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Web広告の費用相場を一覧表で紹介!予算の決め方や費用対効果を高める方法も解説【2024年最新版】

更新日:2024.08.27

Web広告の費用相場は、リスティング広告やディスプレイ広告なら月額20万~50万円程度を運用費として確保しておくのが一般的。
そのほかにもインフィード広告については、SNS媒体に出稿する場合最低予算3万円~、インフィード広告媒体に出稿するなら最低予算は30万円~と考えておきましょう。
また他のWeb広告と課金方式が異なるアフィリエイト広告の場合、初期費用5万円+月額費用3万~5万円。そこにASP手数料10~30%や、商品を紹介した人に支払う成果報酬なども発生します。

料金表

それぞれのWeb広告で、課金方式や相性の良い商品・サービスは異なるので、本記事ではそれぞれの特徴について解説していきます。

「自社でWeb広告を運用することになったがどの種類の広告を選ぶべきかわからない……」とお困りの方はぜひ本記事を参考にしてください。

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Web広告ごとの特徴と費用相場

以下からは、どういった種類のWeb広告が自社の目的や商材に合うのか、特徴や期待できる効果などについて詳しく解説していきます。

またWeb広告では、誰に対してアプローチさせたいのかを明確にする必要があります。
以下の図のとおり、顧客層、顕在層、潜在層、非認知層どのターゲット層に向いているWeb広告なのかもあわせて紹介します。

【ターゲット層の違い】

ターゲット層

リスティング広告

リスティング広告は、GoogleやYahoo!JAPANなどの検索画面に表示されるテキスト形式の広告で、検索されたワードにもとづいて広告も変わることから「検索連動型広告」とも呼ばれています。

【リスティング広告の特徴】
課金単価 【クリック課金】10~数千円/1クリック
費用相場 ・月額20万~50万円
メリット  ・検索結果の上位に表示される
・効果を得られるまでが早い
・少額(最低予算1,000円)から出稿できる
・配信開始・停止が柔軟にできる
デメリット  ・競合が多いジャンルでは単価が上がりやすい
・関心が薄いユーザーにはリーチしにくい
・認知拡大には適さない
ターゲット層  【顕在層】商品・サービスを知っており購買意欲が高いユーザー
適した商品・サービス ・サブスクリプションサービス
・利益率の高い高単価の商品・サービス
・緊急性が高い修理などのサービス

リスティング広告についてより詳しい情報を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

ディスプレイ広告

ディスプレイ広告は、GoogleやYahoo!JAPANなどの提携サイト・サービスに表示させることのできる広告です。リスティング広告の場合はテキストによる訴求ですが、ディスプレイ広告であれば画像や動画も活用することができます。

【ディスプレイ広告の特徴】
課金単価 【クリック課金】50~100円/1クリック
【インプレッション課金】10~500円/1,000回表示
【期間保証課金】数十万~数百万円/1週間
費用相場 ・月額20万~50万円
メリット  ・商品・サービスの認知度を高められる
・視覚的な要素を活用してユーザーの注意を引ける
・細かいターゲティングが可能
デメリット  ・購買意欲の低いユーザーにもアプローチするので離脱されやすい
ターゲット層  【非認知層】商品・サービスを知らないユーザー
【潜在層】需要はあるがそれを自覚していないユーザー
適した商品・サービス ・BtoCを対象とした低単価の商品
・衝動買いを促せる低単価の商品

ディスプレイ広告についてさらに詳しく知りたい人は以下もご覧ください。

リターゲティング広告

リターゲティング広告は、以前自社サイトに訪れてくれたユーザーに対し、他のWebサイトを閲覧している際にも広告を配信し、再度アプローチすることのできる広告を指します。

【リターゲティング広告の特徴】
課金単価 【クリック課金】50~100円/1クリック
【インプレッション課金】数十~数百円/1,000回表示
費用相場 ・月額10万以上
メリット  ・ユーザーにブランドを想起させることができる
・リピート購入につなげやすい
デメリット  ・新規ユーザー獲得には向かない
・ユーザーに嫌悪感を与えやすい
ターゲット層  【顕在層】商品・サービスを知っており購入を迷っているユーザー
適した商品・サービス ・検討期間が長い高単価商品(不動産や自動車など)

リターゲティング広告の費用相場については以下で詳しく説明しています。

インフィード広告

インフィード広告は、Webサイトに掲載されたコンテンツ(フィード)に自然と溶け込む形式の広告です。
ユーザーが興味を持っているニュースや記事に紛れて配信されるため広告感が薄くなります。

【インフィード広告の特徴】
課金単価 【クリック課金】10~70円/1クリック
【インプレッション課金】200~800円/1,000回表示
【エンゲージメント課金】50~300円/1エンゲージメント
【期間保証課金】想定クリック数×10~50円
費用相場 ・SNS媒体:最低予算3万円~
・インフィード広告配信媒体:最低予算30万円~
メリット  ・通常コンテンツに馴染むので自然にユーザーの目にとまる
・広告だと思わずにクリックしてもらえる
デメリット  ・クリエイティブの質が低いとコンテンツから浮いてしまい逆効果になる
・出し方によっては騙された気分になる
ターゲット層  【非認知層】商品・サービスを知らないユーザー
【潜在層】需要はあるがそれを自覚していないユーザー
適した商品・サービス ・専門的な知識が必要な商品(金融、投資など)
・検討期間が長い高単価商品(不動産や自動車など)

インフィード広告のクリエイティブ制作や運用などを代行してほしい方は以下の記事も参考にしてください。

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アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、広告を経由して商品が売れた際、広告を紹介した人に対して報酬を支払う広告です。広告を通じて発生した成果、あるいはユーザーのアクションに応じて費用が発生します。

【アフィリエイト広告の特徴】
費用相場 ・初期費用 5万円
・月額3万~5万円
・ASP手数料は報酬額の10~30%
・商材ごとの成果報酬
メリット  ・第三者視点で客観的にプロモーションしてもらえる
・条件を満たす成果だけを承認し報酬を支払える
デメリット  ・掲載が確約されているわけではない
・ブランドイメージの管理が難しい
ターゲット層  【潜在層】需要はあるがそれを自覚していないユーザー
【顕在層】積極的に情報を求めているユーザー
適した商品・サービス ・BtoCビジネス全般

アフィリエイト広告の詳しい費用については、以下の記事にて解説しています。

動画広告

動画広告は、主にYouTubeなどの動画配信プラットフォームなどで動画の視聴前や途中に流される広告です。視覚に加えて聴覚からもアプローチできるため、静止画や文字だけでは伝わりづらい商品・サービスの魅力を訴求できます。

【動画広告の特徴】
課金単価  【クリック課金】10~1,000円/1クリック
【インプレッション課金】100~600円/1,000回表示
【視聴課金】3~150円/1再生
費用相場  ・1本あたり20万~80万円
メリット  ・拡散されやすく認知拡大につながる
・視覚と聴覚から多くの情報を伝えられ、記憶に残りやすい
・訴求ポイントをストーリー仕立てで伝えられる
デメリット  ・制作コストが他のWeb広告より高い
ターゲット層  【潜在層】需要はあるがそれを自覚していないユーザー
適した商品・サービス ・視覚的に魅力を伝えやすい商品(趣味・興味・旅行系)
・ビジュアルが重要な商品(美容やファッション)

しかし費用相場は掲載する媒体によっても大きく変わるので、詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてください。

メルマガ広告

メルマガ広告は、多数の購読者を抱えている運営母体にメール記事内広告の出稿を依頼し、その購読者に対して配信する広告です。検索依存のWeb広告と違い、メルマガ購読者のメールアドレスに直接届くので能動的な宣伝ができます。

【メルマガ広告の特徴】
課金単価 【クリック課金】300~800円/1クリック
【配信課金】5~100円/1配信
【一斉配信課金】0.1~2円/1配信
費用相場 ・メルマガ広告媒体:最低予算15万~60万円
メリット  ・情報量を増やせる
・コンバージョン率が高い
・保存性が高い(後でメルマガを見返せる)
デメリット  ・配信リストの個人情報取得はできない
・スパム扱いされる恐れがある
ターゲット層  【潜在層】需要はあるがそれを自覚していないユーザー
適した商品・サービス ・高額商材全般(詳細な機能の説明を要するもの)
・最先端技術を使ったサービス

純広告

純広告とは、特定のメディアにおける広告枠を購入し、期間を設定して広告を掲載してもらう広告です。
バナー広告やタイアップ広告などが代表的でWebメディアや雑誌などでよく見られる手法です。枠を事前予約して広告を出すことから「予約型広告」とも呼ばれます。

【純広告の特徴】
課金単価 【インプレッション課金】10~数百円/1,000回表示
費用相場 ・インプレッション課金:月額15万~100万円
・期間保証課金:1契約50万~150万円
メリット  ・費用を払えば必ず掲載できる
・運用の手間が少ない
・認知拡大やブランディングにつながる
デメリット  ・出稿後にA/Bテストなどの最適化ができない
・比較的高額な費用がかかる
ターゲット層  【潜在層】需要はあるがそれを自覚していないユーザー
適した商品・サービス ・広範囲に認知を広げたい新商品
・幅広い年齢層や性別に向けた日用品・食品・飲料
・季節商品やイベント関連商品

純広告について詳しく知りたい人は以下の記事もあわせてチェックしてください。

記事広告

記事広告とは、媒体社が広告主と提携して広告主のサービスや商品についてのPR記事を作成し、その媒体に掲載する広告です。記事の見出しや冒頭などで「広告」、「PR」、「Sponsored」などが明記されているものが記事広告となります。

【記事広告の特徴】
費用相場 ・月額100万~200万円以上
※媒体により大きく異なる
メリット  ・広告感が薄いのでユーザーにストレスを与えにくい
・詳細な情報を伝えられる
・媒体社の知名度を利用できるから信頼度を高められる
デメリット  ・掲載までに時間がかかる
ターゲット層  【潜在層】需要はあるがそれを自覚していないユーザー
【顕在層】積極的に情報を求めているユーザー
適した商品・サービス ・信頼性が重要な商品(健康食品や金融商品)

SNS広告

SNS広告とは、X(旧Twitter)広告やInstagram広告、Facebook広告のほか、LINE広告やTikTok広告などといったSNSで配信できる広告のこと。
テキストだけでなく画像や動画も活用できるほか、魅力的なクリエイティブを制作できれば拡散力を持ってさらに広告効果が見込めます。
視覚的なコンテンツやストーリーテリングを通じて、ユーザーが抱える悩みを自覚させやすいので、潜在層へのアプローチに適しています

【代表的なSNS広告の特徴】

SNS特徴

X(旧Twitter)広告

X(旧Twitter)広告とは、X(旧Twitter)のタイムラインや検索結果、おすすめユーザー欄に掲載できるSNS広告です。

【X(旧Twitter)広告の特徴】
課金単価 【クリック課金】24~200円/1クリック
【インプレッション課金】400~650円/1,000表示
【フォロー課金】40~100円/1回フォロー
【エンゲージメント課金】40~100円/1エンゲージメント
【アプリインストール課金】100~250円/1インストール
【視聴課金】5~20円/1再生
費用相場 ・月額10万~50万円
メリット ・二次拡散をしてもらいやすい
・リアルタイム性が高く、ニュースやトレンドに敏感なユーザーにリーチしやすい
デメリット ・X(旧Twitter)ユーザーにしか訴求できない
・非公式リツイートは削除できない
・炎上のリスクがある
ユーザー層 ・ユーザー層は幅広いが、10~20代の利用者が多い
適した商品・サービス ・イベントやキャンペーン
・ファッションやエンタメ関連商品

Instagram広告

Instagram広告とは、Instagramユーザーに対して画像や動画による広告を表示できるSNS広告です。

【Instagram広告の特徴】
課金単価 【クリック課金】40~100円/1クリック
【インプレッション課金】500~1,000円/1,000回表示
【視聴課金】4~10円/1再生
【アプリインストール課金】100~250円/1インストール
費用相場 ・月額3万~10万円
メリット ・ビジュアル重視のプラットフォームで、写真や動画を通じた視覚的な訴求力が高い
デメリット ・競争が激しく広告費が高騰しやすい
ユーザー層 ・6割が女性
・20~30代が多い
適した商品・サービス ・ ファッション、コスメ、ライフスタイル関連商品
・飲食店やカフェ系の

Facebook広告

Facebook広告とは、Facebookのフィードやストーリーズに出稿できるSNS広告です。

【Facebook広告の特徴】
課金単価  【クリック課金】100~200円/1クリック
【インプレッション課金】100~500円/1,000回表示
費用相場  ・月間10万~30万円
メリット  ・ビジネス用途での活用が進んでおり、B2Bマーケティングにも適している
デメリット  ・全体のユーザー数が他のSNSに比べて伸び悩んでいる
ユーザー層  ・30代以上のビジネスパーソン
・家庭を持つ中年層
適した商品・サービス  ・住宅、車、保険、金融商品、B2Bサービス

LINE広告

LINE広告とは、圧倒的なアクティブユーザーを持つSNS「LINE」に出稿ができるSNS広告です。

【LINE広告の特徴】
課金単価  【クリック課金】24~200円/1クリック
【インプレッション課金】400~650円/1,000回表示
費用相場 ・月額30万円程度
メリット  ・日本国内での普及率が非常に高く幅広い年代にリーチできる
デメリット  ・広告がプッシュ型で配信されるため、過度に広告を配信すると不快感を与えやすい
ユーザー層  ・年代問わず利用
・特に40代以上の利用が多い
適した商品・サービス ・生活用品、食品、飲料、家電製品などの日用品
・クーポンやセール情報

TikTok広告

TikTok広告とは、動画SNSであるTikTokとPangle(TikTok以外の国内の多様なジャンルのアプリ・Webに広告配信できる広告プラットフォーム)へ配信できるSNS広告です。

【TikTok広告の特徴】
課金単価 【起動画面広告(インプレッション課金型)】770円/1,000回表示
【インフィード広告】42万~625万円
【チャレンジ広告】1,000万~2,000万円
【運用型広告】
・クリック課金:30~100円/1クリック
・インプレッション課金:100~1,000円
・再生課金型:5~60円/1再生
メリット ・動画による強力な視覚的訴求力
・短時間で広範囲にコンテンツが拡散されやすい
デメリット ・次々と新しい動画が求められるため、コンテンツ制作の負担が大きい
ユーザー層 ・10〜20代の若年層
適した商品・サービス ・若年層向けのファッションアイテム、コスメ、エンタメ関連商品
・音楽やゲーム関連商品

Web広告の課金方式

Web広告は多種多様な課金方式が存在します。以下では代表的な7つの課金方法に絞って紹介します。

課金方式

クリック課金(CPC)

クリック課金(CPC: Cost Per Click)は、広告がクリックされるたびに費用が発生する課金方式。何回表示されてもクリックされるまでは費用が発生しないのが特徴です。

  • メリット
    自社のWebサイトまで費用をかけずにユーザーを誘導できる
  • デメリット
    人気のあるキーワードやターゲット層に対しては、競争が激しくなり、クリック単価が高騰する

インプレッション課金(CPM)

インプレッション課金(CPM: Cost Per Mille)は、広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する課金方式。 多くのユーザーに広告を表示できるため、認知拡大やブランディングを目的とする場合におすすめです。

  • メリット
    広告の表示回数があらかじめ決まっているため、広告費用が予測しやすく予算管理がしやすい
  • デメリット
    クリックやコンバージョンにもとづかないため、広告の効果を測定するのが難しい

エンゲージメント課金(CPE)

エンゲージメント課金(CPE)は、広告に対してユーザーが特定のアクションを起こした際に費用が発生する課金方式です。このアクションには、クリック、シェア、コメント、いいねなどが含まれます。この課金方式は、は特にSNS広告でよく利用され、ユーザーの関与を重視した広告戦略に適しています。

  • メリット
    ユーザーが広告に対して積極的に関与するため、ブランドの認知度を高めやすい
  • デメリット
    特定のアクションが直接的な商品・サービスの売上やコンバージョンに結びつかないので、効果を測定するのが難しい

視聴課金(CPV)

視聴課金(CPV: Cost Per View)は、動画広告がユーザーによって一定時間視聴された際に課金される方式です。視聴の定義はプラットフォームによって異なり、例えば「5秒以上視聴された場合」や「最後まで視聴された場合」に課金されることがあります。この方式は、特にYouTubeなどの動画プラットフォームで広く利用されています。

  • メリット
    実際に動画が視聴された場合にのみ課金されるため広告費が無駄になりにくい
  • デメリット
    広告を制作するためのコストが他のWeb広告より高い

成果報酬課金(PPA)

成果報酬課金(PPA: Pay Per Action)は、広告を通じて特定の成果が達成された場合にのみ費用が発生する課金方式です。この成果には、商品の購入、資料請求、アプリのインストールなど、具体的なコンバージョンが含まれます。

  • メリット
    広告主は成果が出た場合にのみ支払いを行うため、リスクを最小限に抑えられる
  • デメリット
    成果が発生した場合の単価が他の課金方式に比べて高い

掲載期間保証型課金(CPD)

掲載期間保証型課金(CPD: Cost Per Day)は、広告を一定期間掲載することを保証し、その期間に応じて広告費が発生する課金方式です。広告主は、特定の期間中に広告が表示されることを確約され、その期間に対して固定の料金を支払います。この方式は、特にブランド認知度を高めたい場合や、特定のキャンペーン期間中に集中的に広告を展開したい場合に適しています。

  • メリット
    長期間にわたって広告を掲載することで、特定のターゲット層に繰り返しメッセージを伝えられる
  • デメリット
    広告がどれだけの人に実際に見られたか(インプレッション数)やクリックされたかに関係なく費用が発生するため費用対効果が見えにくい

配信数型課金

配信数型課金とは、広告配信先の件数によって広告費が変わる課金方式です。広告を配信する先が少なければ広告費を抑えられ、配信先が多いほど広告費もその分高くなります。イメージしやすいものでいうとメルマガ広告で、配信できるユーザー数が多ければ多いほど広告費は高くなる傾向にあります。

  • メリット
    媒体が保有するユーザーにのみ広告配信されるため、リーチできるユーザー像が明確
  • デメリット
    クリックやコンバージョンに結びついていない場合でも広告費が発生してしまう

Web広告の費用内訳とは?

ここまではWeb広告を運用するための費用にについてのみお伝えしてきましたが、Web広告を展開するにあたり他にも考慮しておくべき費用が存在します。Web広告予算を組む前に、ぜひ以下の内容も確認しておきましょう。

実写

制作費

制作費は、広告クリエイティブの作成にかかる費用です。
これには、バナー広告や動画広告、ランディングページのデザインと制作が含まれます。例えば、簡単なバナー広告の制作費は数万円から始まりますが、動画広告や特別なキャンペーンサイトの制作の場合200万円以上かかることもあります。

価格を抑えたい場合は、短尺のバナー動画やスライドショー形式の動画など、比較的シンプルな内容で制作しましょう。そうすれば10万円前後まで制作費を抑えられます。

運用費

運用費とは、実際に広告を配信するための費用です。記事の前半でお伝えしたクリック数やインプレッション数に応じた単価のことを指します。運用費が高騰する理由としては、特定のキーワードやターゲット層を巡る競争の激化が挙げられます。

Web広告の運用費用を節約する方法として、キーワードの見直しを視野に入れましょう。
競争の激しい高価なキーワードを避け、ニッチなキーワードを活用することでコストを抑えることができます。
また、定期的にキーワードの効果を分析し、成果の低いものを除外することで効率的な広告運用がしやすくなります。

運用代行費

しかし効果的なWeb広告の運用は、最低限の知見がなければ難しいのが現状です。そういった際は、代理店に広告運用を代行してもらうのも1つの選択肢でしょう。

運用代行費用には、広告キャンペーンの企画立案、ターゲティングの調整、データ分析、クリエイティブの改善提案、結果のレポーティングなどが含まれます。通常、運用代行費は運用費の10~20%程度が相場ですが、代理店のサービス内容やキャンペーンの規模によって異なるため注意が必要です。

Web広告運用を専門会社へ依頼したい方は以下の記事もご覧ください。

【初心者必見】Web広告予算の決め方

Web広告予算の費用やその特性が理解できたところで、次はWeb広告で失敗しないための予算の決め方をご紹介します。

Web広告予算の決め方

売上目標から算出する

広告予算を決定する際にまずは達成したい売上目標を設定します。この売上目標から逆算して、必要な広告予算を算出します。

例えば年間の売上目標が1,000万円で、そのうち10%を広告からの売上に頼りたい場合、100万円分の売上を広告で達成する必要があります。仮に広告の※ROI(投資収益率)が500%(5倍)であれば、必要な広告予算は20万円(100万円 ÷ 5)となります。

※ROI(投資収益率)とは、投資に対してどれだけの利益が得られたかを示す指標です。計算式は以下の通りです。

Web広告予算の決め方

損益分岐点から算出する

損益分岐点(収支がプラスマイナスゼロになる売上額)をもとに広告予算を決める方法です。

まず、固定費と変動費を計算し損益分岐点を算出します。次に、この売上を達成するために必要な広告費用を考慮し予算を設定します。どの程度広告費を投じると赤字になるかが分かるので、予算の上限を把握したい方におすすめです。

しかし損益分岐点で判明するのは広告費の最大値ということは忘れないようにしましょう。算出した金額をすべて施策に投じてしまうと、利益がほぼ出なかったということになりかねませんので、注意が必要です。

LTV(顧客生涯価値)から算出する

LTV(ライフタイムバリュー)とは、取引を開始してから終了するまでにユーザーにもたらす利益の総額です。

広告費用をこのLTVにもとづいて算出することで、長期的な利益を見据えた予算を設定できます。(例えば、LTVが1顧客あたり10万円の場合、1人の新規顧客を獲得するために使える広告費を5万円とするなど)

LTVによる広告費の立案は、サブスクリプションのような継続的な商品の購入が前提の商材に適しています。

CPA(顧客獲得単価)から算出する

Web広告の重要な指標はCPA(Cost Per Acquisition)で、1件のコンバージョンを獲得するのに投じた費用(顧客獲得単価)を指します。「目標CPA×目標コンバージョン数」を計算することで、CPAから概算の広告費を把握することが可能です。

・限界CPAと目標CPA

目標CPAの算出するためには、損益分岐点のCPAバージョンである限界CPAという指標を使います。
限界CPAは「売上単価-売上原価-経費」で算出が可能です。この数値は利益がほとんど出ないギリギリのラインなので、そのまま広告費の算出に利用するのは適切とは言えません。

一方目標CPAは、限界CPAからコンバージョン1件当たりに確保したい利益を差し引いて算出します。希望する利益が大きすぎた場合CPAが低下し、結果的に予算や実施可能な施策の幅が狭まってしまいます。そのため、バランスを考慮して決定しなければなりません。

限界CPAは、講じている施策が効果的かどうかを測る指針にもなります。CPAの値が限界CPAの水準を大きく下回っていれば良好な施策だと判断して良いでしょう。逆に基準値を上回っているならその施策は中止すべきかもしれません。

CPO(注文獲得単価)から算出する

CPO(Cost Per Order)は、1つの注文を獲得するためのコストを指します。
「広告費÷注文数」とシンプルな計算式で算出できます。予算設定としてはCPAと同じで、限界費用を導入するのが良いでしょう。限界CPOの計算式は「新規顧客のうちリピーターが占める割合×リピーターの平均購入単価×平均購入回数×粗利率」で求めることが可能。

これにより、1人の見込み客の獲得にかけられる予算の上限が判明します。CPOの活用に適しているのは、ECサイトやサブスクリプションサービスなどの継続購入で成りたつ商品・サービスを取り扱うの業種です。
広告費を投じて新規顧客の獲得を目指すので、創業したての頃は費用が利益を上回りますが、成約数が増えていけばコストの回収ができるようになります。

CPAとCPOの違い
  • CPAは特定のアクション(フォームの記入、登録、アプリのダウンロードなど)が対象。まだ売上につながらない成果の獲得単価を指す
  • CPOは「契約」「購入」のような、売上につながる成果の獲得単価を指す

キーワードのクリック単価から算出する

リスティング広告など、クリック単価(CPC)が重要な場合、キーワードごとのCPCを基に予算を設定します。たとえば、特定のキーワードの平均CPCが500円で、1日の予算を1万円に設定したい場合、1日あたり約20回のクリックが得られることになります。

クリック単価はGoogle広告を使えば、だれでも無料で確認することが可能です。「検索のボリュームと予測のデータを確認する」から調べたいキーワードを入力し、「予測」を押すと、クリック単価の相場を知ることができます。

さらに、Googleキーワードプランナーの「ページ上部に掲載された広告の入札単価」では、低額帯・高額帯それぞれの入札価格も見ることができます。その他にも、平均クリック単価や表示回数、クリック数、クリック率などに関する予測に役立つ項目もチェック可能。
平均の数字であることには注意が必要ですが、予算決めの1つの指標として目を通しておきましょう。

少額でテスト運用する

広告を大規模に展開する前に、少額の予算でテスト運用を行い、その結果をもとに広告戦略や予算を調整する方法です。
テストによって得られたデータを分析し、効果的な広告手法を見つけてから本格的な予算を設定します。
この方法を実施することで、リスクを抑えながら実証済みの効果的な広告戦略を見つけられるでしょう。

競合の分析をする

競合他社の広告活動や予算を分析することで、自社の広告予算を適切に設定します。競合がどの程度の広告費を投入しているかを把握し、それにもとづいて自社の広告予算を設定します。具体的な方法は以下の通りです。

広告クリエイティブの分析

競合の広告クリエイティブ(バナー、動画、コピーなど)を収集し、どのようなメッセージやビジュアルを使用しているかを分析します。使用されているキーワードやテーマは何か、広告のトーンやスタイルについても着目しましょう。

広告頻度と出稿量の分析

競合がどの程度の頻度で広告を出稿しているのか、広告キャンペーンの規模や期間を調査しましょう。
デジタルマーケティングツール(例:SEMrush、Ahrefs)を使って、競合の広告ボリュームやトラフィックを推測することが可能です。

広告のパフォーマンス推測

競合の広告がどれだけの反応(例:クリック率、エンゲージメント率)を得ているかを推測します。
直接的なデータは得られないものの、競合のSNSでの反応を観察することでおおよその評価ができます。

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Web広告の費用対効果を高めるポイント

この記事を読んでいる方の中には、Web広告にあまり多くの予算を確保できない方もいらっしゃるでしょう。そういった方に向けて、以下ではWeb広告の効果を最大限高められる方法をお伝えしていきます。

費用対効果を高めるポイント

ターゲティングを最適化する

広告を最も見込みの高い顧客層に届けるためには適切なターゲティングを行わなければなりません。
そうでなければ、広告費用が無駄になりコンバージョン率が低下してしまいます。ターゲティングを最適化するために考慮すべき要素は以下の通りです。

  • デモグラフィック(人口統計学)ターゲティング
    年齢、性別、職業などの基本的な属性にもとづいて最適なターゲット層を絞り込む

  • 興味・関心ターゲティング
    消費者の趣味や関心事にもとづいて広告を表示する。SNS広告などで有効

  • リマーケティング
    過去にサイトを訪れたことがあるユーザーに対して
    広告を表示することで、コンバージョンの可能性を高める

広告費の上限を設定する

広告費用に上限を設けることで予算の無駄遣いを防ぎ、ROI(投資収益率)を高めることができます。
特にクリック単価(CPC)が高騰しがちな広告キャンペーンにおいて有効です。

具体的には、各広告キャンペーンに対して、1日あたりの最大予算を設定することで予算オーバーが防げます。ほかにも、広告の自動入札機能を利用しROIが高くなるように入札額を調整します。
例えば、コンバージョンが期待できる時間帯に集中して広告を出すよう設定することも効果的です。

媒体を再選定する

広告クリエイティブ(バナー、動画、キャッチコピーなど)は、ユーザーの注意を引き、行動を促す重要な要素です。クリエイティブが効果的でないと、広告の費用対効果が低下してしまいます。具体的な対策は以下の通りです。

  • A/Bテストの実施
    異なるクリエイティブを並行してテストし、最も効果的なバージョンを特定する

  • メッセージの見直し
    ターゲットオーディエンスに響くメッセージやデザインを定期的に更新し、飽きられないようにする

  • 最新のトレンドに合わせる
    費者のトレンドやニーズに合わせてクリエイティブをアップデートする

消費者のトレンドやニーズに合わせてクリエイティブをアップデートすることで、より高いエンゲージメントを得ることができます。

頻繁にデータを分析する

広告キャンペーンのパフォーマンスを継続的に分析することは、費用対効果を高めるために不可欠です。データをもとに戦略を修正し、最適な結果を導き出しましょう。

はじめに、広告キャンペーンの成功を測るための主要指標(KPI)を設定します。例えば、クリック率(CTR)、コンバージョン率、顧客獲得単価(CPA)、広告費用対効果(ROAS)などが該当します。
これらのKPIを頻繁にモニタリングすることで、広告のパフォーマンスが目標通りに進んでいるかを確認し、異常やトレンドの変化を早期に検知できます。

また、過去のデータを分析し、パフォーマンスのトレンドも把握します。季節性や曜日ごとのパフォーマンスの変化を理解することで広告費の投入タイミングを最適化できます。

さらに、広告のパフォーマンスをセグメント別に分析することで、特定のターゲット層における効果を把握します。例えば、年齢、地域、デバイスなどのセグメントに分けて、それぞれのパフォーマンスを比較します。

効果の高いセグメントに対しては、さらに予算を集中させることで全体の費用対効果を向上させることもできるでしょう。

コンバージョン獲得後の導線作り

広告によってコンバージョンを獲得した後も、ユーザーとの関係を築くための導線作りが重要です。これにより、リピート購入やユーザーのロイヤルティを高め、LTV(顧客生涯価値)を向上させることができます。具体的な方法は以下の通りです。

フォローアップメール

購入後にフォローアップメールを送り次の購入につなげる。また、関連商品の提案などを行うことでクロスセルやアップセルを促進します。


  • 購入後すぐに「ご購入ありがとうございます」のメールを送り、
    その後に「この商品に合うおすすめアイテム」の案内や、「購入商品の活用ガイド」を送るなど

顧客管理システムの活用

CRM(顧客関係管理)システムを利用して、購入履歴や閲覧履歴をもとに、個々のユーザーの興味に合った商品のレコメンデーションを行う。これにより顧客の満足度を高めることが可能です。

ロイヤルティプログラムの導入

ロイヤルティプログラムを導入するのも効果的です。ポイントシステムや会員特典などを提供し、顧客が繰り返し購入する動機を強化します。


  • 購入ごとにポイントを貯めて割引に使えるシステムや、会員限定のセールや先行販売の案内など、
    特典を通じて顧客のロイヤルティを高める。

Web広告のメリット

Web広告について費用や効果的な運用方法などをお伝えしてきましたが、ここでは改めてWeb広告がおすすめできる理由を解説していきます。

Web広告のメリットは、ターゲット層に対してピンポイントでアプローチできる点にあります。
年齢、性別、地域、興味・関心など、詳細なターゲティングが可能で、効率的に見込み客の獲得が行えます。

またリアルタイムでの効果測定が可能であり、キャンペーンの途中でも柔軟に調整ができるため、費用対効果を最大化しやすいというのも特徴です。

さらに、インターネットを介して世界中のユーザーにリーチできるため国際的なビジネス展開にも適しています。そしてマス広告と比較して、少額の予算からでもはじめられるのも大きな魅力です。

もちろんプロモーションに大きな予算を割ける人は、Web広告以外にもマス広告も検討されることでしょう。しかし電通が発表した「2023年 日本の広告費」でもわかる通り、近年はマス広告(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)の費用が、インターネット広告費を下回っているというデータが発表されています。

一方で、Web(インターネット)広告費は前年比107.8%の3兆3330億円と前年より2418億円も増加。今後もWeb広告の需要は伸び続けることが予想されます。デジタル化が進む現代において引き続き強力なマーケティング手法と言えるでしょう。

広告費の円グラフ

引用:「電通報

Web広告のデメリット

前述のとおりWeb広告を展開する企業が増えていますが、デメリットや注意点についても把握しておかなければなりません。

例えば、インターネット広告の競争が激化しているため、クリック単価が高騰し、広告コストが予想以上に増えることもあります。
またターゲット層を絞り込める反面、全体的なリーチが限られる場合があります。特に高齢者やインターネットを利用しない層にはリーチしづらいという課題も
また広範囲に向けたブランド認知度の向上を目指す場合は、やはりマス広告が効果を発揮します。

その他にも、プライバシーに対する消費者の懸念が高まっており、ターゲティング精度を高めるためのデータ利用に対する規制が強化されつつある点も課題となっています。

【低予算で作りたい方必見!】Web広告に使える補助金・助成金まとめ

効果的なWeb広告を制作・運用するにはそれなりの費用がかかります。そこで、少しでも費用を抑えたいときに役立つのが国や地方自治体の補助金です。以下にWeb広告制作・運用に活用できる補助金を3つ厳選してご紹介します。原則、契約前に申請が必要なので、発注先選びと並行して補助金情報を調べるのがおすすめです。

Web広告制作・運用で使える主な補助金の種類と補助額
最大補助額 補助率 申請方法
持続化補助金 200万円 1/4 電子または郵送
事業再構築補助金 1億5,000万円 2/3から1/2 電子
IT導入補助金 450万円 1/2以内 電子

持続化補助金(小規模事業者持続化補助金)

「持続化補助金」は、小規模事業者が制度変更に対応し、持続的な経営を実現するために必要な販路拡大に関わる経費を一部補助するものです。通常枠または特別枠(賃金引上げ枠・卒業枠・後継者支援枠・創業枠など)の申請類型いずれか1つの枠のみ申請可能。最大補助額は通常枠で50万、その他の枠で200万円で、ウェブサイト関連費の補助率は1/4です。  

出典:小規模事業者 持続化補助金(一般型)https://r3.jizokukahojokin.info/

事業再構築補助金

「事業再構築補助金」は、ウィズコロナ・ポストコロナの経済社会の変化に対応するために、事業再構築に前向きな中小企業を支援し、日本経済の構造転換を促すことを目的としています。支援類型は、通常枠や大規模賃金引上枠など合計6つ。補助金額は枠によって異なりますが、最大補助金額は1億5,000万円で、その場合の補助率は2/3から1/2です。  

出典:事業再構築補助金 https://jigyou-saikouchiku.go.jp/

IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業費補助金)

 IT導入補助金」は、ITを活用した中小企業や小規模企業の業務効率化・売り上げの向上を目的とし、ニーズに合うITツールの導入にかかる費用の一部を補助するものです。業種などによって異なりますが、対象となる動画制作ツールもあるので詳細を詳しくチェックしてみましょう。補助額は最大450万円・補助率1/2以内です。  

出典:IT導入補助金2023 https://www.it-hojo.jp/ 

補助金を利用する際は、申請スケジュールや必要書類の準備に注意しましょう!

補助金を利用する上で何より大切なのは、規定に沿ってきちんと申請を行うことです。事業計画書、経費明細書など、必要な書類は各補助金・助成金の公式ホームページに記載されているため、もれなく準備し、不備のないように記載しましょう。

しかし、補助金申請は揃える書類や申請項目も多く、業務が煩雑になりがちです。スケジュールをきちんと把握しておらず、「気がついたら申請期限を過ぎていた」なんてことが起こる場合も。
「PRONIアイミツ」は、申請をスムーズに進められる補助金に詳しいWeb広告制作・運用代行会社を厳選し、「無料」でご紹介可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

※補助金については2023年5月時点の情報をもとにご説明しています。

【まとめ】Web広告の費用相場がわかったらPRONIアイミツに相談しよう

今回はWeb広告の費用相場を中心に、費用対効果を高める方法やWeb広告のメリットやデメリットなどをご紹介しました。

なお、PRONIアイミツでは発注者様からの相談を無料で承っています。ご予算・ご要望にあわせて複数のWeb広告制作・運用代行会社をピックアップし、まとめて見積もりをとることも可能です。

「Web広告の費用についてもっと詳しく知りたい」、「自社に合うインターネット広告代理店を教えてほしい」という方はPRONIアイミツまでお気軽にご連絡ください。

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