アプリにおける KPIとは?考えから主要のKPIまで解説【2024年最新版】
インストール数や売り上げなどアプリマーティングの目標を達成するためには、「KPI」の設定が必要不可欠です。KPIを適切に設定することで、既存のマーケティング施策が効果を発揮しているかを把握できるだけでなく、改善策の検討・実行や顧客満足度向上への貢献も期待できます。
本記事ではKPIやKPIのツリーの考え方、KPIの設定が重要視される理由にくわえて、アプリマーケティングで主要とされるKPI指標についても解説します。「アプリのKPIをどう設定すればいいかわからない」「どの指標を見るべきかわからない」という方は、ぜひ参考にしてください。
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アプリ・アプリマーケティングにおけるKPIとは?
まずは、アプリマーケティングにおけるKPIについて解説していきます。
KPIの意味
KPIは「Key Performance Indicators」の頭文字を取った言葉で、日本語では「重要業績評価指標」と表現され、企業における売り上げや受注数といった目標に対する進捗率を表すための評価指標として用いられています。KPIは最終的な目標に到達するための「通過点ごとの指標」とも言い換えることができるでしょう。
適切なKPI設定はチームが一丸となって業務に取り組むために重要な役割を持ち、一つひとつの目標を着実に達成していくことが最終目標の達成にもつながります。KPI設定に用いられる指標は業種・業態や目的によって異なりますが、アプリの分野ではインストール数やCPI、アクティブユーザー数などが重要視されることが多いようです。
KGIとの違い
KGIは「Key Goal Indicator」の頭文字を取った言葉で、日本語では「重要目標達成指標」と表現されています。KPIが目標を達成するまでの通過点を指しているのに対して、KGIは目標そのものを指しているため「到達すべきゴール」だと言えます。
「何を達成したいのか」が明らかになっていない状態では、目標に到達するために必要な施策を検討・実行するのは困難なため、KPIを設定する際には明確なKGI設定が非常に重要です。KPIを設定する前に達成すべき最終目標(KGI)を明確にした上で、KPIを設定していくことが求められます。
KPIツリーの意味と作成のメリット
KPIツリーとは、KGIを頂点としてKPIとの関係性をツリー形式で可視化したもののことです。KPIツリーを作成すると、以下のメリットが期待できます。
【KPIツリーの作成メリット】
・必要な要素や関係性を一覧として把握できる
・MECE(モレなく・ダブりなく)でKPIを組める
・チーム内で目標達成プロセスの共通認識が持ちやすくなる
・ボトルネックや課題点の仮説が立てやすくなる
・効果検証をしやすくなる
アプリの課題を明確にしてより適切な施策を展開するためにも、アプリマーケティングにおいてKPIツリーの作成は必要不可欠だと言えます。なお、下記はアプリマーケティングにおけるKPIツリーの例です。KPIの構成要素はKGIに合わせて変化します。
アプリマーケティングにおけるKPIの考え方
アプリのKPIを設定する際は、まず目標に対する構成要素を考えていく必要があります。例えば「売り上げ」をKPIツリーの頂点とするのであれば、売り上げの構成要素である「アクティブユーザー」や「ARPU(1ユーザーあたりの平均売り上げ)」に枝分けることができるでしょう。そこから各項目をさらに枝分かれさせて構成要素を分解することでアプリの収益構造を可視化でき、実行すべき施策や注力すべきポイントを把握できます。また、KPIツリーは施策実行後の効果検証やPDCAサイクルを回していく際にも役立てられます。
アプリのKPI設定が重要な理由
適切なKPIの設定はアプリを運用する中で必要な改善点の把握につながるだけでなく、マーケティング面での強化にも役立つことから多くの企業で重要視されています。ここからは、アプリのKPI設定が重要視される2つの理由を解説します。
改善点の把握に必須
アプリのKPIを設定しておくと、運用する中で実行した施策の効果測定や、目標に対する進捗状況を的確に把握できるようになります。運用中の効果測定はアプリの改善・成長はもちろん、将来的な事業規模の拡大につなげるためにも重要な要素です。
KPIを設定しないままアプリを運用し続けると、施策の効果を測定できず、効果の低い施策に継続的にリソースを投下してしまうというリスクがあります。
マーケティングの施策強化につながる
具体的なKPIの設定は、どのようなマーケティング施策が必要なのかを明確にするきっかけにもなります。最終目標(KGI)を達成するためには一つひとつのKPIの着実な達成が必要不可欠です。KPIを達成するための施策の検討・実行を通じてマーケティングの強化を図れば、結果的にKGIの達成へ近づくことができるでしょう。
また、適切なKPI設定はアプリの改善にも役立てられるため、ユーザーの利便性や満足度向上の実現にもつながります。
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アプリマーケティングの主なKPI指標
アプリのKPI設定に用いられる代表的な指標としては、インストール数やCPI、ARPU、アクティブユーザー数などがあげられます。ここからは、各指標の概要・特徴について詳しく解説します。
流入数
流入数とは、アプリの紹介ページ経由でアプリストアへたどり着いたユーザーの人数を指す指標です。アプリを紹介する画像や動画、文章などが魅力的なほど、興味を持って「インストールしてみよう」と考えるユーザーが増えるとされています。「流入数が思うように伸びない」という場合は、画像や動画、文章の構成を見直してみるとよいでしょう。
なお、後述する「評価・レビュー」もアプリの流入数を左右する重要な要素と言えます。
ダウンロード数(インストール数)
ダウンロード数(インストール数)は、アプリをダウンロードしたユーザー数を指す指標です。CPIはダウンロード数を用いて算出するため、あらゆる指標の分析に欠かせない数値だと言えます。
アプリがダウンロードされなければ「使い勝手の良し悪し」や「面白いと感じてもらえているか」などを判断してもらうことはできません。ダウンロード数が伸び悩む場合は、広告をはじめとするマーケティング施策が不十分な可能性もあるため、アプリを広く周知するための施策を見直す必要があります。
アクティブユーザー数(MAU、WAU、DAU)
アクティブユーザー数とは、特定の期間内にアプリを1回以上利用したユーザー数を表す指標です。主にMAU、WAU、DAUの3種類の指標が利用されます。
DAUは1日単位、WAUは1週間単位、MAUは1ヵ月単位の指標で、それぞれ「1日のアクティブユーザー」「週間アクティブユーザー」「月間アクティブユーザー」を示します。期間別のアクティブユーザーを集計することにより、各期間中の施策の効果測定ができるだけでなく、課題の洗い出しにも役立ちます。
リテンション率(継続率)
リテンション率(継続率)とはアプリをダウンロードしたユーザーの中で、一定期間以上にわたってアプリを継続利用しているユーザーの割合を示す指標です。長期間利用は収益につながりやすいため、リテンション率の改善は重要視すべき要素だと言えます。
期間の指標としてよく用いられているのは、「翌日」と「7日目」「30日目」です。また「60日後」「90日後」も離脱率が高いことから、注視する企業が多いとされています。なお、リテンション率は継続顧客数÷新規顧客数×100で求めることができます。
CPI
CPI(Cost Per Install)とは1回のインストール(ダウンロード)の獲得にかかるコストのことです。広告配信にかかったコストをインストール数で割り返して算出でき、CPIが低いほどに広告効果が高いことになります。
一方で、CPIが極端に高ければ広告があまり効果を発揮していないと判断できるため、広告の内容や配信頻度を見直す必要があるでしょう。SPIは広告配信ツール内で確認することができます。
売上・スペンド率(課金率)
アプリにおける売り上げとは、アプリの購入やアプリ内課金で得た合計額のことです。一方、スペンド率(課金率)はアプリを起動したユーザーのうち、アプリ内で課金したユーザーの割合を示すもので、インストール数や売り上げ、課金人数といったデータを用いて算出されます。
ソーシャルゲームに代表されるアプリでは、アプリ内課金の対象商品が主な収入源となります。課金ユーザーの割合を示すスペンド率は、売り上げ目標の達成可否に密接に関わっていると言えます。スペンド率が低い場合は「価格が高すぎる」「商品に魅力がない」などが原因として考えられるため、見直しが必要です。
ARPU(1ユーザーあたりの平均売上額)
ARPU(Average Revenue Per User)とは、ユーザー1人あたりの平均売上額を示すものです。ソーシャルゲームをはじめとする、アプリ内課金による売り上げ獲得を主体とするアプリを運用する企業で特に活用されています。売り上げをユーザー数で割ることで算出が可能です。
ARPPU(1ユーザー単位の売り上げ)
ARPPU(Average Revenue per Paid User)とは、アプリに課金しているユーザー1人あたりの売り上げを示す指標です。売り上げを課金ユーザー数で割ることで算出できます。ARPPUが高ければ、課金ユーザーの課金意欲が高いアプリだと判断できます。
ARPDAU(1日のアクティブユーザーの平均利用額)
ARPDAU(Average Revenue Per Daily Active User)とは、DAU(1日のアクティブユーザー)の平均課金額を示す指標です。1日の収益とDAUを割ることで算出できます。
ARPUやARPPUと同様に、主にソーシャルゲームや課金型オンラインゲームなどの分析に用いられています。
ROI(投資利益率)・ROAS
ROI(Return On Investment)は、日本語で投資利益率と呼ばれる指標です。アプリマーケティングにおいては広告出稿への投資に対する利益率を指し、割合が高いほと効果的な投資ができている証拠とされています。ROIは「利益金額÷投資金額×100(%)」で割り出すことができます。
評価・レビュー
App StoreやGoogle Playの管理画面から確認できるレビューの数や、レビューの内容はダウンロード数(インストール数)に大きく影響するため、重要な指標の一つです。対策としてはレビューへの積極的な返信や、ユーザーから寄せられたフィードバックに対する早期の対処・改善が推奨されています。
アプリ開発の費用相場
つづいては、アプリ開発を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。
アプリのタイプ | 開発費用の相場 |
アプリ開発の平均費用相場 | 250万円~ |
ショッピングカート系 | 100万~300万円 |
カタログ・フリーペーパー系 | 50万~100万円 |
通話・メッセージアプリ系 | 100万~500万円 |
ツール系 | 50万~300万円 |
ゲーム系 | 300万~1,000万円 |
SNS位置情報系 | 500万~1,000万円 |
アプリ内課金/多言語/マップ対応 | 各10万~20万円 |
SNS連携/アクセス解析 | 各5万円 |
学習アプリ系 | 50万~300万円 |
アプリ開発の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。
まとめ
この記事では、アプリのKPIやKPIツリーの考え方、KPIが重要視される理由などを解説してきました。アプリの運用やアプリマーケティングにおいても、適切なKPI設定のもとでの効果測定を通じたアプリの改善、マーケティング施策の見直しは非常に重要な工程です。効果測定の結果からアプリの改善点を把握し、効果的なマーケティング施策を検討・実行すれば、インストール数や売り上げの拡大につながるでしょう。
また、多くのユーザーに利用されるアプリを開発したいという場合は、経験豊富なアプリ開発会社への依頼も選択肢の1つだと言えます。「アイミツ」ではご要望を伺った上で、条件に合うアプリ開発会社を無料で複数社ご紹介可能です。会社選びでお困りの方は、お気軽にご相談ください。
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