Pythonでアプリを開発するための方法や制作例を紹介【2024年最新版】
Python(パイソン)は自動化やAIとの相性に優れたプログラミング言語であることから、さまざまなWebアプリ開発に用いられており、今後も活用が拡大していくと言われています。
この記事ではPythonによるアプリ開発の方法を解説するとともに、初心者の修得に必要な学習時間、システムインストール方法についても紹介していきます。Pythonでのアプリ開発を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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アプリ開発に関わるようになるまでの学習工程
Pythonは記述性・可読性に優れたプログラミング言語で、Webアプリやゲーム開発、自動化、データ分析などに活用されています。2022年3月にRedMonkが発表した2022年第一四半期のプログラミング言語の人気ランキング(※)ではJavaScriptに次ぐ2位を獲得しており、今後も利用が増加していく可能性があることから、Pythonの修得を目指す初心者の方も多いのではないでしょうか。
初心者がPythonを修得するにあたっては、以下の流れで学習を進めることをおすすめします。
1.Pythonでできることを知る
2.Pythonでやりたいことを具体的に決める
3.Phthonの書き方を学ぶ
4.実際に動かしてみる
5.作品を作る
※出典:@IT「プログラミング言語の人気ランキング、順位変動は縮小傾向にある――RedMonkが調査」
https://atmarkit.itmedia.co.jp/ait/articles/2204/13/news040.html
Pythonの学習に必要な期間の目安
Pythonはコードがシンプルなことに加えてライブラリが豊富なことから、数あるプログラミング言語の中でも初心者が修得しやすい言語と言われています。Pythonでアプリを開発できるようになるまでの学習期間は一般的には200〜300時間とされており、簡単なWebアプリであれば約100時間の学習で開発することも可能。しかし、プログラミングに関する知識が乏しい場合や、コードを覚えるのが不得意という場合には約500時間を要することもあるようです。
Pythonで制作できるアプリの例
ここでは、Pythonで制作できるアプリの例を「Webアプリ」と「iOS/Androidアプリ」に分けて解説します。
Webアプリ
Pythonはコードがシンプルで使いやすく、さらに「エラーが起こりにくい」「OSに左右されない」「汎用性が高い」といったメリットがあり、大規模なWebアプリの開発にも活用されています。Pythonで開発された代表的なWebアプリとしては、「YouTube」や「Instagram」「Spotify」「Pinterest」があげられます。自動化やAI連動との相性にも優れており、便利な機能の実装に適しているためさまざまな会社・開発者に活用が拡大しています。
iOS/Androidアプリ
Pythonでスマートフォン向けアプリを開発する際には開発フレームワーク「Kivy」を利用するのが一般的です。比較的簡単にiOS/Androidアプリを作成できるものの、現状はWebアプリと比較するとあまり利用されていません。Pythonが使われている有名なスマートフォンアプリとしては「UberEats」があげられますが、ほかのプログラミング言語によって作成されているアプリが大半のようです。
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Pythonでアプリ開発を行うときの流れ
Pythonでのアプリ開発は、以下の流れで行います。
ステップ1:企画
ステップ2:設計
ステップ3:開発
ステップ4:テスト~公開
基本的にはほかのプログラミング言語と同じ流れです。ここからは、各工程について詳しく解説します。
企画
まずは解決したい課題や作りたいものを明確にして、アプリに実装させる機能を決定します。アプリ開発にかけられる予算や開発体制、納期・スケジュールについてもこの段階で検討しましょう。
Pythonではさまざまな機能を持つアプリを開発できるため、ほかのプログラミング言語と比較して自由度の高い企画・要件定義が可能です。ただし、複雑な機能の実装には経験豊富なプログラマーが必要となるため、開発体制を考慮した上で機能を決定していくとよいでしょう。
設計
設計は「アプリをどの順番で・どのように作るのか」を決める作業のことで、アプリの全体像やUIに影響する「基本設計」と、プログラムの内部構造を細かに設計する「詳細設計」に分けて行われるのが一般的です。きちんと設計されずに開発されたアプリはユーザーに「使いにくい」「見にくい」と感じられる可能性があるため、丁寧に作業を進めていく必要があります。
開発
開発段階ではゼロからコードを記述してももちろん問題ありませんが、Pythonはライブラリが豊富なのが特徴です。ライブリラリは「ある機能を持つ関数・クラスをまとめたもの」で、他者の作成したものを自由に利用できるため、適したものがあればそれを活用することをおすすめします。
ただし、独自の機能を実装したい場合はライブラリを利用できないため、自身でコードを記述することになります。
テスト~公開
開発の完了後に行うテストは、主に以下の3種に分けられます。
単体テスト:特定のシステムが問題なく機能しているかを確認
複合テスト:連動する複数の機能が問題なく動作するかを確認
システムテスト:システム全体に問題がないかを確認
問題がなければアプリを公開、問題があった場合は再設計もしくは開発を行います。Webアプリは審査不要で公開が可能ですが、スマートフォン向けアプリは各ストアの審査が必要となります。
先ずはアプリ開発を行うための環境構築
Pythonでアプリを開発する場合は、開発環境を整える必要があります。以下の流れでプラットフォームやツールを導入しましょう。
1.Pythonをインストール
2.統合開発環境(IDE)の導入
3.Webサーバーの導入
4.iOS/Androidアプリを制作するときは「Kivy」を導入
ここからは、各ステップについて解説していきます。
Pythonをインストール
Pythonのインストール方法は「公式サイトからのインストール」と「Anacondaのインストール」の2種類に分かれます。ある程度の知識がある場合は公式サイトからのインストールがおすすめですが、開発に便利なエディタとセットでのインストールを希望する場合や初心者の人は有名なパッケージである「Anaconda」を選ぶとよいでしょう。それぞれのインストール方法は以下の通りです。
公式サイトからインストール
1.公式サイト(https:/www.python.org/)にアクセス
2.ページ下部のメニューにある「Downloads」からOSを選択
3.最上部に表示される最新バージョンをクリックしてダウンロード
4.ダウンロードしたインストーラーをクリックして実行
5.「Install Now」をクリックするとインストールがスタート
Anacondaをインストール
1.Anacondaのインストールページ(https://www.anaconda.com/products/distribution)にアクセスする
2.画面右側に表示される「Download」をクリック
3.ダウンロード完了後にインストーラーをダブルクリックして起動
4.インストーラーからの質問に回答し設定を進める
5.インストールが開始されたら一定時間経過後に利用可能
統合開発環境(IDE)の導入
統合開発環境(IDE)は開発を支援するアプリケーションのことで、利用すると効率的な開発が可能なほか、入力補完機能によってコードエラーを早期発見できるといった特徴があります。PythonのおすすめIDEとしては、「PyCharm」「VScode」「Atom」「Visual Studio」があげられます。初心者には「PyCharm」、Webアプリの開発を希望するなら「Atom」がおすすめです。
Webサーバーの導入
Webアプリ(Webサイト)の運営にはWebブラウザ、Webサーバーが必要です。Webブラウザは基本的にパソコンのOSに標準でインストールされているため、Webサーバーを準備します。Pythonでアプリを開発する際のおすすめのWebサーバーは「Apache」と「Nginx」の2種類です。
・Apache
重い処理を得意としているのが特徴で、アプリケーションや動的コンテンツの制作・開発に適しています。
・Nginx
レスポンスが速くWebアプリの同時接続に強いという特徴があります。
作成するアプリの特徴に合わせてWebサーバーを選びましょう。
iOS/Androidアプリを制作するときは「Kivy」を導入
iOS/AndroidアプリをPythonで作成する際には、開発フレームワーク「Kivy」を導入するのが一般的です。さまざまなOSに対応できるだけでなく、デザインを直感的に指定することができます。機能とデザインを分けて記述できるので、全体を整理しながら開発を進められるのも魅力と言えるでしょう。
実際にアプリ開発・練習を行ってみる
パイソンはシンプルでわかりやすいプログラミング言語のため、ほかのWebアプリのコードを真似してみると大まかな感覚をつかめるかもしれません。ここからは、Pythonの練習・修得におすすめの方法を紹介します。
フレームワークを活用
フレームワークとは、基本的な機能を持つ枠組みのことです。すべてを1からプログラミングすると膨大な時間がかかりますが、フレームワークを活用すれば短時間で質の高いシステムを開発できます。Pythonで使用できるフレームワークは以下の3種類です。
・フルスタックフレームワーク
豊富な機能を備えているのが特徴ですが、学習に時間を要する可能性があります。
・マイクロフレームワーク
必要最低限の機能を備えた初心者向けのフレームワークです。
・非同期フレームワーク
複数接続処理が可能なのが特徴で、複数人での作業に適しています。
アプリ開発に役立つ練習プログラム
Pythonを用いたアプリ開発を効率的に学びたいという場合は、学習プログラムの利用がおすすめです。体系的な説明が受けられるので、独学よりも効率よく知識・技術を身につけられるかもしれません。おすすめの学習プログラムは、以下の2種類です。
・PyQ(パイキュー)
Progateが提供するPython向けの学習教材で学ぶプログラムです。
・Udemy(ユーデミー)
世界的に高い人気を誇るオンライン学習プラットフォームで、Pythonの学習コースも用意されています。
企業担当者は学びながら外注という選択肢も
Pythonは比較的学びやすいプログラミング言語ですが、初心者がビジネスレベルのアプリを開発するのは容易ではありません。企業でアプリ開発が必要になった際には、外注しながら学習を進めるという方法も選択肢だと言えます。外注によって質の高いアプリを短期間で開発できるだけでなく、その開発工程や成果物を学習材料にすることで、人材の成長にもつながるでしょう。
Pythonに関するQ&A
つづいては、Pythonに関するよくある質問とそれに対する回答を紹介します。Pythonの学習を始める際には、これらの内容も理解しておくとよいでしょう。
"Python"と"Swift・Kotlin"どちらで開発すべき?
「Swift(スウィフト)」と「Kotlin(コトリン)」はPythonに並ぶ人気のプログラミング言語ですが、学習する言語を選ぶ際には「作りたいシステム・アプリ」を意識する必要があります。3種類のプログラミング言語で開発できるシステム・アプリは以下の通りです。
Python:人工知能、機械学習系のWebアプリ開発に強い
Swift:iOSアプリ開発に強い
Kotlin:Androidアプリ開発に強い
WindowsでiOSのアプリ開発は可能?
WindowsでもiOSアプリの開発は可能ですが、WindowsOS上に構築した仮想環境での作業となるため、バグが発生する可能性があります。iOSアプリを開発する場合は、Macを使用することをおすすめします。
パソコンのスペックはどれくらい必要?
開発するシステム・アプリによって異なりますが、滞りなく作業を進めるためには以下の条件を満たすとよいでしょう。
CPU:Core i5以上
メモリ:8GB以上
ストレージ:256GB以上(SSD)
OS:最新バージョン
デバイスの性能による制限を受けないためには、CPUやメモリへの配慮が必要です。可能であればCore I7以上のCPU、16GB以上のメモリが理想と言えます。
アプリ開発でPython以外にも必要となるスキル
PythonはWebアプリ開発に強みのあるプログラミング言語ですが、Webアプリの作成にはHTMLやCSS、JavaScriptなどの修得も求められます。中でもHTMLとCSSはさまざまなWebアプリのデザインに活用できるため、修得しておいて損はないでしょう。
アプリ開発の費用相場
つづいては、アプリ開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
アプリのタイプ | 開発費用の相場 |
アプリ開発の平均費用相場 | 250万円~ |
ショッピングカート系 | 100万~300万円 |
カタログ・フリーペーパー系 | 50万~100万円 |
通話・メッセージアプリ系 | 100万~500万円 |
ツール系 | 50万~300万円 |
ゲーム系 | 300万~1,000万円 |
SNS位置情報系 | 500万~1,000万円 |
アプリ内課金/多言語/マップ対応 | 各10万~20万円 |
SNS連携/アクセス解析 | 各5万円 |
学習アプリ系 | 50万~300万円 |
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まとめ
本記事では、Pythonの学習方法やアプリ開発の手順などを解説してきました。Pythonを修得すればさまざまなWebアプリやスマートフォン向けアプリの開発が可能です。プログラミング言語の中では比較的修得しやすい言語とされているため、学習してみてはいかがでしょうか。「急ぎでWebアプリを開発したい」「外注しながら学習したい」という場合は、アプリ開発会社への外注を選択肢に加えてもいいかもしれません。
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