就業規則作成の費用はいくら？相場や注意点を解説【2024年最新版】

「従業員の増加によって就業規則が必要となったが、自作か社会保険労務士（社労士）への外注で迷っている」という方も少なくないのではないでしょうか。
この記事では就業規則の概要のほか、社労士へ就業規則の作成を依頼する場合の費用相場、費用の算出方法などについて解説していきます。就業規則の作成準備中の方は、ぜひ参考にしてください。

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就業規則とは、簡単に言えば「会社のルール」のようなもので、会社における規律が明示されています。労働時間や賃金、休日、従業員の健康に関する内容にくわえ、就業上で守るべき規律やコンプライアンス遵守に必要な規律などをまとめるため、労使トラブルの防止という側面でも重要な存在だと言えます。
就業規則はすべての会社に作成・届出が義務づけられているわけではなく、法的に義務が発生するのは常時10名以上の従業員を雇用している会社です。該当しているにも関わらず就業規則の作成・届出を行わなかった場合は、30万円以下の罰金が科せられることになるので注意しましょう。

不備のない就業規則を作成したいのなら社会保険労務士（社労士）への依頼が得策ですが、気になるのが報酬の費用感ではないでしょうか。ここからは、社労士に就業規則の新規作成や助言・確認などを依頼する際の費用相場について解説します。

社労士へゼロの状態から就業規則の作成を依頼する場合は、約10万〜50万円が費用相場とされています。小規模事業者を対象としたサービスを提供する社労士事務所や、個別の項目・章のみの作成に対応している社労士事務所ならよりリーズナブルに依頼できることも。小規模事業者向けサービスの中には、就業規則の作成を3万円台で提供しているものもあるようです。
就業規則作成の費用は法令で制限が設けられているものではないので、社労士事務所によって金額が変動すると考えましょう。

「すでに就業規則のベースができており、不備がないか社労士に確認してもらいたい」「社労士のアドバイスを就業規則に反映させたい」という場合の費用相場は約5万〜20万円と言われています。中には就業規則の作成に関する無料アドバイスを行っている社労士事務所や、相談内容を問わず初回無料相談サービスのある社労士事務所も存在していますが、就業規則の確認やアドバイスなどを本格的に依頼したい場合は費用が発生するものだと認識しておきましょう。

過去に作成した就業規則にそって会社を経営してきたものの「従業員の増加や法改正などにともなって就業規則を見直したい」という場合も、社労士は頼りになる存在です。費用は見直しの対象となる範囲によって変動するのが一般的ですが、多少の変更であれば約3万円からが相場とされています。
なお、就業規則の内容を大幅に見直したいという場合は最大で15万円ほどが相場とされているので、余裕をもって予算を確保しておくと安心です。

就業規則の作成にかかる費用は10万〜50万円と開きが大きく、気になるのが「費用はどのように算出されているのか」という点ではないでしょうか。
就業規則の作成費用は大半が担当する社労士の人件費です。簡単に説明すると、社労士の人件費×作成に要する時間にくわえて、事務所の経営に必要な固定費や利益などが上乗せされています。そのため、就業規則の作成費用は
・どれだけの時間を要するか
・社労士の報酬（人件費）の金額
に左右されるものだと言えるでしょう。

「自社にあった社労士が見つからない」「就業規則の作成に時間が割けない」とお悩みの方は、お気軽に「アイミツ」にお問い合わせください。数ある社労士事務所からあなたの要望にあった事務所をピックアップして無料でご紹介いたします。

就業規則の作成は担当社労士の人件費が高ければそれだけ費用が必要となりますが、社労士と顧問契約を締結している場合は割安で業務を依頼できることも少なくありません。ある社労士事務所の就業規則作成の通常料金は約11万〜33万円となっていますが、顧問契約を締結していると20%の割引が適用されます。
就業規則の作成だけでなく、人事労務に関する幅広い業務を依頼したいという場合は顧問契約を視野に入れてみてもいいかもしれません。

ここからは、就業規則の作成を社労士に依頼することで得られるメリットについて解説していきます。

会社のルールである就業規則をきちんと作成しておくことは、予防法務につながります。会社にとっての不利益・損害を生み出さないためには、労使間でのトラブルが起きる前に会社と従業員のための戦略的な就業規則が欠かせません。万が一トラブルが発生した場合は、会社としての社会的な信頼を失う可能性も……。
予防法務として機能する就業規則の作成にあたっては「専門家の視点が盛り込まれているかどうか」が重要です。社労士へ相談することで、実態に即しながらも効果的な就業規則の作成が叶うでしょう。

就業規則は「一度作成したらそれで終わり」ではなく、会社の状況や法改正などにともなって変更を重ねなければ機能を失ってしまいます。しかし、法改正の度に社内のリソースだけで変更作業を行うのが簡単ではないのも事実です。よく理解しないまま就業規則を変更した結果、トラブルの種となってしまうこともあるでしょう。
社労士に就業規則の作成・変更を依頼すれば、最新の法律が反映されている就業規則が手に入るのはもちろん、法改正が行われた際にも適切かつ速やかな対応が期待できます。

就業規則は誰にでもすぐに作成できるものではありません。労働契約についてだけでなく、関連する法律もしっかりと理解した上で慎重に作成していく必要があります。予防法務としてきちんと機能する就業規則を自力で作成するには、多くの時間・手間を要するでしょう。
しかし、就業規則の作成を社労士事務所へ依頼すれば、人事担当者の業務負担の軽減を図ることが可能。従業員の負担を減らしながら質の高い就業規則を作成できるのは、会社にとって大きなメリットではないでしょうか。

続いては、就業規則の作成・変更を依頼する社労士事務所を選ぶ際の注意点について解説します。

就業規則の作成を依頼する社労士を選ぶ際には、就業規則の作成・変更に関する知識や実績を確認しましょう。ひとことに社労士と言っても、得意とする分野やこれまでの実績などはさまざまです。人事労務のコンサルティングを得意としている社労士もいれば、健康保険・雇用保険の申請手続きに強みを持つ社労士も存在しています。
予防法務に効果的な就業規則の作成を希望する場合には、就業規則の作成を得意とする社労士を選んでください。

「自社の業界・業態に精通しているか否か」も、就業規則の作成を依頼するにあたっては重要な要素です。建設業界や福祉業界、美容業界など業界によって就業規則に記載すべき内容が異なるため、業界について詳しくない社労士に依頼した場合は実態と相違のある就業規則になってしまうかもしれません。
トラブルを未然に防ぐためにも、自社の業界・業界に関する知識や理解のある社労士を探しましょう。

就業規則の作成・変更に限らず、社労士へ業務を依頼する際には「コミュニケーションが取りやすい相手かどうか」も大切なポイントです。どんなに実績が豊富な社労士であっても「高圧的で相談しにくい」「連絡をしてもレスポンスが遅い」「話しづらいと感じる」といった状況では、安心して業務を任せるのは困難と言えます。
できれば契約の締結前に無料相談などを活用し、相性のいい社労士であるかを見極めておくとよいでしょう。

「就業規則の作成・変更にかかる費用を把握しておきたい」という場合は、料金シミュレーターの活用がおすすめです。いくつかの質問に回答するだけで、就業規則作成の相場感がわかります。

この記事では、就業規則の作成や変更にかかる費用について解説していきました。ひとくちに就業規則の作成といっても費用は社労士事務所によって開きがあり、内容も会社の規模や業種などによって異なります。予防法務に効果を発揮する就業規則の作成を希望するのなら、社労士選びが非常に重要だと言えるでしょう。
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