就業規則とは？作り方や注意点、無料テンプレートも紹介【2024年最新版】

会社運営で必要となる就業規則ですが、どのように作れば良いのでしょうか？この記事では、社会保険労務士など、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、就業規則の作り方を解説！就業規則作成のメリット・デメリットや作成時の注意点、おすすめの無料テンプレートについても紹介していきます。

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就業規則とは使用者と労働者の間のルールを定めたもので、労働基準法第89条により従業員10名以上の会社では作成・届出が義務付けられています。労働基準法が働く人に共通するルールであるのに対し、就業規則は会社独自のルールという位置づけです。
しかし、就業規則はあくまでも労働基準法に則った内容でなければなりません。就業規則に記載されるのは、労働者の賃金や労働時間、休日・休暇、退職、など労働条件や規律に関する規則で、労働者への周知が義務付けられています。就業規則があることで労使双方がルールに基づいた行動が可能となり、業員が安心して働ける環境が整うでしょう。

就業規則の作成にはメリットとデメリットがあり、作成に際してはその両面を押さえておくことが大切です。就業規則作成のメリット・デメリットについて紹介します。

就業規則の作成によって期待できるメリットは以下の通りです。
・よりスムーズな会社運営につながる
就業規則にルールを明記することで、労使ともに規律に則った行動が実現します。また、就業規則があることで、問題行動が発生した際も懲戒処分など可能になります。当然のことのように思いますが、就業規則がなければ処分もできません。
・人件費のコントロールが可能になる
就業規則があることで、労働時間や賃金に関して規定ができるようになり、残業代の定額払いなどを制度化することで、人件費を定額に押さえることも可能です。

就業規則の作成によって予想されるデメリットは以下の通りです。
・場当たり的な対処が困難になる
明確なルールが定められることで、中小企業に多いとされる場当たり的な対応は難しくなります。小規模の会社では社長の独断や、臨機応変な対処により問題解決を図っていることも多いでしょう。しかし、就業規則ができれば社長の独断や思いつきではなく、ルールに基づいた対処をしなければなりません。業員10名以上の会社では就業規則の作成が義務付けられているので、組織としての成長が必須となります。

就業規則を作る際、以下のことに気を付けてください。
・絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項がある
就業規則には絶対的必要記載事項と相対的必要記載事項があります。絶対的必要記載事項は必ず明記しなければならない事項で、相対的必要記載事項は必ずしも記載する必要はないが、そのことに関して制度を設ける場合は、必ず記載しなければならない事項です。
・労働者代表に確認の上で意見書を聴く
就業規則は基本的には企業が作成しますが、必ず労働者代表に内容を確認してもらった上で意見書を作成してもらいましょう。
・労働基準監督署へ提出する
就業規則は作成したら必ず労働基準監督署へ提出します。

「自社にあった社労士が見つからない」「社労士選びに時間が割けない」とお悩みの方は、お気軽に「アイミツ」にお問い合わせください。数ある社労士事務所からあなたの要望にあった事務所をピックアップして無料でご紹介いたします。

就業規則は法令に則ったものでなければなりませんが定型的な部分も多いため、テンプレートを利用して作成することも可能です。現在、インターネット上でも就業規則のテンプレートが公開されており、ダウンロードして利用できます。自社の実情にマッチするよう内容は変えなければなりませんが、一から作成するのと比較すれば格段に効率的でしょう。特にはじめて就業規則を作成する場合におすすめの手段です。

これから就業規則を作成する方に向けて、無料で使える就業規則のテンプレートを3つ紹介します。

厚生労働省のホームページでモデル就業規則を公開しています。Word形式、PDF形式の両方に対応しており、英語、中国語、ポルトガル語、ベトナム語などの外国語版ややさしい日本語版も用意してあります。

roumu.comは名南経営コンサルティングが公開している就業規則のテンプレート集です。Word形式、pdf形式、テキスト形式に対応しており、ホームページよりダウンロード可能です。正社員用以外にパートタイマーや嘱託の就業規則も提供しています。

bizoceanはトライベックが提供している書式テンプレート集です。豊富な就業規則テンプレートを用意しているのが特徴で、Word形式、Excel形式に対応しています。正社員の就業規則以外に、パートタイマー、小規模介護事業者向けの就業規則などがあります。

最後に、無料テンプレートで就業規則を作成する際の注意点をお伝えします。

労働関係法令は改正も頻繁で毎年のように内容が変わります。就業規則を作成する際は最新の法令に基づいたものでなければなりませんが、無料テンプレートの場合、作成された時期によっては、古い法律をもとに作成されているものもあり注意が必要です。無料テンプレートを使う場合はそのリスクを念頭に置き、使用の際は必ずいつのバージョンかを確認し、必要に応じてアップデートしましょう。

テンプレートは万人向けのものであるため、必ずしも内容が自社の実態に合っている保証はありません。ひな形をそのまま就業規則として採用してしまうと、トラブルの元となるでしょう。そのため、テンプレートを利用する際も、1つひとつの条文を丁寧に精査し、必要に応じた修正が求められます。

テンプレートを使えば初心者でも就業規則は作れますが、自社の実情にマッチさせるには条文を精査、修正しなければなりません。その際、最新の労働法に関する知識が求められる場面は多いです。労働関係法令に精通していない場合は簡単ではないため、不安な場合は就業規則の作成の専門家である社労士に依頼するのも1つの手段です。

社会保険労務士との契約には、大きく2つの契約方法があります。顧問契約は毎月継続して社会労務関連の仕事全般を行う契約です。労働保険・社会保険諸法令に基づいた書類の作成、ならびに提出代行を中心に、人事労務に関する相談やアドバイス、細かな指導や情報提供などをメインに行います。
一方、労務手続き＋相談業務がセットになったのが、通常の顧問契約です。また社労士事務所によっては顧問契約を個別に分けているところもあります。労務手続きのみ、あるいは相談業務のみという場合には、包括的なプランと比較して30～50%ほど費用を抑えられるでしょう。

社労士は依頼内容や従業員数などによって報酬が変わるので、「依頼前に社会保険労務士の費用相場についてもっと詳しく知りたい！」という方は、以下の記事をチェックしてください。

テンプレートを利用した就業規則作成について解説しました。就業規則の作成にはさまざまなルールがありますが、無料テンプレートを利用して作成することも可能です。テンプレートを利用する場合は最新の法令に対応しているか確認が必要であるほか、自社の実態に合った内容に変更することも忘れてはなりません。就業規則作成に不安がある場合は、専門家の社会保険労務士に依頼するのがベストです。社会保険労務士選びについて相談したい方は、アイミツまでお気軽にお問い合わせください。

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