【図解】AR・VR・MRの違い|歴史や将来予想、メタバースとの違いも解説【2024年最新版】
AR(拡張現実)・VR(仮想現実)・MR(複合現実)は似ているようで異なる技術ですが、その違いについてご存じでしょうか?
本記事では、20万件以上の利用実績をもつ発注業者比較サービス「アイミツ」が、XR(AR・VR・MR)それぞれの特徴・違いを活用事例や図解を用いて分かりやすく解説していきます。その他にも、XRとメタバースの違い、XRの歴史や将来予測などAR・VR・MRの活用を検討している方に必要な情報が盛りだくさんです。ぜひ参考にしてみてください。
AR(拡張現実)とは
AR(Augmented Reality/拡張現実)とは、現実世界にさまざまなデジタル情報を付加して仮想的に拡張することを可能とする技術を指します。たとえば、CGによる3D映像を現実の世界に重ね合わせ、あたかも存在するかのように表現することが可能です。
あくまでも現実世界をベースとするのも特徴で、肉眼でも確認できる実際の風景に透過型のディスプレイを通じてデジタル情報が表示されます。これによって現実が拡張された新たな世界を創り出せるため、幅広い表現を叶えられるのです。
出典:YouTube 「MUGHEN will update mankind to an "evolved world" where "digital" and "nature" merge.」https://www.youtube.com/watch?v=B64BSnYqnnY
ARを活用するメリット
ARの活用には、さまざまなメリットがあります。ユーザーは現実世界の情報とリンクする付加情報を得られるため、これまでにない体験を通じて視覚的・直感的に内容を理解できます。また、業務目的での導入では新たな技術の習得や生産性の向上などが可能ため、従来の方法では困難だった効率化・迅速化への貢献が期待できるでしょう。さらに、店舗やイベントへの集客にも効果を発揮すると言われています。
必要なデバイス
ARの活用に必要なデバイスには、スマートフォンやタブレットといった身近なものから、専用のARグラス、AR対応機能が搭載されたスマートグラスなどがあります。
ARの活用事例
ARの代表的な事例とも言えるのが、一大ブームとなった「ポケモン GO」を筆頭とするゲームやエンターテインメント業界での活用です。現実世界の位置情報にもとづいて仮想的な情報が表示され、新たな世界観を手軽に楽しめる点が広く支持を集めています。
近年はさまざまな業界でARが積極的に活用されており、たとえばニトリのスマホアプリ「AroomCo AR」では現実世界の自宅の部屋に家具の画像を重ね合わせられるため、購入前にサイズ感やほかのインテリアとの相性などの確認が可能です。また、戸田建設の「建機AR」では3Dモデル化された機械と現実の工事現場を重ね合わせてタブレットに表示でき、安全性の確認に役立てられています。
そのほかにも医療現場や運輸・流通、製造・工場、飲食といった幅広い業界で業務効率化やシミュレーション、教育・訓練、マーケティング・プロモーションなどを目的としたAR活用が進んでいます。
VR(仮想現実)とは
VR(Virtual Reality/仮想現実)とは、コンピューターによって創られた360度の仮想世界に入り込んだかのような体験を叶える技術を指します。ユーザーは仮想世界の中を歩き回ったり、そこに存在するものを動かしたりすることができます。
VRのベースとなるのは仮想世界で、現実世界ではありえない景観を創り出せるのが大きな特徴です。さらに、画像エフェクトや音声などを加えることで、よりリアルな体験を提供できるため、ユーザーは没入感あるコンテンツを楽しめます。
出典:YouTube 「【PV】VRがんピアサポート(VR Cancer Peer Support)」https://www.youtube.com/watch?v=cZeImDPspkA&t=1s
VRを活用するメリット
VRの仮想世界では現実の制約に左右されることなく、非現実的な風景や状況を自由に表現できます。そうした世界を現実と相違ないリアリティで実現できるのも大きな特徴で、現実では危険のともなう状況の疑似体験による教育・訓練も可能です。完成前の不動産物件のイメージをVRコンテンツとして制作すれば、早いタイミングで販売を開始できるなど表現の自由度に優れているのもメリットと言えます。
必要なデバイス
VRの活用に必要なデバイスにはVRゴーグルをはじめ、スマートフォンと専用のVRゴーグル、パソコンと専用VRゴーグル、VR対応の家庭用ゲーム機・VR用コントローラなどがあります。
VRの活用事例
VRはARと同様に医療現場や不動産、メーカー、小売、建設などあらゆる業界で活用が進んでおり、その用途も業務効率化から現場見学、研修・トレーニング、プロモーションと多岐にわたります。
たとえばアサヒビールでは、主力商品である「アサヒスーパードライ」の製造工程をビール目線で体験できるVR動画「スーパードライVR工場見学」を制作・公開しており、いつでも仮想世界の工場の機械に入り込んだような体験が可能です。また、大手スーパー・ウォルマートでは従業員研修にVRを導入し、100万人を超える従業員へのトレーニングに活用しています。従来のトレーニングと比べて40%の時間削減に成功しただけでなく、30%の満足度向上を実現。さらに、ほかのトレーニングよりも優れたパフォーマンスを発揮した従業員が多かったようです。
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MR(複合現実)とは
MR(Mixed Reality/複合現実)とは、現実世界に仮想3Dデータを投影して融合させる技術を指します。現実世界を拡張するARと仮想空間を作り出すVRを組み合わせ、現実世界と仮想世界の相互作用を生み出せるのが最大の特徴です。ユーザーは現実世界に付加された3D画像・映像などを見るだけでなく、表示されたものに触れたり動かすことができます。
MRはARと同様に現実世界がベースですが、そこに仮想世界を融合させてより高度な体験の提供を実現可能です。
出典:YouTube「複合現実(MR)と「プレゼンス・プラットフォーム」+ Cambriaプレビュー(日本語字幕対応)」https://www.youtube.com/watch?v=9Uxy4XehqLg
MRを活用するメリット
MRはARとVRを組み合わせたような特徴があり、双方のメリットを享受できるといっても過言ではありません。ARのように直感的・視覚的に情報の理解を促してスキルや生産性の向上を図れるだけでなく、VRのように現実ではありえない状況を創り出した上で現実世界を融合させられるため、よりリアリティある環境での教育・訓練や、シミュレーションが可能です。口頭のみでの説明と比較して、より効率的・効果的な施策が叶うのは大きなメリットと言えるでしょう。
必要なデバイス
MRの活用に必要となるデバイスには、現実世界の物の形状を認識するセンサーやカメラの搭載されたMRゴーグル、MRヘッドセットなどがあります。
MRの活用事例
AR/VRと同様にMRも医療現場や製造、建設、教育などさまざまな業界で活用されており、用途も遠隔オペレーションや現場シミュレーション、情報共有、作業の生産性向上など多種多様です。
たとえば東急建設では施工の効率性・品質の向上を目的に、マイクロソフトのMRデバイス「HoloLens」でビデオストリーミングができる「Azure Remote Rendering」を用いて建造物の完成イメージを関係者で共有できる仕組みを構築しました。
また、日本航空(JAL)ではバーチャル・コックピットが展開されるMRアプリケーションを開発。実際の航空機はもちろんシミュレータがなくても、コックピットが精巧に再現されたMR空間での操作シミュレーションを実現しています。
AR・VR・MRの違い
ここでは、ARとVR、MRの違いについて解説します。
・AR(拡張現実)
デジタル情報を現実世界の風景に重ねて表示させ、拡張された世界を創り出すものです。QRコードに代表される「マーカー」を読み込むと画像や映像が表示されるものから、ユーザーの位置情報にもとづいて情報を表示するものまで幅広く活用が進んでいます。
・VR(仮想現実)
コンピューターで創り出された仮想世界を訪れたような没入感ある体験を可能としたものです。実際にはありえない景観・状況もリアルに表現でき、エンターテインメント業界を中心に活用が拡大しています。
・MR(複合現実)
現実世界に仮想3Dデータを投影・融合させ、現実世界と仮想世界の相互作用を実現するものです。ARとVRを組み合わせたような特徴があり、より高度な体験を提供できます。
これらは異なる技術・概念である一方で、近しい特徴・メリットを持っていることから混合してしまう方もいるかもしれません。それぞれの概要やメリット・効果などについて、以下の表にまとめました。
AR(拡張現実) | VR(仮想現実) | MR(複合現実) | |
---|---|---|---|
概要 | デジタル情報の付加によって現実空間を拡張した世界を創り出す | 疑似体験・没入体験が可能な仮想世界を創り出す | 現実世界と仮想世界を融合させ、相互作用が可能な世界を創り出す |
ベース | 現実世界 | 仮想世界 | 現実世界 |
メリット・効果 | ・業務の生産性向上 ・スキル習得の効率化・迅速化 |
・特定状況の疑似体験が可能 ・現実と相違ないリアリティ ・時間や場所の制約を受けない |
・AR/VRが持つメリットや効果を実現 ・より高度な体験が可能 |
デバイス | スマートフォン、タブレット、ARグラス、スマートグラスなど | スマートフォン、パソコン、VRゴーグル、家庭用ゲーム機、専用コントローラーなど | MRゴーグル、MRヘッドセットなど |
主な活用事例 | ・ゲーム、エンタメ ・業務シミュレーション ・教育、訓練 |
・バーチャルミーティング ・業務工程の疑似体験 ・研修、トレーニング |
・遠隔オペレーション ・現場シミュレーション ・完成イメージ共有 |
XRとは
XR(Extended Reality/Cross Reality)は、AR/VR/MRの総称です。現実空間や仮想空間に対して技術を用いて新たな世界を創り出す概念を総じて指すものとも言えます。昨今はAR/VR/MRを融合したサービスが増えており、明確な線引きが難しいケースもあることからXRという呼称を用いるケースが多いようです。また、さまざまなテクノロジーを指す変数として小文字の「x」を使用し、「xR」と表記されることもあります。
XR(AR VR MR)とメタバースの違い
メタバースはXRの技術によって創り出された仮想空間やサービスを指すもので、ユーザーはアバター(分身)を通じてほかのユーザーとの交流が可能です。VRと混合されがちですが、メタバースは複数のユーザーが同時にアクセスでき、相互にコミュニケーションが取れるといったライブ性があります。サービスによっては仮想空間での生産活動への参加や通貨を用いた物品の売買が可能なため、経済性を持つとも言われています。また、メタバースの世界に一時停止といった概念はなく、現実世界と同様に事象が進行するためユーザーが離脱しても機能し続ける点も特徴でしょう。
このように、メタバースが現実世界を模した仮想空間やそのサービスを意味するのに対して、 XRはそれを実現するための技術・構成要素の1つと考えるとわかりやすいかもしれません。なお、メタバース は「Meta」と「Universe」をかけ合わせから生まれた造語で、アルファベットでは「Metaverse」と表記します。
AR・VR・MRの歴史
XRの中ではVRの歴史がもっとも古く、1930年代のSF小説にVRゴーグルのような眼鏡が登場したのが最初と言われています。しかし当時それを実現する技術はなく、空想の産物でしかありませんでした。
1960年代には現在のデバイスの原型ともいえる製品が開発されましたが、VRが一般的に知られはじめたのは1990年代のことです。大きな注目を集めるきっかけは2014年のFacebook(現:Meta)によるVR企業Oculusの買収で、現在にいたるまでVRは進化を続けています。
VRの潮流から分岐してARが注目されるようになったのは、アメフトの試合でわかりやすい中継を実現することを目的に、競技場の映像に人為的な画像を重ね合わせるようになった1990年代です。その後はARを用いたさまざまなアプリケーションが開発され、2000年代にはゲームにも取り入れられるように。2009年にARを利用した位置情報アプリ「セカイカメラ」が日本で公開され、世界的に大ヒットしたARゲームアプリ「ポケモン GO」が登場したのは2016年のことです。
MRの概念はトロント大学のポール・ミルグラム氏らによって1994年にに提唱されました。しかし一般的な普及にはいたらず、2015年にようやくMRを実現するデバイス「HoloLens」がマイクロソフトから発表されたのです。2019年に後続機「HoloLens2」が販売されましたがこれは主に産業向けで、一般消費者向けのスマートグラスが開発されたのは2020年以降でした。こうした経緯を鑑みても、MRはまだまだ発展の余地が残された領域と言えるでしょう。
AR・VR・MRの将来予測
AR/VR/MRは著しい進化を遂げている技術・領域で、ビジネスマーケットとしても高い成長が期待されています。現状はハードウェアの処理能力やネットワーク帯域幅、開発コストなどの課題もありますが、技術や科学の進展によって解消されて利便性や実用性が向上すれば、さらなる利用シーンの拡大や普及も不可能ではありません。すでに5G(第5世代移動通信システム)やエッジコンピューティングなど、課題解決の糸口になり得る技術も生まれているので、今後の展開にも注目しておくべきでしょう。
また、AR/VR/MEはすでに幅広い分野で活用が進んでいますが、中小企業やスタートアップが日常的に利用するにはまだまだハードルが高いのも事実です。課題解決とともに活用が広がるようなビジネスモデルが構築されれば、市場の飛躍的な成長にもつながるでしょう。
アプリ開発の費用相場
つづいては、アプリ開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
アプリのタイプ | 開発費用の相場 |
アプリ開発の平均費用相場 | 250万円~ |
ショッピングカート系 | 100万~300万円 |
カタログ・フリーペーパー系 | 50万~100万円 |
通話・メッセージアプリ系 | 100万~500万円 |
ツール系 | 50万~300万円 |
ゲーム系 | 300万~1,000万円 |
SNS位置情報系 | 500万~1,000万円 |
アプリ内課金/多言語/マップ対応 | 各10万~20万円 |
SNS連携/アクセス解析 | 各5万円 |
学習アプリ系 | 50万~300万円 |
アプリ開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
まとめ|AR・VR・MRの活用相談はアイミツへ
AR/VR/MRそれぞれの概要・特徴とあわせて、メタバースとの違いや歴史、将来の予測についても解説してきました。近年は幅広い業界でXR(AR/VR/MR)の活用が進んでいることから「自社での導入を検討している」という方も少なくないのではないでしょうか。
「アイミツ」ではご要望を伺った上で、条件に合うアプリ開発会社を無料で複数社ご紹介可能です。会社選びでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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