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キャンドゥー株式会社|ビジネススキル研修の実績・事例
オンラインと現場の協働研修

大手印刷企業様からご依頼いただいたビジネススキル研修の実績・事例についてご紹介します。

業務内容

制作物ジャンル
  • ビジネススキル研修
業界
  • メーカー(その他)
金額
費用公開なし
納期
4ヶ月~6ヶ月
出典:大手印刷企業

実績情報

クライアント
大手印刷企業
請負業務
現状分析/企画立案/教材作成/研修実施/フォローアップ
◎背景と特徴

例年、夏〜秋にかけて行っている大手企業の新入社員フォローアップ研修を、本年は4月のコロナ禍の影響を受け、形態を大きく変えて行った。対象は情報技術系の新入社員16名である。

新型コロナウィルスのリスク下で、集合研修の定型は未だない。
弊社のような行動を中心とする研修では、例年にない社会的な条件である「防疫対策」と、研修自体の「学習効果」を両立させることが急務であり、弊社にとっても大きな試練と挑戦である。そのため実行の前に検討を重ね、両立を図る種々の工夫と防疫対策を実践した。
また加えて、弊社も本格的にオンライン研修を導入し、実績を重ねており、今回はそのノウハウも余すことなく導入し、オンライン・リアル併用の非常に特徴的な実践研修となった。

◎概要

本研修は日程・内容ともに3段階に分けられ構成される。
セッションの間隔をあけることで行動変容の定着を図ることを目的としている。

各セッションの目的は、次の3点である。
1.コロナ禍の影響を受けた4月の新人導入研修の補完的役割
2.社会人としての意識・同期の関係性を改めて問い直すこと
3.実践と行動変容

特に今回は最後に位置付けられている総合演習の本番に向け、予め課題を提示することで、1ヶ月間のリモートツールなどを駆使した自主運営の期間を設けた。これにより、大きなプロジェクトを、自らの力で計画・準備し、完成させるという模擬的実践体験の機会となった。

総合演習の本番では、主に屋外を中心とする集合研修の現地へ、タブレットとリモートツールを活用してオンラインから協働ができるようシステムの構築を行った。リモートと現場の隔てを可能なかぎり取り除いた、シームレスな活動の場になるよう設計した。
「山中で行われている研修へ、オンラインから参加する」というのはおそらく世界的にも前例のない試みであろう。

参加形態も視点も違うことから、参加者間でできることの違いは出るが、その上でその特性を活かした対話と協働ができるよう、演習プログラムと受講環境を整備した。

◎実施内容

第1回 導入 自己理解と他者理解、多様性

事前に送付したWEBフォームの回答内容から、各々の思考傾向について把握してもらうことを主内容とした。診断項目は14カテゴリに及ぶ。「仕事という環境における物事の捉え方や進め方の考え方の違い」、「同期との違いを知り、多様性を理解すること」がポイントである。
また今回は特に新人のため、能動性、すなわち事前に行動を起こす大切さや、個人の思考傾向の組み合わせから推察できるストレス耐性などについても強調した。

実施形式は全員での集合を避け、ルーム半独立式・小集団での実況解説型とした。5-6人程度の各小集団にそれぞれファシリテーターが同席することで、オンラインで進行する講義内容と参加者それぞれの傾向結果を結びつけ、また適宜グループワークやフィードバックを行い、理解を深めていく形をとった 。

第2回 実践 主体性と顧客視点

前回のセッションから半月経つ間に、行動を起こす早さなどに意識変容がみられてきていると、育成担当者から報告を受けていた。
この第2回目のセッションからは、実際に課題に取り組み、その結果から学ぶという、活動演習がメインとなる。

感染対策として、互いの距離をあけたまま、課題の解決方法を話し合ことが望ましい。そのため、広い室内で初期位置に距離をあけたマットを人数分置き、その上に声量を上げなくても声が届くよう、各人に拡声器代わりとしてトランシーバーを用意した。また、活動中にはニトリルゴムの使い捨て手袋の着用を依頼し、外す都度に消毒を必須とした。

初日の活動は、大いに学びを得ることのできる結果となった。その直後の振り返りや、結果を踏まえた翌日の気づきのまとめからは、「意見を出す積極性」「想定外の事態への対処」「顧客の要望を想像することの重要性」「仲間(同期)への信頼」など、多くの仕事に通じる要素が、実感に裏付けされたキーワードとして抽出されていた。

2日目の後半は、一カ月後の最終演習に向けた課題提示が行われた。ここでは、活発な質問とともに、チーム分け、また計画進行の中枢となる、計画リーダーの選出があり、どちらかといえば今までフォロワー的な役割を担っていた新人がリーダーを担った。

最終課題は、どこまでやるのかを自分たちで決めることができる挑戦型の課題である。未知の事象に対してどこまで想定し、その成果を獲得できるか、挑戦型の課題に対して落とし所ではない挑戦をしたかは、結果によって顕著に問われる。準備と計画、挑戦の姿勢など、総合力を発揮する機会である。

第3回 最終演習 基軸の重要性理解と行動変容の定着

本セッションの主な活動と、振り返り等の進行は、遠隔と現地の2形態となり、
さらに現地での実行は3隊に分かれる。

各々の行動詳細については、参加者の記憶と学びの範疇に秘することとするが、ここではZoomというICTによって、情報の壁に隔てられながらも繋がった遠隔(Online)と現地(On-site)での対話と協働に主に焦点をあてる。

ポイントa.
-舞台裏・仕組み-

最重要ではないが、他のポイントが理解しやすくなるため最初に押さえたい。
今回当社として整えた仕組みは基本的には以下の通りである。

会場の様子をWEBカメラで写し、ファシリテーターや受講生の発言は、マイクを通しリモートへ転送する。
逆にリモート参加者の発言は、スピーカーで会場にリアルタイム共有する。
さらに屋外でもタブレットとICTを用いて、ライブ共有と情報通信を可能にする。
事後の振り返りについても、オンラインと現地参加者数名で対話ができるよう現地の端末を用いて小グループで行った。

ポイントb.
-オンライン越しの行動学習-(事後のヒアリング等から)

オンライン組が使用する端末で、Zoomの画面共有を行うものは共有の間使えなくなるということを一ヶ月間のリモートを活用した計画の中で、リスクとして踏まえ、オンライン参加者はそれぞれログイン端末を2台ずつ用意して実行に臨んだ。また共有が素早くできるように本番を想定したPPTフォーマットも作成していた。

実行中は、資料作成と説明などを各自で分担した。また現地にいなくても、参加しようという意思が、自分たちの考えていた当初の役割以上のことを果たす結果につながった。

「遠隔から参加しても体力の消耗がないわけではなく、特にずっと画面を見ることは必然となるため、ある程度楽な格好で臨むことは有効だった。」とリモートで参加した受講生は話していた。

また実家などで受講する際は、音の関係上、事前に家族等に伝えておくことは必要であろう。今回、研修会場に合わせた時間進行になることについてオンライン参加者は納得してくれていたが、今後同居の家族(特に幼い子どもなど)がいる場合など、当社側でもいっそう配慮していく必要がある。

ポイントc.
-対話と協働-(事後の参加者同士の振り返り・対話などから)

オンライン隊にとって、山中での協働メンバーが頻繁に情報を上げてくれるので、情報が足りなくて判断ができない、何が起こっているのかわからない、ということはほとんどなかった。
また現地部隊による、画面の向こうからのレスポンス(メールの返信など)を受けることで、活動への参画意識がより強まった。
(これは研修会場でも同様だが)現地で参加者が話すときなど、カメラ付きのタブレットを手に持って自分やお互いを中継してくれる場合、画面に表情が映るので、疲れなどの些細な変化なども読み取ることもできた。

そして実行後、オンライン隊にも反省点はあったとはいえ、実行部隊から感謝を込めた以下についてのフィードバックがあった。
情報の伝達やその方法をわかりやすく工夫していた点
複数の隊への反応が迅速であった点
現地部隊が目前の対処に追われている際に、問題を整理し、重要な点をリマインドとして伝えた点

ポイントd.
-学びのテーマ-(事後の参加者の発表から)

最も重要な点であるが、今回の学びは多岐にわたるため、参加者それぞれに得たものが異なる。

主に以下の点は、共通していたといえる。

・プランの有効性、事前準備と臨機応変、想定外事態後対応の重要性
・役割分担と、それにとらわれないことの両立
・周りを巻き込むこと、負担の多い仲間を助けること
・基軸を尊重した行動と判断の重要性

この研修の報告を締めくくる最後に、今回の全参加者の決めた基軸についてアウトラインを紹介したい。

特徴
実践セッションの学びから、顧客とは誰か、何を望んでいるのか、を想定している。

策定
言葉は、特に基軸においては、意味が曖昧であればその力が弱まるため、一つ一つの語の選定と解釈を大切にした。

活用
その選んだ過程を思い出し、山中での実行中も迷った際の拠り所として機能した点は、現地での会話としてZoom越しにオンライン隊にまで伝わっていた。

◎今後に向けて

弊社の育成スタイルの根幹を成す行動学習は「実際に身体や手を動かし、やってみて結果が出ることから学ぶ」というエッセンスを持つ。
そのような特性から、これまでは対面を前提としていたが、Zoom等のオンラインツールを活用し遠隔から研修に参加できることで、今後よりバリアフリーに研修を行うことができる可能性があると考えている。いくつか例を挙げると出張できない事情がある場合や、育児などで家庭を離れることができない方、ハンディキャップのある方、海外にいる方に対して、これまで通常では参加が難しかった「合宿型研修」という扉を開くこともできる。
挑戦の風土を持たれている企業様と協働で、集合研修のニューノーマル確立、ならびに真の多様性と可能性の追求をしていきたいと考えている。

2020年10月20日
キャンドゥー株式会社
代表取締役社長 北川貴章

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