キャリアアップ助成金を活用しよう！計画書の記入例や注意したいポイントを解説！【2024年最新版】

キャリアアップ助成金の申請で必要になる「キャリアアップ計画書」は、内容が不十分だと非承認になる可能性もあるので慎重な作成が求められます。
この記事では、社労士をはじめとする幅広い分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、キャリアアップ計画書に記入例や助成金申請のポイントを解説していきます。

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キャリアアップ助成金は、非正規雇用労働者の雇用条件改善を促進するための助成金制度です。具体的には、アルバイトやパート、派遣社員といった非正規労働者の正社員化や処遇改善に取り組む事業主（企業）に対して助成金が支給されるもので、複数のコースが用意されています。

キャリアアップ助成金の申請にはさまざまな提出書類がありますが、そのうちの1つが「キャリアアップ計画書」です。キャリアアップ計画書には非正規雇用労働者のキャリアアップを目的としたおおまかな取り組みについて記入し、作成した計画書は管轄の労働局もしくはハローワークへ提出します。
キャリアアップ計画書には所定のフォーマットがあり、厚生労働省のWebサイトからダウンロードできます。

キャリアアップ助成金には「正社員化支援」と「処遇改善支援」に分かれ、その中でもいくつかのコースが用意されています。いずれのコースも申請にはキャリアアップ計画書が必要で、取り組みを開始する前日までに管轄労働局かハローワークへ提出しなければなりません。

実際にキャリアアップ計画書を作成する際は、どのように記入すべきなのでしょうか。ここからは、キャリアアップ計画書の書き方・記入例について解説します。

キャリアアップ計画書を作成する際は、事前に「キャリアアップ管理者」を選定します。事業主や役員、従業員のキャリアアップに関する知見・経験のある人材が任命されるのが一般的です。業務内容には「キャリアアップ管理者としてどのような業務に取り組むのか」を具体的に記載します。記入例は以下のとおりです。

＜業務内容の記入例＞
・従業員への周知徹底
・従業員への面接の実施
・事業所統括

キャリアアップ計画の対象となる人材の雇用形態や入社時期、所属部署などの情報を記載します。実際の対象者を想定して具体的にしすぎると変更が生じる際の融通がききにくくなるので、柔軟に変更できるよう汎用性をもたせた内容を意識するようにしましょう。

＜対象者の記入例＞
・営業部に派遣されている派遣労働者
・人事部に所属する有期契約労働者
・雇用から2年が経過しているパートタイマー

対象者の処遇改善や計画の実施後に習得できる能力・資格などをキャリアアップ計画の目標として記載します。

＜目標の記入例＞
・対象者のうち5名は正規雇用、多様な正社員、または直接雇用への転換を図る
・社会保険の適用拡大措置により対象労働者の処遇改善を行う
・対象労働者の教育訓練により経理の知識・スキルを習得させる
・対象者の賃金規定を改定し給与を増額する

目標達成のための措置の欄には、どのような方法で正社員化や処遇改善を推進していくのかを記載します。「非正規労働者を正社員化する場合は試験を実施する」など、転換時の施策内容を具体的に記入しましょう。目標達成のための措置も、事業所（企業）の事情に合わせて柔軟に対処できるように汎用性を持たせることが大切です。

＜目標達成のための措置の記入例＞
・職業訓練後に正社員化する際は昇進試験と面接を実施する
・対象者の賃金規定を改定し基本給の3％を増額する

キャリアアップ計画を実施する際の手順について記載します。キャリアアップの内容が非正規労働者の正社員化なら、正社員化のルールを策定して社内に周知するなど、正社員へ転換する基準や過程を明確に示すことを記入しましょう。

＜計画全体の記入例＞
非正規雇用労働者の就労環境を整備し、正社員に転換する際のルール・対象範囲を周知します。希望者・対象者に職業訓練を実施し、試験・面談を通じて基準を満たしていると判断した場合に正社員として雇用します。

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キャリアアップ計画書作成の際は、以下の5つのポイントに注意が必要です。

・キャリアアップ管理者は複数の事業所での兼任や労働者の代表との兼任はできない
・おおまかな取り組みのイメージを決め、対象者や目標、計画期間、目標達成に必要な取り組みを記載する
・キャリアアップ計画の計画期間は3年以上5年以内
・計画の対象となる労働者の意見が反映されるよう、すべての労働者の代表から意見を聞く

キャリアアップ計画書の作成・提出は、助成金の不正受給を防止するという目的もあるため、事業所がどんなプランで非正規雇用労働者の正社員化や処遇改善を図ろうとしているのかが細かに確認されます。記載した内容と実際の取り組みが乖離している場合は「整合性がとれない」と判断され、非承認となる可能性もあるので注意が必要です。

キャリアアップ助成金の申請には多くの書類が必要なだけでなく、確実に受給するためにはキャリアアップ計画書を適切に作成しなければなりません。「キャリアアップ計画書の書き方がわからない」などとお困りの場合は、社労士（社会保険労務士）への相談もおすすめです。
社労士は申請のプロセスや注意点も熟知している人も多く、申請代行を依頼すれば書類の作成から申請までをすべて任せられるため、最小限の手間・負担で助成金の申請を進めることが可能です。効率的にキャリアアップ助成金を申請したいのなら、社労士の依頼も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

この記事では、キャリアアップ助成金の申請に必要なキャリアアップ計画書の書き方・記入例を解説しました。キャリアアップ計画書は記入例を参考に作業を進めると失敗を防げますが、助成金申請を自力で完結するハードルは決して低くないので、不安があるなら社労士に相談するとよいでしょう。社労士にはそれぞれ得意とする分野があるので、助成金を得意とする社労士を選ぶと安心と言えます。

アイミツではご要望を伺った上で、条件に合う社会保険労務士事務所を無料で複数ご紹介可能です。社労士選びでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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