SEMとは？SEO対策とリスティング広告の効果的な使い分け方法を解説【2024年最新版】

検索エンジンは私たちの日常に深く浸透しており、ビジネスを行う場合においても無視できない存在となっています。そこで重要となるのが、検索エンジンを活用したマーケティング手法である「SEM」です。当記事では、SEMの概要から、SEMを構成する具体的な施策であるSEO・リスティング広告について解説していきます。

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SEM（Search Engine Marketing：検索エンジンマーケティング）とは、検索エンジンからWebサイト・ECサイト・LPなどにユーザーを呼び込むマーケティング手法の総称のこと。代表的な施策には、SEOとリスティング広告があります。
「SEO=SEM」「リスティング広告=SEM」と捉えられるケースが多く見られますが、SEMは両者を含む上位の概念とするのが正しい解釈であるため、混同しないようにしましょう。次章以降では、SEMを構成するSEO・リスティング広告について、それぞれご紹介していきます。

SEO（Search Engine Optimization）とは、直訳すると「検索エンジン最適化」と訳され、検索結果画面（SERPs）に表示されるために行うさまざまな施策のことを言います。
・検索ユーザーのベネフィットに繋がる上質なコンテンツの作成
・効果的な対策キーワードのリサーチ・選定
・検索エンジンが理解しやすい形式で内部構造を構築する
自然検索からのアクセス・クリックを獲得することが、SEOを実施する主な目的となります。

Googleが公開しているSEOスターターガイドでは、SEOについて次の10項目に取り組むことで、検索エンジン向けにWebサイトを改善できると説明されています。

・Google がコンテンツを見つけられるようにする
・クロールさせたくないページを Google に伝える
・Google（とユーザー）がコンテンツを理解できるようにする
・Google 検索結果での表示を管理する
・サイトの階層を整理する
・コンテンツを最適化する
・画像を最適化する
・サイトをモバイルフレンドリーにする
・ウェブサイトを宣伝する
・検索のパフォーマンスとユーザーの行動を分析する
（出典：Google「検索エンジン最適化（SEO）スターター ガイド」
https://developers.google.com/search/docs/beginner/seo-starter-guide?hl=ja）

実際のSEOスターターガイドでは、上記10項目に対してどのような施策を行えばよいかが記載されています。SEO対策は基本的にGoogleのガイドラインに従って対策を行うことが正攻法であるため、SEO対策に従事するのであれば一度は目を通しておくことをおすすめします。

SEO対策を実施するにあたって、どのくらいの費用が必要となるのか把握しておきたい方もいるでしょう。発注先の料金体系により費用は大きく上下しますが、ここでは大まかな相場についてご紹介します。

・SEOトータルサポート：30～100万円/月
・SEOサイト設計：20～80万円
・SEOコンテンツ作成：3,000～2万円/記事
・SEO内部対策：10～20万円
・SEO外部対策：5～20万円/月

安価で発注できるネット広告会社もありますが、成果を重視するのであれば、相応のコストを支払って信頼・実績のある会社へ依頼することをおすすめします。

SEOに多くの企業が取り組んでいる理由は、次にご紹介するような効果・メリットがあるためです。
・長期的に集客ができる
SEOは上位化を実現するまでに多くの時間と労力を費やしますが、一度上位化を達成すると長期的にユーザーを呼び込んでくれます。
・ブランディング効果が期待できる
ユーザーは上位に表示されているサイトを優良なサイトだと認識する傾向があるため、上位化を達成することで集客だけでなく信頼性・安心感をアピールできます。
・熱量の高いユーザーを呼び込める
検索キーワードにはユーザーの意図やニーズが強く反映されているため、適切な対策キーワードで上位化することで熱量の高いユーザーを自サイトに呼び込むことができます。

「自社にあった会社が見つからない」「会社選びに時間が割けない」とお悩みの方は、お気軽に「アイミツ」にお問い合わせください。数あるSEOに強いネット広告会社からあなたの要望にあった会社をピックアップして無料でご紹介いたします。

リスティング広告とは、検索結果画面にユーザーが入力したキーワードに連動して表示される、有料のネット広告のことです。検索連動型広告とも呼ばれており、国内ではGoogleやYahoo!の検索エンジンが主な広告出稿先となります。リスティング広告はターゲティング・キーワード選定・予算配分などを工夫することで高いコストパフォーマンスを発揮することができるため、数あるネット広告のなかでも中心的な存在として幅広く活用されています。

リスティング広告は前述した通り、ユーザーが検索した言葉と連動して検索結果画面に表示される広告のことを指します。検索語句は広告主で指定することが可能で、そのキーワードが検索された時のみ広告は表示されるのです。主に、検索エンジンであるGoogleやYahoo!で出稿が可能。それぞれGoogle広告やYahoo!の検索広告といわれています。
表示されるのは、検索結果画面の上部と下部。だいたいが広告文言テキストとリンク先のURL、そして説明文言で構成されており、オーガニック検索（自然検索）と区別するために「広告」と記載されています。SEMにおいては、SEOと違い広告媒体になるため費用が発生。効果を発揮させるためには、それなりの知識や時間が必要です。

リスティング広告の予算は自由に設定できるため、小額からでも広告を出稿することが可能です。しかし、現実的な成果に繋げるためにはある程度まとまった予算を投下する必要があります。実際にリスティング広告を出稿している企業の月額広告予算相場は、20～50万円といわれており、ネット広告会社に依頼する際にもこのぐらいの予算を提案されるのが一般的です。なかには100～1,000万円の巨額の予算を投下する企業も存在します。
リスティング広告はクリックに対してコストが発生するため、クリック単価が高くなるほど、より多くの広告予算が必要となります。クリック単価は業界・商材により異なり、50～1,000円程度と大きな開きがあるため注意が必要です。

リスティング広告の主なメリットは以下の通りです。

・顕在化されたニーズへ訴求できる
リスティング広告は、ユーザーの意図やニーズが反映されているキーワードに連動して表示されるため、購入・資料請求・申込といったCV（コンバージョン）を獲得しやすいです。
・ターゲティングの自由度が高い
曜日・時間・地域などさまざまなターゲティングが可能であるため、細かく調整することでコストパフォーマンスを発揮できます。
・必要に応じて配信できる
リスティング広告は配信・停止をコントロール可能であり、即時性が高いのが特徴。キャンペーン時に瞬間的に集客を行ったり、成果目標に応じて配信したりと、状況に合わせて柔軟に活用できます。

上記のようなメリットのため、優良なユーザーに対してピンポイントでアプローチし、商品やサービスの売上向上が期待できるでしょう。また、ある程度の認知獲得も見込めます。

SEOとリスティング広告はともにSEMに属する施策ですが、以下のように両者ではさまざまな点において違いがあります。

簡単に説明すると、リスティング広告はコストを投下して短期的に成果を狙う施策・SEOは時間をかけて育成する長期的施策と捉えることができます。

クリック率（CTR）とは、媒体が表示された回数に対してクリックされる割合のこと。リスティング広告もSEOも上位表示されることでクリックを獲得することができますが、同一の条件で比較した場合はSEOの方がクリック率が高いといわれています。
理由としては、広告を嫌悪するユーザーは一定の割合で存在しており、検索結果画面において広告枠に表示されるリスティング広告よりも自然検索結果の方がクリック率が高くなりやすいためです。また、自然検索の方が質の良いアクセスを集めやすい傾向にあります。
ただし、上記はあくまで同一条件で比較した場合の結果であり、SEOの順位が低ければクリック率も大きく低下してしまう点に留意しておく必要があるでしょう。

リスティング広告とSEOの運用上の最も大きな違いは、コストのかかり方です。リスティング広告はクリックに対してコストが発生する有料の広告枠であるため、広告を出稿すると必ずコストが発生します。一方でSEOに関しては自然検索を利用してアクセス・クリックを獲得する仕組みであるため、クリックされてコストが発生することはありません。
ただし、注意すべき点として、SEO施策やコンテンツの作成には膨大な手間と時間が必要となるため、内製する場合も外注する場合も施策に要するコストを見積もっておく必要があります。マーケティング予算を考える際には、施策自体にかかるコストだけでなくトータルコストも必ず検討しておくようにしましょう。

コントロール性とは、掲載順位・アクセス・クリック数などを自由にコントロールできる度合いのことです。リスティング広告は、掲載キーワード・広告予算・入札金額を自由に設定することができるため、コントロール性は非常に高いといえます。例えばいくらでもコストを投下できるのであれば、高い水準を維持し続けることも可能です。
対してSEOは投下したコンテンツの評価は検索エンジンのアルゴリズムによって決定されるため、上位を狙ったとしても希望する順位を獲得できるとは限りません。競合性も高く順位をコントロールするのは非常に難しいでしょう。実際の現場では、リスティング広告のコントロール性を活かして、SEOで不足している部分を補う運用が良く行われています。

リスティング広告は、出稿すればすぐにでもアクセスやクリックを獲得することができるため、即効性は抜群です。配信のタイミングや期間も自由に設定することができます。一方でSEOは、上位表示を狙うにはある程度のコンテンツ数が必要となり、また検索エンジンに評価されるまでに一定の期間が必要となるため、結果が出るまでに長い時間がかかるでしょう。
短期間で成果を出す必要がある場合には、迷わずリスティング広告を選択することをおすすめします。中長期的に成果を出す場合には、SEOの成果が表れるまでの期間をリスティング広告で補うという運用方法がおすすめです。どちらか一方の施策に偏重する必要は無いため、状況に応じて両者を併用するようにしましょう。

SEMについて理解を深めたいと思っても、概要・理論・テクニックだけを学んでも実践のイメージを掴みにくいという事情があります。そこでおすすめとなる方法が、実際に成功したSEM施策の事例を研究することです。複数の良質な事例を研究することで、理論やテクニックを生かす方法や効果的な施策を実施するポイントも見えてきます。以下に、事例研究におすすめのSEM施策の成功事例をご紹介していますので、ぜひご参考下さい。

不動産会社A社では、投資用物件販売のリード獲得のためにリスティング広告の運用をスタートしました。しかし、投下した広告予算に対するリード獲得が想像以上に少なく、CPA（獲得単価）は10万円近い金額となってしまいます。A社では資料請求をリードに設定していましたが、このような高額の獲得単価では採算が合いません。
そこでA社は、ネット広告運用会社にコンサルティングと運用の代行を依頼。広告クリエイティブのテストを重ね、キーワードの追加を行いマッチング精度を高めたところ、CPAは半分以下の4万円前後まで改善。想定範囲内のCPAに収まったため広告予算の増強を行い、費用対効果を維持しつつ多数のリードを獲得することに成功しました。

求人プラットフォームを提供しているB社は、SEOによる自然検索流入の獲得に取り組んでいました。しかし、コンテンツ数の多さに対してアクセス数が伸び悩んでおり、パフォーマンス向上のためにネット広告会社へコンサルティングと分析を依頼。
調査の結果、B社のホームページではコンテンツ数は多いものの重複が多く、検索エンジンからの評価を下げているという問題が発覚。ネット広告会社の分析結果をもとに重複の削除を行い、検索エンジンがクローリングしやすいホームページ構造へと改善を行いました。その結果ホームページへのアクセスは大幅に改善され、コンテンツ数については元来充実していたため競合を上回るシェアの獲得に成功しました。

ネット広告の費用をご紹介します。

より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターのご利用をおすすめします。

検索エンジンからのアクセス・クリックを呼び込むSEM施策は、Webマーケティングの中心となる重要な施策です。SEO・リスティング広告はそれぞれ異なる特性を持つため、必要に応じて両者を併用することで相乗効果を発揮することができます。SEM施策には専門的な知識・スキルが必要となるため、内製が難しい方やリソースが不足している方はアウトソースの検討もおすすめです。アイミツでは、信頼できるネット広告会社の紹介を行っています。SEMに課題を抱えている方はぜひご相談下さい。

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