ロイヤルカスタマーとは|指標や増やす方法を解説【2024年最新版】
ロイヤルカスタマーとは、商品、サービス、ブランド、また企業そのものに対して愛着や忠誠心を持つ顧客を指す言葉ですが、「詳しくはよく知らない」という方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、アプリ開発などさまざまな外注先を比較検討できる「アイミツ」が、ロイヤルカスタマーの基礎知識やメリット、顧客ロイヤルティの測り方、ロイヤルカスタマーを増やす方法・手順などを解説します。さらに、ロイヤルカスタマー対策の具体的な実例も合わせて紹介するので、ぜひ参考にしてください。
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ロイヤルカスタマーとは
ロイヤルカスタマーとは、商品、サービス、ブランド、また企業そのものに対して愛着や忠誠心を持つ顧客のことです。具体的には、以下のような条件を満たしている顧客がロイヤルカスタマーに該当します。
・ブランドに愛着を持っている
・商品やサービスをリピートしており、売り上げに貢献し続けてくれる
・口コミやSNS経由で第三者に商品やサービスを紹介してくれる
つまり、ロイヤルカスタマーとは「企業のファン」であり、強い愛着を持っているからこそ競合他社に乗り換える可能性が低い顧客であるといえます。業種や商材を問わず、競合他社に打ち勝つことが業績を伸ばす上では重要であるため、ロイヤルカスタマーの囲い込みがあらゆる企業にとって重視されているのです。
優良顧客との違い
ロイヤルカスタマーと混同されやすい用語で「優良顧客」と呼ばれる言葉があります。優良顧客とは、商品・サービスを継続的にリピートしたり、一度の機会で多くのお金を使ったりする顧客のことです。
一見するとロイヤルカスタマーと同じ顧客に感じるかもしれませんが、優良顧客の中には「自動継続になっている」「他社に乗り換えるのが面倒」「単純に安かった」など、愛着を持っているわけではない顧客が一定数含まれています。したがって、「優良顧客=ロイヤルカスタマー」とはいえません。
ロイヤルカスタマーを増やすメリット
ロイヤルカスタマーを増やすことによる代表的なメリットは以下の4つです。
1.LTVが向上する
2.新規顧客の獲得につながる
3.意見の一つひとつに重みが生まれる
4.安定した収益が期待できる
ここからそれぞれのメリットについて詳しく解説するので、ひととおりチェックしてみてください。
LTVが向上する
LTVとは「Life Time Value(顧客生涯価値)」の略で、取引をはじめてから終わりに至るまでの期間において、1人(1社)の顧客がどれだけの利益をもたらすかを表す指数です。ロイヤルカスタマーとなった顧客は長期的に安定した売り上げをもたらす期待値が高いことから、LTV自体も上昇しやすくなるといわれています。そのため、ロイヤルカスタマーを増やせば増やすほど、企業全体の売り上げは安定していくと考えられます。
新規顧客の獲得につながる
ロイヤルカスタマーに分類される顧客は本人自身が企業に貢献してくれるだけでなく、新規顧客獲得の可能性も高めてくれます。理由は至って単純で、ロイヤルカスタマーは企業や商品への愛着が高いことから、第三者に「おすすめ」する傾向が高いからです。近年では、ネットを通じた口コミの投稿やSNSでの情報発信など、拡散力に優れた手法が普及しているため、新規顧客獲得の期待もさらに高くなっているといえるでしょう。
意見の一つひとつに重みが生まれる
ロイヤルカスタマーは、商品・サービスに対する思い入れが強く、またヘビーユーザーの割合が高いため、企業に寄せられる意見の一つひとつに重みが生まれます。愛着が強いからこそ、時には厳しいフィードバックが返ってくることもありますが、商品・サービスを深く理解している顧客からの率直な意見は企業にとって大きな価値があります。もちろん良質なフィードバックがたくさん集まれば、商品・サービスの改善や向上に大いに役立つでしょう。
安定した収益が期待できる
マーケティングの世界で広く用いられている「パレートの法則」では、「売り上げの8割は顧客全体のうち上位2割の顧客」が支えていると述べています。もちろんすべての事業でこの法則が当てはまるとは限りませんが、少なくとも上位に位置する顧客であるロイヤルカスタマーが売り上げの大きな支えとなっているのは確かです。何よりロイヤルカスタマーは競合他社に流れにくい性質を備えているため、その数が多いほど安定した収益に期待できます。
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顧客ロイヤルティを測るのに有効な指標
どの顧客がロイヤルカスタマーに該当するかを見極めるためには、以下のような指標を用いて顧客ロイヤルティ(顧客が商品、サービス、ブランドなどに対して感じている信頼や愛着度のこと)を測る必要があります。
・LTV
・RFM
・NPS
・顧客満足度
ここでは各指標の意味や重要性を分かりやすく解説するので、参考にしてみてください。
LTV
LTVは、1人(1社)の顧客から得られる総利益を表す「顧客生涯価値」を意味する言葉であり、購入頻度や売上構成比率の高い顧客などが該当します。こうしたLTVの高い顧客は優良顧客であるとともに、商品・サービスに強い愛着を持っている割合も高いため、顧客ロイヤルティを図る際に有効です。ただし、LTVが高い顧客がすべてロイヤルカスタマーに該当するとは限らないので、ほかの指標も活用しながら見極めましょう。
RFM
RFMとは、「Recency(最終購入日)」「Frequency(購入頻度)」「Monetary(購入金額)」という3つの指標に基づいた分析手法です。これらを組み合わせることにより、顧客を新規顧客、離反顧客、休眠顧客、優良顧客などのグループに分けられるのが大きな特徴です。ただし、「なぜ購入したのか?」という購入の動機を図るのが難しい性質を備えているため、LTVと同じくほかの指標や分析と組み合わせることでより精度を高めやすくなります。
NPS
NPS(ネットプロモータースコア)とは、企業や商品・サービスに対する顧客ロイヤルティをスコア化して測定する手法です。具体的には、「他社に商品・サービスをどの程度すすめたいか?」というアンケートを実施し、その点数結果で顧客をグループ分けすることにより顧客ロイヤルティを判断します。点数は0~10点までの11段階で評価してもらい、9~10点と回答した顧客はロイヤルカスタマーの可能性が高いと考えられます。
顧客満足度
顧客満足度が高いほど、顧客が商品、サービス、ブランドなどに対して感じる信頼や愛着度も比例して高まりやすいといえます。そのため、顧客ロイヤルティを測る際に顧客満足度を参考にするのは有効です。ただし、顧客満足度はあくまで「現状の満足度」であり、第三者にすすめるという「未来のアクション」を測定するNPSのほうが将来的な収益性を予測しやすいことから、近年では顧客満足度に代わる指標としてNPSを積極的に活用する企業が増えています。
ロイヤルカスタマーを増やす方法・手順
ロイヤルカスタマーを増やすためには、以下の手順で取り組みを進めるのがおすすめです。
1.指標を目安に顧客ロイヤルティを測る
2.戦略ターゲットやKPIを決める
3.顧客体験(CX)の見直し
4.最適な施策の実施
5.効果検証とPDCAの循環
ここから各工程の内容を分かりやすく解説するので参考にしてください。
指標を目安に顧客ロイヤルティを測る
ロイヤルカスタマーを増やすためには、まず現状を把握することが大切です。現状とは「顧客ロイヤルティの現状」であり、ここを把握しない限りは現状でロイヤルカスタマーがどの程度のいるのかが分からないだけでなく、現状を踏まえた適切な施策を打つのも難しくなってしまいます。
そこで、前述のLTVやRFM、NPSなど複数の指標を用いてまずは顧客ロイヤルティを測定しましょう。また、これらの指標だけでなく、口コミ、紹介回数、ログイン率、サービス利用率など、自社で蓄積したさまざまなデータを複合的に活用しながら計測を行うのがおすすめです。
戦略ターゲットやKPIを決める
第1ステップの現状把握で顧客をセグメント分けしたあとは、どのセグメントが自社にとってのロイヤルカスタマーとするのかを定義します。
「毎日サービスを使う人」「1ヵ月に1回商品を購入する人」など、企業や商品・サービスによってロイヤルカスタマーの定義は異なるため、まずは自社にとってのロイヤルカスタマーを明確にする必要があるわけです。そのあとは、ロイヤルカスタマーを増やす上でねらい目となる戦略ターゲットを設定するとともに数値目標を設定し、ターゲット別にKPIを設定しましょう。
顧客体験(CX)の見直し
顧客体験(CX)とは、顧客が商品・サービスに接点を持ってから利用するに至るまでの流れの中で得るすべての体験を指す用語です。
ロイヤルカスタマーを増やすためには、カスタマージャーニーマップ(顧客が商品・サービスの購入に至るプロセスを旅になぞらえて可視化したもの)を活用しながら、プロセスごとに適切な顧客体験(CX)を落とし込みます。この際に重要なのはあくまで利用者目線で顧客体験を評価しながら、どのようなCXが効果的であるかを客観的に分析することです。
最適な施策の実施
前述のステップで顧客体験(CX)の見直しを行ったあとは、それらを実際のアクションに切り替えて実施する流れとなります。ここで重要なのは、「中立者にはアップセル(顧客の単価向上)とクロスセル(購入を希望している別の商品を提案)を提案する」、「ロイヤルカスタマーには、1対1の細やかなフォローや手厚いサポートの実施」など、ターゲットに合わせて施策を使い分けることです。
特に近年では、幅広い層に対して柔軟なアプローチが可能なアプリを用いた施策が人気を集めています。
効果検証とPDCAの循環
ロイヤルカスタマーを効率よく増やすための施策は「実施して終わり」ではなく、PDCAサイクル(Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の一連サイクル)を回し続けることが非常に重要です。なぜなら事前に立てた戦略や顧客体験(CX)の見直しなどはあくまで仮設であり、必ずしも想定どおりの成果が出るとは限らないからです。
そもそも顧客ロイヤルティは細かな改善を何度も積み重ねることで総合的に向上する性質を備えているため、「施策の実施・効果測定・検証」は必ずセットで行いながら改善を続けましょう。
アプリを活用したロイヤルカスタマー対策の実例
アプリには、顧客との接触頻度向上に役立つプッシュ通知、定期的な情報発信に役立つニュース機能、スタンプ、クーポン発行機能など、さまざまなシチュエーションで役立つ機能が充実しており、ロイヤルカスタマー対策との相性にも優れています。以下では、アプリを活用したロイヤルカスタマー対策の実例を紹介するので、参考にしてください。
スターバックス コーヒー
世界的なコーヒーショップチェーンとして不動の地位を築いているスターバックスでは、アプリを活用したロイヤルカスタマーの育成および顧客ロイヤルティの向上を実施しています。
・ポイントカードとしての役割
・店舗での支払いやオンライン入金可能
・デジタルカードの発行に対応
・店舗検索やチェックイン機能
・メッセージ付きのギフトプレゼント機能
上記はあくまで一例ですが、アプリをフル活用することで顧客の利便性を高めるだけでなく、電子ギフトカードの導入などによって第三者におすすめしやすい環境を構築してロイヤルカスタマー対策に役立てています。
ナノ・ユニバース
セレクトショップを展開するナノ・ユニバースは、通販機能だけでなく「アプリ経由での店舗への来店」を意識したアプリを顧客ロイヤルティの向上に活用しています。自社店舗にビーコンと呼ばれる発信機器を設置し、アプリが入った端末を持った顧客が来店すると自動的にポイントを付与するシステムを導入。来店率アップに努めるとともに、アプリ上での店舗在庫一覧機能、予約品割引機能など、オンラインとオフラインを組み合わせて顧客のメリットを高めることによりロイヤルカスタマー育成に役立てています。
アプリの費用相場
つづいては、アプリ開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
アプリのタイプ | 開発費用の相場 |
アプリ開発の平均費用相場 | 250万円~ |
ショッピングカート系 | 100万~300万円 |
カタログ・フリーペーパー系 | 50万~100万円 |
通話・メッセージアプリ系 | 100万~500万円 |
ツール系 | 50万~300万円 |
ゲーム系 | 300万~1,000万円 |
SNS位置情報系 | 500万~1,000万円 |
アプリ内課金/多言語/マップ対応 | 各10万~20万円 |
SNS連携/アクセス解析 | 各5万円 |
学習アプリ系 | 50万~300万円 |
アプリ開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
【まとめ】ロイヤルカスタマーの育成に強いアプリ開発会社選びで迷ったらアイミツへ
企業や商品・サービスに強い愛着を持ち、売り上げへの貢献度が高いロイヤルカスタマーは、企業が長期的かつ安定的に収益を確保する上で非常に重要な存在です。ただし、ロイヤルカスタマーを増やす、育成するには現状を踏まえた上で顧客の属性を分類し、それぞれに異なる施策を実施する必要があります。
アプリを用いた施策はこうした多角的な施策の実現と相性が良いです。アイミツならロイヤルカスタマーの育成に強いアプリ会社の情報を多数取り揃えていますので、興味がある方はお気軽にご相談ください。
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