Q:どのような課題を抱えていたのでしょうか。
A:私たちの研究内容は真核生物の誕生という生物学の大きな謎に迫る非常に重要な研究であると確信が有りましたが、研究を理解してもらうためには専門性が高い内容でした。
科学雑誌にも掲載する為、正確性も担保し尚且つ認知を得る為わかりやすい説明が求められていました。
【研究内容】
・私たち人間を含む真核生物の祖先に最も近縁な微生物を深海堆積物から培養することに世界で初めて成功した。
・培養した微生物は「アーキア」と呼ばれる微生物系統群に属し、他の微生物との共生に依存した生育をすること、真核生物に特有とされてきた遺伝子 (例えばアクチンやユビキチン等) を多く持つこと、細胞外に非常にユニークな触手状の長い突起を伸ばすこと等が明らかとなった。
・細胞構造や生理学的特徴ならびに生命史を踏まえ、真核生物の誕生について新しい進化説 (E3 model) を提案した。
※真核生物誕生の鍵を握る微生物「アーキア」の培養に成功-生物学における大きな謎「真核生物の起源」の理解が大きく前進-<プレスリリース<海洋研究開発機構 | JAMSTECより引用
Q:実際に制作した動画はどうでしたか。
A:3DCGの映像クオリティが私たちの研究内容にもマッチし、視覚的にわかりやすく表現頂きました。
また、論文の受理から発表までの期間で動画の制作をお願いしたのですが、柔軟に対応いただきスピード感を持って仕上げて頂きました。
Q:動画の効果はいかがですか。
A:研究内容の反響は思った想像していた以上でした。
国内外の様々な分野の研究者から講演や共同研究の依頼が次々ときたほか、さまざまな科学雑誌の編集者からも「この論文を私どもの科学雑誌から出版しませんか」と持ちかけられました。
すでに投稿した雑誌社の編集者からも「ぜひ我が社に投稿しないか」と連絡が来た位反響がありました。
こういった反響も研究内容が広く伝わったからこそではないかと思います。
研究成果はテレビでも取り上げて頂き、その際もSPECTRUM社で製作いただいた動画も使用して研究を紹介いたしました。