テストを行い、最終的に統合させてアプリケーションを完成させます。
最大のメリットは柔軟性の高さで、仕様変更が生じた際も手戻りすることなく手間をかけずに修正が可能。「イテレーション」という小さな開発サイクルを複数用意するので、品質の改善がしやすいのも魅力といえます。
しかし、ウォーターフォール開発と比較すると技術や経験をもつ開発者が少なく、場合によっては開発に想定以上の時間を要することになることもあるようです。
RAD
RAD(ラピッド・アプリケーション・デベロップメント)は低コストで高品質のシステムが開発できる手法です。要件定義、ユーザー設計、開発、カットオーバーの4つのフェーズで構成されており、ユーザー設計・作成は開発に参加しているユーザーによって全要件を満たしていることが確認できるまで繰り返し行います。
メリットとしてあげられるのは、複雑な処理が不要で、かつ目的やユーザー定義が明確な開発で大きな効果を発揮すること。時間の制約がある中小規模の開発に適しているといわれています。
一方で、高い技術力をもつ複数名の開発者のアサインや、一定の知識をもつユーザーの参加が不可欠である点がデメリットです。
プロトタイピング開発
プロトタイピング開発は、実際に操作できるアプリを完成させた上であとから修正を行っていく開発手法です。「開発するアプリの概要はざっくりと決まっているが、詳細がまだ詰められていない」という場合に採用されています。
メリットは、詳細が決まっていない段階でもアプリ開発に着手できる点。急ぎで開発が必要なときにも「とりあえず作ってみて、詳細は徐々に詰めていく」という進め方ができるので、想定よりも早く完成することもあるでしょう。
その反面、計画性には欠ける開発手法となるため、納期が決められている場合にはおすすめできません。また、大規模な開発にも不向きとされています。
スパイラル開発
スパイラル開発は、開発工程を繰り返すことで、より完成度の高いアプリケーションを開発する手法です。一見アジャイル開発と同様にみえますが、品質保証がされた段階でクライアント評価を行うアジャイル開発に対して、スパイラル開発では品質保証がされていない段階からクライアントの評価を受けながら工程を繰り返すという違いがあります。
メリットとしてあげられるのは、修正が必要になった場合の対応が比較的容易な点。クライアントの要望も柔軟に取り入れられるため、満足度の高いアプリ開発が叶うでしょう。
一方で、修正ごとに開発工程を繰り返す必要があることから、開発コストが高額になりやすいというデメリットも。費用を抑えながらアプリ開発を行いたいという場合にはおすすめできません。
目的によって求められるアプリは違う
開発すべきアプリは目的によって異なります。それぞれのアプリが求められるのは、どのような場面なのでしょうか?
Webアプリケーションが求められる場合
webブラウザ上で動作するwebアプリケーションは、端末へのインストールが不要で、インターネット環境があれば場所を問わず利用できるのが特徴です。「端末に依存せずにインターネット上でサービスを提供したい」という場合に適しているといえます。
既存のwebアプリケーションの例としてあげられるのは、「Twitter」や「YouTube」「Amazon」など。ブラウザベースで利用できるため、多くのユーザーの支持を獲得すれば大きな影響力をもつサービスとなるでしょう。
また、webアプリは比較的学びやすいとされる言語「Ruby」で開発ができるので、「アプリを簡単に開発したい」という場合にもおすすめです。
スマートフォンアプリケーションが求められる場合
Webアプリケーションと比較すると読み込みが速く、また端末へのインストール後はホーム画面にアイコンが表示されることから、継続利用が期待できるのがスマートフォンアプリケーションの特徴です。位置情報や通知、カメラなど端末の機能もアプリで活用できるため、よりクオリティの高いゲームアプリや動画配信アプリ、カメラアプリなどを開発したい場合はこちらが適しているでしょう。
また、アプリ内課金が行えるというのもスマートフォンアプリケーションのメリットの1つ。アプリの提供を通じて収益化を目指したいという場合にもおすすめといえます。
業務系アプリケーションが求められる場合
Webアプリケーションやスマートフォンアプリケーションの多くが一般消費者向けに広く提供される一方で、いち企業の業務効率化や自動化を目的に開発されるのが業務系アプリケーションです。
顧客管理アプリケーションや勤怠管理アプリケーション、経費精算アプリケーションなどが例としてあげられ、さまざまな企業の業務改善や課題解決などに役立てられているので、「アナログでの業務に限界を感じる」「デジタル化で工数を削減したい」という場合におすすめといえます。
社内に開発リソースがある場合は内製も可能ですが、利用対象者が大人数になる場合は大規模な開発が必要となるため、外部の開発会社へ発注するケースも少なくないようです。
アプリを手に入れる方法
アプリを実際に形にするためには、当然ながら開発が必要です。ここからは、「自社開発」と「外注」の2つの方法について解説していきます。
自社で開発する
自社でのアプリ開発を希望する場合は、社内に技術者が在籍していることが必須条件です。技術者が不在の場合は、採用を検討する必要があります。
自社でアプリ開発を行うメリットは、知見やノウハウを社内に蓄積していけること。アプリ開発・運用に関するノウハウは会社の資産となると考えられるため、アプリのリリース後にも継続してブラッシュアップしていきたいという場合は自社開発を検討してみてもいいかもしれません。仕様やスケジュールの変更にも柔軟に対応できる点や、外注と比較して開発コストが抑えられるのも自社開発のメリットです。
一方でデメリットとしてあげられるのは、アプリの完成度が開発者の知識やスキルに左右されることです。また、開発者が複数の業務を兼任している場合には、ほかの業務に支障が生まれる可能性も否定できません。
外注する
社内にアプリ開発のリソースをもたない場合には、外部の開発会社へ発注することになります。
最大のメリットとしてあげられるのは、アプリ開発のプロフェッショナルに業務が依頼できることです。専門的な知識がなくても、要件定義から開発まですべての工程を外注すれば、クオリティの高いアプリが手に入れられるでしょう。「社内に開発機能はあるが、リソースに限りがある」という場合には、一部の工程を外注するという選択肢もあります。
外注のデメリットは、どうしてもコストが高くなる点。開発費用の大半は人件費となり、高い技術をもつ開発者は単価が高額になるため、高クオリティのアプリ開発を希望する場合はある程度の投資を覚悟する必要があります。
アプリ開発を行う際に必要なスキル
アプリ開発を行うためには、専門的な知識やスキルが必要です。ここからは、アプリを開発する際に求められるスキルを具体的に解説していきます。
アプリ開発に必要な言語に関するスキル
アプリ開発に欠かせないスキルとしてまずあげられるのは、プログラミング言語に関するスキルです。すべての言語に精通している必要はありませんが、自社開発ではアプリの種類によってリソースの問題が生じると考えられるため、対応が難しい場合は外注を検討しましょう。
各アプリケーションの開発で使用されるプログラミング言語は、以下のとおりです。
【Webアプリケーション】
フロントエンド:HTML、CSS、JavaScript
バックエンド:PHP、Ruby、、Python、JavaScript
【スマートフォンアプリケーション】
iOSアプリ:Swift、Objective-C
Androidアプリ:Java、Kotlin、C#
【業務系アプリケーション】
プログラム言語:Java、C言語、C++、VB(Visual Basic)、VB.net、Delphi、Objective-C、COBOL
スクリプト言語:JavaScript、Perl、PHP、Python、Ruby、VBScript、VBA、シェルスクリプト
ITスキル
ITシステム全般に関する知識も、アプリ開発に欠かせないスキルの1つです。特にサーバーやデータベース、フレームワーク、ネットワークなどに関するスキルは必須といえます。
フレームワークは汎用的な機能がまとめられたもので、定められた枠組みに従うことでアプリ開発の効率化が可能。使用するフレームワークは言語によって異なるため、言語の決定後に選定するようにしましょう。
コミュニケーションスキル
アプリ開発においても、コミュニケーションスキルは重要な要素です。
アプリ開発は1人で行うこともありますが、大規模なアプリは複数名のチームで開発を進めることも。その際は、メンバー内での密なコミュニケーションが欠かせません。多くの人が開発に携わる場合にはマネジメント能力が求められることもあるでしょう。
また、場合によっては開発したアプリのプレゼンテーションを担当する可能性もあるなど、さまざまな場面で求められるスキルといえます。
情報収集スキル
変化が速く、競争の激しいアプリ業界では、情報収集力も大切なスキルです。
日々新たな技術やサービスが生まれるなかでは、より多くの情報を収集し、さらに重要な情報を選ぶ必要があります。自身やチームにとって有益な情報が得られれば、開発効率や機能改善につなげられるでしょう。
また、技術的な問題に直面した際にも、優れた情報収集力があれば解決につながるヒントが得られる可能性も高くなります。
アプリ開発の費用相場
つづいては、アプリ開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。アプリの開発の外注も考えている場合に参考にしてください。
アプリのタイプ | 開発費用の相場 |
アプリ開発の平均費用相場 | 250万円~ |
ショッピングカート系 | 100万~300万円 |
カタログ・フリーペーパー系 | 50万~100万円 |
通話・メッセージアプリ系 | 100万~500万円 |
ツール系 | 50万~300万円 |
ゲーム系 | 300万~1,000万円 |
SNS位置情報系 | 500万~1,000万円 |
アプリ内課金/多言語/マップ対応 | 各10万~20万円 |
SNS連携/アクセス解析 | 各5万円 |
学習アプリ系 | 50万円~300万円 |
アプリ開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
まとめ
本記事では、アプリの種類や開発手法、開発に必要なスキルなどについて解説してきました。
アプリにはWebアプリケーションとスマートフォンアプリケーション、業務系アプリケーションがあり、それぞれ特徴が異なります。アプリ開発を検討する際には、どのようなアプリを作りたいのかを明確にした上で、それに適した種類や言語、開発手法を選びましょう。
アプリ開発はリソースがあればもちろん内製も可能ですが、自社での開発が難しい場合には開発会社への外注がおすすめです。しかし、数ある開発会社のなかから依頼先を絞り込むには時間と手間が必要となります。
「PRONIアイミツ」では、ご要望に合った開発会社の提案や、複数の会社の一括見積もりが可能です。「どの会社にアプリ開発を依頼すればいいのかわからない」「外注先を選定する余裕がない」という方は、お気軽にお問い合わせください。
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