YMYLとは一体何？対象となる6つのジャンルやYMYLの対策を解説【2024年最新版】

自社のWebサイトがYMYLジャンルに該当する場合、適切な対策をしなければSEOで上位表示を獲得するのは難しくなります。現在は上位に表示できているページや記事でも、近い将来、検索順位が大幅に落ちる恐れもありえます。今のうちから対策を練っておくとよいでしょう。本記事では、YMYLとは何かを紹介するとともに、YMYLに含まれるジャンルやSEO順位を上げるための対策などについて紹介します。企業のWebサイトを扱う方には重要な内容ですので、ぜひ参考にしてください。

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YMYLは「Your Money or Your Life」の頭文字から作った略称です。Googleが公式に発表している「検索品質評価ガイドライン」で説明されており、お金や生活、安全、幸福などの人生にとって重要な情報に関してページの内容を厳しくチェックするというもの。お金や生活という重要な分野に関して、Webページが間違った情報を与えるのを避けるための対策です。YMYLジャンルでWebサイトを運営する場合にはGoogleの方針を正しく理解した上で、根拠に基づいた有益な情報を提供することが求められます。

Googleは有益な情報を提供するページを高く評価することを発表していますが、中でもYMYLに関する分野についてはより厳しいチェック体制を図り、誤情報や根拠のない情報が書かれたページの評価を落とします。そのため、YMYLジャンルでSEO順位を上げるためには、他ジャンルのサイトよりも慎重に運用することが求められます。もし誤った情報を提供し、Googleが不適切だと判断すれば、該当ページだけでなくサイト全体が低く評価される恐れがあります。根拠をもとに記事を執筆するのはもちろんのこと、校正担当をつけファクトチェックを行ったり、複数の目で誤解を招く表現はないかを確認するのがベストです。

GoogleはYMYLの対象ジャンルとして以下の6つを挙げています。

・医療情報ページ
・金融情報ページ
・法律情報ページ
・ショッピングや金銭取引用ページ
・ニュースや時事問題を扱うページ
・人権問題に関するページ

これらのジャンルをWebサイトで取り扱う場合には、Googleによるより厳しいチェックが入ります。低品質のページの場合はSEO順位が落ちるだけでなく、インデックスからも除外される場合があるため、しっかりと確認しましょう。以下から更に詳しく解説します。

医療問題、薬、病院、メンタルヘルス、緊急時の備え、活動の危険性などに関するアドバイスや情報を取り扱うページはYMYLに該当します。掲載情報により医療行為が受けられなかったり、誤情報により命を危険にさらしたりするのを防ぐためです。
以前は医療に関する分野においてもSEOに強いサイトの記事が上位に表示されていましたが、現在では医師をはじめとした医療関係者が執筆もしくは監修した記事が上位に表示される傾向にあります。もし医療関連のサイトでSEO上位を取りたければ、専門家に執筆もしくは監修を依頼するなどの対策を講じる必要があります。

投資、税金、退職計画、ローン、銀行、保険などの財務アドバイスまたは情報を提供するページもYMYLに該当します。ページの誤情報を鵜呑みにし、ユーザーがお金を失うのを防ぐためです。特にユーザーがオンラインで購入または送金できるWebページについてはより厳しいチェックが入ります。
昨今では金融情報を扱うページは、信頼性が高い企業やプライバシーポリシー等が正しく掲載されている企業が上位に表示される傾向にあります。ページの内容だけでなく、会社としての信頼性の確保も重要です。

投票、政府機関、公的機関、社会サービス、および法的な問題（離婚、子の監護、養子縁組、意志の作成など）などの法律情報を扱うページもYMYLに該当します。ページ情報によってユーザーが違反行為を行ったり、予期せぬ事態に陥ったりするのを防ぐためです。弁護士等の国家資格を持つ人々が書いた記事や政府機関が公開した資料などがSEO上位に表示される一方で、一般人が執筆した記事は上位に表示されにくい傾向にあります。

商品やサービスの情報、購入に関連するページもYMYLに該当します。中でもユーザーがオンラインで購入できるWebページに関しては緊急性が高いことから厳しくチェックする旨が報告されています。
昨今ではEC分野を取り入れた企業サイトも多く見受けられます。販売元の情報・連絡先を明記したり、正しい情報を提供しているならば問題ありませんが、商品やサービスの価値を過大に示したり、大幅な割引価格を適用させたりしているサイトはSEO評価を落とす恐れがあるため注意が必要です。

国際的なイベント、ビジネス、政治、科学、技術などの重要なトピックに関するニュースや時事問題もYMYLに該当します。ページに掲載された情報により社会的な誤解が発生するのを防ぐためです。ただし、すべてのニューストピックがYMYLの対象となるわけではなく、日常に関するエンタメやスポーツニュースなどはYMYLには含まれません。今後は情報の質にますます焦点が当てられるようになってくるため、重要なニュースを取り扱うサイトに関しては調査・執筆・校正のそれぞれにおいてより精度を高めていくことが求められます。

年齢、階級、障害、民族、性同一性、移民、国籍、人種、宗教、性別などに関連するトピックや人権問題を扱うサイトもYMYLに該当します。掲載された情報によって特定の人々が不快に感じるのを防ぐための対応だと考えられます。人権問題や差別に関して、国際的に注目度が高まっていることから、今後はますます厳しくチェックされる可能性があります。もしこのジャンルでWebサイトを運営しているのであれば、早めに対策を実施するとよいでしょう。

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YMYLジャンルにおいてSEO評価を上げる鍵となるのが「E-A-T」です。

Expertise･･･専門性
Authoritativeness･･･権威性
Trustworthiness･･･信頼性

Googleは、高品質のE-A-Tが適応されることで信頼できるWebサイトとなり、YMYLジャンルにおいても評価されやすくなることを報告しています。上記3つすべてを含む必要はありませんが、ジャンルに適したE-A-Tを取り入れることが大切です。それぞれについて詳しく説明します。

Expertise（専門性）は、そのジャンルにおいて専門的な知識を持つ人物によって書かれたかどうかです。例えば、法律であれば弁護士、税務であれば税理士、医療であれば医師や看護師などによって執筆されたページは専門性が高い記事と判断されます。ページの専門性を示すためには、執筆もしくは監修者の氏名や経歴等を記載するのがおすすめです。そうすることで、ユーザーとGoogleの両者から信頼されるページになります。

権威性（Authoritativeness）は、サイトを誰が運営しているかです。例えば、個人よりも企業が運営しているサイトの方が一般的には権威性が高くなります。権威性が重要視されるようになったことで、個人で運営するサイトは依然と比べると上位表示が難しくなったともいわれています。企業名はもちろん、会社の所在地や連絡先、稼働状況などを正しく記載することも権威性評価につながります。会社概要ページの充実を図るとよいでしょう。

信頼性（Trustworthiness）は、ページ内容が正しいかどうかです。例えば、数値を扱うページであれば数値の参照元が正しく掲載されているか、最新情報であれば誤解を招く表現はないか、引用箇所であれば誤字脱字はないかなどがチェックされ、信頼性を決定します。1つのページで低い信頼性を獲得した場合にはサイト全体の信頼性が下がる恐れがあるため、十分注意する必要があります。

YMYLジャンルにおいてSEO順位を上げるためには、Googleの品質評価ガイドラインに則ったいくつかの対策が必要です。すべてを実施する必要はありませんが、自社サイトに関連すると思われる対策についてはできる限り早く始めるとよいでしょう。

記事やページの専門性を高めるには、その分野に長けた人、つまり専門家に執筆・監修してもらうのが近道です。以下にジャンル別の専門家を紹介します。

法律関連･･･弁護士や司法書士　など
税務関連･･･税理士や公認会計士　など
不動産関連･･･不動産鑑定士　など
医療･･･医師や看護師　など
福祉･･･介護福祉士　など
金融関連･･･ファイナンシャルプランナー　など

専門家に依頼できない場合でも、その分野にできる限り精通した人材にページ作成を依頼することで、ページや記事の専門性を高められます。その場合には、執筆者の経歴等を記事内に加えるとよいでしょう。

記事やページには、執筆者や監修者情報を入れることをおすすめします。執筆者情報は、Googleが信頼性を判断する材料になるためSEO順位によい影響を与えます。もちろん、読み手であるユーザーが安心して情報を得られるという効果もあります。
執筆者情報は、記事の上や下、もしくはサイドバーなどに掲載されるのが一般的です。記事を最初から安心して読んでもらうためには早い段階で専門家による記事だと伝える必要があるため、昨今では記事の上に執筆者情報を記載する企業が増えています。レイアウト変更等も必要となるため、社内で確認するとよいでしょう。

サイトの運営者情報を正確に記載することで権威性を高められます。企業サイトであれば会社情報や企業経歴、経営者や従業員情報などです。社会で一定の信頼を獲得している会社が運営するWebサイトであれば、それだけで権威性が高まりSEOによい影響を与えるため、ぜひ実施したい対策です。
サイトのコンテンツは充実していても、運営元の情報がまったく記載されていないWebサイトも見かけます。これらのサイトは今後、権威性の観点からSEO評価が下がると考えられます。もしこのようなサイトを運営していたら、いますぐ対策を行ってください。

他サイトから情報を参照する場合には、公的機関が公表しているデータ、もしくは信頼できる企業が発表した一次ソースを利用してください。公的機関のデータは複数の目でチェックされたのち公表されるため、データの信憑性が高い傾向にあります。同様に、企業が大規模に実施した調査結果も信頼できます。一方で、個人が運営するサイトや企業の小規模な調査データなどは使い方に十分気をつけるようにしてください。

記事の信頼性を高めるためには、情報のソースを正しく明記する必要があります。特に、数値や画像、主張、引用などは参考にしたソースを記載し、裏付けや根拠を明示する必要があります。また、他の企業が引用したデータ（二次ソースや三次ソース）では信頼性は薄れます。そのため、データを引用する際には必ず「一次ソース」を利用するとよいでしょう。
引用元を記載しない場合、SEO評価が悪くなるばかりでなく、場合によっては著作権等の問題で処罰される恐れがあります。情報の取扱いについては社内ルールを設けるなどし、慎重に行うとよいでしょう。

YMYLに関わらず、Googleは高品質なコンテンツを評価すると明言しています。高品質なコンテンツとは、ユーザーの悩みに対して適切に回答できる記事やページです。ユーザーがどのような思いでキーワードを検索し、ページやサイトにたどり着いたのかを吟味した上で、そのユーザーの役に立つ情報を記載してください。
また、昨今では画像や図表を取り入れたり、ページの表示速度を速めたりするなど、総合的な施策が重要になりつつあります。Googleが提供する最新のSEO情報を確認しながら高品質なコンテンツづくりに努めてください。

リライトを定期的に行うなど、最新の情報提供に努める必要があります。変化に激しい時代に突入したことで、1～2年もすれば情報が変化するようになりました。以前執筆した記事では情報が古く、場合によっては誤情報を与えてしまう可能性があります。古い情報ではSEO順位が下がってしまうため、定期的なリライトにより掲載情報を新しく保てるようにください。
個人努力でリライトをしようとしても他の仕事が忙しくて対応できない場合がほとんどです。リライトを業務に組み入れるなど、企業としての体制づくりも重要といえます。

つづいては、Web広告を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

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本記事では、YMYLの詳細や対策について紹介しました。お金や生活、医療、法律、人権問題などを扱うサイトは適切な対策を行わなければ、今後SEO順位が下がる可能性があります。本記事で紹介したE-A-Tやその他の対策を講じることで防げますので、ぜひ取り組んでみてください。企業Webサイトで優れたSEO評価を獲得するためにすべき対策は日々増えつつあります。もし自社だけでWebサイトの管理が難しいのであれば、プロに外注するのもおすすめです。
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