ローコード開発の費用相場!ノーコード開発やスクラッチ開発との違いからおすすめのツールまで紹介
日本において急速に進むIT人材の不足と、既存システムの老朽化・保守の難しさが重なることで発生するリスクを「2025年の崖」と呼びますが、その際、開発期間の短縮や開発費用の削減が期待できるローコード開発が、「2025年の崖」の解決において重要な鍵をに握るといわれています。
本記事では、そんなローコードでのアプリ開発はどのくらいの予算が必要になるのか、具体的な費用相場を紹介します。
⇩一般的なアプリ開発の費用相場も知りたい人は以下の記事もご覧ください。
ローコード開発の費用相場
ローコード開発でアプリを作成する場合、費用相場は200万~500万円程度といわれています。一方でゼロからコードを書いて開発するスクラッチ開発の費用相場は600万~1,500万円のため、ローコード開発を選択すれば1/3程度にまで費用を抑えることが可能です。 ※開発会社に外注した場合
種類ごとにの開発費用相場は以下の通りです。こちらも開発会社に外注した場合を想定しています。
アプリ種別 | スクラッチ開発 費用相場 |
ローコード開発 費用相場 |
---|---|---|
マッチングアプリ | 400万~1,500万円以上 | 200万〜550万円 |
ヘルスケアアプリ | 80万~数千万円以上 | 500万円以上 |
学習アプリ | 300万~800万円以上 | 100万〜400万円 |
SNS系アプリ | 400万~1,500万円以上 | 200万〜500万円 |
EC系アプリ | 300万~1,000万円以上 | 100万〜700万円 |
店舗系アプリ | 100万~600万円以上 | 50万~300万円 |
業務系アプリ | 500万〜2,000万円 | 150万〜1,000万円 |
開発会社に外注するのではなく、ローコードツールを自身で契約し自社のエンジニアに開発を行ってもらえれば、より費用を抑えられます。以下ではローコードツールを契約した際の一般的な料金体系を紹介します。
タイプ | 初期費用 | 月額料金 |
---|---|---|
月額固定費用タイプ | 不要 or 3万〜10万円 | 3,000〜12万5,000円 |
月額従量課金タイプ | 契約ユーザー数や機能による | 500〜5,000円(1ユーザー) |
各タイプの料金は、ツールの仕様や提供される機能によって大きく異なるため、具体的なサービスを選ぶ際には、必要な機能が揃っているかを確認すると同時に、費用面も慎重に検討することが大切です。
ローコード開発とノーコード開発の違い
ローコード開発は、プログラミングの知識を持つ開発者向けに設計されており、コードを書く量を大幅に削減しながら高度なカスタマイズや複雑なシステム構築を可能にします。
一方ノーコード開発は、プログラミング経験のないユーザーでも利用できることを前提にしているため、ドラッグ&ドロップやテンプレートを活用した開発が可能。そのためコードをまったく書かないで開発できるのが特徴です。
ローコードは柔軟性が高く、企業システムの一部として活用されることが多いのに対し、ノーコードは迅速なプロトタイプ開発や小規模な業務効率化ツールの構築に向いてるといえるでしょう。
ローコード開発のメリット
ローコードはビジュアルエディターによる開発の効率性を保ちながらも、必要に応じてコードを書き足すことで高度なカスタマイズが可能です。これにより、既存のシステムとの統合や特定業務向けの細かな調整が求められる場合でも柔軟に対応できます。
またゼロから開発するスクラッチ開発に比べて、開発期間が短縮できるのも大きなメリット。通常1~3年程度必要とするスクラッチ開発と比べ、ローコード開発であれば2/3程度まで開発期間を短縮することが可能。その分の人件費も減らせるので、大幅なコストダウンが叶います。
ローコード開発ならコストを抑えながらも素早くアプリ・システム開発ができるので、既存ITシステムの大幅な更新を迫られている企業にとって、DX化を推し進めるための有力な手段といえるでしょう。
ローコード開発のデメリット・注意点
ローコード開発は効率的で柔軟性が高い一方、いくつかのデメリットや注意点も存在します。
まず、プラットフォーム依存性のリスクが挙げられます。多くのローコードツールは特定のプロバイダーの環境上で動作するため、将来的な運用や移行に制約が生じる可能性があります。
また、ローコードはカスタマイズ性が高いとはいえ、スクラッチ開発に比べると複雑な要件や特殊な機能に対応しにくい場合があります。そのため、要件定義の段階でプラットフォームの制限を十分に理解することが重要です。
さらに、初期の導入コストや学習コストも考慮する必要があります。特に開発チームが特定のローコードツールに慣れていない場合、効率性を最大限に活かせるようになるまでに時間がかかることがあるでしょう。
おすすめのローコードツールを紹介
ローコードツールのメリットとデメリットがわかったところで、実際に良く活用されているツールを紹介します。以下でピックアップするものは、いずれも日本製のため導入時やトラブルの際も安心してサポートが受けられます。
Accel-Mart
出典:Accel-Mart
Accel-MartはNTTデータイントラマート社が提供しているクラウドサービスブランドです。クラウド環境上で複雑なデータ連携や外部システムとの接続が実現でき、他のシステムとの連携を通じて業務効率化を支援します。
2種類のサービスを提供しており、プログラミングの知識がない人に向けて簡単に業務用アプリが作れる「Quick(クイック)」と、プログラミング知識のある方向けに業務用アプリに必要な開発環境を充実させた「Plus(プラス)」を用意しています。
kintone
出典:kintone
kintone(キントーン)は、サイボウズ社が提供する業務改善プラットフォームで、ノーコードやローコードでアプリケーションを開発できるのが特徴です。100種類を超えるアプリテンプレートが用意されているのでプログラミングの知識がなくても、業務に特化したアプリを構築できます。
またカスタマイズ性も高く、JavaScriptやCSSを用いて特定の業務に対応する機能を追加したり、視認性を向上させたり
⇩kintoneを活用したアプリ開発が得意な会社を知りたい方は以下の記事もぜひご覧ください。
TALON
出典:TALON
TALONは、株式会社HOIPOIが提供するローコードツールで、独自のブロックシステムとルールエンジン技術を活用し、Webブラウザ上で迅速に業務システムを構築できる点が特徴です。
ガントチャートやカレンダー表示、データ分析(BI)、ルールエンジン、リアルタイムUI、マルチデバイス対応、ETLデータ連携など、多様な機能を備えています。
ローコードツールの比較ポイント
ローコード開発を成功させるためには、自社のニーズを満たしてくれる最適なツールを選ぶことが重要です。以下ではツールを選ぶ際のポイントについて解説していきます。
- 機能の幅とカスタマイズ性
- 連携性と拡張性
- 使いやすさと学習コスト
- AI自動生成の有無
機能の幅とカスタマイズ性
多くのツールがデータベース統合、ワークフロー構築、ドラッグ&ドロップによるUI設計を提供します。どれだけ標準機能が充実しているかを確認し、要件を満たせるかを評価しましょう。
もちろん自社システムで必要な機能を洗い出し(システムの棚卸し)、それが実装されているかを事前に確認することも大切です。
連携性と拡張性
ローコードツールが既存のシステムやサービスとどれだけスムーズに統合できるかも非常に重要です。現在使っているCRMやERP、マーケティングツールなど、既存の業務システムと容易に統合できるかを確認しましょう。
また、拡張性についても念頭におかなければなりません。将来的なスケーラビリティを見据えた場合、ツールが柔軟に対応できるかどうかもチェックしましょう。より多くのユーザーをサポートしたり、大規模なデータ処理に対応できるかもポイントです。
使いやすさと学習コスト
自社でツールを使う場合は、使いやすさや学習コストが低いことも重要になってきます。UIが直感的で、非エンジニアでも簡単に操作できるかどうかを確認しましょう。チーム内の幅広いメンバーが利用可能であれば、より高い投資利益率を期待できます。
さらにツールを迅速に活用するために、公式ドキュメント、使用手順のチュートリアル、サポート体制が整っているかも忘れずに確認してください。
AI自動生成の有無
ローコードツールの中には、AIがコーディングをサポートする機能を備えたものも登場しています。AIによる自動コード生成は開発効率を大幅に向上させるため、特に開発負担を軽減したい場合に注目すべき機能といえます。
AIによる単なるコード生成だけでなく、「エラー箇所の特定」や「潜在的なバグの検出」を行えるため、タイプミスや文法エラーといった基本的なミスだけでなく、パフォーマンスに影響を与える可能性のある問題点の原因を突き止めることにも役立ちます。
ローコードツールを活用するときの注意点
ローコードツールでアプリを作成する際、どういったいことに気をつければよいのでしょうか。以下で詳しく解説していきます。
大規模なアプリ開発は避ける
ローコードツールは標準で提供される機能に基づいており、特定の高度なカスタマイズが必要な場合には対応が難しくなることがあります。特に、大量のデータ処理や独自のアルゴリズムを必要とするプロジェクトでは、専用開発に比べて柔軟性が劣る可能性があります。
また、ツール自体の設計上、複雑な処理や大規模な利用に対してスケーラビリティが制限されることがあり、システムの負荷が増大した際に対応が困難になることがあります。
セキュリティとコンプライアンスの考慮する
ローコードツールを活用してアプリを作成する際、セキュリティおよびコンプライアンスの観点で慎重な対応が求められます。作成したアプリが社内で運用される場合、セキュリティリスクや法令順守に関する課題が発生する可能性があるからです。
そのため、ローコードの開発プロジェクトにおいても、セキュリティ対策とコンプライアンス要件を考慮し、適切な保護措置を講じることが不可欠。データの暗号化やアクセス制御、脆弱性の管理といったセキュリティ施策を確実に実施するとともに、法的規制や業界基準に従わなければならいため、この点も注意しましょう。
【まとめ】ローコード開発が気になったらPRONIアイミツに相談
業務改善やペーパーレス化を推し進めたい企業はもちろん、社内に専任のエンジニアが少ない、またはIT部門が小規模である企業などはスクラッチ開発ではなく、ローコード開発を検討してみるのも1つの手でしょう。
しかしローコードでのアプリ開発費用は、機能や規模に応じて大きく変動します。開発を成功させるには、信頼できるパートナーを選ぶことがなにより重要。しかし、数多くの選択肢がある中で最適な発注先を見つけるのは難しいでしょう。
そのような際は、ぜひPRONIアイミツにご相談ください。担当のコンシェルジュがみなさまからの相談を無料で承っています。ご予算・ご要望に応じて複数のアプリ開発会社をピックアップし、まとめて見積もりをとることも可能です。
アプリ開発の発注先選びで迷っている方は、PRONIアイミツまでお気軽にご連絡ください。
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