Web広告の種類一覧｜広告のメリットとターゲティング層の特徴【2024年最新版】

広告業界において投資額が急激に成長しているWeb広告。一言にWeb広告といっても、複数の種類に分類されることをご存知でしょうか。この記事では、さまざまな分野の発注先を比較検討できる「アイミツ」が、Web広告を運用するメリットや、Web広告のターゲット層・課金形式・広告の種類などについて具体的にまとめています。Web広告の配信を始めたいという方や、Web広告の基礎知識を身に着けたいという方はぜひ参考にしてください。

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Web広告とは、インターネット（オンライン）上で配信される広告全般のことで、Webサイト上で表示される広告や、検索エンジン、SNSなどで表示される広告も、すべてWeb広告に分類されます。Web広告は現在、これまでメインの広告媒体であったマス広告（新聞・雑誌・テレビ・ラジオ）や交通広告と比較して、急激に投資額が伸びている媒体です。2019年には地上波テレビ広告の広告投資額を超えたという調査もあります。(※)スマートフォンなどのデジタルデバイスや、Wi-Fiなどの通信網の発達で世界的にインターネットが普及していることが、成長の一因として挙げられるでしょう。このほか、以下から解説するメリットが得られるという点も、多くの人がWeb広告を配信する理由だと考えられます。

※参考：株式会社電通「2019年 日本の広告費」　https://www.dentsu.co.jp/news/release/2020/0311-010027.html#:~:text=2019%E5%B9%B4%EF%BC%881%EF%BD%9E12,%E3%81%AE%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9%E6%88%90%E9%95%B7%E3%81%A0%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82

Web広告を利用したり、配信することで得られるメリットは多くあります。以下からは、Web広告を運用する主なメリットについて確認していきましょう。メリットを把握することで、自社にマッチしているかどうかということも確認できるはずです。

Web広告にはさまざまな課金方式がありますが、多くの広告主が利用している方式に「クリック課金」があります。これは、広告がユーザーにクリックされたタイミングでのみ料金が発生するという課金方式です。「クリック課金」は、Web広告の中でも特にリーズナブルに利用することができ、月額数万円程度から広告を配信することができます。このほかの課金方式に関してもリーズナブルなものが多く、1ヵ月に使用する広告費用の上限を広告主が決められる媒体も多いため、たとえば1ヵ月1万円で広告を配信するということも可能です。

Web広告は、多くの媒体において、広告を管理できる画面やツールが存在します。管理画面では一般的に、広告の表示回数・クリック数・クリック率・使用した金額・コンバージョン数（商品の申込みなど、広告を通して達成したい目標を達成した回数）などを確認することが可能です。どの広告の効果がよかったのか、どの時間帯に多く広告が表示されていたかなど、さまざまな情報が確認できます。このように、広告効果の予測や測定、改善などが容易に行える点は、Web広告の大きなメリットだといえるでしょう。

Web広告は配信するユーザーなどを細かくターゲティングできる媒体が多いということも、広告主にとっては大きなメリットでしょう。たとえば、検索エンジン最大手のGoogleが提供しているGoogle広告は、ユーザーの年齢・性別・端末の種類や、ユーザーが興味を持っているカテゴリなどを指定して広告を配信することができます。一度コンバージョンしたことがあるユーザーに対して配信を行う「リマーケティング（リターゲティング）」なども可能です。このほか、広告を配信する曜日・時間帯・Webサイトなどを指定することもできます。詳細なターゲティングはコンバージョン率の向上につながるため、広告主にとって大きなメリットだといえるでしょう。

広告を配信している間でも、内容やターゲティングを簡単に変更できるという点も、Web広告の大きなメリットです。たとえばこれがマス広告であれば、一度掲載・放送された内容は変更することができません。交通広告なども、数ヵ月前から原稿の準備は掲示期間を決めたうえで出稿されるため、すぐに変更するということは非常に難しいでしょう。その点、多くのWeb広告は管理画面からすぐに内容やターゲティングの変更が可能。タイムリーな話題や急なセールにもすぐに対応できますし、広告枠の空きを待つ必要もありません。

ここからは、Web広告において考えられるターゲット層について確認していきましょう。老若男女、幅広い立場のユーザーがインターネットを使用していますが、ビジネスの視点から見た時に、ターゲット層は潜在層・準顕在層・顕在層・顧客層まで、ピラミッド状に分けられます。

潜在層とは、顧客になる可能性を秘めているが、その可能性がまだ表には表れていないユーザー層のことを指します。たとえば、漠然と「テニスを始めたい」と思っているユーザー。テニスを始める場合は、ラケットやボール、シューズやウェアなどを揃える必要があります。テニスを始めるために必要なグッズにまでは考えが至っていないため、「テニス ラケット」といったキーワードで検索するといった能動的な行動を取ることは考えづらいでしょう。このほか、近くのテニススクールやテニスコートを知りたいというニーズもあるかもしれませんが、ユーザー本人はまだ気づいていない状態です。しかし、こういったユーザーにテニス関連の商品や情報を提示することで、準顕在層・顕在層へと成長させることができます。

準顕在層は、商品に対してニーズを持っているものの、自社のサービスや製品はまだ知らない状態のユーザー層のことを指します。たとえば、テニスを始めたい、新しいラケットがほしいと考えているが、どのメーカーのどのようなラケットを手に入れるかは考えていない、といった状態です。準顕在層に対してのおすすめのマーケティング方法は、ニーズに関する情報や自社製品のアピールができる広告の配信。Web広告でいえばディスプレイ広告やSNS広告などがおすすめです。広告内容としては、自社商品を知ってもらうための内容や、「ラケット選びのコツ」といったコンテンツの配信をおこない、自社を知ってもらうとよいでしょう。

顕在層は、商品に対してニーズを持ち、自社のサービスや製品を知ってくれているものの、まだ購入や利用には至っていないユーザー層のことです。たとえば、テニスを始めたい、新しいラケットがほしいと考えており、「○○社のラケット」「○円程度のラケット」「軽いラケット」など、ほしい商品をある程度絞っているユーザーが該当します。顕在層に対しては、ニーズを汲み取ったうえで、ニーズに合う具体的な商品を提案するというマーケティングがおすすめです。たとえば、検索エンジンに表示されるリスティング広告で「○○社のラケットがセール中！」「軽さ重視のラケット特集」といった広告を配信します。

顧客層は、すでに自社の製品やサービスを利用したことがあるユーザーのことを指します。もうすでに利用したことがあるユーザーのため、広告はあまり意味がないと考える方もいるかもしれませんが、そんなことはありません。売り切りの製品やサービスでなければ、アフターフォローや追加購入などをうながす広告を配信することで、さらなる消費が見込めます。たとえば、テニスラケットの会社であれば「ご利用のラケットのガット張り承ります」「シューズを同じメーカーで揃えませんか？」「新作ラケット追加」といった内容の広告です。この場合には、一度コンバージョンしたことがあるユーザーに対して配信を行う「リマーケティング（リターゲティング）」が多く利用されます。

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ここからは、主なWeb広告の課金形式の種類について解説します。

・CPC
コスト・パー・クリック。広告がクリックされるごとに課金されます。「クリック課金方式」とも呼ばれます。

・CPM
コスト・パー・ミル。広告が1,000回表示されるごとに課金されます。ディスプレイ広告に多く採用されている課金方式です。

・CPV
コスト・パー・ビュー。動画広告が最後まで（または15秒以上）再生されるごとに課金されます。動画広告に多く採用されている課金方式です。

・CPAC
コスト・パー・アプリ・クリック。アプリへのクリックごとに課金されます。CPCのアプリ版です。

・CPF
コスト・パー・フォロワー。フォロワーを獲得するごとに課金されます。SNS広告で多く採用されている課金方式です。

ここからは、有名なWeb広告の種類を解説します。それぞれの広告の特徴を把握したうえで、どのWeb広告を配信するべきか考えていきましょう。

アフィリエイト広告とは、Webサイトやブログなどに広告を掲載する形のWeb広告です。主に、広告をクリックすることでWebサイトやブログなどの運営者に報酬が入る「クリック型」、表示された回数に応じて報酬が入る「インプレッション型」、表示された広告を通じてサービス利用や商品購入が行われた際に報酬が入る「成果報酬型」の3種類に分けられます。ターゲット層は潜在層～顕在層。Webサイトやブログの内容によって、コンバージョン率が変動するため、どのようなWebサイトやブログに表示されるのかをあらかじめ確認しておくことが大切です。費用相場は初期費用が4万～5万円前後、月額費用が3万～5万円前後となっています。

ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリなどにある広告枠に表示される広告のことを指します。画像・動画・テキストといった形で表示されることが多いです。ディスプレイ広告が登場した当初は静止画（バナー）の広告が多かったため、「バナー広告」と呼ばれることもあります。Webサイトやアプリのジャンルに合わせた広告が表示されるほか、ユーザーの興味・関心に合わせた広告が表示されることも。ユーザーの興味・関心は、多くの場合、それまでのインターネット上でのユーザーの行動から推定されています。課金形式は「クリック課金型」と「インプレッション課金型」が基本です。ディスプレイ広告のターゲットに適しているのは潜在層。視覚的かつ比較的大きな広告枠でアプローチできるため、顧客の潜在的なニーズを呼び起こすほか、興味を引くことに最適です。

リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンで検索を行った際、検索結果に表示される広告です。ユーザーが検索に使用したキーワードに関連した広告が表示されるため、検索連動型広告とも呼ばれます。GoogleとYahoo!が提供しているリスティング広告が主流です。リスティング広告のターゲット層は主に準顕在層・顕在層。検索キーワードに連動して表示される広告が選ばれるためです。たとえば、「テニス シューズ」と検索したユーザーは、テニスシューズに興味・関心があるユーザーである可能性が高く、準顕在層か顕在層である可能性も高いといえます。そのため、テニスシューズを取り扱っている広告主の広告が表示されやすくなるのです。課金形式は主にCPCが採用されており、一般的には、20万円～50万円程度となるのが相場です。金額は配信したいキーワードによっても大きな差がでます。

アドネットワーク広告とは、さまざまなネットワークを通じて幅広く配信できる広告のことを指します。課金形式も統一されており、広告を配信するメディアを選ぶ必要もありません。アドネットワークを提供している会社の管理画面を通じて広告の入稿・管理を行います。利用するアドネットワークによりますが、詳細なターゲティングも可能です。アドネットワーク広告のターゲット層は、潜在層～準顕在層。比較的ざっくりとしたターゲティングになることが多いため、ディスプレイ広告と同等の取り扱いだと考えてよいでしょう。課金形式はCPCまたはCPMであることが多く、費用相場は1クリックあたり（1,000回表示あたり）10円～数百円程度です。

リターゲティング広告とは、1度自社サイトを訪問したことがある、または購買行動を行ったことがあるユーザーに対して、再度配信を行う広告の仕組みです。「30日以内に1度自社のWebサイトを訪問したことがある」「90日以内に1度以上商品を購入したことがある」など、自身で条件を設定したうえで配信することができる媒体もあります。利用するには自社のWebサイトにタグの埋め込みが必要で、広告はディスプレイ広告の形式で表示されることが多いです。ターゲット層は顕在層～顧客層。自社にすでに興味を持っているユーザーが、主なターゲットとなります。課金形式は広告形態によって異なりますが、ディスプレイ広告と同じくCPCやCPMが採用されていることが多いです。費用相場はCPCであれば1クリックあたり数十円～数百円、競合の多いキーワードでは数千円を超える場合もあります。

記事広告（タイアップ広告）とは、ニュースサイトやWebメディアなどに記事の形で掲載される広告のことを指します。名前のとおり、ニュースサイトやWebメディアに掲載される記事のような形式で掲載されるため、いわゆる「広告感」を薄れさせることが可能です。広告を忌避するユーザーは一定数いますが、そういったユーザーにも記事という体裁を取って広告に触れてもらえる可能性があります。掲載するメディアにもよりますが、ターゲット層は主に潜在層～準顕在層です。記事広告はメディアごとに広告枠・掲載期間・単価を設定している場合が多く、相場は1ヵ月の掲載で100～200万円ほど。ただし、メディアの知名度・PV数・広告枠の人気などによって料金は大きく変動します。

純広告とは、WebサイトやWebメディアにあらかじめ設定されている広告枠を買い取り、掲載する方式の広告です。先ほど紹介した記事広告は、純広告の一種であるといえます。純広告は掲載期間や最低表示回数が決まっている場合が多いことが特徴です。広告の形式はテキスト・静止画・動画などのほか、リッチ広告（マウスオーバーによって変化が起こる広告）の提供を行っているメディアもあります。ターゲット層は潜在層～準顕在層。掲載するメディアにもよりますが、認知拡大やキャンペーン宣伝の目的で使用されることが多いでしょう。費用相場は先ほどお伝えした掲載期間や表示回数の保証によって異なりますが、数十万～数百万円程です。このほか、CPMを採用している場合、想定インプレッション数×単価（0.5～1円程度）といった料金設定にしている媒体もあります。

SNS広告とは、Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSに配信される広告のことです。多くの場合、ユーザーの年齢・性別・興味関心・フォローしているユーザーなど、詳細なターゲティングを行ったうえで広告を配信することができます。テキストのみならず、画像や動画を使用した広告や、画像・動画を複数枚使用したカルーセル広告が配信可能です。ーゲットを細かく絞れるため、潜在層から顧客層までどの層にも対応した配信が可能である点も魅力のひとつでしょう。課金形式はCPC、CPMのほか、CPV、CPFなどが採用されている場合が多いです。ユーザーの投稿への反応数で料金が決まるCPE（コスト・パー・エンゲージメント）方式が利用できるSNSもあります。費用相場は月額数万円～数十万円程度が相場。CPCの場合であれば1クリックあたり数十円台～200円前後です。

動画広告とは、動画を利用した広告のことです。近年、通信網の発達により、多くの容量を利用した通信が容易になっていることから、動画広告の配信が増加傾向にあります。動画広告は、視覚・聴覚の両方から訴求でき、静止画と比較してより多くの情報を届けられるという点が大きな魅力です。視覚に関しても、静止画ではなく動画のため、ユーザーを注目させやすい点も大きなメリットでしょう。ターゲット層は、配信するメディアやターゲティングによって異なります。課金形式はCPV・CPM・CPCが一般的です。費用相場も配信するメディア・ターゲティング・課金形式によって大きく異なります。一例として、YouTube・CPVであれば1再生あたり3～20円程度が相場です。

リワード広告とは、ユーザーにメリットのある形で広告閲覧やアプリインストール、会員登録などを促す形の広告です。ユーザーが受け取れるメリットとしては、リワード広告を掲載している媒体（ECサイトやゲームアプリなど）でのポイント付与が挙げられます。リワード広告の目的は、ランキングサイトなどでの上位掲載です。ランキングサイトで上位に掲載されることにより、多くのユーザーの目に触れます。リワード広告を通してサービス利用を行ったユーザーの定着率は低いことが考えられますが、ランキングサイトなどでの露出を増やすことにより、総合的なユーザー数の増加が期待できる広告です。課金形式はアプリの場合、CPI（コスト・パー・インストール）が採用されます。アプリインストール1回につき費用が発生する形式です。相場はインストール1回あたり70～80円程度となっています。

メール広告は、電子メール・eメール形式でユーザーに送信される広告のことです。メールマガジン（メルマガ）のほか、ユーザーの属性を指定してターゲティングメールを送信するターゲティングメールという形式があります。リスティング広告などと比較すると多くの文章を掲載できるため、伝えたい情報を十分に掲載することが可能です。ターゲット層は潜在層～準顕在層。ユーザーを顕在層や顧客層に引き上げるために有効です。ターゲティング次第では、顧客層へのリピート利用促進にも活用できるでしょう。課金形式はCPCのほか、特定の媒体のメルマガを購読しているユーザーに一斉に配信するという一斉配信契約型、配信数に応じて費用が変動する配信課金型があります。費用相場は一斉配信契約型であれば配信数×0.1～1円程度、配信課金型は1件あたり5～15円程度、CPCは1クリックあたり300円～800円程度です。

DSPとは、ターゲットを絞って広告を配信できるプラットフォームです。アドネットワーク広告と似ていますが、アドネットワーク広告が広告を配信する枠（ネットワーク）を持っていることに対し、DSPはあくまでプラットフォーム（ツール）であるという違いがあります。DSPに広告を登録し、ターゲット設定・入札をしておくことで、ターゲティングに合わせた広告配信が可能です。あくまでターゲティングされているのは「ユーザー（人）」であり、広告はさまざまなWebサイトに配信される可能性があります。課金形式はCPM、CPCが主流。CPMの場合の費用相場は1クリックあたり50～100円程度、CPM課金の場合は1,000回表示あたり100円～500円程度です。

ネイティブ広告とは、ニュースサイトやWebメディアなどの記事一覧やフィードなどの中で自然に表示される形の広告です。記事広告（タイアップ広告）は、ネイティブ広告のひとつであるといえるでしょう。ネイティブ広告は、記事広告の形式以外にも、記事一覧・フィードの中に自然に表示される形で掲載され、ユーザーがリンクをクリックすると広告主のWebサイトに移動するという形式のものもあります。記事広告同様、広告を忌避するユーザーにも広告に触れてもらえる可能性があります。ターゲット層は掲載するメディアにもよりますが、主に潜在層～準顕在層です。課金形式は配信媒体によって異なりますが、CPC、CPMのほか、記事広告のように期間契約の形式を採用していることもあります。費用相場はCPCであれば1クリックあたり20円～70円程度、CPMは1,000回表示あたり400円～800円程度です。

ここまで、Web広告の概要や運用のメリット、ターゲット・課金形式・種類について詳しくお伝えしてきました。Web広告にはさまざまな種類があり、仕組みを複雑に感じる場合も多いでしょう。自社に合ったWeb広告を配信したい場合や、効率的にWeb広告の効果を得たい場合は、専門的な知識やノウハウが必要となるため、Web広告のプロに作成・配信・運用を外注することがおすすめです。アイミツではご要望を伺った上で、条件に合うWeb広告会社を無料で複数社ご紹介可能です。会社選びでお困りの方は、お気軽にご相談ください。

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