3Dプリンター用データの作り方│おすすめ無料ソフトも紹介【2024年最新版】

3Dプリンターを利用する企業は増えてきていますが、そのデータ作成は一筋縄ではいきません。特に、どのソフトを利用してデータを作れば良いのか、無料ソフトでいいのか、どのデータ形式を選択すればよいのかといった点が、初めて利用する方にとっては大きな課題です。
そこでこの記事では、データ作成ソフトの選び方や作り方、主要なデータ形式を詳しく解説します。

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3Dプリンターを使用するにあたって、最も重要なのが3Dデータの作り方です。しかし、初めて3Dプリンターを利用する方々は、どのようにしてデータを作成すれば良いのか迷うことが多いでしょう。ここでは、3DCADを使用した方法、3DCGソフトでの作成、3Dスキャンによる現物のデータ化、既存3Dデータのダウンロードと使用について解説します。

3DCADソフトは、物体を3次元で設計するためのツールで、精密な3Dデータを作成できます。

基本的な操作は、まず設計したい形状のスケッチを描きます。スケッチは2次元で行い、そのあと、「押し出し」や「回転」といった操作を用いて3次元形状を作り出します。これらの操作を組み合わせることで、複雑な形状も設計可能です。ただし、より高度な設計をするためには、多くの時間と練習が必要となります。

3DCGソフトは、立体的なグラフィックを描くためのツールです。映像制作やゲーム開発などに使われますが、3Dプリンター用のデータ作成にも利用できます。3DCADとは異なり、3D CGソフトは形状だけでなくテクスチャーや色、照明などを設定可能です。

データ作成は、まず基本的な形状を選択し、そのあと、変形・加工して目的の形状を作り出します。これにより、リアルな表現や芸術的な造形が可能です。

3Dスキャンは、現実の物体を高精度で3Dデータ化する方法の1つです。これは、複雑な形状や手作業で作成した物体、既存の製品などをデジタル化する際に有効です。3Dスキャナは、物体の形状や色を捉え、情報を3Dデータとして出力します。

スキャニングしたデータは、そのまま3Dプリンターで出力することも可能ですが、多くの場合、3DCADや3DCGソフトで後処理を行います。この工程で不完全な部分を修正したり、新たな要素を追加したりすることが可能です。

1からデータを作成するのが難しい場合、既存の3Dデータをダウンロードして利用する方法もあります。インターネット上には数多くの3Dデータ配布サービスが存在し、各種のモデルデータが公開されています。自由にダウンロードして使えるデータから、有料で販売されているプロのデザイナー作成による高品質なデータまで、幅広い選択肢から活用可能です。

3Dプリンターが読み込むことができるデータ形式は、プリンターの種類やモデルにより異なります。業界標準とされているデータ形式は一定で、特に一般的なものとしてSTLファイルとOBJファイルがあります。それぞれを詳しく見ていきましょう。

STLファイル（拡張子：.stl）は、3Dプリント業界で最も広く使われているデータ形式の1つです。STLは「stereolithography」の略で、3Dモデルを三角形の面で表現します。これにより、物体の形状を細かくしながら曲線などを描くことができ、複雑な形状も実現できます。

OBJファイル（拡張子：.obj）は、3Dグラフィックスのためのオープンなデータ形式で、3Dプリンターのなかにも対応しているものが多くありますが、STLと比較すると対応できない場合が多く、取り扱いも複雑になってしまいます。この形式は3D形状の情報を含むだけでなく、テクスチャーや素材情報も一緒に保存できることが強みです。

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3Dデータの作成に役立つツールは数多くありますが、なかでも手軽に使用できる無料ソフトを厳選しました。それぞれの特徴をご紹介します。

Fusion360は、Autodesk社が提供する3D CADソフトで、初心者から上級者まで幅広い層に対応しています。一般的な形状のモデリングだけでなく、複雑な形状のモデリングも可能で、設計からプロトタイピング、生産まで一貫した作業が可能です。クラウドベースであるため、データの共有やチームでのコミュニケーションも簡単です。教育目的、スタートアップなど特定の用途であれば無償で利用可能なプランも提供されています。

Tinkercadは、これまでに5,000万人以上のユーザーが利用した無料の3Dデザインツールで、ブラウザベースで初心者でも簡単に3Dデザインを体験できることが特徴です。ユーザーフレンドリーなインターフェースと直感的な操作性も魅力で、ユーザーはブロックを組み合わせてオブジェクトを作成し、基本的な形状から始めて独自の3Dモデルを設計できます。製品設計からゲームデザインまで幅広い用途に対応しています。

Blenderは、3Dアニメーション制作に使用されるオープンソースのソフトウェアです。多機能性が特徴で、3Dモデリングはもとより、リギング、アニメーション、シミュレーション、レンダリング、モーショントラッキング、2Dアニメーションまで、3D制作全般に対応しています。加えて、Pythonスクリプトの利用が可能なため、ユーザー独自の機能に調整することも可能です。無料でありながら、その機能性と自由度の高さが強みとなっています。

Metasequoiaは、3DCGや3Dプリント用のポリゴンベースのモデリングソフトで、WindowsとmacOSに対応しています。ユーザーに美しい表示を提供する高解像度対応GUI、多角形作成、オブジェクトの肉付け機能などを備えており、初心者からプロまで幅広いユーザー向けに設計されていることが特徴です。穴埋めやブリッジ生成、サイズ計測機能なども搭載しており、より高度な作業を効率的に行えます。

3Dプリントは独自のデータ作成がハードルとなる場合もありますが、一部の3Dプリントサービスではデータ作成から依頼できるオプションも提供しています。このようなサービスを利用することで、アイデアを具現化する過程が最小限の手間で実現可能です。初めて3Dプリントを利用する方でも安心して利用できるでしょう。3Dプリントの可能性をさらに広げるために、3Dプリントサービスの活用を検討するのも1つの選択肢となります。

つづいては、印刷を外注した際にかかる費用相場をご紹介します。

印刷の費用相場をご紹介しました。より正確な費用を知りたい方は料金シミュレーターをご利用ください。

3Dプリンターの活用は、3DCADや3DCGソフト、3Dスキャンの活用から無料の3Dデータ作成ソフトの選択、専門サービスへの依頼と多岐にわたります。STLやOBJなどのデータ形式を理解し、データ作成の道具として有効活用することが可能です。一方で、アイミツならプロの外注先やサービスとマッチングできるため、効率的に3Dプリンターを活用できます。3Dプリンターの可能性を最大限に引き出すため、ぜひアイミツをご利用ください。

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